JPS5938827B2 - 湿式排煙脱流・脱硝において生ずる廃液の処理方法 - Google Patents

湿式排煙脱流・脱硝において生ずる廃液の処理方法

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JPS5938827B2
JPS5938827B2 JP52053858A JP5385877A JPS5938827B2 JP S5938827 B2 JPS5938827 B2 JP S5938827B2 JP 52053858 A JP52053858 A JP 52053858A JP 5385877 A JP5385877 A JP 5385877A JP S5938827 B2 JPS5938827 B2 JP S5938827B2
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denitrification
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nitrogen compounds
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正吉 衡田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、湿式排煙脱硫・脱硝において生ずる廃液の処
理方法に関する。
詳しくは1本発明は、湿式排煙脱硫・脱硝方法にお必て
生ずる窒素化合物及び吸収助剤(以下添加剤という)含
有の廃液の処理方法に関する。
湿式排煙脱硫・脱硝方法においては、脱硝率を向上させ
るため、塩化第二銅、塩化す) I)ラム等の添加剤を
使用しているが、吸収装置において、排ガス中の窒素酸
化物は、完全には窒素ガスに還元されず、その大部分は
アミン系窒素化合物又は硝酸系窒素化合物として吸収液
中に固定され、次第に蓄積して脱硝プロセス上、大きな
問題となっている。
窒素化合物含有廃液の処理方法として、一般的には、生
物の代謝機能によシ窒素化合物を無害な窒素ガスとして
除去する生物学的処理方法があるが、脱硫・脱硝におい
て石膏分離後に生ずる濾液は、液の組成が多岐に亘って
いること、液の状態が微生物が脱窒素作用を行うに好適
でないことから、現在まで実用化されていない。
又、廃液は順次pH調整、濾過、酸化、中和、加熱蒸発
し、廃液中の窒素化合物を結晶として回収する方法もあ
るが、この方法では、硝酸系窒素化合物を回収すること
ができないという欠点がある。
更に又、廃液中の窒素化合物を還元し、窒素ガスを遊離
させるために、亜硝酸塩を添加することも行われている
が、この方法で還元されるのは、主としてアミン系窒素
化合物であって、硝酸系窒素化合物は還元され得ないと
いう欠点を有し、又添加された亜姿酸塩中には、通常数
多の硝酸塩が含まれていることから、これが液中に蓄積
されるという望ましくない事態も招来される。
本発明者は、従来方法の上記欠点を改良すべ(種々検討
を加えた結果、ここに上記欠点を全て改善した廃液の処
理方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、排ガスの除塵冷却工程、排
ガスの酸化工程、吸収剤と添加剤を含有する吸収剤によ
る排ガスの吸収工程、亜硝酸カルシウムの酸化工程、石
膏の分離工程を包含する石膏法湿式排煙脱硫・脱硝方法
において、石膏の分離後に得られる窒素化合物及び添加
剤を含有する濾液の一部を廃液として取シ出し、これを
加水分解工程、添加剤回収工程に送シ、添加剤を回収す
るとともに、添加剤を除去した廃液を更にpH調整工程
、蒸発乾燥工程に送シ、窒素化合物を粉体として取出し
、この粉体な後続の熱分解工程で窒素ガスに分解するこ
とを特徴とする湿式排煙脱硫脱硝方法において生ずる窒
素化合物及び添加剤を含有する廃液の処理方法にある。
以下、図面に基き、本発明の方法を詳述する。
第1図は本発明の方法を実施するための石膏法湿式排煙
脱硫・脱硝装置の一例を示すものである。
第1図において、排ガス源1からの排ガスは、排ガス中
の媒煙な除去する除塵冷却装置2内に導入され、そこで
装置2内の除塵液と接触して煤塵力意去される。
除塵液は、除塵冷却抜液13として抜き出され、分離装
置14で液中の煤塵15が分離されたのち濾液16とし
て除塵冷却装置2内に噴射循環される。
また除塵冷却装置2には冷却補給水12が除塵液及び排
ガスの冷却液として供給される。
除塵後の排ガスは排ガス酸化装置3に導入され、排ガス
中の一酸化窒素が酸化される。
次に排ガスは吸収装置4に導入される。
吸収装置4罠は、吸収斎哄給装置11から消石灰などの
吸収剤や、添加剤供給装置26から塩化第二銅、塩化ナ
トリウムなどの添加剤が供給され、これらが吸収液とし
て吸収装置4内で質射循環される。
吸収装置4に導入された排ガスは吸収液と接触し脱硫・
脱硝が下式のように行われ、脱硫・脱硝後の排ガスは清
浄排ガス5として排出される。
脱硫 Ca (OH2) +S 02 →Ca S 04 +
H20(1) Ca (OH2) +C02→Ca CO3+H20(
2) CaCO3+SO□→CaSO3+C02(3) 脱硝 脱硫によシ排ガス中の硫黄酸化物は吸収剤と反応して亜
硫酸カルシウムとなり、また脱硝により窒素酸イ1は無
害な窒素ガスとなって排出される。
脱硫後の吸収液は吸収液抜液6として酸化装置7に供給
され、吸収液中の亜硫酸カルシウムが空気酸化によシ石
膏化され、欠いで分離装置8によシ石膏9が分離される
分離装置8での濾液10は再び吸収装置4に戻される。
しかしながら、排ガス中の窒素酸化物が、全て上記反応
式(4)及び(5)の如(反応して、無害な窒素ガスと
なって、吸収装置4の頂部から排出されれば問題はない
のであるが、上記反応は添加剤である塩化ナトリウム、
塩化第二銅などの添加にもかかわらず、完全に進行せず
、窒素酸化物の大半は、吸収液中で硝酸系窒素化合物、
亜硝酸系窒素化合物、アミン系窒素化合物にトリロトリ
スルホン酸、イミドジスルホン酸、スルファミン酸)等
の窒素化合物として固定され、漸次蓄積して脱硫・脱硝
プロセスを行う上で大きな障害となる。
本発明の方法においては、上記の障害排除のため、石膏
の分離装置8で石膏9を分離した後の濾液10の一部を
吸収装置4に循環させずに、廃液17として別のライン
で加水分解装置27に送る。
加水分解装置27における処理条件は、pHが4以下、
温度が60〜80℃であって、この条件下に硝酸系及び
亜硝酸系窒素化合物を除(窒素化合物(アミン系窒素化
合物)は、加水分解を受け。
スルファミン酸となる。
硝酸系窒素化合物、亜硝酸系窒素化合物はそのままで変
化しない。
加水分解装置27からの廃液は、次いで添加剤回収装置
23に送られ、おなじく添加剤回収装置23に供給され
る炭酸カルシウム又は消石灰22と接触すると廃液中の
金属塩添加剤が析出する。
析出した回収添加剤24は、シックナーにより分離し、
再び吸収装置4に戻され再使用される。
添加剤除去後の廃液は、pH調整装置25において、炭
酸カルシウム又は消石灰22の添加によりpH〉10に
調整され、蒸発濃縮乾桑装置18で粉末として取シ出さ
れる。
この粉体は、熱分解装置19に送られ、ロータリーキル
ン等の装置によシ温度500〜1000℃のもとで熱分
解され、下式(11)〜(17)のどと(窒素化合物は
、無害な窒素ガスとなる。
(NH2SO3)2Ca十l/202+N2+2H20
十SO2+Ca504(11神 、(NJ(2S Oa ) 2 Ca +2 H20→
Ca S 04 十(NH4)2SO4(12) (NH4) 2 S 04 +Ca (OH) 2→2
NHa 十Ca5O+2H20(13) (NH4)2804→l/3N2+SO2+2H20十
4/3NH3(14) 2NH3+3/202→N2+3H20(15)(NH
2S03)2Ca+Ca(NO3)2→2N2十2 C
a S O+2H20+02 (16)(NH
2S 03)Z Ca 十Ca (NO2)2 →2
N2十2Ca So4+2H20(17) 熱分解後の排ガス21は、再度除塵冷却装置2に導かれ
、有害ガス(例えば二酸化硫黄)を処理する。
一方、熱分解残渣20は、石膏を主成分とし、塩素含有
添加剤を含む粉体であるので、再び吸収装置4に循環さ
れる。
表−1は、上記処理によシ得られた粉体及びこれを90
0℃で熱分解することにより得られた熱分解残渣及び熱
分解ガスの分析fiiiv示したものである。
表−1より明らかなように熱分解ガス中の窒素酸化物(
NOx)の匝は、殆んどOであり、又NOx 中ノー酸
化窒素(No )は、0であった。
本発明によシ得られた効果をまとめると以下の如くなる
(D 従来の脱硫・脱硝においては、硝酸系、亜硝酸系
及びアミン系窒素化合物及び脱硝率向上のために添加さ
れた塩化第2銅、塩化ナトリウム等の添加剤が系内に蓄
積されると、脱硫・脱硝プロセスに悪影響を及ぼすので
、系内液を一部系外に抜き出すこと力石われていたが、
本発明の方法においては、添加剤を回収再使用すること
ができ、又、硝酸系及びアミン系窒素化合物も系内で無
害な窒素ガスに転化せしめることができ、これによシ湿
式脱硫・脱硝を完全にクローズシステム化することがで
きる。
(2)従来の生物学的処理方法等では達成不可能であっ
た脱硫脱硝の廃液処理を障害なく、スムーズに行うこと
ができる。
(3)熱分解残渣を再循環することにより、添加剤のロ
スを抑え、製品石膏の歩留を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法を実施するための湿式脱硫・脱
硝装置の一例を示す図である。 図中、1は排ガス源、2は除塵冷却装置、3は排ガス酸
化装置、4は吸収装置、5は清浄排ガス。 6は吸収液抜液、7は酸化装置、8は分離装置、9は石
膏、10は濾液、11は吸収剤供給装置、12は冷却補
給水、13は除塵冷却抜液、14は分離装置、15は煤
塵、16は濾液、17は廃液、18は蒸発濃縮乾燥装置
、19は分解装置、20は熱分解残渣、21は熱分解排
ガス、22は炭酸カルシウム又は消石灰、23は添加剤
回収装置、24は回収添加剤、25はpH調整装置、2
6は添加剤供給装置、27は加水分解装置である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 排ガスの除塵冷却工程、排ガスの酸化工程、吸収剤
    と吸収助剤(以下添加剤という)を含有する吸収液によ
    る排ガスの吸収工程、亜硫酸カルシウムの酸化工程、石
    膏の分離工程を包含する石膏法湿式脱硫・脱硝方法にお
    いて、石膏の分離後に得られる窒素化合物及び添加剤を
    含有する濾液の一部を廃液として取出し、これを加水分
    解工程、添加剤回収工程に送シ、添加剤を回収すると共
    に、添加剤を除去した廃液を更にpH調整工程、蒸発乾
    燥工程に送り、窒素化合物を粉体として取出し、この粉
    体な後続の熱分解工程で窒素ガスに分解することを特徴
    とする湿式排煙脱硫・脱硝において生ずる廃液の処理方
    法。 2 加水分解工程’YpH4以下、温度60〜80°C
    の条件下で行なう特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 添加剤回収工程において、消石灰及び/又は炭酸カ
    ルシウムを使用し、添加剤を回収する特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 4 pH調整工程において、消石灰及び/又は炭酸カ
    ルシウムの添加により廃液のpHY10以上にする特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 5 熱分解工程において、窒素化合物から成る粉体な5
    00〜1000°Cの温度で熱分解し、窒素ガスとする
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP52053858A 1977-05-11 1977-05-11 湿式排煙脱流・脱硝において生ずる廃液の処理方法 Expired JPS5938827B2 (ja)

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