JPS5933372B2 - スライドフアスナ−のスライダ−嵌插装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、例えばズボンの前立て等にスライドファス
ナーを止着する際の縫製加工工程において、被服などに
縫着されたファスナーチェーンあるいは未だ縫着してな
い単独のファスナーチェーンにスライダーを挿通する工
程時に使用されるもので、スライダーを保持する部材に
対し、スライダーを供給及び保持し、これに手動でファ
スナー。

チェーンを挿通し、次いで前記部材よりスライダーを排
出する動作を行うスライドファスナーのスライダー嵌挿
装置に関するものである。

この発明による目的は、スライダーを保持する複数個の
部材を間歇的に旋回して、その停止期間に、スライダー
の供給、保持及び排出が同時に乃至はぼ同時に行なわれ
、且つファスナーチェーンを挿通すべきスライダーの保
持位置が最も作業のしやすい位置に設定されることによ
り、スライダーを挿通する作業能率が一段と向上される
ことと、前記の間歇的旋回、供給、排出などの作動を得
る） 駆動系の構造が簡単になり、しかも確動し得るス
ライドファスナーのスライダー嵌挿装置を提供すること
にある。

周知のように、ズボン等の縫製メーカーにおいては、ズ
ボンの前立てにスライドファスナーを縫着する場合、一
般にファスナーチェーンを前立て部分に縫着してから、
そのファスナーチェーンにスライダーや止具などの附属
部品を取付けて、完成されたスライドファスナーに仕上
げられるものである。

そこで、従来、スライダーを通す場合には、スライダー
を保持する部材を持った器具または装置によられるもの
で、これに全て手動によるものからファスナーチェーン
を挿通する作業以外全て自動によるものが存在する。

この自動によるものとして例えば特公昭５２−２８０５
８号公報に記載されたものが知られているが、該公報の
装置は、スライダーホルダーを上下動可能に設け、ホル
ダーの下限でスライダーを受は止めて保持し、上限で停
止している間に、保持されているスライダーへ手動でフ
ァスナーチェーンを挿通する作業が行なわれ、ホルダー
が再び下降する間に保持されていたスライダーを自動的
にホルダーより排出するように構成したものであって、
スライダーにファスナーチェーンを通す作業はスライダ
ーの排出、供給と保持の各工程を待ってから行なうもの
であるから、次位の作業までに時間がかかり、その聞手
を休めて待っていなければならないので、能率的に更に
一者を要するものであった。

この発明は以上の見地から工夫され、前述の目的を達成
し得る装置を開発したものである。

その実施例を図面によって説明すると、第１図に本発明
装置の全体的な構造を示し、第２図には要部の断面を示
す如く、フレーム１の相対向する起立壁２．２間に回転
軸３を架設し、該回転軸８に後側の起立壁２寄９にほぼ
四角形を成す回転盤４を嵌着し、中間部に回転軸３を間
歇的に一方向のみに回転する１駆動装置５を設け、端部
に回転軸３０回転に抵抗を与える制動装置６を備えてあ
って、回転盤４の各隅角部に夫々スライダー保持装置７
を装設し、第１図図示の如く、１個の保持装置１が頂上
に位置する状態で、その頂上にある保持装置１と相対向
してスライダー固定装置８を設け、水平状にある保持装
置７，７のうち、図中右側に位置する保持装置７と相対
向してスライダー供給装置９を、左側に位置する保持装
置７に対してスライダー排出装置１０を設けたものであ
る。

そこで前述の駆動装置５から詳説すると、該装置５は、
往復直線運動する主動部材１１を従動部材１２を介して
回転軸３に連結し、従動部材１２は回転軸３に対して一
方向回転クラッチ１９を介して支承したもので、その具
体例として、シリンダー１４のピストンロッド１５に固
着したラックを主動部材１１となし、該ラックに噛合う
ピニオンを従動部材１２として構成されるもので、第１
図において主動部材１１が前進（左方向）する時には、
従動部材１２はクラッチ１９が切れて空転するが、主動
部材１１が後退すると回転軸３及び回転盤４が反時計方
向に９０°回転するように構成しである。

尚、回転盤４を所定角度回転して停止される制御装置６
が附設しである。

該装置６は第４図図示の如く、前記主動部材１１の先端
部に凸部１６と凹部１７とを長手方向に形成したカム面
１８を設け、該カム面１８によって回転盤４に向って出
没するストッパー１９を備えたものである。

次に、回転盤４に設けたスライダー保持装置７は、第１
図、第２図図示の如く、回転盤４にホルダー２０を回転
盤４の中心より外周に向って摺動可能に係合し、且つス
プリング２１で外周方向に附勢すると共に、回転盤４よ
り突出するピン２２でホルダー２０の突出距離を制限し
てあり、このホルダー２０の先端面にスライダーＳを安
定して載置し得るように形成しである。

更に、ホルダー２０の先端よりホルダー２０と回転盤４
との対向面間に亘って、スライダーＳの引手Ｓ１が挿入
し得る係合溝２３が明けてあり、また回転盤４に前記保
合溝２３に臨み且つ該溝２３に挿入された引手Ｓ１ の
窓孔Ｓ２ に突入するボール形の係止部材２４を板バネ
２５で係合溝２３に附勢された状態に設けである。

尚、係止部材２４の附勢力は弱く、引手Ｓ１ を仮り止
めするように成っている。

スライダー固定装置８は第２図と第３図図示の如く、フ
レーム１０回転盤４に近接する側の起立壁２の上端部に
、回転盤４０回動に伴なって直立したスライダー保持装
置７の板バネ２５と相対向して、同じく板バネ２６で附
勢される押圧部材２７を設けて構成したもので、前述の
仮り止めに対し更に強い押圧力を加えて、スライダーＳ
を強固に保持するものＣある。

スライダー供給装置９は、第１図に示すように、フレー
ム１に横方向に走る案内溝２８を、回転盤４が回動して
水平に位置した１個のスライダー保持装置７と対応する
ように設け、案内溝２８の中間部にシュート２９で整列
されながら送られて来るスライダーＳを横にし、且つ引
手Ｓ１がスライダーＳより起立した状態で投入されるよ
うに成し、また投入されたスライダーＳをシリンダー３
０のピストンロッド３１で、スライダー保持装置１に送
り込むように構成しである。

尚、スライダーＳをスライダー保持装置７に送り込む際
、第６図図示のように、引手Ｓ１ を係合溝２３に挿入
し、ホルダー２０をスプリング２１に抗して押圧し、引
手Ｓ１ の窓孔Ｓ２が係止部材２４の位置より深く挿入
するように送り込み、押圧を除去することにより、即ち
ピストンロッド３１を後退することによって、スプリン
グ２１の反発力でホルダー２０を押し出し、係止部材２
４でスライダーＳを仮り止めするものである。

次いで、スライダー排出装置１０は第１図と第１図に示
すように、前記供給装置９と回転軸３を中心として対称
位置に設けてあって、同じく水平に位置するスライダー
保持装置７と対向するもので、フレーム１の端面に跳ね
板３２の上端部にスライダー保持装置７のホルダー２０
が嵌まる凹溝３３が形成してあり、この状態を保つよう
にバネ（図示せず）によシ附勢されている。

また、駆動装置５の主動部材１１の先端部に、主動部材
１１の前進に伴なって前記跳ね板３２を押し倒す突棒３
４を突設したものである。

尚、図中３５は、フレーム１に固着したカバーで、回転
盤４０回転時に、スライダーＳに通したファスナーチェ
ーンｆが装置内へ巻き込まれるのを防止するものである
。

また、本発明の装置は、フ二トスイッチ（図示せず）な
どによる駆動指令により、まず駆動装置５の主動部材１
１を前進せしめ、跳ね板３２を押し倒し、後退時に回転
盤４を所定角度（図示の場合は９０° ）回転する。

以上の作動中にシュート２９より１個のスライダーＳを
、シュート２０の下部に設けたシリンダー３６の駆動に
よって案内溝２８に投入する。

そして、主動部材１１が復動した後に、スライダー供給
装置９のシリンダー３０を駆動せしめて、スライダーＳ
をホルダー２０に供給されるように順次作動すべく制御
されるものである。

この発明は以上の構造であって、スライダー供給装置９
と対向する位置を第１ステーシヨン、スライダー固定装
置８の位置を第２ステーシヨン、スライダー排出装置１
０の位置を第３ステーシヨン、最下部を第４ステーシヨ
ンとすれば、第１ステーシヨンでホルダー２０内にスラ
イダーＳが挿入されると同時に、係止部材２４が引手Ｓ
１の窓孔Ｓ２内に突入してスライダーＳを仮り固定する
。

そして第２ステーシヨンに至り、仮り止めしている係止
部材２４が押圧部材２１によって強く押圧され、スライ
ダーＳがホルダー２０に不動に保持される。

ここでスライダーＳにファスナーチェーンｆを手動によ
って挿通される。

次に第３ステーシヨンに至って、ホルダー２０の先端部
が跳ね板３２の凹溝３４に嵌った後に駆動装置５の主動
部材１１が前進することにより、この時従動部材１２は
空廻りして回転盤４は静止しているが、主動部材１１の
先端に設けた突棒３４でスライダー排出装置１０の跳ね
板３２を押圧するため、跳ね板３２の上端部がホルダー
２０より抜は出す方向に傾倒され、しかも第３ステーシ
ヨンではスライダーＳの引手Ｓ１が軽く止めであるから
、跳ね板３２によってスライダーＳがホルダー２０より
抜き出される。

そして主動部材１１が後退する際に回転盤４が回転し、
各ホルダー２０が次位のステーションに移動するもので
ある。

尚、主動部材１１の後退に応じて、跳ね板３２はバネ（
図示せず）により元の状態に復帰するものである。

また、第４ステーシヨンでは何んら作用も行なわれない
。

以上のように、この発明によるスライドファスナーのス
ライダー嵌挿装置は、複数個のスライダー保持装置を設
けた回転盤を起立した状態で軸支し、回転盤の回転軌跡
における最上部にスライダー固定装置を設け、該位置で
スライダーにファスナーチェーンを挿通するが、この位
置に至る以前にスライダー供給装置を設け、且つ以後に
スライダー排出装置を設けたものであって、前述の如く
最上部にスライダー固定装置を設け、その位置でスライ
ダーにファスナーチェーンを通す作業が行なわれるので
、その位置の囲りに大きな空間があり、作業が非常にや
り易くなるものである。

また、スライダーにファスナーチェーンを通す間に既に
通しであるスライダーがホルダーより排出されると共に
、次のスライダーがホルダー内に供給されており、回転
盤を所定角度回転することにより最上位にスライダーが
固定された状態で搬送されて来るため、排出及び供給の
時間を待つことなく、順次保持されたスライダーにファ
スナーチェーンを通す作業を遂行されるもので、作業能
率を更に倍加されるものである。

更に、回転盤を回動する駆動装置は、往復直線運動する
主動部材の復動時に従動部材を介して回転盤を回転する
ように構成し、しかも主動部材の往動時に、スライダー
排出装置の跳ね板を押圧して、スライダーをホルダーよ
り排出するように構成しであるから、回転盤の回転とス
ライダー排出装置の作動を一系統の１駆動によって達成
され、簡単な構造で実現されると共に、所望する動作を
前後に誤動することがなく、確実に順次作動することが
出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明によるスライドファスナーのスライダ
ー嵌挿装置を正面より見て示す断面図、第２図は同じく
側面より見た断面図、第３図はスライダー固定装置をス
ライダー保持装置と相対して平面より見た断面図、第４
図は主動部材及びその関連部材を平面より見た断面図、
第５図は本発明装置の一部を示す斜視図、第６′図はス
ライダー供給装置によりスライダーをスライダー保持装
置に挿入する過程を正面より見た断面図、第７図はスラ
イダー排出装置によりスライダー保持装置よリスライダ
ーを排出する状態を平面より見た断面図である。 １・・・・・・フレーム、２・・・・・・起立壁、３・
・・・・・回転軸、４・・・・・・回転盤、５・・・・
・・駆動装置、６・・・・・・制動装置、γ・・・・・
・スライダー保持装置、８・・・・・・スライダー固定
装置、９・・・・・・スライダー供給装置、１０・・・
・・・スライダー排出装置、１１・・・・・・主動部材
、１２・・・・・・従動部材、１３・・・・・・一方向
回転クラッチ、１４，３０，３６・・・・・・シリンダ
ー、１５．３１・・・・・・ピストンロンド、１６・・
・・・・凸部、１Ｔ・・・・・・凹部、１８・・・・・
・カム面、１９・・・・・・ストッパー、２０・・・・
・・ホルダー、２１・・・・・・スプリング、２２・・
・・・・ピン、２３・・・・・・係合溝、２４・・・・
・・係止部材、２５．２６・・・・・・板バネ、２１・
・・・・・押圧部材、２８・・・・・・案内溝、２９・
・・・・・シュート、３２・・・・・・跳ね板、３３・
・・・・・凹溝、３４・・・・・・突棒、３５・・・・
・・カバー、Ｓ・・・・・・スライダー、ｆ・・・・・
・ファスナーチェーン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数のスライダー保持装置７を放射状に備えた回転
   盤４を起立した状態に軸支し、且つ往復直線運動する主
   動部材１１と、該部材１１の復動時に回転盤４に回転を
   伝達する従動部材１２より成る駆動装置５で回転盤４を
   間歇的に回転可能に成し、回転盤４０回転軌跡の最上部
   に位置するスライダー保持装置１に対向してスライダー
   固定装置８を設け、該固定装置８に至る以前にスライダ
   ー供給装置９を、該固定装置８の以降にスライダー排出
   装置１０を夫々備え、該排出装置１０のスライダー保持
   装置７に係合する跳ね板３２を前記主動部材１１の往動
   により押圧可能に構成しであることを特徴とするスライ
   ドファスナーのスライダー嵌挿装置。