JPS5942560Y2 - 不活性ガス用プレツシヤ・バキユ−ム・ブレ−カ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、オイルタンカ用不活性ガス配送用のプレッシ
ャ・バキューム・ブレーカ−（以下Ｐ／■ブレーカ−と
称する。

）に関するものである。オイルタン力のカーゴタンクに
は防災対策上不活性ガスを刺入する必要がある。

しかし、不活性ガスを劃されたカーゴタンクの内圧は、
外気条件其の他の影響により変動する場合がある。

正圧、負圧いずれにも圧力変動が過大になるとタンクの
許容圧力を超過し、タンクの座屈を招き危険である。

かかる圧力変動を適切なる範囲内に抑える目的で一般に
Ｐ／Ｖブレーカ−が設置されている。

従来のＰ／Ｖブレーカ−は、第４図に示すような二重構
造で、内管９又は外管１０のいずれかがカーゴタンクに
接続され、他の一管が外気に開放されている。

第４図の例では、外管１０がカーゴタンクに接続してい
るが、カーゴタンク内圧が増加すると外管１０内シ一ル
液面が押し下げられ、内圧と外気圧とはバランスがとれ
る。

しかし、内圧の増加が大きくなると外管１０内シ一ル液
面は内管９の最下端以下になり、シール液は流出ガスと
同伴排出され内圧は外気圧に近く迄低下することになる
。

又逆に内圧が減少した場合は、外管川内シール液面が上
昇し、更に減少が著しい場合は、外気がシール液を同伴
して、カーゴタンク内に流入することになる。

かかる液シール作動は外気中に噴出したシール液が甲板
上を汚したり、又カーゴタンク内にシール液が吸引され
るといった不祥事故を招く欠点があった。

本考案の目的は、かかるガスの移動を円滑にし、又シー
ル液がＰ／Ｖブレーカ外に流出しないカーゴタンクに直
結した不活性ガス配送管３に連接せる上下を判じた内液
シール管１と、鉄管の下部にて連結し、かり受液槽４の
底部と直結し、大気に開放せる外液シール管２とから構
成され、該内液シール管１と該外液シール管２とは、下
部の連結箇所上端部より上方、通常運転中シール液面よ
り下方の位置にて連通せるバイパス管６を具え、更に該
外液シール管２において、通常運転中のシール液面より
上方の位置にて、外液シール管２と受液槽４の下底と連
通し、逆止弁８を併設せる戻液管７を配置したことを特
徴とする不活性ガス用Ｐ／Ｖブレーカ−を提供するもの
である。

本考案の構造及び作用を実施例の図面をもって説明する
。

第１図はカーゴタンク内圧と外気圧とが等しい場合であ
り、内液シール管１及び外液シール管２の液面が同一の
状態である。

第２図はカーゴタンク内圧が何等かの原因で増加して、
外気圧より高くなった場合の本装置の作用を示す図であ
る。

内液シール管１の液面は押し下げられる。

内圧の増加が著しい場合は、内液シール管１の液面は液
面ａ迄低下すると同時に内液シール管１の内部ガスはバ
イパス管６を通過して外液シール管２に移動を起す。

バイパス管６の直径は大孔２５Ａ〜４０Ａ程度であるか
ら移動ガス量は少量で済み、外液シール管２内を通過し
ても、シール液を同伴してガスが受液槽４へ噴出するこ
とはない。

カーゴタンク内圧の増加が緩やかであれば、バイパス管
６からのガスパージで充分間に合う。

カーゴタンク内圧の増加が急激になると内液シール管１
の液面は液面すに達し、内圧の増加に従って液面ぢ迄に
達する。

この場合噴出ガス量も多いので、外液シール管２より噴
出するガスはシール液を同伴することになる。

しかし、同伴された液は受液槽４の内部で分離され、ガ
スは開放口５より放出され、分離された同伴シール液は
、一旦受液槽４に溜まった後、戻液管７を通じて、外液
シール管２に自然流下させて戻す。

戻液管７には逆止弁８を連接して、外液シール管２の液
面が上昇した場合でもシール液が受液槽４に短絡するこ
とを防止している。

内液シール管１と外液シール管２との下部連結箇所の断
面の開口部面積は、内圧と外気圧との差圧の増大に従っ
て液面がｂからｂ′迄に下ると、その開口部断面積も増
加し、そこを通過する噴出ガス量も増やせることになり
、圧力調整が迅速に行える利点がある。

従来の二重構造型Ｐ／Ｖブレーカ−では外管と内管の両
者間の噴出パス移動はシール液の乱流を起しガス移動が
円滑に行われない欠点があったが本考案によるＰ／Ｖブ
レーカを採用１．て、かかる欠点が解決された。

第３図は、カーゴタンク内圧が何らかの原因で減少して
、外気圧より低くなった場合の本装置の作用を示す図で
ある。

外液シール管２の液面が押し下げられる。

内圧の減少が著しい場合は、外液シール管２の液面は液
面ａ迄低下すると同時に、前述の例と逆に外液シール管
２の外気はバイパス管６を通過して内液シール管１に移
動が起る。

この場合シール液を同伴しないのは、前述の例と同じで
ある。

又、内圧の減少が急激になると前述の例と逆の方向に外
気の移動が起り、内圧と外圧との差圧に応じて噴出外気
量が制御出来る利点があるのは、前述の例と同様である
。

本考案によるＰ／Ｖブレーカの制御可能な設定圧力差は
第３図に示すｈ−ｂの値に相当する。

加うるに、２重構造型Ｐ／Ｖブレーカではその点検補修
が煩雑であったが、本考案によるＰ／Ｖブレーカ−では
、外液シール管、内液シール管共に液面計が設置出来シ
ール液面が容易に確認出来るのでその管理が簡単になり
、各管の修理も容易になる特徴をもつ、更に又、本考案
によるＰ／Ｖブレーカ−はその構造上外気放出口５に、
デミスタが設置し易いのでフレームアスレタの機能も果
すことが出来る特徴をもち、従来の欠点を大巾に改善し
たＰ／Ｖブレーカ−を提供するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の例によるＰ／Ｖブレーカ−の正常運転
状況を示す図、第２図はカーゴタンク内圧が増加された
時のＰ／Ｖブレーカ−内状況を示す図、第３図はカーゴ
タンク内圧が減少した時のＰ／Ｖブレーカ−内状況を示
す図、第４図は従来使用されている２主構造型Ｐ／Ｖブ
レーカーの概略図である。 １・・・・・・内液シール管、２・・・・・・外液シー
ル管、３・・・・・・不活性ガス配送管、４・・・・・
・受液槽、５・・・・・・外気放出口、６・・・・・・
バイパス管、７・・・・・・液戻管、８・・・・・・逆
止弁、９・・・・・・内管、１０・・・・・・外管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■、カーゴタンクに直結した不活性ガス配送管３に連接
   せる上下を判じた内液シール管１と鉄管の下部にて連結
   し、かつ受液槽４の底部と直結し、大気に開放せる外液
   シール管２とから構成され、該内液シール管１と該外液
   シール管２とは、下部の連結箇所上端部より上方、通常
   運転中シール液面より下方の位置にて連通せるバイパス
   管６を備え、更に該外液シール管２において、通常運転
   中のシール液面より上方の位置にて外液シール管２と受
   液槽４の下底と連通し、逆止弁８を併設せる戻液管７を
   配置したことを特徴とする不活性ガス用プレッシャ・バ
   キューム・ブレーカ−０ ２、内液シール管１の上端部が、受液槽４の底面にて気
   密に固着されたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の不活性ガス用プレッシャ・バキューム・
   ブレーカ−８