JPS5931585Y2 - 包装用箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案は包丁、ナイフ等の刃物を台紙上に載置して収
容する包装用箱に係り、特に運搬時等における刃物の移
動を阻止するために固定構造に関するものである。

従来技術 従来、包丁、ナイフ等の刃物を包装用箱に収容して運搬
する場合、外部から大きな衝撃が加わると前記刃物が包
装用箱の外蓋等を破って外部に飛び出し、商品価値が低
下するとともに運搬作業者にも危険が及ぶおそれがあっ
た。

このような欠陥を解消するために、刃物を載置する台紙
に切込を入れたり、台紙の一部を折り曲げ゛たりして刃
物の固定部を設けたものも従来から提案されているが、
いずれも刃物の固定が確実でないばかりでなく製作に多
くの手間を要するという問題があった。

目 的 この考案の目的は上記従来の包装用箱の欠陥を解消する
ためになされたものであって、簡単な構造の内蓋を台紙
に冠着することにより、台紙上に載置された包丁を覆う
とともに、刃物の柄部を包装用箱内で左右方向へ移動不
能に固定することができる包装用箱を提供することにあ
る。

考案の構成 本考案はこの目的を達成すべく、上面を開放したほぼ箱
型の収納体内に刃物を載置した台紙を収納し、その台紙
に下面を開放したほぼ箱型の内蓋を嵌着して台紙上の刃
物を覆い、同内蓋の頂壁内面には刃物の柄部を挾持して
間柄部を収納体内で左右方向の移動不能に保持する一対
の柄挾持用突条を形成したものである。

実施例 次にこの考案を包丁の包装用箱に具体化した第一実施例
の構成を第１図及び第２図に従って説明する。

１は上面が開放するように厚紙にてほぼ箱型に折曲形成
された収納体である。

４は前記収納体１内の一端寄りに収納し得るように厚紙
により折曲形成された台紙であって、その上面にて包丁
５の刀身部６を載置するとともに、−側面にて包丁５の
柄部７の基端７ａと当接して、間柄部７を収納体１の他
端内面との間で挟着保持するようになっている。

８は下面が開放するように透明な合成樹脂にてほぼ箱型
に形成された内蓋であって、前記台紙４に冠着され同台
紙４上の包丁５を覆うようになっている。

９は内蓋８の頂壁内面のほは沖央部から後端に向かって
一体に突出形成された一対の柄挾持用突起であって、第
２図に示すようにその底面９ａが収納体１の底板２内面
に当接するとともに、その内側面９ｂ間に包丁５の柄部
７を挾持して、間柄部７を収納体１内で左右方向へ移動
不能に保持するようになっている。

１０は帯状の紙により四角環状に形成された帯状止め具
であって、収納体１内に台紙４及び内蓋８を収納した状
態で収納体１に嵌着され、台紙４、内蓋８及び包丁５の
飛び出しを阻止するようになっている。

１１は下面が開放するように厚紙によりほぼ箱型に折曲
形成された外蓋であって、収納体１に冠着されてその上
面開放部を覆うようになっている。

次に上記のように構成された包装用箱における包丁の包
装順序について説明する。

まず最初に、台紙４の一側面が端部内面に当接するよう
に収納体１内に台紙４を収納し、包丁５の柄部７の基端
７ａが台紙４の他側面に当接するように柄部７を収納体
１内に収納するとともに、刀身部６を台紙４上に載置す
る。

それにより、包丁５の柄部７が台紙４の他側面と収納体
１の他端内面との間で挾持され、包丁５は台紙４上にお
いて前後方向に移動不能に保持される。

その後、前記台紙４に内蓋８を冠着すると、台紙４上に
載置された包丁５全体がこの内蓋８により覆われ、その
柄部７が内蓋８の頂壁内面に設けられた柄挾持用突条９
の内側面９ｂ間に挾持されて収納体１内で左右方向へ移
動不能に保持される。

この状態で収納体１に帯状止め具１０を嵌着すると、収
納体１と内蓋８とが互いに固着されて、運搬時等に外部
から大きな衝撃が加えられても包丁５が飛び出すことは
なくなる。

最後に外蓋１１を前記収納体１に冠着してこの包装用箱
の組立が完了する。

別の実施例 次にこの考案の第二実施例の構成を第３図〜第５図に従
って説明すると、この実施例は台紙及び内蓋の構成にお
いて前記第一実施例と異なっている。

すなわち、この実施例における台紙１２には、台紙１２
中央部から後方に向かい、後端を開放した取付凹所１２
ａが形成されており、この取付凹所内に包丁５の柄部
７を嵌着し得るようになっている。

又、この実施例における内蓋１３の頂壁内面には、前記
第一実施例と同様の柄挾持用突条１４が設けられている
が、その底面１４ ａは第４図に示されるように、台紙
１２上面と当接するようになっている。

さらに、この柄挾持用突条１４の外に第二実施例では、
咬着１３のほは沖央部に押圧突起１５が下方へ向かって
突出形成されており、第５図に示すように収納体１内の
台紙１２に内蓋１３を冠着した状態において、押圧突起
１５の底面１５ａが包丁５の刀身部６に対接し、同刀身
部６を台紙１２上で浮上不能に保持するようになってい
る。

さらに、第３図に鎖線で示すように押圧突起１５の一側
面１５ｂが包丁５の柄部７の基端７ａに係合して、同柄
部７を台紙１２の取付凹所１２ ａ内で前後方向へ移動
不能に保持するようになっている。

従って、この台紙１２及び内蓋１３を使用して包丁５を
収納体１内に包装した場合には、包丁５の柄部７が台紙
１２の取付凹所１２ ａに嵌着されるとともに第一実施
例の場合と１，４様に柄挾持用突条１４の内側面１４ｂ
内に挾持されて、その柄部７が収納体１内で左右方向へ
移動不能に保持され、前記押圧突起１５の底面１５ ａ
との対接により包丁５の刀身部６が台紙１２上で浮上不
能に押圧保持されるとともに、押圧突起１５の一側面１
５ ｂとの係合により包丁５の柄部７が収納体１内で前
後方向へ移動不能に保持される。

なお、この考案は前記各実効例の構成に限定されるもの
ではなく、例えば第一実施例において内蓋のほぼ中央部
に押圧突起を設け、台紙との協働により包丁の柄部の前
後方向の移動を阻止するように構成することも可能であ
る。

効果 以上詳述したように、この考案による包装用箱を使用し
て包丁等の刃物を包装する場合には、台紙上に載置され
た刃物全体が台紙に冠着された内蓋によって覆われると
ともに、刃物の柄部が内蓋の頂壁内面に設けられた柄挾
持用突条の内側面間に挾持されて左右方向へ移動不能に
保持されるため、運搬時等に外部から大きな衝撃が加え
られても、刃物が外蓋等を破って飛び出す危険性がなく
なるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の包丁の包装用箱に具体化した第一実
施例の分解斜視図、第２図は同じく第一実施例において
包丁を収容して内蓋を冠着した状態を示す要部拡大断面
図、第３図は第二実施例の部分分解斜視図、第４，５図
は同じく第二実施例において包丁を収容して内蓋を冠着
した状態を示す要部拡大断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．上面を開放したほぼ箱型の収納体１内に刃物５を載
   置した台紙４を収納し、その台紙４に下面を開放したほ
   ぼ箱型の内蓋８を嵌着して台紙４上の刃物５を覆い、同
   内蓋８の頂壁内面には刃物５の柄部７を挾持して同柄部
   ７を収納体１内で左右方向の移動不能に保持する一対の
   柄挾持用突条９を形成したことを特徴とする包装用箱。 ２、前記内蓋８は、透明な合成樹脂により一体形成され
   ている実用新案登録請求の範囲第１項に記載の包装用箱
   。