JPS5935910B2 - 1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 - Google Patents
1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の製造方法Info
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- JPS5935910B2 JPS5935910B2 JP1301881A JP1301881A JPS5935910B2 JP S5935910 B2 JPS5935910 B2 JP S5935910B2 JP 1301881 A JP1301881 A JP 1301881A JP 1301881 A JP1301881 A JP 1301881A JP S5935910 B2 JPS5935910 B2 JP S5935910B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は1、4−ジヒドロオキシー2−ナフトエ酸の製
造方法に関するものである。
造方法に関するものである。
詳しく述べると、本発明は1、4−ジヒドロオキシナフ
タリンを原料として媒体中で粉末状無水の炭酸カリウム
と炭酸ガスとにより直接カルボキシ化することにより1
、4−ジヒドロオキシー2−ナフトエ酸を効率よく製造
する方法に関するものである。
タリンを原料として媒体中で粉末状無水の炭酸カリウム
と炭酸ガスとにより直接カルボキシ化することにより1
、4−ジヒドロオキシー2−ナフトエ酸を効率よく製造
する方法に関するものである。
本発明が目的とする1、4−ジヒドロオキシー2−ナフ
トエ酸は、染料、顔料および感光材料として有用なもの
であるにもかかわらず、工業的に有利な製造方法はいま
だ開発されていない。
トエ酸は、染料、顔料および感光材料として有用なもの
であるにもかかわらず、工業的に有利な製造方法はいま
だ開発されていない。
1、4−ジヒドロオキシナフタリンから1、4−ジヒド
ロオキシー2−ナフトエ酸を合成する試みは、たとえば
、Russig3J、prakt、Chem。
ロオキシー2−ナフトエ酸を合成する試みは、たとえば
、Russig3J、prakt、Chem。
〔2〕62730(1900)によると、1|4−ジヒ
ドロオキシナフタリンをアルコール溶媒中アルコール性
苛性ナトリウム又はカリウムにより1、4−ジヒドロオ
キシナフタリンのナトリウム又はカリウム塩を合成し水
素気流中乾燥し次いで1|4−ジヒドロオキシナフタリ
ンのナトリウム又はカリウム塩の結晶を炭酸ガス加圧下
170℃で20〜30時間反応させて希塩酸で酸析せし
め1、4−ジヒドロオキシー2−ナフトエ酸を合成した
という報告がある。しかし本発明者等の知見では反応中
間物である1、4−ジヒドロオキシナフタリンのアルカ
リ金属塩は空気の存在下で極めて不安定であり空気すな
わち分子状酸素と接触することにより容易に酸化され構
造不明のタール状物質に変化してしまい、1、4−ジヒ
ドロオキシナフタリンのアルカリ金属塩の結晶を安定に
取り出すことは極めて困難で実用的には不可能であるこ
と、さらに1,4−ジヒドロオキシナフタリンのアルカ
リ金属塩と炭酸ガスとの反応は気一固相反応であり、気
一固相反応は高温では熱的に不均一になりやすく、気一
固相の接触効率が悪いことから反応速度も著るしくおそ
くならざるをえないことが欠点となる。そのため副反応
によるタール状重合物が多量に副生したり未反応物が多
く残存することから1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフ
トエ酸の収率が悪く、分離、精製も困難となる。従つて
工業的にこの反応を実施する上で種々の難点を克服せね
ばならないことがわかつた。このように1,4−ジヒド
ロオキシナフタリンからの1,4−ジヒドロオキシ−2
−ナフトエ酸の合成は困難が伴なう故に、従来から考え
られている別の方法としてフタル酸エステルとコハク酸
エステルから合成する方法が知られている。
ドロオキシナフタリンをアルコール溶媒中アルコール性
苛性ナトリウム又はカリウムにより1、4−ジヒドロオ
キシナフタリンのナトリウム又はカリウム塩を合成し水
素気流中乾燥し次いで1|4−ジヒドロオキシナフタリ
ンのナトリウム又はカリウム塩の結晶を炭酸ガス加圧下
170℃で20〜30時間反応させて希塩酸で酸析せし
め1、4−ジヒドロオキシー2−ナフトエ酸を合成した
という報告がある。しかし本発明者等の知見では反応中
間物である1、4−ジヒドロオキシナフタリンのアルカ
リ金属塩は空気の存在下で極めて不安定であり空気すな
わち分子状酸素と接触することにより容易に酸化され構
造不明のタール状物質に変化してしまい、1、4−ジヒ
ドロオキシナフタリンのアルカリ金属塩の結晶を安定に
取り出すことは極めて困難で実用的には不可能であるこ
と、さらに1,4−ジヒドロオキシナフタリンのアルカ
リ金属塩と炭酸ガスとの反応は気一固相反応であり、気
一固相反応は高温では熱的に不均一になりやすく、気一
固相の接触効率が悪いことから反応速度も著るしくおそ
くならざるをえないことが欠点となる。そのため副反応
によるタール状重合物が多量に副生したり未反応物が多
く残存することから1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフ
トエ酸の収率が悪く、分離、精製も困難となる。従つて
工業的にこの反応を実施する上で種々の難点を克服せね
ばならないことがわかつた。このように1,4−ジヒド
ロオキシナフタリンからの1,4−ジヒドロオキシ−2
−ナフトエ酸の合成は困難が伴なう故に、従来から考え
られている別の方法としてフタル酸エステルとコハク酸
エステルから合成する方法が知られている。
(J.Am.Chem.SOc64798(1942)
)しかしこの方法とても収率が悪くしかも工程が多く繁
雑であることから工業的に有利な製造方法とは云えない
。本発明は、1,4−ジヒドロオキシナフタリンの直接
カルボキシル化反応により1,4−ジヒドロオキシ−2
−ナフトエ酸を工業的に有利に製造することを目的とす
るもので、1,4−ジヒドロオキシナフタリン粉末状無
水の炭酸カリウムを脂肪族石油系炭化水素、芳香族系炭
化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類等の原料及び
生成物に対して不溶性もしくは難溶性の溶媒を媒体とし
て懸濁、分散させながら加圧、攪拌下反応温度130〜
200℃で炭酸ガスによりカルボキシル化させることを
見い出し本発明を完成させた。
)しかしこの方法とても収率が悪くしかも工程が多く繁
雑であることから工業的に有利な製造方法とは云えない
。本発明は、1,4−ジヒドロオキシナフタリンの直接
カルボキシル化反応により1,4−ジヒドロオキシ−2
−ナフトエ酸を工業的に有利に製造することを目的とす
るもので、1,4−ジヒドロオキシナフタリン粉末状無
水の炭酸カリウムを脂肪族石油系炭化水素、芳香族系炭
化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類等の原料及び
生成物に対して不溶性もしくは難溶性の溶媒を媒体とし
て懸濁、分散させながら加圧、攪拌下反応温度130〜
200℃で炭酸ガスによりカルボキシル化させることを
見い出し本発明を完成させた。
一般にフエノール類を水酸化ナトリウム又は水酸化カリ
ウム水溶液を用いてナトリウム塩又はカリウム塩とし次
いで脱水後炭酸ガスによりカルボキシル化させることは
コルベシユミツト反応として良く知られている。
ウム水溶液を用いてナトリウム塩又はカリウム塩とし次
いで脱水後炭酸ガスによりカルボキシル化させることは
コルベシユミツト反応として良く知られている。
本発明では上記媒体中2個の水酸基を有する1,4−ジ
ヒドロオキシナフタリンと粉末状無水の炭酸カリウムと
を懸濁、分散させながら炭酸ガスにより同一反応系で1
段で2の位置を選択的にカルボキシル化し高収率で1,
4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸を製造する方法に
関するものである。
ヒドロオキシナフタリンと粉末状無水の炭酸カリウムと
を懸濁、分散させながら炭酸ガスにより同一反応系で1
段で2の位置を選択的にカルボキシル化し高収率で1,
4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸を製造する方法に
関するものである。
本発明は具体的には以下に記すように実施される。
本発明に用いるアルカリ源としては粉末状無水の炭酸カ
リウムが用いられ、原料1,4−ジヒドロオキシナフタ
リンに対し1.5モル倍以上、好ましくは2.0〜 2
.5モル倍量が用いられる。
リウムが用いられ、原料1,4−ジヒドロオキシナフタ
リンに対し1.5モル倍以上、好ましくは2.0〜 2
.5モル倍量が用いられる。
炭酸カリウムの添加量が1.5モル倍以下になると1,
4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の収率が悪く、未
反応物が増加すると共に副反応による構造不明のタール
状重合物が増加する。また、5モル倍を越えることもそ
れだけの効果がえられないため有利とはならない。粉末
状無水の炭酸カリウムは工業用グレードのものが用いら
れるか反応速度を速めるためには微粒子状のものが好ま
しく、粒子径は通常200ミクロン以下、好ましくは1
00ミクロン以下のものが用いられる。
4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の収率が悪く、未
反応物が増加すると共に副反応による構造不明のタール
状重合物が増加する。また、5モル倍を越えることもそ
れだけの効果がえられないため有利とはならない。粉末
状無水の炭酸カリウムは工業用グレードのものが用いら
れるか反応速度を速めるためには微粒子状のものが好ま
しく、粒子径は通常200ミクロン以下、好ましくは1
00ミクロン以下のものが用いられる。
本発明は水および1,4−ジヒドロオキシナフタリンに
対して不溶性もしくは難溶性媒体中懸濁状態で反応させ
る。
対して不溶性もしくは難溶性媒体中懸濁状態で反応させ
る。
気一固相反応では粉体の伝熱速度がおそい。
そのため除熱が困難であることから反応温度が不均一に
なつたり、炭酸ガスとの接触効率が悪いと云つたことか
ら反応時間が長くなり、反応温度も高くせざるを得なく
なる。その結果、高温に不安定な原料1,4−ジヒドロ
オキシナフタリンや中間生成物の1,4−ジヒドロオキ
シナフタリンのカリウム塩が高温で長時間保持されるた
め反応そのものでの収率が悪くなり、しかも副反応によ
る重合物の増加及び未反応物の増加により1,4−ジヒ
ドロオキシ−2−ナフトエ酸の分離、精製が困難となる
。したがつて媒体中で反応させる方が有利となる。本発
明に用いる媒体としては、脂肪族石油系炭化水素、芳香
族系炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル特等の水
、原料および生成物に対しても不溶性もしくは難溶性溶
媒を媒体として用い、粉末状無水の炭酸カリウムと1,
4−ジヒドロオキシナフタリンを懸濁状態とし混合分散
させながら、加圧、撹拌下反応温度130〜200℃で
炭酸ガスによりカルボキシル化させる。
なつたり、炭酸ガスとの接触効率が悪いと云つたことか
ら反応時間が長くなり、反応温度も高くせざるを得なく
なる。その結果、高温に不安定な原料1,4−ジヒドロ
オキシナフタリンや中間生成物の1,4−ジヒドロオキ
シナフタリンのカリウム塩が高温で長時間保持されるた
め反応そのものでの収率が悪くなり、しかも副反応によ
る重合物の増加及び未反応物の増加により1,4−ジヒ
ドロオキシ−2−ナフトエ酸の分離、精製が困難となる
。したがつて媒体中で反応させる方が有利となる。本発
明に用いる媒体としては、脂肪族石油系炭化水素、芳香
族系炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル特等の水
、原料および生成物に対しても不溶性もしくは難溶性溶
媒を媒体として用い、粉末状無水の炭酸カリウムと1,
4−ジヒドロオキシナフタリンを懸濁状態とし混合分散
させながら、加圧、撹拌下反応温度130〜200℃で
炭酸ガスによりカルボキシル化させる。
本発明において水、原料および生成物に対して不溶性も
しくは難溶性溶媒を用いる有利さは水分の混入が少なく
、粉末状炭酸カリウムの分散能が優れていることにある
。
しくは難溶性溶媒を用いる有利さは水分の混入が少なく
、粉末状炭酸カリウムの分散能が優れていることにある
。
本反応においては水分の混入は、反応を阻害すると共に
好ましくない副反応が加速され著るしく収率が低下する
ことから、水不溶性かつ原料及び生成物に対しても不溶
性もしくは難溶性の溶媒を用いることは反応系への水分
の混入が防止できて有利であり、また安価であるため経
済的にも有利である。
好ましくない副反応が加速され著るしく収率が低下する
ことから、水不溶性かつ原料及び生成物に対しても不溶
性もしくは難溶性の溶媒を用いることは反応系への水分
の混入が防止できて有利であり、また安価であるため経
済的にも有利である。
具体的には次のようなものが例示される。
脂肪族石油系炭化水素として
リグロイン、ガソリン、ケロシン、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン芳香族系炭化水素として ベンゼン、トルエン、キシレン類、エチルベンゼン、ジ
エチルベンゼン類、イソプロピルベンゼン、コールター
ルナフサ、ジフエニール、メチル油ハロゲン化炭化水素
類としては 1,1,2トリクロルエタン、1,1,1,2テトラク
ロルエタン、1,1,2,2Symテトラクロルエタン
、ペンタクロルエタン、ヘキサクロルエタン、トリクロ
ルエチレン、テトラクロルエチレン、1,2ジクロルプ
ロパン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼ、、クロ
ルトルエンニーテル類としてはn−ブチルエーテル、ジ
イソアミルエーテル、n−ヘキシルエーテル、メチルフ
エニルエーテル、n−ブチルフエニルエーテル、その他
としてニトロベンゼン以上のような媒体があげられる。
チルシクロヘキサン芳香族系炭化水素として ベンゼン、トルエン、キシレン類、エチルベンゼン、ジ
エチルベンゼン類、イソプロピルベンゼン、コールター
ルナフサ、ジフエニール、メチル油ハロゲン化炭化水素
類としては 1,1,2トリクロルエタン、1,1,1,2テトラク
ロルエタン、1,1,2,2Symテトラクロルエタン
、ペンタクロルエタン、ヘキサクロルエタン、トリクロ
ルエチレン、テトラクロルエチレン、1,2ジクロルプ
ロパン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼ、、クロ
ルトルエンニーテル類としてはn−ブチルエーテル、ジ
イソアミルエーテル、n−ヘキシルエーテル、メチルフ
エニルエーテル、n−ブチルフエニルエーテル、その他
としてニトロベンゼン以上のような媒体があげられる。
原料は1,4−ジヒドロオキシナフタリンと媒体の比は
、懸濁状態が得られれば十分であり、通常1,4−ジヒ
ドロオキシナフタリン:媒体は1:3〜15重量倍の範
囲で使用される。
、懸濁状態が得られれば十分であり、通常1,4−ジヒ
ドロオキシナフタリン:媒体は1:3〜15重量倍の範
囲で使用される。
又原料1,4−ジヒドロオキシナフタリンと粉末状無水
の炭酸カリウム及び炭酸ガスとの接触効率を良好にする
ためには撹拌速度、撹拌機の構造も懸濁物を微粒化分散
させ、反応速度を増大させる意味で重要である。一般に
、コルベシユミツト反応は原料系への水分の混入は反応
を阻害すると言われているが、本発明においてはカルボ
キシル化反応が阻害されるばかりでなく、原料及び生成
物が強アルカリ性において極めて不安定であるため、強
アルカリ性にならないように原料及び媒体混合物中の水
分を0.5%以下、好ましくは0.3%以下にすること
により重合等の副反応が抑制できる。
の炭酸カリウム及び炭酸ガスとの接触効率を良好にする
ためには撹拌速度、撹拌機の構造も懸濁物を微粒化分散
させ、反応速度を増大させる意味で重要である。一般に
、コルベシユミツト反応は原料系への水分の混入は反応
を阻害すると言われているが、本発明においてはカルボ
キシル化反応が阻害されるばかりでなく、原料及び生成
物が強アルカリ性において極めて不安定であるため、強
アルカリ性にならないように原料及び媒体混合物中の水
分を0.5%以下、好ましくは0.3%以下にすること
により重合等の副反応が抑制できる。
かくして媒体、1,4−ジヒドロオキシナフタリン及び
粉末状無水の炭酸カリウムがオートクレーブに仕込まれ
カルボキシル化反応に供されるが、原料媒体懸濁物及び
オートクレーブ空間部に存在する空気を完全に置換する
ために攪拌下炭酸ガスを吹き込みパージする操作により
空気を置換してから、次に炭酸ガス加圧下で昇温する。
粉末状無水の炭酸カリウムがオートクレーブに仕込まれ
カルボキシル化反応に供されるが、原料媒体懸濁物及び
オートクレーブ空間部に存在する空気を完全に置換する
ために攪拌下炭酸ガスを吹き込みパージする操作により
空気を置換してから、次に炭酸ガス加圧下で昇温する。
この操作は酸素の存在下で不安定な1,4−ジヒドロオ
キシナフタリン及び中間生成物である1,4−ジヒドロ
オキシナフタリンのカリウム塩、1,4−ジヒドロオキ
シ−2−ナフトエ酸のカリウム塩の重合を防止するため
には極めて重要な操作である。反応圧力については制限
はされるものではないが、通常、常圧以上好ましくは3
〜 30kg/Cdであり、好ましくは炭酸ガス加圧
下で反応させる。反応温度は130〜200℃、好まし
くは150〜190℃の範囲である。反応温度は低いと
カルボキシル化反応は進まず、逆に200℃を越えると
、原料及び中間生成物の重合反応が進み、タール状黒色
重合物及び緑色重合物が副生してくる。反応時間は2時
間以上、好ましくは5〜15時間である。次に本発明方
法を実施例により説明する。
キシナフタリン及び中間生成物である1,4−ジヒドロ
オキシナフタリンのカリウム塩、1,4−ジヒドロオキ
シ−2−ナフトエ酸のカリウム塩の重合を防止するため
には極めて重要な操作である。反応圧力については制限
はされるものではないが、通常、常圧以上好ましくは3
〜 30kg/Cdであり、好ましくは炭酸ガス加圧
下で反応させる。反応温度は130〜200℃、好まし
くは150〜190℃の範囲である。反応温度は低いと
カルボキシル化反応は進まず、逆に200℃を越えると
、原料及び中間生成物の重合反応が進み、タール状黒色
重合物及び緑色重合物が副生してくる。反応時間は2時
間以上、好ましくは5〜15時間である。次に本発明方
法を実施例により説明する。
実施例 1
1,4−ジヒドロオキシナフタリン409、粉末状無水
の炭酸カリウム平均粒径60ミクロンのもの69θ、媒
体としてケロシン200ゴを内容積11の撹拌式オート
クレープに仕込み攪拌混合して原料懸濁物を調製した。
の炭酸カリウム平均粒径60ミクロンのもの69θ、媒
体としてケロシン200ゴを内容積11の撹拌式オート
クレープに仕込み攪拌混合して原料懸濁物を調製した。
この原料及び媒体中の水分は0.2%であつた。次に炭
酸ガスを圧入攪拌しながら圧力10kg/c−1i1で
オートクレーブ内ガスをパージし、オートクレープ内空
気を完全に置換した後、炭酸ガスを圧入しながら昇温速
度3℃/分で170℃まで昇温し、撹拌速度600rp
m炭酸ガス流通下圧力15kg/粛に保持しながら10
時間反応させた。反応後冷却解圧し1%ハイドロサルフ
ァイド水溶液200ゴをオートクレーブ内に入れ30分
間攪拌後内容物を窒素置換された容器に取出し攪拌下1
:1硫酸水を加え酸析した。次に析出した1,4−ジヒ
ドロオキシ−2−ナフトエ酸を炉別水洗、乾燥し純度9
4.1%のもの49.31を得た。収率は90.5モル
%であつた。得られた結晶の一部をメタノールに溶かし
液体クロマトグラフにて未反応1,4−ジヒドロオキシ
ナフタリンを定量したところ5.3%であつた。(以上
の結果を第1表に示す。)さらに得られた結晶をメタノ
ール1,000m1に溶解、ろ過しメタノールを蒸発さ
せ析出した結晶をろ過乾燥し1,4−ジヒドロオキシ−
2−ナフトエ酸純品を得た。
酸ガスを圧入攪拌しながら圧力10kg/c−1i1で
オートクレーブ内ガスをパージし、オートクレープ内空
気を完全に置換した後、炭酸ガスを圧入しながら昇温速
度3℃/分で170℃まで昇温し、撹拌速度600rp
m炭酸ガス流通下圧力15kg/粛に保持しながら10
時間反応させた。反応後冷却解圧し1%ハイドロサルフ
ァイド水溶液200ゴをオートクレーブ内に入れ30分
間攪拌後内容物を窒素置換された容器に取出し攪拌下1
:1硫酸水を加え酸析した。次に析出した1,4−ジヒ
ドロオキシ−2−ナフトエ酸を炉別水洗、乾燥し純度9
4.1%のもの49.31を得た。収率は90.5モル
%であつた。得られた結晶の一部をメタノールに溶かし
液体クロマトグラフにて未反応1,4−ジヒドロオキシ
ナフタリンを定量したところ5.3%であつた。(以上
の結果を第1表に示す。)さらに得られた結晶をメタノ
ール1,000m1に溶解、ろ過しメタノールを蒸発さ
せ析出した結晶をろ過乾燥し1,4−ジヒドロオキシ−
2−ナフトエ酸純品を得た。
純度99.1%、融点190.5℃であつた。実施例
2〜3 1,4−ジヒドロオキシナフタリン40gに対して粉末
状無水の炭酸カリウム平均粒径60ミクロンのものをそ
れぞれ861及び511とし反応温度を165℃とした
以外は実施例1と全く同じ条件で反応を行なつた結果、
炭酸カリウム519の場合すなわち1,4−ジヒドロオ
キシナフタリンと炭酸カリウムのモル比1: 1.5と
すると未反応率が増加した。
2〜3 1,4−ジヒドロオキシナフタリン40gに対して粉末
状無水の炭酸カリウム平均粒径60ミクロンのものをそ
れぞれ861及び511とし反応温度を165℃とした
以外は実施例1と全く同じ条件で反応を行なつた結果、
炭酸カリウム519の場合すなわち1,4−ジヒドロオ
キシナフタリンと炭酸カリウムのモル比1: 1.5と
すると未反応率が増加した。
結果を第1表に示す。実施例 4
1,4−ジヒドロオキシナフタリン809、粉末状無水
の炭酸カリウム平均粒径80ミクロンのもの1389、
媒体としてケロシン200ゴを用いた以外は実施例1と
全く同じ条件で反応を行なつた。
の炭酸カリウム平均粒径80ミクロンのもの1389、
媒体としてケロシン200ゴを用いた以外は実施例1と
全く同じ条件で反応を行なつた。
結果を第1表に示す。実施例 5
反応圧力を5k9/(71とし、反応温度165℃とし
た以外は実施例1と全く同じ条件で反応を行なつた。
た以外は実施例1と全く同じ条件で反応を行なつた。
結果を第1表に示す。実施例 6
反応温度を150℃、反応時間を10時間とした以外は
実施例1と同一条件で反応を行なつた。
実施例1と同一条件で反応を行なつた。
結果を第1表に示す。実施例 7
反応温度180℃、反応時間8時間とした以外は実施例
1と同−ー条件で反応を行なつた。
1と同−ー条件で反応を行なつた。
結果を第1表に示す。実施例 8〜9
反応媒体としてそれぞれ、0−キシレン200m1、モ
ノクロルベンゼン200m1を用いて反応圧力30k9
/CIL、反応温度165℃、反応時間を8時間とした
以外は実施例1と同じ条件で反応を行なつた。
ノクロルベンゼン200m1を用いて反応圧力30k9
/CIL、反応温度165℃、反応時間を8時間とした
以外は実施例1と同じ条件で反応を行なつた。
結果を第1表に示す。実施例 10
反応媒体としてメチルフエニールエーテル200m1を
用いた以外は実施例1と同じ条件で反応を行なつた。
用いた以外は実施例1と同じ条件で反応を行なつた。
結果を第1表に示す。比較例 1(無溶媒下の反応)
1,4−ジヒドロオキシナフタリン209、粉末状無水
の炭酸カリウム平均粒径100ミクロンのもの609を
内容積11の攪拌式オートクレーブの仕込み攪拌混合し
て原料懸濁物を調製した。
の炭酸カリウム平均粒径100ミクロンのもの609を
内容積11の攪拌式オートクレーブの仕込み攪拌混合し
て原料懸濁物を調製した。
この原料及び媒体中の水分は0.2%であつた。次に炭
酸ガスを圧入撹拌しながら圧力15k9/Cdでオート
クレープ内ガスをパージした。パージ後再び同様の操作
をしオートクレーブ内空気を完全に置換した後、炭酸ガ
スを圧入しながら昇温速度3℃/分で175℃まで昇温
し、撹拌速度600rpm炭酸ガス流通下圧力50kg
/(−JモV1に保持しながら7時間反応させた。反応後
、冷却解圧し1%ハイドロサルファイド水溶液200m
1をオートクレーブ内に入れ30分間攪拌後内容物を窒
素置換された容器に取出し、攪拌下1:1硫酸水溶液を
加え酸析した。
酸ガスを圧入撹拌しながら圧力15k9/Cdでオート
クレープ内ガスをパージした。パージ後再び同様の操作
をしオートクレーブ内空気を完全に置換した後、炭酸ガ
スを圧入しながら昇温速度3℃/分で175℃まで昇温
し、撹拌速度600rpm炭酸ガス流通下圧力50kg
/(−JモV1に保持しながら7時間反応させた。反応後
、冷却解圧し1%ハイドロサルファイド水溶液200m
1をオートクレーブ内に入れ30分間攪拌後内容物を窒
素置換された容器に取出し、攪拌下1:1硫酸水溶液を
加え酸析した。
次に析出した1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸
に溶媒としてメチルイソブチルケトン300m1を加え
溶解し、この溶液をろ過し、炉液を溶媒層と水層に分液
し、溶媒層を活性炭で脱色し溶媒を蒸発させ析出した結
晶をろ過、乾燥し純度65.2%の粗1,4−ジヒドロ
オキシ−2−ナフトエ酸20.1θを得た。収率は51
.2モル%であり、1,4−ジヒドロオキシナフタリン
の未反応率は24.4%であつた。以上の結果を第1表
に示す。比較例 2粉末状炭酸カリウム409、圧力4
5kg/d)反応時間を12時間とした以外は比較例1
と同じ条件で行なつた。
に溶媒としてメチルイソブチルケトン300m1を加え
溶解し、この溶液をろ過し、炉液を溶媒層と水層に分液
し、溶媒層を活性炭で脱色し溶媒を蒸発させ析出した結
晶をろ過、乾燥し純度65.2%の粗1,4−ジヒドロ
オキシ−2−ナフトエ酸20.1θを得た。収率は51
.2モル%であり、1,4−ジヒドロオキシナフタリン
の未反応率は24.4%であつた。以上の結果を第1表
に示す。比較例 2粉末状炭酸カリウム409、圧力4
5kg/d)反応時間を12時間とした以外は比較例1
と同じ条件で行なつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1,4−ジヒドロオキシナフタリンと炭酸カリウム
を水および1,4−ジヒドロオキシナフタリンに対して
不溶性あるいは難溶性媒体中に懸濁せしめ加圧、攪拌下
130〜200℃にて炭酸ガスによりカルボキシル化反
応せしめることを特徴とする1,4−ジヒドロオキシ−
2−ナフトエ酸の製造方法。 2 1,4−ジヒドロオキシナフタリンと炭酸カリウム
のモル比を1:1.5以上で行なうことを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載の方法。 3 媒体として脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロ
ゲン化炭化水素、エーテル類を用いることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 原料及び媒体中の水分が0.5重量パーセント以下
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方
法。 5 実質的に分子状酸素の不存在下で行なうことを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1301881A JPS5935910B2 (ja) | 1981-02-02 | 1981-02-02 | 1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1301881A JPS5935910B2 (ja) | 1981-02-02 | 1981-02-02 | 1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57128655A JPS57128655A (en) | 1982-08-10 |
JPS5935910B2 true JPS5935910B2 (ja) | 1984-08-31 |
Family
ID=11821402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1301881A Expired JPS5935910B2 (ja) | 1981-02-02 | 1981-02-02 | 1,4−ジヒドロオキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5935910B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59141537A (ja) * | 1983-02-01 | 1984-08-14 | Kawasaki Kasei Chem Ltd | 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 |
JPS60104037A (ja) * | 1983-11-10 | 1985-06-08 | Kawasaki Kasei Chem Ltd | 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 |
JP3208458B2 (ja) * | 1992-01-17 | 2001-09-10 | 住友化学工業株式会社 | 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸の製造方法 |
US7374915B2 (en) | 2001-08-10 | 2008-05-20 | Meiji Dairies Corporation | Process for producing 1,4-dihydroxy-2-naphthoic acid |
JP5380683B2 (ja) * | 2008-01-22 | 2014-01-08 | 学校法人千葉工業大学 | 芳香族ヒドロキシカルボン酸の製造方法 |
-
1981
- 1981-02-02 JP JP1301881A patent/JPS5935910B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57128655A (en) | 1982-08-10 |
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