JPS5942117B2 - 織製ホ−ドリニヤ−布帛 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は紙および類似の繊維材料を製造するに当って使
用するエンドレスホードリニヤ−形成ベルトの構成に使
用するための改良された布帛に関する。

製紙−［業においては、紙は水および／または他の液体
と混合したパルプまたは繊維素繊維および／または他の
紙成分のスラリーをホードリニヤ−形成ベルトとして普
通知られている運動するエンドレスベルト上に流すこさ
によって作られることは良く知られている。

ホードリニヤ−形成ベルトは液体の大部分が排液によっ
てスラリーから除去されるような有孔性であり、実質的
な長さを必ず有する。

液体の殆んどが除去された後、かく形成された紙ウェブ
は、紙ウェブから残存水分を抽出するため加熱されたシ
リンダーのニップ中を通して紙ウェブを搬送する製紙用
乾燥用フェルトに移される。

製紙用乾燥用フェルトは一般に非常に粗い密に織製され
た布帛から形成され、かかる布帛の毛管能力はその上で
処理される紙ウエブ製品から水分を除くに当って助けと
なる。

製紙用乾燥用フェルトは、残存水分抽出中それらが紙ウ
ェブを支持し搬送させる機能を果させるためフェルト全
体にわたって必ず２〜３％より多くない開放面積を有し
ている。

これに対しホードリニヤ−形成ベンレトは、所望品質の
紙製品を得るため満足でき惇竺面を提供しながら、スラ
リーから液体の排出を容易になしつるような大きさおよ
び数の網目を有する微細な網目組織をその少なくとも一
面に有していなければならない点で乾燥用フェルトとは
明確に区別される。

ホードリニヤ−ベルトは金属および／または合成経糸お
よび緯糸またはストランドから織製でき、かかるベルト
は実質的な張力下に置かれるよう高い引張り強さである
ことが必要である。

またホードリニヤ−形成ベルトは高度に安定でなければ
ならない。

即ちかかるベルトはそのストランドまたはヤーンが相互
に過度に相対的偏位をせず、これによってベルト中の開
口の不当に限定したり、閉じたり、長くなったすせぬ様
、通常の使用時に生じたとしても延伸または伸長および
／または収縮を殆んど受けないことが非常に望ましい。

しかしながらホードリニヤ−形成ベルトは従来単一層織
製構造であり、従って望ましからぬ相対的に短い使用寿
命を有するように構成されていた、何故ならば製紙機の
支持ロールおよび他の支持面上で係合し必ずクリープま
たはスライドするベルトのストランドの部分の面の撓曲
、相対的に急速な磨耗ひいては破壊を生ずるからである
。

ホードリニヤ−形成ベルトのストランドのかかる部分は
一般にワーブナックルおよび／またはシュートナックル
として知られている。

一般にホードリニヤ−形成ベルトは約１５０フイートに
まで及ぶ全長を有しているから、その製造が非常に高価
になるばかりでなく、過度に磨耗または破損したホード
リニヤ−形成ベルトを新しいものに代えるにはかなりの
費用と休止時間を含む。

従って本発明の目的は従来から知られているホードリニ
ヤ−形成ベルトの寿命よりも通常の使用に当って実質的
に長い寿命を有するように構成され、高度に寸法安定性
を有する改良されたホードリニヤ−形成ベルト布帛を提
供することにある。

本発明の更に特別な目的は、織製された網［」布帛の少
なくとも２つの相互に接続された層、即ち外層即ち頂部
層と内層即ち底部層を含み、布帛１ｉｎ２についての経
糸お、よび緯糸の大きさおよび数が、各層が布帛の主面
積卸ち形成面積即ちスラリーが沈着する面積中に少なく
とも約９係の隔放面積ヲ有するエンドレスホードリニヤ
−形成ベルトを提供することにあり、かくして布帛の頂
部層上に受容されたときスラリーから液体を布帛を通し
て容易に排液でき、底部層は製紙機の支持ロールと接触
することによって頂部層が磨耗される前に実質的に磨耗
されうる磨耗面として作用し、これによってホードリニ
ヤ−形成ベルト布帛の有効寿命を大きく延ばすことにあ
る。

本発明の他の目的は経糸および緯糸が合成材料である上
述した種類のホードリニヤ−形成ベルト布帛を提供する
ことにある。

本発明の幾つかの目的および利点を述べたが、他の目的
および利点は図面と関連した以下の説明から明らかにな
るであろう。

図面を参照すると、本発明の改良されたホードＩＪ ＝
ヤー形成ベルトの好ましい例が総括的に１０で示してあ
り、外層即ち表面層１１および内部層即ぢ裏支持層１２
を含み、これらは重ねて配置され、両方共好ましくはエ
ンドレスの形になっている。

外層１１および内層１２はまたそれぞれベルト布帛の頂
部層および底部層とも呼ばれる、それは層１１および１
２が使用時および形成されたホードリニヤ−形成ベルト
のスラリー受容上面を通過するときかかる位置を占める
からである。

少なくとも頂部層即ち外層１１は比較的微細な網目組織
であるべきであり、層１１および１２の両方が紙等の製
造時に使用するスラリーからそれを通って排液を容易に
なしうるように層全体にわたって第４図に最も良く示さ
れているよう少なくとも９係の開放面積を有する網目粗
織であるべきである。

外層即ち頂部層１１は主経糸１３と緯糸１４から織製さ
れ、内層即ち底部層１２は主経糸１５と緯糸１６から織
製される。

層１１および１２の各々は無地組織の形であるように示
しであるが、例えば紋織または半綾織組織の如き他の適
当な組織構造とすることもできることは理解すべきであ
る。

ホードリニヤ−布帛１０の外層１１および内層１２は実
際上相互に独立している。

しかしながら層１１および１２は主経糸１３および１５
七一般に平行に延びホードリニヤ−ベルト布帛を横断し
て延びる多数の相互レーシング用接合経糸１７で相互に
接続する（第１図参照）１．布帛１０の各層中の主経糸
１３および１５は接合経糸１７の少なくとも２培である
のが好ましい。

また例えば接合経糸１７は第３図および第４図に示す如
く相互に緯方向に離れているのが好ましく、かくして外
層１１および内層１２は、ホードリニヤ−ベルト布帛が
使用されているとき、そしてベルト布帛の後続部分が製
紙機の支持ロールの筒状表面と係合して運動しつつある
とき相互て偏位でき、従って内層即ち底部層１２はかか
る面との摩擦係合によって受けることのある磨耗作用を
減する。

第２図および第３図に示す如く、層１１および１２は明
確にするため離れて置いである。

しかしながら、この二つの層は接合経糸１７によって相
互に接触保持されていることは理解すべきである。

前述した始くホードリニヤ−形成ベルト布帛１０中の接
合経糸１７の数はその各層１１および１２中の経糸の数
よりも少ないのが好ましい。

例えば第３図および第４図に示す如く各層において７本
の主経糸毎に１本の接合経糸がある。

また接合経糸１７は所望により外層１１の少なくとも経
糸１３および緯糸１４よりも若干小さくするとよい。

好ましいものとして、接合経糸１７は外層１１中の緯糸
１４上に交互にループを形成し、それらは布帛１０の内
層１２中で間に挿入される緯糸１６の下でループを形成
する。

ホードリニヤ−ベルト布帛１０を第１図に示す如くエン
ドレスの形に織製するとき、二つの層１１および１２中
の緯糸１４および１６は連続しており、ホードリニヤ−
形成ベルト布帛の下面および上面全体にわたって長手方
向に延びていることを知るべきである。

ベルト布帛１０；ま漸進的な方法で織製されるから、緯
糸１４および１６３１布帛の一端から他端−順次進行し
ながら一般にらせんの形に延びる。

エンドレスホードリニヤ−ベルト布帛の経糸１３，１５
および１７はベルト布帛を横断して延びる。

本発明のホードリニヤ−形成ベルト布帛１０はマルチフ
ィラメント合成り−ンで織製するのが好ましい、しかし
このヤーンは金属ストランドの形でもよく−プラスチッ
ク材料で被覆した金属ストランドの形でもよく、連続マ
ルチフィラメントまたはモノフィラメントの形でもよく
、天然または人造ステーブルファイバーから形成しても
よく、或いは種類の異なるフィラメントおよび／または
繊維の任意適当な組合せであってもよいことは理解すべ
きである。

金属またはプラスチック被覆金属ヤーンがベルト布帛１
０中に存在する場合には、その頂部層１１は合成連続フ
ィラメントまたはステーブルファイバーヤーンで織製す
るのが好ましい、それは合成り・−ンは一般に金属ヤー
ンよりも脆性が少なく、一般に合成り−ンは金属ヤーン
を用いた場合よりもパルプと水のスラリーを受容するた
めの耐久性と平滑な面を提供するからである。

プラスチック被覆金属ヤーンを布帛１０の織製に当って
使用するときには、それらは形成されるホードリニヤ−
ベルトの幅方向においてのみ延ばすため使用し、ベルト
の長手方向にはより可撓性の合成および／または天然繊
維製品材料を用いるのが好ましい。

プラスチック被覆金属ヤーンのかかる配置によって、そ
れらはホードリニヤ−形成ベルトのサクションボックス
の縁上およびロールの周りを通過するとき比較的撓曲を
少なく受けるか全く受けないようになる。

更に合成り−ンを使用するとき、ベルトの延伸を防ぐの
を助けるため織製したエンドレスベルト布帛を熱固定す
るのが好ましく、ヤーンは連続フィラメントのものが好
ましい、何故ならばそれらはステーブルファイバー合成
り−ンよりも通常引張り強さが太きいからである。

ベルト布帛の製造において使用しつる代表的な合成り−
ンはナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレ
ンまたはその他の合成ストランド材料から形成するとよ
い。

図示の如く主経糸１３および１５および緯糸１４〜１６
の全てがほぼ同じ大きさである。

しかしながら、本発明により布帛１０を形成するに当っ
ては多くの異なる大きさおよび種類のヤーンを使用しう
ろことは明らかである。

好ましい実施態様においては、緯糸１４および１６はホ
ードリニヤ−ベルト布帛の長手方向に延び、各緯糸は一
般にらせん形状でベルト布帛１０の周りに延びような形
でエンドレスとなっているから、緯糸１４および１６は
実質的に真直であり、これによってエンドレスホードリ
ニヤ−ベルト布帛の長手方向の寸法安定性に更に寄与す
る。

これに対して経糸１３および１５は緯糸の間および下で
曲って広がっている。

従って経糸１３および１５は各緯糸１４および１６上お
よび下でループとなる所でナックルをもって形成され、
このナックルはホードリニヤ−布帛の磨耗面を構成する
。

従って本発明は、製紙時に遭遇する撓曲、高張力および
磨耗に耐えるよう特に構成され、従って布帛の有効寿命
を増大した改良された多重織製ホードリニヤ−形成ベル
ト布帛を提供することが判る。

更に布帛は少なくとも二つの相互に接合された層を含み
、その各々が相互に織製された経糸および緯糸とから形
成され、相互に接合された層はエンドレスであり、少な
くとも頂部層即ち表面層と底部層即ち裏支持層を含んで
いることが判る。

布帛の各層はその表面の少なくとも９係が開放されてい
る微細な網の形で織製され、その中の開口は１０全体に
わたって実質的に同じ大きさであり実質的に均一に分布
している。

換言すれば布帛全体にわたる各層の少なくとも約９係が
、そこを通って一般に垂直に液体を排出する自由流動を
与えるためヤーンがないことである。

ベルト布帛１０中の９係の開放面積は、その上に紙等の
シートを形成する間比較的短いそして微細な繊維を含有
するパルプと水のスラリーに適用するのに好適である。

スラリーの繊維がかなり長い場合には、更に開いた網目
組織を使用しうろことは明らかである。

如何なる場合にも各層の開放面積は、ホードリニヤ−形
成ベルトの外面即ち表面上に所望品質の紙シ・−トを形
成するのを容易にするような排液速度となしつるよう厖
すべきである。

先に述べた如くベルト布帛を使用するとき、その内層１
２は複合布帛の磨耗の大部分を受は入れ、これによって
一般に表面層の経糸１３および緯糸１４を摩擦磨耗から
防ぐ。

これは摩擦磨耗の実質的に大部分がホードリニヤ−形成
ベルト布帛の表面層即ち外層で生ずるよりも裏側即ち内
側で生ずるからである。

例えば内層は各種ロールと摩擦係合してクリープを形成
し、ホードリニヤ−形成機のホイル、サクションボック
ス頂部および他の支持面に対して滑ベルことかできるか
らである。

また内層１２は頂部層即ち外層１１を強化するばかりで
なくホードリニヤ−形成ベルト布帛の寸法安定性も増強
することは明らかである。

ホードリニヤ−布帛１０の安定性は所望によって適当に
間隔をあけて２層１１および１２を接合することによっ
て更に増強させることもできる。

かかる接合は適当な接着剤を使用することによっておよ
び／またはかかる間隔をおいて各層を熱溶融することに
よって行なうことができる。

布帛１０は前述した如くエンドレスの形に織製するのが
好ましく、従ってその緯糸はそれから形成されるホード
リニヤ−ベルトの周って長手方向に延びる。

しかしながら布帛は所望の緯方向幅で無限の経方向長さ
に織製し、その後布帛を所望の経方向長さに切断し、そ
れらの対向端を適当に継いでエンドレスホードリニヤ−
ベルトを形成してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の改良されたエンドレスホードリニヤ−
形成ベルト布帛の部分露出斜視略図、第２図は第１図の
線２−２に沿って取った改良されたホードリニヤ−布帛
の一部の経方向断面図、第３図は第２図の線３−３に沿
って取った緯方向断面略図、第４図は網構造を示すため
の布帛の一部の拡大頂面図である。 １０はホードリニヤ−形成ベルト布帛、１１は外層即ち
表面層、１２は内層即ち裏支持層、１３は経糸、１４は
緯糸、１５は経糸、１６は緯糸、１７は接合経糸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 紙あるいはこれと匹敵する繊維質材料の製造におい
   て使用するためのホードリニヤ−布であって、重ねられ
   て相互に連結された少なくとも二つの織製層からなり、
   各織製層は少なくとも９％の開放メツシュ面積を有する
   ホードリニヤ−布において、各織製層１１，１２は別々
   の組の経糸１３゜１５と緯糸１４，１６とで形成され、
   前記織製層１１．１２はこれらの層を交互に通る別の接
   合糸１７で相互に連結されていることを特徴とするホー
   ドリニヤ−布。