JPS5941520Y2 - 炉壁補修用噴射装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気炉等の損傷した炉内壁に、水と共に耐火
材を吹き付けてコーティングする際に用いられる炉壁補
修用の耐火材噴射装置に関するものである。

耐火材の吹付作業は、炉壁の昇温中に行われる従って、
熱のために作業者は自由に炉に接近し、あるいは炉内で
作業することができない。

このため、長い噴射管を炉内に差し入れて作業を行うが
炉口が狭いため、炉内壁の全域にわたって自由に方向を
定めて噴射を行うことが困難である。

本考案は耐火材吹付作業にお・ける前記のような点に鑑
みて工夫されたもので、噴射管の先端部が炉内において
自由に方向転換可能にされ、あらゆる角度で耐火材噴射
を行うことができるのが特徴である。

以下図についてその一実施例を説明する。

油圧モータ等により移動自由の台車１上には、受箱２が
が水平に支持されている。

受箱２は、台車１上前方に、開放した先端部が突出し、
角筒状の第１水冷ジヤケツトたるブーム３を出入自在に
受は入れている。

ブーム３は、下部に軸線方向のラック３ａを有する。

このラック３ａは本体に固着された油圧モータにつなが
るピニオン１ａに噛合している。

ピニオンの正逆回転により、ブーム３は、受箱２内軸線
方向進退自在である。

一対の第２の水冷ジャケットたるアーム４は、基端にお
いて軸筒５により、ブーム３の先端部両側に俯仰自在に
軸着されている。

頭部水冷ジャケット６は、アーム４の先端部間に、水平
の軸筒６ａ、６ｂにより回転自在に支架されている。

図示しないタンクにつながる耐火材輸送ホース７、およ
び添加水ホース８は受箱２を通して第１水冷ジヤケツト
３内に導入されている。

耐火材ホース７の先端はブーム３内にお−いて耐火材輸
送管９に接続されている。

輸送管９は、ブーム３がら軸筒５に入り、スウイーベル
ジョイント９ａを介して屈折し、一方のアーム４内を通
り、再び内側に屈折して軸筒６ｂを貫通し、他のスウイ
ーベルジョイント９ｂを介して頭部水冷ジャケット６内
に入った後、下方に屈折して混合器１１へ接続されてい
る。

添加水ホース７はブーム３内にお・いて送水管１０に接
続され、屈折して他方のアーム４内を通り、軸筒６ａを
貫通してスウイーベルジョイント１０ａを介して混合器
１１へ接続されている。

混合器１１の下部には、直角に屈折した噴射ノズル１２
が回動自在に取り付けられ、このノズル口から耐火材と
添加水との混合物を炉壁面内へ噴射することができる。

ブーム３の基部内には、３つの油圧シリンダ１３゜１３
、１４が固着されている。

そのうちの二つ１３．１３は対をなして同時動作するア
ーム俯仰動作用のもので、夫々ピストン杆が連結杆１５
を介してブーム３の先端部内においてランク１６に連結
されている３このラック１６は軸筒５の周りを回転しう
るようにアーム４の内側に固着されたラチェット４ａに
噛合している。

従ってアーム４は、ピストン杆の出入動作により軸筒５
を中心にその周りを旋回して俯仰自在である。

他の一つのシリンダ１４はノズル俯仰動作用のもので、
そのピストン杆が連結杆１７を介してランク１８に連結
されている。

このラック１８は、軸筒５の外周に固着されたピニオン
５ａに噛合している。

従って軸筒５はピストン杆の出入により正逆回転可能で
ある。

軸筒５のアーム４内両端部にはスプロケット５ｂ、５ｃ
が固着され、これに掛は回されたチェーン１９はアーム
４先端部内において頭部水冷ジャケット６の軸筒６ａ、
６ｂに固着されたスプロケット６ｃ、６ｄに掛は回され
、軸筒５の回転を軸筒６ａ、６ｂに伝えて頭部水冷ジャ
ケット６をノズル１２と共に回動俯仰可能にしである。

ブーム３の基部にはさらに油圧モータ２０が取り付けら
れ、その回転軸は連結杆２１を介してブーム３の先端部
内において第１ギヤ軸２２に連結されている。

第１ギヤ軸２２のベベルギヤ２２ａは、軸筒５内に回転
自在に軸支された第２ギヤ軸２３の内側のベベルギヤ２
３ａに噛合しアーム４内に位置する外側のベベルギヤ２
３ｂは第３ギヤ軸２４の一方のベベルギヤ２４ａに噛合
している。

第３ギヤ軸２４はアーム４内にこれに沿って軸支され、
その他方のベベルギヤ２４ｂは、軸筒６ａ内にこれを貫
通して回転自在に軸支された中空の第４ギヤ軸２５の外
側のギヤ２５ａに噛合している。

第４ギヤ軸２５の他方のベベルギヤ２５ｂは、頭部水冷
ジャケット６内に位置し、このンヤケット６に垂直方向
に支架された第５ギヤ軸２６の上部ベベルギヤ２６ａに
噛合している６第５ギヤ軸２６の下部の平歯車２６ｂは
、ノズル１２の基部外周に固着したギヤ１２ａに噛合し
、ノズル１２を回転させることができる。

各油圧シリンダおよびモータは、制御装置２７を操作す
ることにより動作させるものとし、また台車１は運転席
１ｂに作業者が乗って移動させるものとする。

各水冷ジャケラ）３． ４． ６内には、冷却水が循環
し、炉内の高温から内蔵する器機を保護する。

以上のように、構成された噴射装置は、ノズル１２を炉
口Ｆ１から炉Ｆ内へ挿入して使用する。

ピニオン１ａの回転によりブーム３を進退させ、油圧シ
リンダ１３の動作によりアーム４を起伏させ、また油圧
シリンダ１４の動作によりチェーン１９を介して頭部水
冷ジャケット６を回動させ、さらに油圧モータ２０の回
転により、ギヤ群２２ａ、 ２３ａ ｂ。

２４ａ ｂ、 ２５ａ ｂ、 ２６ａ ｂ、 １２ａを
介してノズル１２を回転させる。

このような各部の動きにより、第５図Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄに
例示するような多様な状態が得られる。

即ち、例えば第５図Ａの如く断面積を小さくした状態で
、狭い炉口Ｆ１に装入し、あるいはこの状態でノズル１
２を旋回させて炉内上下面等の吹付は作業を行い、炉内
に装入後第５図Ｂの状態にして炉内周壁への吹付は作業
を行い、またノズル１２をそのままの状態にして第５図
Ｃの如くアーム４を上昇させ、または第５図りの如くア
ーム４を下降させて炉内周壁の上下にわたる吹付けを行
う。

このように、炉の状況に応じ装置を多様に変化させて、
炉壁の所要箇所へノズル１２を向けて耐火材と添加水と
の混合物を吹付け、焼結コーティングして炉壁を補修す
る。

以上要するに本考案は、ブーム３に対してアーム４が俯
仰し、アーム４に対して頭部６が回動すると共に、ノズ
ル１２が旋回するため、狭い炉口ぺの装入および炉内で
の作業自由度を飛躍的に増大させることができる。

また、ブーム３、アーム４、頭部６を水冷ジャケットと
これで材料輸送管および動力伝達機構を被覆した場合に
は炉内の高温からそれらを保護し、長期の使用に耐える
ものとすることができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は正面図、第２図は平面図、第３図は第１図Ｉ−
ＩＩＩ断面図、第４図は第２図ＩＶ−ＩＶ断面図、第５
図Ａ−Ｄは動作状態を示す概略的正面図である。 １・・・・・・台車、３・・・・・・ブーム（第１水冷
ジヤケツト）、４・・・・・・アーム（第２水冷ジヤケ
ツト）、６・・・・・・頭部（頭部水冷ジャケット）、
９・・・・・・耐火材輸送管（材料輸送管）、１０・・
・・・・添加水管（材料輸送管）、１２・・・・・・ノ
ズル。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）台車上に支持されたブームの先端部にアームを俯
   仰自在に取付け、アームの先端部に頭部を水平軸を中心
   に回転自在に取付け、ブームおよびアームに沿って屈折
   自在の材料輸送管を支持し、頭部には垂直回転自在の材
   料輸送管先端部と屈折したノズルとを支持し、材料輸送
   管先端部にノズルの基端部をそれの軸線を中心に回転自
   在に接続し、アームと、頭部と、ノズルとを夫々動力伝
   達機構を介して台車上の駆動装置に連結した炉壁補修用
   噴射装置。
2. （２）前記ブーム、アーム、頭部が夫々水冷ジャケット
   で槽底され、材料輸送管お・よび動力伝達機構を被覆し
   ている実用新案登録請求の範囲第（１）項に記載の炉壁
   補修用噴射装置。