JPS5933322B2 - コンバインに於ける扱深さ自動制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、刈取装置で刈取られた殻稈を挾持搬送する殻
稈搬送路中に長稈短稈を検出する検出器を設け、長稈短
稈に応じて殻稈搬送装置の受継部分の相対位置を変更し
て、脱穀機における扱深さを常に最適な状態に自動制御
する装置に関するものである。

従来、刈取装置で刈取った殻稈を脱穀部まで搬送する殻
稈搬送路中の殻稈搬送装置の傾斜角度を手動によって変
更するものは公知であるが圃場の場所によって長稈の部
分、短稈の部分というようにむらがあって、扱深さを常
に最適な状態に保持することができず扱残しや深扱によ
る過負荷及び脱穀不良差びに穂切れの原因となる問題点
があったので、本発明はこの問題点を自動制御化により
解決することを目的とするものであって、詳しくは、刈
取った殻稈を脱穀部における殻稈供給チェノに送り込む
ための殻稈搬送装置を動かすことにより、当該殻稈搬送
装置の終端部と脱穀部殻稈供給子ェン始端部との相対位
置を殻稈の長短に応じて変更して扱深さの自動調節を行
なうに当り、前記殻稈搬送装置の終端部を、前記脱穀部
殻稈供給子ェンで挾持した殻稈の稈身方向に沿ってこれ
と略平行に略直線的に往復移動するように構成すること
により、いかなる扱深さ調節位置においても殻稈搬送位
置から脱穀部殻稈供給子ェンへの殻稈の受継ぎが良好ｌ
こできるようｌこすると共ｌこ、殻稈搬送路中の殻稈の
株元挾持部から稈身方向に沿って最も離れた位置に長稈
検出器を配設し、ここから、順次株元挟持部側寄りに標
準検出器、短稈検出器とを配設して、扱深さを常に最適
な状態に維持できるようにし、しかも長稈と標準の両検
出器を前記殻稈搬送装置の終端部の移動前後における当
該終端部に対して略一定の高さ位置に配設することによ
り、扱深さの調節に際して殻稈長さの検出の誤作動を防
止したものである。

本発明の実施例）こつき説明すれば、走行装置上の機台
上部に脱穀部殻稈供給子ェン１を配設する脱穀２を搭載
し、該脱穀機２の前方（つまり第１図において紙面手前
側）に切断装置・一対の殻稈株元掻込装置・殻稈引起し
装置・殻稈株元縦搬送装置３等の周知装置を配設する。

前述の脱穀部殻稈供給子ェン１の始端部と殻稈株元縦搬
送装置３の終端部とにわたって殻稈搬送チェノ９を有す
る殻稈搬送装置４を配設する、この殻稈搬送装置４は従
来周知のように殻稈の株元部を挾持した状態で搬送して
前記脱穀部殻稈供給子ェン１に受継ぎする。

横軸外管５に縦軸伝動下部ケース６を回動のみ自在に設
け、該縦軸伝動下部ケース６の上端部に縦軸伝動上部ケ
ースＴを回動のみ自在に連設し、その端部に固着した伝
動ケース８の上端に、前記殻稈搬送装置４を装着して、
該殻稈搬送装置４の終端部が移動可能に換言すれば脱穀
部殻稈供給子ェン１に対する相対位置が変更できるよう
に構成する。

上記横軸外管５・縦軸伝動上部下部ケースγ、６の内部
には伝動軸及び傘歯車で動力を伝動するようになってい
る。

伝動ケース８の内部はスプロケット及びチェノによって
動力が伝動されて殻稈搬送装置４の殻稈搬送チェノ９を
駆動する。

１０はコンバインの機台に一対の支持体２０．２０によ
って軸方向に摺動にのみ自在に支持した操作連杆で先端
部１１を殻稈搬送装置４に首振り回動自在に係止すると
共に他端部をＬ字形１２に形成し、該操作連杆１０のＬ
字形１２部を７字形の操作腕１３に係合して、操作腕１
３の回動作動により操作連杆１０を軸方向に往復する。

該操作腕１３の回動作動は、脱穀機２の入口部における
鉄板１４上に第２図で示す検出器を長稈検出器ａ１標準
検出器ｂ１短稈検出器Ｃを配備し、第５図に示す回路図
によってサーボモーター１５を駆動して行なう。

この場合、前記操作連杆１０の軸線は、前記脱穀部殻稈
供給子ェン１の長手方向と略直角で且つ略水平方向であ
る。

すなわち、殻稈搬送装置４の終端部は、支持体２０．２
０にて軸方向に摺動自在に支持された操作連杆１０、操
作腕１３及びサーボモーター１５とからなる受継部変位
装置によって、操作連杆１０の軸方向つまり前記脱穀部
殻稈供給子ェン１で挾持される殻稈の稈身方向にこれと
略平行に略直線的に往復移動して、脱穀部殻稈供給子ェ
ン１との受継ぎ部の相対位置が変更できるようになって
いる。

この場合、前記横軸外管５と下部ケース６との自在回動
及び下部ケース６と上部ケースγとの自在回動が、殻稈
の稈身方向にこれと略平行に略直線的に往復移動するこ
とを許容する。

第２図は検出器ａ、ｂ、ｃの拡大図で、１６は板状の検
出体で、該検出体１６の上に搬送途中の殻稈が乗って滑
り搬送するように構成すると共に、検出体１６の後端を
殻稈の搬送方向に対して上向壊こ、換言すれば搬送途次
の殻稈に対してほぼ直行するように折り曲げて、殻稈に
接当する部分を形成し、検出体１６に殻稈の搬送によっ
て力がＦの方向に作用するように構成する。

検出体１６は防振ゴム１１を介して脱穀部入口における
鉄板１４上に殻稈搬送装置４による殻稈の搬送方向ｌこ
動き得るように設け、検出体１６から板バネ１８を延設
する。

１９はマイクロスイッチであり、また、これら検出器ａ
、ｂ、ｃは前記殻稈搬送装置４の終端部の移動前後にお
ける当該終端部に対して略一定の高さ位置に配設するも
のとし、且つ検出器ａ、、ｂ、ｃは前記入口鉄板１４上
で前記殻稈搬送装置４の終端部近傍において、受継殻稈
の稈身方向に沿って適宜隔てて配設する。

つまり、検出器ａ、ｂ、ｃを脱穀部殻稈供給子ェンによ
って挾持された殻稈の稈身方向とほぼ平行な直線上に配
設する。

第３図及び第４図は別の実施による検出器であって、こ
れを説明すれば、基板２１に管２２を固設する軸２３を
突設・する適宜中（りの検出板２４′はその偏心部の裏
面に管２４を固設し、肢管２４を軸２３に回動自在嵌合
させる。

２５は板バネ、２６はマイクロスイッチ、２Ｔはバネで
あり、検出板２４′の前端を下向きに折曲してその上面
に搬送途中の殻稈が乗って滑り搬送するように構成する
と共に、その後端を殻稈の搬送方向に対して上向きに、
換言すれば搬送途次の殻稈に対してほぼ直交するように
折り曲げて、殻稈に接当する部分を形成し、検出板２４
′に殻稈の搬送によって第４図のｆの方向σこ力が作用
して検出板２４’がバネ２１に抗して後方向に回動し板
バネ２５とマイクロスインチ２６とが接触するようにな
っている。

第５図のａ、ｂ、ｃは各検出器、Ｅは電源、１５はサー
ボモーター、Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３は各リレーで、Ｒ１はａ
、ｂ、Ｃ各検出器が閉じた時にサーボモーター１５が作
動して第１図の矢印Ａ方向に回動するように設計する。

Ｒ２は、ｂ、Ｃ検出器が閉じた時Ｒ１、Ｒ３が開となっ
てサーボモータ１５が停止するように設計する。

Ｒ３はＣ検出器のみが閉じ、ａ、ｂ各検出器が開になっ
た時にＲ２によって閉となりサーボモーターが作動して
第１図の矢印Ｂ方向に回動するように設計する。

したがって、検出器ａが閉じるとサーボモーター１５は
正転（矢印Ａ方向）し、検出器Ｃが閉じるとサーボモー
ター１５は逆転（矢印Ｂ方向）するが、検出器Ｃが閉じ
ているにかかわらず検出器すが閉じるとサーボモーター
１５は停止するように優先的に作動する。

なお、２０，２０は操作連杆１０を摺動のみ自在に支持
する支持体である。

本発明の詳細な説明すれば、立毛殻稈中を進行すると、
殻稈引起し装置で殻稈を引起し切断装置で刈取り、周知
の一対の殻稈株元掻込装置（スータホイル及び偏心掻込
装置等が周知である）で掻込み、殻稈株元掻込装置３お
よび周知の殻稈糖部搬送装置によって殻稈はほぼ直立状
態で後方に搬送されるが、殻稈株元縦搬送装置３の終端
部に移送された殻稈は、殻稈搬送装置４に受継がれ殻稈
の株元部を挾持し上方に持ち上げられほぼ水平状態にし
て脱穀部殻稈供給子ェン１に受継がれ順次脱穀する。

この際、たとえば殻稈が長稈で脱穀部への穂先部の供給
位置が深い場合には、脱穀部入口における鉄板１４上に
配設したａ、ｂ、ｃの各検出器上に移送殻稈が滑るよう
に乗ることになって、第２図に示すように各検出器にＦ
方向の力が作用し検出体１６は下方向に搬送中の殻稈か
ら斜め下向きに逃げる方向に変位してマイクロスイッチ
１９と板バネ１８が接触する。

従ってサーボモーター１５を作動して操作腕１３は矢印
Ａの方向に正回転する。

この動きによって、操作連杆１０を介して殻稈搬送装置
４は点線状態に傾斜角度が変えられるから、殻稈搬送装
置４の終端部から脱穀部殻稈供給子ェン１の始端部への
受継ぎ点で殻稈の挾持位置が変わり、殻稈の穂先部を脱
穀部へ供給する位置が浅くなる方向に調節され、そして
検出器ａに殻稈が乗られなくなればサーボモーター１５
が停止し、検出器のす、Ｃ上を殻稈が滑りながら移送す
るように自動制御できるのである。

また、殻稈が短稈で脱穀部への穂先部の供給位置が浅い
場合には、脱穀部入口における鉄板１４上に配設した検
出器Ｃ上のみに移送殻稈が滑るように乗ることになって
、検出器Ｃのみに力が作用してマイクロスイッチ１９と
板バネ１８が接触することになりサーボモーターは矢印
Ｂ方向に逆転回転する。

この動きによって操作連杆１０を介して殻稈搬送装置４
はほぼ第１図の実線状態に傾斜し、殻稈の糖部が検出器
す、ｃに滑りながら乗るような位置まで調節される。

このように移送殻稈は常時短稈検出器Ｃに接当している
が、移送殻稈が標準検出器すに接当しなければ、殻稈搬
送装置４の終端部が深扱き方向へ移動し、反対に移送殻
稈が標準検出器すに接当しつつ長稈検出器ａに接当すれ
ば浅扱き方向に移動するというように、常時移動殻稈が
標準検出器すに接当するように自動制御され、長稈でも
短稈でも自動的に最適位置に糖部を供給できるように、
いわゆる扱深さ調節をすることができる。

以上要するに本発明は、作業中に長稈及び短稈になって
も、脱穀部殻稈供給子エンに対する殻稈搬送装置の受継
部分の相対位置を自動的に変更して常に最適な扱深さに
自動制御できるから、脱穀部が過負荷化なって破損した
り、浅扱きになり過ぎて脱穀不良になったり、或いは深
扱きになり過ぎて穂切れを生じたりすることがなく、最
適の状態で脱穀操作を行なうことが可能となり、従って
、従来のように手動操作によって扱深さを常に調節する
ような手数が省かれることになって作業能率を向上でき
る。

この扱深さの自動制御に際して、殻稈搬送装置の終端部
は、受継部変位装置によって、脱穀部殻稈供給子ェンで
挾持した殻稈の稈身方向に略平行に略直線的に移動する
ようにしたので、扱深さの調節によって殻稈の受継ぎ姿
勢が殆んど変化せず、いかなる扱深さ調節の位置であっ
ても常に略同じ姿勢で殻稈の受継ぎが円滑にできて詰り
を防止できるのである。

そして、上記のように搬送中の殻稈の長短及び最適長さ
を３個の検出器によって検出するに際して、本発明では
、殻稈搬送路中の殻稈の稈身方向に沿って株元挾持部か
ら最も離れた位置に長稈検出器を配設し、該長稈検出器
から株元挾持部寄り位置に向って適宜隔てた位置に標準
検出器を配設し、株元挾持部寄り位置に短稈検出器を順
次配設すると共に、長稈検出器を受継部変位装置に、長
稈検出器による殻稈検出で前記殻稈搬送装置の終端部が
浅扱き方向に変位作動するように関連させ、短稈検出器
を受継変位装置に、短稈検出器の殻稈検出により前記殻
稈搬送装置の終端部が深扱き方向に変位作動するように
関連し、標準検出器を受継部変位装置に、標準検出器の
殻稈検出により前記短稈検出器による殻稈検出に優先さ
せて受継部変位装置の作動を停止するように関連させる
ので、長短枠検出の２個のみによる場合のように浅扱き
方向から深扱き方向へ、及びその反対方向への往復移動
を繰り返すいわゆる蛇行現象が生じるようなことがなく
、標準検出器に接当した状態のいわゆる最適扱深さ状態
の維持ができる。

そして、前記受継部変位装置の作動ｌこよって、殻稈搬
送装置終端部は、当該終端部から脱穀部殻稈供給子ェン
への受継ぎ殻稈の稈身方向にこれと略平行に略直線的に
往復移動する箇所であり、この終端部近傍位置に前記長
稈検出器と標準検出器とを、前記終端部の移動前後にお
ける当該終端部に対し略一定高さ位置になるように配設
するのであるから、前記終端部で挾持された殻稈は浅扱
き又は深扱き方向に移動する移動中もその稈身方向に沿
って直線的に移動し、最適扱深さである間は常に標準検
出器に接当でき、最適扱深状態のまま受継部変位装置の
作動を停止させておくことができると共に、この状態で
長稈が搬送されて来た場合、この直線に対し長稈及び標
準の両検出器は一定高さ位置にあるからこの移動中の稈
身は前記終端部近傍に配置された当該雨検出器と常に一
定の強さで当る。

したがって殻稈の長短が常時検出可能となる。

これに対し前記終端部がその移動につれて受継ぎ殻稈の
稈身方向と一致しない上下に変動するような場合、長稈
及び標準の両検出器を稈身方向に適宜隔てて配置しても
移動中の殻稈が両検出器に対し浮き上がって接触せず検
出不能となまたり、沈み込んで強く当りすぎ、さらには
片方の検出器のみにしか当らない等移動制御中の殻稈の
検出に乱が生じやすい。

また、標準検出器の高さ位置よりも長稈検出器のそれが
低くければ、実際には長稈であるにもかかわらず、長稈
検出器に接当しないので深扱き状態が起り、反対に標準
検出器が長稈検出器より低いと標準稈身か又は短稈であ
るにもかかわらず標準検出器が殻稈を検出せず受継部変
位装置が深扱き方向に作動して長稈検出器に接当して始
めて浅扱き方向に移動するというように、標準検出器の
役割を果さないことになる。

しかし、本発明に従えば上記のように制御移動中の殻稈
に対する長稈及び標準雨検出器の検出精度を常に一定に
保つことができ、従って、扱深さの自動制御に際して、
殻稈の制御移動による乱れの影響を少なくできるから、
殻稈の制御移動による乱れの影響に基因する制御移動の
一時的な不足又は行き過ぎを防止できて、安定して且つ
正確に自動制御できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置を装設するコンバインの要部側面
図、第２図は検出基の拡大要部断面図、第３図は検出基
の別の実施例を示す平面図、第４図は同側面図、第５図
は回路図である。 １・・・・・・脱穀部殻稈供給子ェン、２・・・・・・
脱穀機、３・・・・・・殻稈株元縦搬送装置、４・・・
・・・殻稈搬送装置、５・・・・・・横軸外管、６・・
・・・・縦軸伝動下部ケース、１・・・・・・縦軸伝動
上部ケース、８・・・・・・伝動ケース、９・・・・・
・殻稈搬送チェノ、１０・・・・・・操作連杆、１１・
・・・・・先端部、１２・・・・・・Ｌ字形、１３・・
・・・・操作腕、１４・・・・・・鉄板、１５・・・・
・・サーボモーター、１６・・・・・・検出体、ａ、ｂ
、’ｃ・・・・・・検出器、１γ・・・・・・防振ゴム
、１，８，２５・・・・・・板バネ、１９，２６・・・
・・・マイクロスイッチ、２４′・・・・・・検出板、
２Ｔ・・・・・・バネ、２０・・・・・・支持体、Ｒ１
，Ｒ２，Ｒ３・・・・・・リレ０

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 刈取装置から脱穀部殻稈供給子ェンへの殻稈搬送路
   中に、刈取られた殻稈の株元部を挾持搬送する殻稈搬送
   装置を配設したコンバインにおいて、殻稈搬送装置に、
   当該殻稈搬送装置の終端部を、当該終端部から前記脱穀
   部殻稈供給子ェンへの受継ぎ殻稈の稈身方向にこれと略
   平行に略直線的に往復移動するようにした受継部変位装
   置を設け、前記搬送路中の殻稈の稈身方向に沿って株元
   挾持部から最も離れた位置に長稈検出器を配設し、該長
   稈検出器から前記株元挾持部寄り位置に向って適宜隔て
   た位置に標準検出器を配設し、前記株元挾持部寄り位置
   に短稈検出器を順次配設し、長稈検出器と短稈検出器と
   を受継部変位装置に、長稈検出器の殻稈検出により受継
   部変位装置が殻稈搬送装置の終端部を浅扱きの方向に変
   位作動し、短稈検出器による殻稈検出により受継部変位
   装置が殻稈搬送装置の終端部を深扱き方向に変位作動す
   るように各々関連し、標準検出器を受継部変位装置に、
   当該標準検出器の殻稈検出により前記短稈検出器による
   殻稈検出に優先させて受継部変位装置の作動が停止する
   ように関連させる一方、前記長稈検出器と標準検出器と
   を、前記殻稈搬送装置の終端部近傍に位置し、且つこの
   長稈検出器と標準検出器とを前記終端部の移動前後にお
   ける当該終端部に対して略一定高さ位置に配設したこと
   を特徴とするコンバインに於ける扱深さ自動調節装置。