JPS593173B2 - 農産物の品質劣化防止方法 - Google Patents

農産物の品質劣化防止方法

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JPS593173B2
JPS593173B2 JP51152651A JP15265176A JPS593173B2 JP S593173 B2 JPS593173 B2 JP S593173B2 JP 51152651 A JP51152651 A JP 51152651A JP 15265176 A JP15265176 A JP 15265176A JP S593173 B2 JPS593173 B2 JP S593173B2
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JP
Japan
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quality deterioration
agricultural products
moisture
carbon dioxide
storage
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JP51152651A
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JPS5379052A (en
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貞三郎 富田
徳 武田
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Moriroku KK
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Moriroku KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、空気の不完全流通状態下における貯蔵、輸
送、包装時の農産物の品質劣化防止方法、すなわち変質
、腐敗防止方法に関するものである。
農産物は、採取した後といえども呼吸作用を行なってお
り、主として水分と炭酸ガス、および微量の各種揮発性
物質を発生しているのである。
高含水率のものは蒸散作用も盛んである。
このような状態においても、良好な空気の流通があれば
、水分、炭酸ガスを始め各種の揮発性物質が農産物周辺
に蓄積することは起らないが、貯蔵、輸送、包装時の如
く空気の不完全流通状態の場合は水分、炭酸ガス其他の
揮発性物質が蓄積する。
このような状態では高湿状態となると共に、炭酸ガス其
他の揮発性物質の蓄積による異常呼吸作用を誘起し、特
に、有害なアルデヒド、アルコール、エチレン等の発生
量が多くなり、生理的障害と微生物による障害が多発す
るに到るのである。
しかも高湿状態による微生物の繁殖と、異常呼吸により
誘起された生理的障害とが相助長して各種障害を大きく
するのである。
たとえばみかんの場合をみると、貯蔵に際して「子指」
と称する外皮の水分を数%除去する操作を行なうことに
より、外皮の生物活性を低下させ、しかも柔軟性を与え
て外傷のつきにくいようにして、貯蔵に供することが行
なわれている。
この子指を行なったものは未処理品に比し腐敗防止効果
が高められることが明らかとなっている。
しかしながら子指を行なったとしても、貯蔵のための果
実をそのまま、または貯蔵箱に入れ積重ねた場合におい
て保持水分と呼吸作用による水分が蒸発蓄積し高湿状態
となり、子指処理した外皮も高含水状態となり抵抗力が
低下しそして環境の高湿状態と相まって、微生物の繁殖
が盛んとなるのである。
一方、子指処理を省略した果実がそれ以上の悪い状態に
なることは勿論である。
この水分の蓄積と併行して、呼吸作用により発生した炭
酸ガスの蓄積が進行し、これが異常呼吸作用を誘起して
、アルコール、アルデヒド、エチレの等の発生が増加蓄
積し、これらの有害成分が生理的障害を起させるのであ
る。
この生理的障害そのものが品質劣化をもたらすのである
が、その上、この障害が原因となり微生物の繁殖が促進
されるに到る。
みかん以外の半成性青果物においても、これは子指は行
なわないが、高湿と炭酸ガス等の蓄積が生理学的および
微生物的障害を促進するのは、みかんの場合と同様であ
る。
以上は貯蔵の場合であるが、輸送、包装状態においても
また同様である。
そしてまた高含水率青果物以外に、乾燥状態で貯蔵する
とか包装する穀類、豆類等においても、程度は低いが含
有水分と呼吸作用による水分の蒸散と炭酸ガス等の発生
、蓄積、およびこれによる微生物汚染とか品質劣化が起
るのである。
特に、この穀類、豆類は大量集積する機会が多く、各種
障害も起り易(なるのである。
これらの貯蔵障害を防止するため、殺菌剤を用いるとか
低温にするとかまたは、通風するとか種種の方法が試み
られているが、これらの方法は種種の欠点をもっている
すなわち、これは衛生的に問題があるとか、大きな費用
がかかるとか、別の障害の発生をきたすとか、難しい技
術であるとかで、充分な解決方法は未だ見出されていな
かったのである。
これに対し、本発明者は長年の貯蔵技術開発を基にして
、簡単な方法でしかも有効な貯蔵障害の防止方法を此度
見出したのである。
この発明は、空気の不完全流通状態下の貯蔵、輸送、包
装時における農産物の品質劣化防止方法において、使用
される品質劣化防止剤の少なくとも一部が、 °゛吸収分を結晶水として保持し得る無機塩類であるナ
トリウムおよびマグネシウムの硫酸塩類から選択された
水分吸収剤”と、1マグネシウムまたはカルシウムの酸
化物または水酸化物である炭酸ガス吸収剤”との組合せ
からなるものであることを特徴とする農産物の品質劣化
防止方法に関するものである。
この発明では、農産物を箱詰とか袋詰とかばら積にて貯
蔵、輸送、包装する場合において、内容物と共存状態に
て前記の薬剤を使用するものである。
この発明に使用される水分吸収剤は、シリカゲル、活性
白土、珪酸質酸化物、珪酸アルミニウム化合物等のよう
に吸水作用を行うことにより得た水分を多孔構造中の空
孔に吸着保持するものではなく、吸収作用によって得た
水分を結晶水として、それ自体の塩類を含めて一体化し
た結晶体となるものであって、その例には無水硫酸マグ
ネシウム無水硫酸ナトリウム等があげられる。
たとえば無水硫酸マグネシウムは水分を吸収して7水塩
になるか、この7水塩は、硫酸マグネシウムと水分とが
一体化せる安定な結晶物質である。
この水分吸収剤は、前記の多孔構造中の空孔に水分を吸
着保持する型の化合物に比して、吸水量が格段に多いも
のである。
この水分吸収剤は多量の水分を吸収するから多湿状態が
防止でき、しかも空気中に浮遊している有害菌の胞子が
水分と共に水分吸収剤の方に吸引され、農産物の周囲の
有害菌の胞子の濃度が低下し、病害発生が抑制されるの
である。
この発明に使用され得る炭酸ガス吸収剤は前記の加くカ
ルシウムやマグネシウムの酸化物および水酸化物である
炭酸ガス吸収材として使用される水酸化カルシウム等が
炭酸ガスを吸収して得られる生成物の1種である塩基性
炭酸カルシウム等は、前記有害成分であるアルデヒド等
と反応してこれを無毒化させるものである。
これらの薬剤を使用するのに当って最も重要なことは、
衛生上、取扱上無害性の点に充分注意することである。
たとえばクロム、マンガン、鉛、カドミウム、水銀等の
化合物は絶対避けなければならない。
また、無害性金属化合物であっても、水とか炭酸ガスと
の激しい反応性をもつ化合物はできるだけ避けるべきで
、使用するとしても危険性のない使用場所を選ぶとか、
反応の緩やかな化合物に替えるべきである。
この発明では、前記の水分吸収剤および炭酸ガス吸収剤
の他に、アルデヒド、エチレン等微量揮発性物質の吸着
剤(たとえばゼオライト)を同時に使用することもでき
、効果を一層増強することができる。
前記の説明から明らかなように、この発明に従えば水分
および炭酸ガス、ならびに有害微量ガスをよく吸収する
ことにより、農産物の各種障害を効果的に防止し得るの
である。
これらの薬剤の使用に当っては、通気性の容器たとえば
通気性小袋、開放硬質容器に詰めるとかフィルム、不織
布、織布に保持した形で使用するとか、粒状、粉状のま
ま使用するとか、いずれにしても使用場所、使用状況に
適した方法をとるべきであり、これらの薬剤を農産物と
共存させることが必要である。
この薬剤の使用量は、貯岡吻の種類、量、含水率、貯蔵
状態等を考慮して決めるべきである。
この発明の方法は倉庫、貯蔵時に適用できるのみならず
、段ボール箱、袋包装品にも適用できるものである。
特に、商品価値を高め外傷の防止と汚染の防止および取
扱いの容易等のために、包装された状態では通気性が極
度に抑制されて非常に変質しやすい状態になりやすいが
、この発明の方法により、このような変質、品質劣化が
確実に防止できるのである。
実施例 1 普通温州みかんのM級果実を11月15日および12月
10日に収穫し、1箱15kgとして貯蔵箱に入れ、子
指果は貯蔵庫にて常温回送風にて4−5%減量まで子指
を行ない、無子指果は温度6℃、相対湿度90%にて子
指果と同じ日装置いた。
子指果、無子指果とも2℃の低温貯蔵庫に箱を積重ねて
貯蔵した。
薬剤として酸化マグネシウム501と無水硫酸マグネシ
ウム501合計1001を1袋として不織布製小袋に入
れて、みかん15kgに対し2袋を用い、1袋は中央に
、他の1袋は上部に置いた。
このみかんを翌年の3月31日、4月30日および5月
31日に調査した。
腐敗障害果率(%)は次表の通りであった。
実施例 2 普通温州みかんのM級果実を12月20日に収穫し、1
箱15kgずつ貯蔵箱に詰め、箱の中央付近に薬剤袋を
置き、低温貯蔵庫にて温度5℃にて翌年4月9日迄貯蔵
した。
薬剤として、酸化マグネシウム505’、無水硫酸マグ
ネシウム1001、活性白土50S’を耐水紙袋詰めと
して使用した。
この試験の結果を次の第2表に示す。
実施例 3 早生温州みかんを11月20日に収穫し、0.02〜ポ
リ袋/薬剤区(i)、および対照として、0.02%ポ
リ袋区(2)、無ポリ・袋/無薬剤区(3)として、1
5kg詰めた貯蔵箱を常温貯蔵庫内に積重ねて貯蔵した
薬剤としては、消石灰50I?、無水硫酸ソーダ50グ
、珪酸マグネシウム50fを小袋詰としたものと使用し
た。
この試験の結果は第3表の通りであった。
実施例 4 甘夏みかんを1月30日収穫し、その翌日1袋10kg
として厚さ0.02〜のポリ袋に封入して貯蔵箱に入れ
た。
ポリ袋封入時に、酸化マグネシウム50グおよび無水芒
硝1001を不織布製小袋に入れた薬剤を同封した。
対照試料として、ポリ袋・薬剤不使用(採果)試料およ
びポリ袋使用試料(ただし薬剤を使用せず)を作成し、
試験に供した。
これらの試料を貯蔵箱に入れ、3℃の貯蔵庫内に積重ね
て貯蔵した。
翌年の4月30日、5月31日および6月30日に試料
を取出しみかんの品質を調査した。
この試験の結果を次の第4表に示す。
実施例 5 スターキングデリシャス品種のりんごを10月26日に
収穫し、同日厚さ0.05%のポリ袋をセットした貯蔵
箱に15kgずつ詰め、これに薬剤を同封してポリ袋を
密封した。
りんごの入った貯蔵箱を低温貯蔵倉庫に積重ねて、2−
3℃において翌年4月15日迄貯蔵した。
薬剤としては、消石灰100yおよび無水硫酸マグネシ
ウム100vの区(薬剤区1)と、消石灰100?、無
水硫酸マグネシウム1001および珪酸マグネシウム5
0?の区(薬剤区2)との2つの区を設け、そしてさら
に、薬剤不使用の対照区を設けた。
4月16日にりんごの調査を行なったが、その結果を次
の第5表に示す。
実施例 6 脱穀せる玄米を厚さo、2%のポリ袋に20kgずつ詰
め、貯蔵した。
薬剤としては、酸化マグネシウム50グおよび無水硫酸
マグネシウム502を詰めた小袋を使用した区(薬剤区
1)、および酸化マグネシウム50グ、無水硫酸マグネ
シウム50グおよびゼオライト50グを詰めた小袋を使
用した区(薬剤区2)を設けた。
さらに、薬剤を使用しない対照区も設けた。
18箇月後開封してそのときの臭気を調べ、さらに精米
し炊飯して食味を調べた。
その結果を次の第6表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 空気の不完全流通状態下の貯蔵、輸送、包装時にお
    ける農産物の品質劣化防止方法において、使用される品
    質劣化防止剤の少なくとも一部が、吸収した水分を結晶
    水として保持し得る無機塩類であるナトリウムおよびマ
    グネシウムの硫酸塩類から選択された水分吸収剤と、マ
    グネシウムまたはカルシウムの酸化物または水酸化物で
    ある炭酸ガス吸収剤との組合わせからなるもの であることを特徴とする農産物の品質劣化防止方法。
JP51152651A 1976-12-18 1976-12-18 農産物の品質劣化防止方法 Expired JPS593173B2 (ja)

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JPS5379052A JPS5379052A (en) 1978-07-13
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JPS4898057A (ja) * 1972-03-28 1973-12-13

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