JPS5936957Y2 - プリント基板取り出し具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気機器の制御盤内のプリント基板ラックに収
まるプリント基板を前記基板ラックに挿入し、又は基板
ラックから抜去する際に使用するプリント基板取り出し
具に関し、特に該プリント基板取り出し具に記号や注釈
を記入できるようにしたものに関する。

制御盤内のプリント基板は通常その数が多いため、ガイ
ドレールを備えたプリント基板ラックに収納される。

該基板ラックの後部にはコネクターが配置されていて、
該コネクターに前記プリント基板を差し込んで接続する
方法によっている。

従って、組立てや点検作業の際にはプリント基板を基板
ラックに挿入し或いは基板ラックから抜去する必要があ
るが、プリント基板とコネクターの接続部の嵌脱にはあ
る程度の力が必要であり、加えて嵌脱方向に対して真直
ぐに移動させないと円滑にプリント基板を挿入或いは抜
去が行なえないので、プリント基板の開放端の上下に１
個ずつ回動自在にピン結合した取り出し具を取り付け、
てこを利用して挿入或いは抜去の操作を容易に実施でき
るように考えられている。

ところで、前記基板ラックに備えられているガイドレー
ルは標準化の目的で等ピッチ寸法で多列設けられている
が、実際には全てのガイドレール内にプリント基板を挿
入することは希である。

また、プリント基板の数も数十枚に上ることがあるので
、各プリント基板の挿入位置が不明確になり易い欠点が
あった。

これを防ぐため基板ラックのガイドレールとプリント基
板に各々対応させた記号を記載することが行なわれてい
たが、従来プリント基板の記号はプリント面に記載され
ていたので、照合の際の確認をするにはプリント面が目
視できるように斜めから覗き込まなければならず、制御
盤の仕様によっては基板ラックの位置の関係で必ずしも
容易に確認できるものではなかった。

本考案は以上のような欠点を除くために考えられたもの
で、頭部突起と猟み部とを連絡する胴体部の頭部突起寄
りに軸受を突設したプリント基板の取り出し具において
、前記胴体部の背部に周囲を囲んだ凹部を設け、該凹部
の表面を梨地仕上面としたことを特徴とし、以下にその
詳細を図示実施例に従って説明する。

図面中１はプリント基板であり、プリント基板ラック本
体に備えられたガイドレール２，２に収められた状態を
第１図に示した。

図示したものは挿入及び抜去に兼用できる取り出し具で
あり、基板ラックの前方に設けた挿入用金具３，３と抜
去用金具４，４とに操作力を伝える挿入用突起５と抜去
用突起６からなる頭部突起７と猟み部８を連絡する胴体
部９の頭部突起７寄りに、プリント基板１にあけられた
穴（図示せず）に挿入したピン１０を固定する軸受１１
，１１を突設している。

取り出し具１２が図示の如く直立している時にプリント
基板１が基板ラック後部のコネクター（図示せず）に差
し込まれた状態で接続されており、猟み部８を起こすと
ピン１０を支点として抜去用突起６が抜去用金具４，４
を押すので、プリント基板１がコネクターより抜は出し
基板ラックの前方に僅かだけ飛び出すので基板ラックか
らの取り出しが容易に行なえるわけである。

プリント基板１を基板ラックに挿入しコネクターに接続
させる場合には猟み部８を持って取り出し具１２を直立
させることによって、ピン１０を支点として挿入用突起
５が挿入用金具３，３を押してコネクターへ差し込まれ
る。

胴体部９の背部１３の中間には周囲を囲んだ凹部１４を
設け、該凹部１４の表面を比較的細かな目の梨地仕上面
としている。

本考案は以上のような構成であるので、基板ラック本体
の該当するガイドレールのある箇所に記載されている記
号に対応させた記号を印刷し、凹部１４の中に収まるよ
うに形成されたラベル１５を凹部１４に貼布することに
よって、プリント基板の位置を明確にできる。

従って、プリント基板を取り出す方向に面した取り出し
具の背面、つまり作業者と対面する場所に記号等が記載
されることになるので、従来のように斜めからプリント
面を覗き込むことなく、−目でプリント基板の位置確認
ができる利点が生じる。

この時、貼布されたラベル１５は周囲を囲んだ凹部１４
内に収まっているため剥がれにくいといった長所もある
。

更に、凹部１４の表面を梨地仕上面としたことにより、
ラベルを使用しなくても手近にある鉛筆やボールペン等
で記号や注釈を記入することが可能であるので、応急的
な作業時に照合する場合のチェック等に便利である。

尚、プリント基板の位置確認以外の記載事項としては、
第３図に示したように取り出し具の操作方向を示す注釈
の記載も考えられる。

この場合には、作業者に操作方法を考えさせることがな
くなり、初心者にも迅速に取扱えるといった効果も生じ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例の使用状態を示す斜視図であ
る。 第２図は、本考案の実施例にラベルを貼布した正面図で
ある。 第３図は、操作方法を記載したラベルの参考図である。 ７は頭部突起、８は猟み部、９は胴体部、１１は軸受、
１２は取り出し具、１３は背部、１４は凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頭部突起と猟み部とを連絡する胴体部の頭部突起寄りに
   軸受を突設したプリント基板の取り出し具において、前
   記胴体部の背部に周囲を囲んだ凹部を設け、該凹部の表
   面を梨地仕上面としたことを特徴とするプリント基板取
   り出し具。