JPS5932288Y2 - フライリ−ルのクリックブレ−キ調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフライリールにおけるクリックブレーキのブレ
ーキ力調節及びブレーキ解除を単一調節レバーにより行
なうようにしたクリックブレーキ調節装置に関する。

一般的にフライリールにあっては、釣糸放出を無音状態
と、有音状態で行なう為のクリックブレーキが設けであ
る。

従来、上述クリックブレーキとしては第１図、第２図に
示した如きものが知られているが、これは一端ｂ′に爪
ａを枢支した略くの字形状の爪ホルダ−ｂを枢軸Ｃによ
りリール本体ｇに揺動自在に枢設し、該爪ホルダ−ｂの
他端ｂ”に関連ずけてリール本体ｇに枢設した調節カム
ｄにより爪ホルダ−ｂを介して上記爪ａをスプールと連
動するクリック歯車ｅと接・離可能とすると共に、爪バ
ネｆにより上記爪ａを上記クリック歯車ｅ方向へブレー
キ力として弾撥付勢して成るものであったから、無音状
態と有音状態の２段階に切換えを行なうだけであってブ
レーキ力を調節できるものではなかった。

そこで本考案は、爪作動用の第１カムと、バネ作動用の
第２カムを同軸回動可能に調節レバー軸に設けると共に
、爪バネは爪ホルダーの枢軸が支点となるよう、かつ夫
々の端部を上記爪と第２カムに弾接して配装し、上記第
１カムは第１１第２工程においてクリック歯車に対し爪
が接触し、第３工程で離間するよう形威し、一方第２カ
ムは上記第１１第２工程で爪バネを２段階に変位可能に
形成して爪に対するバネ力を２段階に調節し、もってブ
レーキ力を強・弱調節できるように構成したことによっ
て、釣糸の放出態様を３段階に、かつ有音状態では２段
階にブレーキ力ができて、釣趣等の向上を計り得るクリ
ックブレーキ調節装置を提供することを目的とするもの
である。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
第３図ないし第６図において、リール本体１に図示しな
いハンドルによって回転自在に軸支した図示しないスプ
ールと連動可能に、同軸に固定したクリック歯車２と接
・離可能（噛合・噛合解除可能）に爪３を、リール本体
１にバネリベット等の枢軸４により略中央部を揺動可能
に枢着した略り字形状の爪ホルダ−５の一端５ａにリベ
ット６で支承し、該爪ホルダ−５を揺動操作可能に、そ
の他端５ｂと関与させて、リール本体１に回転可能ｌこ
支承した調節レバー軸７に第１カム８を設けると共に、
該第１カム８と同軸回動可能に爪バネ作動用の第２カム
９を上記調節レバー軸７に固設し、更に爪バネ１０を上
記枢軸４に略中央部を支承し、該枢軸４を支点として爪
３と第２カム９に弾撥付勢されるよう端部１０ａ、１０
ｂは上配水３と第２カム９に夫々弾接して配装し、上記
第１カム８は第３図、第４図に示した第１工程と、第２
工程においては上記爪ホルダ−５を介して爪３をクリッ
ク歯車２に接触（噛合）保持されるよう軸芯からの距離
が小さいカム面８ａと、第５図に示した第３工程にてク
リック歯車２から爪３を離間（噛合解除）するよう軸芯
からの距離が大きいカム面８ｂとを有して形成されてお
り、方第２カム９は、上述第１工程と第２工程において
爪バネ１０のバネ力を爪３にブレーキ力としてクリック
歯車２に作用させるよう上記爪バネ１０他端１０ｂを変
位可能に、しかも第１工程では上記ブレーキ力が強く、
第２工程でのブレーキ力が上記第１工程よりも弱くする
よう軸芯からの距離が小さい円形をなすカム面９ａの一
側に軸芯からの距離が大きい突部９ｂを突設して設けて
構成したものである。

こ＼で上記突部９ｂは第１カム８のカム面８ｂと対称に
設けである。

父上配水バネ１０には帯状の板バネが適用されるもので
、略中央部は略半円形の湾曲部１０ｃに設けてあって、
上記爪ホルダ−５の枢軸４に外装し、移動しないように
なっている。

又上配水３は長溝３ａを設けて上記リベット６と回転、
かつ移動可能に係嵌しである。

而して上記構成において、第３図に示す第１工程では、
第１カム８のカム面８ａと爪ホルダ−５の他端５ｂは接
触して爪３は爪バネ１０のバネ力によってクリック歯車
２に弾接（噛合）されており、釣糸の放出によってスプ
ールと共にクリック歯車２が回転されることで、爪３は
バネ力と、該バネ力に抗して歯部との噛合いと乗り越え
を交互に繰り返えすことによりクリック音を発生する。

この第１工程では爪バネ１０の他端１０ｂは第２カム９
の突部９ｂにより軸芯から外側方向へ抑圧変位されてい
るので爪３に作用するバネ力は強く、よってクリック歯
車２に作用するブレーキ力は強くなるのでスプールの回
転抵抗は大きくなる。

上述第１工程から調節レバー軸７を第３図において時計
回り方向へ１８０度回動して第２工程とすると、第１カ
ム８は反対向きになるが、爪ホルダ−５はカム８ａと接
触しているので、第４図に示した如く爪３はクリック歯
車２に弾接したま＼であるが、一方第２カム９も１８０
度回動されるので突部９ｂは変位し、よってカム面９ａ
に爪バネ１０他端１０ｂは変位する。

つまり爪バネ他端１０ｂは軸芯方向へ移動するので、上
配水３に作用するバネ力は第１工程時に比べて弱くなる
。

従って第２工程でのブレーキ力は第１工程でのそれより
小さくなるから、クリック音は小さくなると共にスプー
ルの回転抵抗は第１工程時に比べて小さくなる。

次いで調節レバー軸７を第４図に示した第２工程から時
計回り方向へ９０度回動すると、第１カム８のカム面８
ｂにより爪ホルダ−５は反時計回り方向へ回転されるこ
とにより爪３はクリック歯車２から離れて第５図に示し
たブレーキ力解放状態となり、スプールは無音状態、つ
まり無ブレーキ力の状態で回転し、釣糸放出が行なわれ
る。

この時の爪３に作用するバネ力は第１工程時と同様、強
くなるが、爪３はクリック歯車２と離れているのでブレ
ーキ力には関係しない。

以上説明したように本考案に係るフライリールのクリッ
クブレーキ調節装置によれば、調節レバー軸４を回転し
、爪３をクリック歯車２と接・離させ、スプール回転時
、有音状態（ブレーキ力作用状態）と無音状態に切換え
できるようにしたものにおいて、クリック歯車２に爪３
を接・離する第１カム８による第１１第２両工程の爪３
がクリック歯車２に接触した状態で、第１カム８と同軸
回転する第２カムにより爪バネ１０を２段階に作動して
、上記第１工程と、第２工程ではバネ力を変えてブレー
キ力を強、弱２段階に調節できるように構成したもので
あるから、ブレーキ力が働かない無音状態と、無音・強
ブレーキ状態と、弱音・弱ブレーキ力状態の３段階で釣
糸放出を釣場状態、釣態様、好み等に応じて行なうこと
ができて釣鐘を更に向上できる効果がある。

又上述３段階切換えは単一調節レバーにより簡単、かつ
容易にして迅速に行なうことができ、更に装置としては
、爪バネ１０を爪ホルダー枢軸４を支点として両端を第
２カム９と爪３に弾接して簡単に構成できて、かつ単−
爪バネ１０のバネ力を爪３に対して有効に強・弱作用せ
しめることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来のフライリールにおけるクリック
ブレーキ装置を夫々示した有音状態と無音状態の各正面
図、第３図ないし第６図は本考案に係るフライリールの
クリックブレーキ調節装置を夫々示したもので、第３図
はその有音節ブレキカ状態、第４図はその有音器ブレー
キ力状態、第５図はその無音熱ブレーキ力状態の各正面
図、第６図はその一部の横断面図である。 ２・・・・・・クリック歯車、３・・・・・・爪、４・
・・・・・枢軸、５・・・・・・爪ホルダ−，１・・・
・・・調節レバー軸、８・・・・・・第１カム、９・・
・・・・第２カム、１０・・・・・・爪バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スプールと連動するクリック歯車２に対し、爪ホルダ−
   ５に支承した爪３を接・離可能に、かつ爪バネ１０によ
   り弾撥付勢させて調節カムにより切換え可能に形威して
   なるフライ、リールのクリックブレーキにおいて、上記
   爪ホルダーを介して爪を変位する第１カム８と、該第１
   カムと同軸回動可能に第２カム９を調節レバー軸７に設
   けると共に、上記爪バネは、上記爪ホルダーの枢軸４に
   略中央部を支承せしめて、かつ夫々の端部を上記爪と第
   ２カムに弾接して配装し、更に上記第２カムは、第１カ
   ムによる第１、第２工程におけるクリック歯車と爪との
   接触状態において、上記爪に対するバネ力を２段階に調
   節可能に形成してなることを特徴とするフライリールの
   クリックブレーキ調節装置。