JPS5942950B2 - 電池の良否選別搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電池の良否選別搬送装置の改良に関し、組立て
られた電池を高速度で搬送する過程で、内部短絡の有無
や起電正値等の電池性能の良否を電気的に検出し、良品
電池のみを選別して箱詰工程等の次工程へ搬送すること
のできる装置を提供することを目的とするものである。

これまで、電池の良否選別搬送装置は第１図に示す如く
コンベア１により組立てた乾電池等の電池２を矢印の方
向に搬送しながら、良否判別機３の接点に電池端子を接
触させ、電池の内部短絡や起電正値を検出して、その際
の出力電気信号によりソレノイド４を制御し、不良電池
２ａ検出時にソレノイドのプッシャー５を突き出してコ
ンベア１外に不良電池２ａを排出し、良品電池のみをコ
ンベアにより次工程に送るものが一般的であうた。

なお図中６はソレノイド４のプッシャーＳを不良電池排
出後に復元させるための戻しスプリング、７はコンベア
ガイド、８は不良電池排出口である。しかしこの装置の
最大の問題は、単にコンベア上に電池を載せたまま搬送
し、良否判別機の接点と接触させる方式であるため、コ
ンベアの移動速度を早めると、電池相互の間隔が不揃い
となつて良否判別機で検出した出力電気信号によりソレ
ノイドを作動させても電池との対応が十分でなく、不良
電池のみを適確に排出できないことであり、又、良否判
別機によつて作動されるソレノイドの動作がコンベアの
早い移動速度に十分追従あるいは対応できず、不良電池
の移動とソレノイドのプツシヤ一の突き出しタイミング
とが一致しなく不良電池の排出そのものが満足にできな
くなるということである。従つて、このような装置では
コンベアの移動速度をゆるやかにして電池良否の判別と
ソレノイドの動作との間に時間的に余裕をもたせること
が必要となつて、高速度での電池搬送とその良否選別に
は不向きであつた。

本発明はこのようなこれまでの問題点を解決したもので
あり、高速度での電池の搬送とその良否選別とを可能に
したものである。

このために本発明では周縁に電池保持用の凹部を設けた
回転搬送体（以下これを電池取出し割出盤という）と、
組立てられた電池の内部短絡の有無や起電圧値等の性能
良否を電気的に検出する検出部と、この検出部からの出
力電気信号によつて移動する良品電池を電池取出し割出
盤の電池保持用凹部に保持させる保持機構とを備えた装
置を提供するものである。

以下、本発明の装置の実施例を説明する。

第２図は磁石吸着によつて良品電池を電池取出し割出盤
の凹部に保持して搬送する装置の例を示し、この第２図
において９は金属外装体を備えた電池２を組立てつつ移
動させてくる本体割出盤で、．円盤部の周縁には一定ピ
ツチで電池保持用の半円形凹部１０が設けられている。

本体割出盤９は矢印イの方向に回転するものであり、凹
部１０に保持された電池２は、電池取出し割出盤１１と
接する以前に完成されている。

電 ・池取出し割出盤１１は矢印口の方向に本体割出盤
９と同一周速度で回転するもので、その周縁に一定ピツ
チで電池保持用の半円形凹部１２が形成されている。電
池取出し割出盤１１は、その周縁に設けた各半円形凹部
１２にそれぞれ対応してソレノイド１３と、不良電池排
出レバー１４が上方に設けられているとともに、各凹部
の内面には金属外装された電池２を磁力吸着する磁石１
５が複数個埋め込まれている。

不良電池排出レバー１４は、割出盤１１に対し回転可能
に設けられた支持ピン１６の上部に固定ネジ１７により
固定されているとともに、ソレノイド固定板１８に一端
が取付けられたレバー突出用コイルスピリング１９の他
端を取付けている。

又支持ピン１６の下端には不良電池排出レバー１４を割
出盤１１が１回転する間に元に復帰させるための戻しレ
バー２０が固定されており、この戻しレバーの先端には
割出盤の固定台（図示せず）に固定された板カム２１に
接するカムフオロワ一２２が取付けられている。又第３
図で明らかな如く、不良電池排出レバー１４の後端切欠
部１４′に接して通常時レバー１４の凹部１２側への突
出を阻止するソレノイドピン２３がコイルスプリング２
４によつて下方へ突出する如く設けられている。

２５はソレノイド１３を固定板１８に固定するためのＬ
型ブラケツト、２６は本体割出盤の下側に設けられた電
池受板である。

この装置による電池の良否選別と搬送とは、前もつて本
体割出盤９上において電池の性能良否が電気的に検出さ
れ、良品電池の場合には第２図に示す如く、同一周速度
で同期回転する２つの割出盤９，１１の凹部１０，１２
が一致した時点で、不良電池排出レバー１４は何ら動作
せず凹部１２側の磁石１５の吸着力により割出盤１１側
に移動し、凹部１２に吸着保持されたまま搬送されてゆ
く。

又検出された電池が性能不良の場合には２つの割出盤９
，１１の凹部１０，１２が一致して電池２をとり囲んだ
時点（ポジシヨンＡ）で割出盤１１側のソレノイド１３
が前記検出部からの出力電気信号によつて還延動作し、
ソレノイドピン２３をスプリング２４に打勝つて引上げ
るため、不良電池排出レバー１４は突出用コイルスプリ
ング１９の引張り力により矢印ハの方向に動いて凹部１
２側へくり出され電池２と接した状態に保たれる。そし
て２つの割出盤９，１１の回転によ一り凹部１０，１２
が互いに離れてゆく次の過程（ポジシヨンＢ）で、不良
電池排出レバー１４の押付力により、不良篭池２ａは本
体割出盤９．の凹部１０に押付けられて割出盤９ととも
に移動してゆき、レバー１４の押付力が解除された後に
割出盤９外へ排出される。

従つて、不良電池２ａは確実に搬送経路外に排出され、
良品篭池のみが２つの割出盤の電池保持用凹部の一致時
に磁石の吸着力によつて本体割出盤から電池取出し割出
盤側に移行して次工程へ搬送することができる。

なおこのような２つの割出盤による電池の受け渡しは、
相互の割出盤が同一周速度で回転しているとともに、各
電池保持用の凹部が位置的に一致するように同期が保た
れているので確実に行なわれ、良品電池のみを電池取出
し割出盤側に移行させることができる。従つて高速度の
電池搬送においても十分な応答が保て、不良電池排出レ
バーの動作により不良電池を割出盤外に排出して良品電
池のみを次工程へ送ることができる。第４図から第６図
は減圧あるいは真空吸着により良品電池のみを本体割出
盤９から電池取出し割出盤１１に受け渡す実施例を示し
、以下これにつき説明する。

第４図は装置の要部を示す平面図であつて、本体割出盤
９と電池取出し割出盤１１がそれぞれ回転し、各電池保
持用の半円形凹部１０，１２が向い合つて一致し、電池
２をとり囲む時点（ポジシヨンＡ）に至る以前に、本体
割出盤９上で電池２はその性能良否が検出され、その出
力電気信号が電池取出し割出盤１１の位置的に対応する
ソレノイド１３に供給される。

電池取出し割出盤１１は、第５図で明らかなとおり、そ
の周縁部の凹部１２のそれぞれに側壁部１１ａを貫通し
たバキユーム孔２７が設けられている。このバキユーム
孔２７の中途にはこれを完全に横切る大寸法のプランシ
ャー孔２８が設けられている。そしてこの各プランジヤ
＝孔２８にはコイルスプリング２４により付勢力を与え
られたプランシャー２９がソレノイド１３の動作により
出没自在に設けられている。又この割出盤１１の内側に
は割出盤側壁部の内面と気密に擦り合う固定式のバルブ
３０が設けられており、これに形成した減圧吸気口３１
は、第４図めポジシヨンＡの位置で、割出盤１１のバキ
ユーム孔２７と連通するようになつている。なお、バル
ブ３０は減圧ポンプ等の吸引機（図示せず）に連結され
常時減圧吸引が働いている。本体割出盤９上でその性能
良否が電気的に検出され、良品と判別された電池は、そ
の検出部の出力電気信号が電池取出し割出盤１１の対応
する所定のソレノイド１３に供給されて第５図に示す如
くソレノイド１３を動作させ、プランシャー２９をプラ
ンシャー孔２８より引き戻し、バキユーム孔２７が何ら
遮断されない状態を保つたまま本体割出盤９の移動とと
もに移動してゆく。

そして第４図のポジシヨンＡに到つた時点で２つの凹部
１０，１２が向き合い、割出盤１１のバキユーム孔２７
がバルブ３０の減圧吸気口３１とつながつてバキユーム
孔２７の先端で電池２を減圧吸着するため、電池２は電
池取出し割出盤１１の凹部１２に保持され、割出盤１１
の移動につれて次工程へ送られてゆく。なおこの際の減
圧吸引が作用する範囲は、割出盤１１がポジシヨンＡで
本体割出盤９より電池を吸着し、電池が移送ガイド３２
に案内され確実に次工程へ送り出すことができるまでの
範囲であつて、割出盤１１のおよて％回転分である。

このように良品電池２は本体割出盤９から電池取出し割
出盤１１へ移されて箱詰等の次工程へ送られてゆくが、
不良電準２ａは２つの割出盤９，１１の外部へ排出され
る。

すなわち、第６図で明らかなとおり、本体割出盤９上で
チエツクされた電池力坏良であると、その検出電気信号
は、電池取出し割出盤１１上の所定のソレノイド１３に
供給されてソレノイド１３の動作を停止させるため、コ
イルスプリング２４の弾力によりプランシャー２９はプ
ランシャー孔２８に突き出て減圧吸引経路であるバキユ
ーム孔２７を遮断する。

このため割出盤１１が回転してポジシヨンＡに到り、バ
キユーム孔２７が減圧吸気口３１に連通してもバキユー
ム孔先端には減圧吸引が作用しない。従つてポジシヨン
Ａで２つの凹部１０，１２が向い合つても電池２ａは割
出盤１１側には移らなく、割出盤９の回転につれて移動
してゆき、割出盤９，１１が離れ合うポジシヨンＢにお
いて凹部１０より離れて外部へ排出されてゆく。この電
池の２つの割出盤間での受け渡しは凹部の対向、離間に
より行なわれるため、高速度での電池移動にも十分応答
することができる。このように本発明の電池の良否選別
搬送装置は、電池の良否選別と、それに応じた電池の受
授を確実に行なえ、高速度での搬送であつても、良品電
池のみを確実に次工程へ搬送することができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電池の良否を選別し搬送する装置の要部
説明図、第２図は本発明の実施例における良否選別搬送
装置の要部平面図、第３図はその部分断面図、第４図は
本発明の装置の別の例を示す要部平面図、第５図、第６
図はその動作説明を示す断面図である。 ２・・・・・・電池、２ａ・・・・・・不良電池、９・
・・・・・本体割出盤、１０・・・・・・凹部、１１・
・・・・・電池搬送体（電池取出し割出盤）、１２・・
・・・・凹部、１３・・・・・・ソレノイド、１４・・
・・・・不良電池排出レバー、１５・・・・・・磁石、
２３・・・・・・ソレノイドピン、２７・・・・・・バ
キユーム孔、２８・・・・・・プランシャー孔、２９・
・・・・・プランシャー、３１・・・・・・減圧吸気口
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転する電池搬送体と、組立てられた電池の内部短
   絡の有無や起電圧値等の性能良否を電気的に検出する検
   出部と、この検出物からの出力電気信号により動作し移
   動する良品電池を前記搬送体に設けた電池保持用凹部に
   保持させる保持機構とを有し、前記保持機構は検出部の
   不良電池検出出力信号により前記電池保持用凹部に不良
   電池が保持されることを阻止する阻止機能を備えたこと
   を特徴とする電池の良否選別搬送装置。 ２ 前記電池保持用凹部に良品電池を保持させる保持機
   構が磁力吸着からなり、かつ不良電池の保持阻止機能が
   、前記検出部からの不良電池の出力電気信号により動作
   するソレノイドと、このソレノイドに設けたソレノイド
   ピンの後退により前記凹部に進出して、前記磁力吸着に
   よる凹部の不良電池保持を阻止する不良電池排出レバー
   とから構成されている特許請求の範囲第１項記載の電池
   の良否選別搬送装置。 ３ 前記電池保持凹部に良品電池を保持させる保持機構
   が減圧吸引であり、かつ不良電池の保持阻止機能が前記
   検出部からの不良電池検出信号によつて動作し、減圧吸
   引経路の一部を気密に遮断するプランジャーを有したソ
   レノイドからなる特許請求の範囲第１項記載の電池の良
   否選別搬送装置。