JPS5933796Y2 - 非金属製チユ−ブのカ−リング保持具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、いわゆるラミネートチューブのごとき非金属
製チューブを底部より巻きたてる際に、カーリング状態
を接続させておくためのカーリング保持具に係るもので
ある。

種々の粘稠なペースト状体を収納するチューブ容器は、
アルミニウムを主とする金属チューブと共に、非金属質
の合成樹脂チューブ、或いは合成樹脂質と紙質とを適宜
重ね合わせた層重シートよりなるいわゆるラミネートチ
ューブ゛が多く用いられるようになり、内容物の適量絞
り出しが容易な点より家庭用の歯磨などは大部分がこの
ラミネートチューブ入りとなりつつある。

ところが、金属チューブは内容物の消費に伴なって、底
部よりチューブ容器をカールしていけば、内容物は開口
部を備えた肩部に押しやられて内容物の全量消費を容易
としているのに較べると、非金属製チューブは、金属チ
ューブのように塑性変形能をもたないから原姿復元性が
強く、非金属性チューブを底部からカールしてもカーリ
ング状態を保持することができずにもとの形に伸びて戻
ってしまい、開口部を備えた肩部の方へ残量内容物を押
しやっても、チューブの原姿復元と共に内容スペースも
拡大して空気も混入し易く、残量内容物もいつのまにか
拡散し、柔軟な材質よりもたらされる非金属製チューブ
の使用上の便益性を害なう大きな問題点となっていたの
である。

本考案は斯かる現況に艦がみなされたもので、非金属製
チューブを底部より巻きたてた場合に、カーリングが戻
らないようにその状態を持続させる保持具を提案せんと
するものであって、非金属性チューブの底部外面に容易
に止着でき、そして底部より巻きたてて内容物を順次押
上げていくに従って非金属製チューブをカーリングした
部分を束縛すると共に、その有する接着機能により非金
属性チューブより脱離しないようにしたカーリング保持
具の提供を目的としている。

以下、本考案の実施の１例を図面に基づき説明する。

本考案のカーリング保持具は、非金属性チューブに固有
の、原姿に復元しようとする伸張力を抑圧するに足る強
度のシート材料を用い、第１図に示すような、適宜の長
さのリボン状短冊状となし、この短冊片の中央部分より
一端側にわたっては、一端側が折曲げ部４となって短冊
片に連結する定着舌片２をつくりだし、この短冊片の他
端側には定着舌片４の先端と短冊片の他端側端縁とを幾
つかに分ける位置に懸止孔３を順列穿設する。

そして、定着舌片２及び懸止孔３，３を有する短冊片の
一面には粘着剤層を設けてカーリング保持具１を形成す
る。

このように形成せられたカーリング保持具１はラミネー
トチューブを例にとると第２図に示すように、周回状と
なって巻きたてによるラミネートチューブのカーリング
を保持し得る形状となすことができる。

すなわち、（ａ）定着舌片２を折曲げ部４より逆方向に
折曲げ伸張する（ａの状態）、 （ｂ）定着舌片２の基端部付近にてカーリング保持具１
本体を折曲げる（ｂの状態）、 （Ｃ）定着舌片２の先端寄りを適当な個所より起立させ
る（Ｃの状態）、 （ｄ）カーリング保持具１本体を折曲げたところから、
ラミネートチューブの押付は状態の巾だけ離れた個所に
て懸止孔３，３を配設した側を折曲げ、（Ｃ）で起立さ
せた定着舌片２を適宜の懸止孔３に挿通する（ｄの状態
）、 （ｅ）挿通した定着舌片２を充分に引張り、定着舌片２
の基端部と懸止孔３穿設部とが確実に重ね合わさるよう
にする（ｅの状態）、 となる。

従って、ラミネートチューブ１０を実際に巻きたて、そ
の状態で原型に復元させないようにするには、第３図に
示すようにラミネートチューブ１０の巻きたて部１１に
、粘着剤層面をラミネートチューブ１０の方に向けて貼
着し、続いて第２図ａ、ｌ）。

ｃ、ｄ又はｅのごとく順次各要部で折曲げ若しくは係着
すれば、第２図ｅに示すような周回状となり、ラミネー
トチューブ１０の巻きたてにより出現した内容物が存在
しなくなった部分を、そのまま、若しくは２つ折り、或
いは３つ巻組上として緊縛し、カーリングを保持するの
である。

この場合の、カーリング保持具の１のラミネートチュー
ブ１０への貼着に機能する粘着剤層は、カーリング保持
具１と同形の、たとえばシリコン剥離紙で保護されるも
のでもよいし、或いは一定面積の剥離の容易な保護紙に
複数のカーリング保持具１を整列して貼り着けたものと
してもよいことはいうまでもない。

このような構成とした本考案のカーリング保持具は保護
紙を剥離したならば、直ちにラミネートチューブの巻立
て部分に貼着することができると共に、ラミネートチュ
ーブの表面層は合成樹脂フィルムよりなり撥水性に富む
滑沢面であるから、ラミネートチューブに一度貼着した
カーリング保持具は、当初の保護紙から剥離するときの
ように、粘着剤層の機能を低下させることなくラミネー
トチューブから分離可能である。

その結果、ラミネートチューブ内容物の消費に伴なって
、底部を巻立て内容残量を肩部へ移行した後は、第４図
に示すように３つ折り又は順次それ以上の折り巻きとし
、その部分にカーリング保持具を貼着し直し以後は第２
図に示すような操作を反復して、ラミネートチューブの
底部より巻たて回数を増加しその都度カーリング保持具
も円滑に進めることにより、ラミネートチューブの原型
復元性によるチューブ内容積の内容物に対する過大が原
因で、内容残量がラミネートチューブ内に拡散し、同時
に空気も侵入するような事態が完全に回避されるので゛
ある。

次に、第５図に示すものは本考案の別の実施例である。

この実施例のものは、定着舌片２及び懸止孔３の他に、
止着舌片２′及び止着片３′を有しており、定着舌片２
と止着舌片２′とは互に起倒端が反対を向いた並行した
複式のものとなっている。

この実施例におけるカーリング保持具１′の使用に際し
ては、先づ第２図ａに示す例のごとく、定着舌片２を折
曲げ部４から折返すことは同じである。

ついで、止着舌片２′を少し持ち上げてカーリング保持
具１′本体と止着舌片２′との間に、非金属性チューブ
１０の巻きたて部域を挾み込んだ後、カーリング保持具
１′の止着孔３′側の端部をその上に折曲げ被せ、止着
舌片２′を止着孔３′に挿通して、非金属製チューブの
巻きたて部域に止着するもので、このような構成とした
カーリング保持具は、非金属製チューブを対象に使用す
るにあたって、柔軟で表面が滑沢なラミネートチューブ
よりは、剛性度がや・高く表面が凹凸面となり合成樹脂
単体製のチューブ容器などに適している。

以上述べた各実施例では、カーリング保持具の折曲げた
状態の維持又は定着舌片若しくは止着舌片の懸止等は、
材質の保形性に依存することなく、このカーリング保持
具の１面に設けた粘着剤層の接着力により又は止着舌片
の介助により達成できるので、カーリング保持具の材質
は厚手箔、メタリツク加工シート、ファイバー又は合成
樹脂等より任意に選択することができ、それそ゛れの材
料の性質によってはその有効面積部分に文字又は図形等
の表示も付は易いことは本考案の有利な点である。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案のカーリング保持具の１実施例を示す図
、第２図は第１図に示す実施例のものの手扱い順序をａ
−ｅにわたって説明する図、第３図及び第４図は非金属
製チューブを巻立てカーリングを保持する状態の説明図
、第５図は別の実施例のものを示す図である。 １．１′・・・・・・カーリング保持具、２・・・・・
・定着舌片、２′・・・・・・止着舌片、３・・・・・
・懸止孔、３′・・・・・・止着孔、４・・・・・・折
曲げ部、５・・・・・・止着舌片基端、１０・・・・・
・非金属製チューブ、１１・・・・・・巻立て部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非金属製チューブの底部を巻きたてた部分が、原姿に復
   元しようとする伸張力より大なる抗張力を有する適宜材
   質よりなるリボン状短冊片の、中央部分より一端側にわ
   たって該一端側が折曲げ部となって短冊片に連結してい
   る定着舌片を切取線により短冊片からつくりだし、また
   、この短冊片の他端側には定着舌片の先端と他端縁との
   間に懸止孔を順列して穿設すると共に、斯かる定着舌片
   及び懸止孔を有する短冊片の一面には粘着剤層を設けた
   構成を特徴とする非金属製チューブのカーリング保持具
   。