JPS5941083Y2 - 射出成形装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は射出成形装置に関し、更に詳しくは、成形用材
料の注入前に成形用キャビティ内の空気を完全に排除す
ることができ、しかも材料注入時に成形用材料が空気排
出のために設けられた空気通路側へ流入するのを阻止し
得る空気排出手段を備えた射出成形装置を提供するもの
である。

熱可塑性材料を製品の形状に相当する成形用キャビティ
内へ注入して製品を得る射出成形装置においては、材料
注入時に成形用キャビティ内にある空気により製品表面
に凹み等が発生することがあり、これを避けるために、
真空ポンプを使用した空気排除装置を成形用キャビティ
に連接させて、成形用材料の注入に先立ち、成形用キャ
ビティ内部を真空状態に保つ様になされているが、この
種の射出成形装置にあっては、成形完了後に製品を成形
型から分離させるために、先端が成形用キャビティ、又
はランナ一部へ達する製品突出しピンが、外部の駆動手
段により駆動される様に装着されて、成形用キャビティ
が製品突出しピンを案内する孔を通して外部に連通され
ているために、成形用キャビティ内の空気の排出が完全
には行なわれないという問題を避けることができなかっ
た。

すなわち、第１図に例示する如く、上型１と組合されて
成形用キャビティ４及びランナ一部５を形成する下型２
の上型１ｖＬ対し反対側に吸気用マニホールド６が配置
されて、吸気用マニホールド６に設けられた中空部７に
より下型２と組み合され、更に吸気用マニホールド６０
下型２に対し反対側に、ベース１０が配置され、中空部
７により吸気用マニホールド６と組合されており、下型
２にはランナ一部５と中空部Ｔとを連通させる弁案内孔
１２及び通気孔１３が穿たれており、吸気用マニホール
ド６には中空部７から外部へ導かれた吸気孔１４が穿た
れ、略円板形状を呈する弁頭部１７と棒状を呈する弁棒
１８とから成る弁体１６が弁棒１８が弁案内孔１２内を
往復動して弁頭部１７が通気孔１３を開放・閉塞し得る
様に取り付けられ、ベース１０には、下型の弁案内孔１
２に対向する如くなして突出しピン案内孔２１が穿たれ
、突出しピン案内孔２１内に製品突出しピン２２が軸方
向Ｉ／ｃ移動可能に挿入され、中空部Ｔ内に弁棒１７を
支えるばね手段２３が配置されている。

上記の構成になる射出成形装置により製品を成形するに
当っては、上型１、弁体１６を挿入された下型２、吸気
用マニホールド６、製品突出しピン２２を挿入されたベ
ース１０及びばね手段２３を第１図に示される如くに組
合せ、弁体１６を通気孔１３に対し開放状態に保って、
吸気用マニホールド６の吸気孔１４を真空ポンプ等の空
気排除手段に連接させて成形用キャビティ４内にある空
気を排出させた後に、射出成形用材料を注入して成形用
キャビティ４により製品を成形させるのであるが、成形
用材料が注入される際に、弁頭部１７がばね手段の弾性
力に抗して下降し１通気孔１３を閉塞させるので成形用
材料の通気孔１３内への流入が阻止される。

成形完了後に上型１が下型２から分離され、製品突出し
ピン２２が図示しない突揚げ装置により下型２側へ駆動
され、製品を下型２から分離させる。

この射出成形装置においては、上記した如く、突出しピ
ン案内孔２１が空気を排出される内部空室を外部へ連通
させ、しかも製品突出しピン２２が往復動をなすために
、製品突出しピン２２と突出ピン案内孔２１０間に隙間
が形成されるので、底形用キャビティ内の空気の排除が
必らずしも十分に行なわれず、製品表面の凹み等を生起
させるおそれが残される。

製品突出しピン２２と突出しピン案内孔２１の隙間を相
開して該隙間を通る空気流を阻止するために、第１図に
示す如く、Ｏリング等によるパツキン２５を配置される
ことがあるが、パツキン２５が繰返し作動により摩滅し
て気密性を低下させるので、成形用キャビティ内の空気
の排除が不十分となるおそれを完全に解消させることは
できない。

本考案は上記した従来技術による射出成形装置における
問題点に鑑み、吸気用マニホールドに穿たれた中空部内
に軸方向に伸縮し得るベロ一部材を配置して、このベロ
一部材により吸気用マニホールドの中空部のベース側開
口を塞ぐことにより空気を排除される側の空室を製品突
出しピンに対する案内孔と遮断させて空気の排除が完全
になさし得る様にするものである。

以下、図面により本考案の射出成形装置の実施例につい
て説明する。

第２図の実施例において、上型１、下型２、弁体１６、
吸気用マニホールド６、ベース１０、製品突出しピン２
２及びばね手段２３の構造はいずれも第１図の場合と略
同様になされており、一端を閉塞されたベロ一部材３０
が開口側に付されたフランジ部３１を吸気用マニホール
ド６とベース１ｏＶＣ挾持され、ばね手段２３と製品突
出しピン２２の先端部を覆って、突出しピン案内孔２１
を中空部７と分離させている。

成形用キャビティ内の空気の排除、成形用材料の注入及
び成形完了品の取出しの各工程は上記した第１図の実施
例の場合と同様になされるが、成形完了品が下型２から
分離される際には、ベロ一部材３０は第３図に示される
如く製品突出しピン２２に押されて延伸する。

本考案による射出成形装置が上記した如く、伸縮可能な
ベロ一部材３０を吸気用マニホールド６０組合せ孔７内
に配置されて、ベース１０に穿たれた突出しピン案内孔
２１を成形用キャビティ４通気孔１３、組合せ孔７、吸
気孔１４等と完全に分離された構造を備えているので、
成形用材料の注入に先だって上記した成形用キャビティ
４内の空気を排出する際に、外部の空気が製品突出しピ
ン２２と突出しピン案内孔２１の摺動隙間を通って吸込
まれることが無く、成形用キャビティ４内の空気が十分
に排除され、成形用キャビティ４内における空気の残留
によって生起される成形製品の不具合が完全に防止され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術による射出成形装置の実施例を示す断
面図、第２図は本考案による射出成形装置の実施例を示
す断面図、第３図は第２図の実施例において成形完了品
の取出時にベロ一部材が延伸する状況を示す断面図であ
る。 １・−・・・・上型、２・・・・・・下型、４・・・・
・・成形用キャビティ、５・・・・・・ランナ一部、６
・・・・・・吸気用マニホールド、Ｉ・・・・・・中空
部、１０・・・・・ベース、１２・・・・・・弗素内孔
、１３・・・・・樋気孔、１４・・・・・・吸気孔、１
６・・・・・前体、１７・・・・・前頭部、１８・・・
・・皆棒、２１・・・・・・突出しピン案内孔、２２・
・・・・・製品突出しピン、２３・・・・・・ばね手段
、２５・・・・・・パツキン、３０・・・・・・ベロ一
部材、３１・・・・・・フランジ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 成形用キャビティ４を形成する成形型１，２、前記成形
   用キャビティ４内の空気を排除する手段６．１３及び成
   形完了製品を前記成形型１，２から分離させる手段１６
   ．２２を有する射出成形装置において、前記成形完了製
   品の分離手段を構成する製品突出しピン２２を覆って、
   前記製品突出しピン２２の往復運動を案内する突出しピ
   ン案内孔２１と、前記空気排除手段を構成する空気流路
   とを分離遮断させるベロ一部材３０を配置されているこ
   とを特徴とする射出成形装置。