JPS5939287B2 - 瓦用荒地の成型装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、夏用荒地の成型装置にかかり、詳しくは一
般に道具初夏とも呼ばれる各種の軒瓦、棟瓦、巴瓦、掛
瓦、紐丸瓦等の場合のように、荒地本体の口端に万十１
石持、垂れ、垂れ剣、冠、巴、紐等（便宜上総称して道
具部という。

）を一体に有する荒地を成形するための装置に関する。

道具物見用荒地については従来より一般に、まず荒地の
下地（素地）として所要の道具部を見積つて加算した適
敞の粘土（例えば土練押出機のスクリューによシ成型口
から押出される混線脱気済みの粘土）を以って板状素材
を予め厚手に成形し、次いでこの素材を加圧して荒地本
体を所要厚さに成形しながら厚み差分の粘土を成型室内
に流動させて道具部を成形して荒地としている。

しかし斯かる成形では、荒地本体と道具部とに対する加
圧力が異なることに起因して、双方における粘土の延び
率、組織性状に大きな偏差が発生して成型品である荒地
内部に残存する。

このため斯かる荒地を観ると、乾燥、焼成において捩れ
、歪み、亀裂、収縮偏差等を多発してしまい、結局形状
、性状ともに正確で安定した良質の荒地を満足に成形し
得す歩留りが悪かった。

また荒地本体も所定加圧力で型通りに成型し得るとして
も、道具部は前述のように本体の成形後において厚み差
分の粘土に頼って成形されることから、とか（圧力、粘
土充填量が不足気味になって型通り成形し得ない。

従って成形後には特忙道具部に対する点検、修正が必要
となり手間、熟練を要するばかりで良質の荒地を能率よ
（安価に量産できなかった。

本発明は上述の問題に鑑みてなしたもので、一つの成型
工程において道具部に次いで荒地本体を、一定圧力、組
織性状に保持したまま一連に成形する装置であり、その
目的は荒地本体、道具部の偏差をなくして形通りに成形
し、良質の道具物見用荒地を能率よ（安価に生産しよう
とすることにある。

以下本発明を実施例に基づいて説明する。

本例では、瓦製造ラインで実施される土練押出機に成型
装置を設置した例について示す。

ます土練機において、スリーブ１内に混線脱気済みの粘
土を所定の圧力、速度を以って定量的に押出すスクリュ
ー２が設置されており、そしてスリーブ１に装着された
溜め箱３０目端に、ダイス６の取付基板４がスペーサ用
の支台５を介して着脱可能に設置されている。

ダイス６は対象とする荒地に応じて交換されるもので、
その中央部に粘土の吐出口を兼ねる成型ロアが横通され
ている。

８はダイス６内側に取着された平均板で、支台５に緩挿
した調節杆９によシ粘土の給出緻を調節可能としておシ
、口１０を成型ロアに連通している。

１１は取付基板４前面に着脱可能に取着されたナイフ用
の受板で、口１２を成型ロアに連通している。

土練機の出口側に設置された本例の成型装置は、独自に
取扱い得るもので前記取付基板４を利用して設置された
枠体１３と、枠体１３に支持され往復作動機構に連繋さ
れた可動体２１と、可動体ηに交換可能に設置された成
型器２５と、から構成されて横型で実施される。

斯かる装置において枠体１３は、取付基板４に平行連結
された４本の案内支杆１４の他端に枠板１５を取付基板
４と対向連結し、この枠板１５ｒｃ支枠１６を装着して
構成されており、そして支枠１６の他端にシリンダー１
７’Ｙ設置している。

シリンダー１７は、ロッド１８先端に連結した支板１９
に上記枠板１５に横通支持した４本の支杆２０を平行連
結しておシ、そして単動形態に基づいて往動時には適宜
加圧状態でロッド１８を前進し、復動時には圧力解除状
態でロッド１８を被動後退するように設定されている。

上述の枠体１３に対する可動体２１は、各案内支杆１４
に嵌合した軸受部２２に工形の保持板ｎを連結してなる
もので上下、左右に４個配設されており、そして各保持
板２３を上記支杆２０先端にピン２４で連結している。

なお可動体２１は、ピン２４によ９２個１組として連結
されているが。

全部を１つに組付けてもよい。

斯かる可動体２１に装備された成型器２５は、対衆とす
る道具初夏用荒地に適合する成型口金としてユニット的
に構成されたもので、各可動体２１の保持板２３に着脱
可能忙取着されかつ互いに型合せされた上型２６゜下型
２１間の適宜部位に成型孔２８を形成している。

２９は型の後端に着脱可能に設置された切換えシリンダ
ーで、成型孔２８に臨むロッド３０先端に入子３１を着
脱可能に連結している。

この入子３１は、道具部に適合する形状とされており、
そしてシリンダー２９の作動により、通常は成型孔２８
前端に道具部用の成型室３２を形成するための成型位置
にセットされ、荒地成形後は室３２外ノ押出位置に押動
されるようになっている。

なお、本例では、第５図イに例示する巴瓦荒地に合せて
前記各日？、１０．１２ｖ荒地本体に適する半円環形と
し、また成型室３２及び入子３１を道具部（万十）に適
する円形とした場合を主忙示す。

３３は荒地切断用のナイフで、シリンダー（図示しない
）の作動忙より案内杆３４に沿って前記受板１１前面に
対する切換位置へ適時移動される。

なおナイフ３３は帯状又は線状のものとする。

３５は荒地用のパレットで、シリンダー（図示しない）
の作動によシ上記ナイフ３３にタイミングを合せて可動
杆３６とともに荒地成型ラインよシ適宜下方の受取シ位
ｔＶｃ搬入セットされる。

前述のように構成された本例の装置は、土練機のスクリ
ュ−２０粘土押出作動に合せて成形作動を繰返し行ない
荒地を１枚ずつ成形する。

すなわちスクリュー２の作動前においてナイフ３３．パ
レット３５が後退位置に待機されたもとで、シリンダー
１７の従動によりロッド１８．支杆２０を介して可動体
２１とともに成型器２５が、前進端に押動されて上、下
型２６，２７前端を受板１１に適宜圧力で当接して成型
室３２な口１２に連通した状態にセット保持される。

このもとで成型器２５はスクリュー２の作動開始によシ
一定の圧力、速度を以って定量的に押歯されながら成型
ロアを流通して口１２から吐出される粘土Ｗを成型室（
内に受入れる。

（第１図参照）そうして所定量の粘土が成型室３２内に
圧入充填されることによシ道具部Ｗｌ が型通りに成形
され、これをタイマー等を利用して確認した後に前記シ
リンダー１７が適宜圧力解除状態に切換えられる。

このもとで成型器２５は、粘土の吐出圧力を充分に受け
ながら可動体２１とともに強制的に押動後退されること
になシ、この過程で粘土を成型ロア、口１２で型取りな
がら道具部Ｗ、に続いて荒地本体Ｗ２が一連に成形され
る。

そうして上述の成型器２５が成型終了位置に待機された
時点で巴瓦用の荒地Ｗが成形されることになり（第２図
想像線参照）、この時点を確認して前記スクリュー２が
一旦休止される一方で、パレット３５が受取り位置にセ
ットされ、これに同期してナイフ３３が移動して荒地本
体Ｗ２ の後端を切断する。

なお切断された荒地では、その本体Ｗ２の後端部がパレ
ット３５上に受けられ切断口端が受板１１に対向してい
る。

切断に調時して成型器２５における切換えシリンダー２
９の往動により、成型位置の入子３１が道具部Ｗ１を直
接押圧しなから押出位置に前進することにより、型、シ
リンダー２９．可動体２１゜支杆２０．ロッド１８が相
対的に後退端に押戻される一方で、荒地Ｗは、成型器２
５外に押出されてパレット３５に受取られる（第２図参
照）。

なお入子３１はシリンダー２９の適時復動により再び成
型位置にセットされる。

以降は、荒地の押出し、受継ぎの確認に基づきナイフ３
３．パレット３５の後退によシ荒地Ｖが成形プレスライ
ン側へ搬出される一方で、遅延タイマー等を利用して加
圧状態に切換えられた前記シリンダー１７の往動により
成型器２５が再び前進端に抑圧セットされ、スクリュー
２の作動開始により吐出される粘土を受入して次の荒地
を同様に成形する。

他種の荒地を成形する場合には、本例装置において用意
される成型器を選定交換すればよい。

ちなみに第５図口 、八に例示する一文字瓦、万才瓦等
の各荒地Ｗに対して成型器２５は、第４図イ２口のよう
に垂れ、万十字の道具部Ｗ１に適合する入子３１．成型
室３２を有するものを使用する。

これにより各種荒地の少数成形も可能で、能率よく安価
に成形できる。

いずれの成型器においても入子３１については、成型位
置よシやや後方の一次成型位置に予めセットして粘土充
填後に成型位置にセットして道具部を加圧するようにし
てもよい。

なお成型器２５の選定に合せてダイス６は図示の受板１
１を兼用して取付基板４前面に交換可能に設置してもよ
い。

またパレット３５を成型ラインに同高設置する場合では
、口１２に対して適宜開閉部材を付設すればよい。

この際ナイフ３３を薄板状にして開閉部材を兼用するよ
うにしてもよい。

枠体１３．往復作動機構、可動体２１．切換え機構等は
適宜形状、型式に選定すればよい。

成型器２５は入れ換え可能にしてもよい。

いずれにおいても本例装置は、他の粘土押出機に縦型で
実施可能であり、成型器２５９人子３２め作ｉを。

適宜制御機構を利用してナイフ３３．パレット３５の作
動と合せてサイクル的に行なうようにしてもよい。

このように本発明の成型装置は、適宜枠体に可動案内部
材を介して装備した成型器を、適宜往復作動機構により
押出機のダイスに対向する前進端に移動させて成型室を
ダイスの成型口に連通保持したもとで、押出機から適宜
圧力で押出される粘土を充分受入れて道具部を成型し、
しかる後成型器に対する加圧力を適宜解除して粘土押出
圧力で成型器を押戻しながら後退端手前の成型終了端に
停止する過程で荒地本体を成形し、そして荒地本体が適
宜切断される一方で成型室内の入子により荒地を器外に
押出すものであシ、一つの成型過程において粘土の組織
形状、成型圧力をともに維持しつつ道具部、本体を一連
に成形して道具物互用荒地とすることにより、冒頭の従
来問題を解決して形状、性状の安定した良質の荒地を成
形できる。

特に道具部では、成型室に対する粘土の圧入に基づいて
型詰め成形するものであるから、複雑形状の道具部でも
きわめて正確に仕上げ成形し得。

従って補修、高度な技術を一切不要にするとともに工程
を簡素化して荒地を安価に軟度できる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示すもので、第１図は本例装置の
成形前状態を示す一部破断した側面図、第２図は同じく
成形後状態を示す側面図、第３図は成型器を主に示す正
面図、第４図イ１口は他の成型器を示す正面図、第５図
イ１口、ハは夫々荒地を示す斜視図である。 ２・・・・・・スクリュー、６・・・・・・ダイス、７
・・・・・・成型口、１３・・・・°・枠体、１７・・
・・・・シリンダー、２１・・・・・・可動体、２５・
・・・・・成型器、２６・・・・・・上型、２７・−・
・・・下型、２９・・・・・・シリンダー、３１・・・
・・・入子、３２・・・・・・成型室、Ｗ・・・・・・
粘土、Ｗ・・・・・・荒地、Ｗｌ・・・・・・道具部、
Ｗ２・・・・・・荒地本体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 適宜枠体に可動案内部材を介して装備した成型器を
   、適宜往復作動機構に連繋して作動前の後退端と、粘土
   を所定圧力で給出し得る押出機のダイスに対向する前進
   端と、に亘り移動可能に設定し、上記成型器は、型の適
   宜部位に入子を組込んで道具部に適合する形状の成型室
   を形成し、上記型を、前記ダイスに圧接して成型室を荒
   地本体に適した形状の成型口に連通ずる位置と、粘土押
   出圧力を受けながら後退して後退端手前の成型終了端に
   停止される位置と、に保持可能に設定する一方、前記入
   子を適宜切換え部材に連繋して前記成型室内の成型位置
   と、室外の押出位置と、に切換え可能に設定してなるを
   特徴とする夏用荒地の成型装置。