JPS593094Y2 - 金属製サツシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアルミサツシのような金属製サツシに係わる。

この種サツシは近時居住生活の高級化から、硝子戸、網
戸のほか雨戸が付設され、かつそれらの走行には雨水や
塵芥の留り難く、掃除のし易い無レール走行がす・めら
れ種々の提案が為されているが、必然的に巾が広くなる
関係上強度が不充分であったり、構造が徒らに複雑であ
ったりする。

とくに雨戸には不使用時には戸袋内に収納せられねばな
らないが、戸袋位置は、その取付けられるべき建家個々
の状態から、右あるいは左へとその都度選択せられる。

これがため、雨戸短枠には通常右側使用のものと、左側
使用のものとの二種が準備されなければならなかった。

それを左右勝手に取付は得れば施工上の頻る大きな利点
となる。

本考案はこのような難点を改善すべく為されたものであ
って、いまその実施の一態様を示す添付図面につき説明
する。

即ち第１図においてＡＩ、Ａ２は硝子戸、Ｂは網戸、Ｃ
は雨戸であって、図示のようにその順序に室内側から室
外側へ建て込まれる。

この建込まるべき窓枠の上枠１には１１，１２゜１３．
１４，１５．１６なる長手方向全長に亙る誘導片が下垂
していて１２および１３はそれぞれ硝子戸ＡＩ。

Ａ２の誘導片、１４は網戸Ｂの誘導片、１５．１６の誘
導片は一組で雨戸Ｃの案内溝を形成している。

これら各戸の下端は、図示のようにほぼ同一水平線上に
終るようにすると、雨戸を使用していないときの降雨に
会っても雨水が室内側に吹き込むのが防止できる利便が
得られる。

このような上枠１の巾のほぼ中央部背面には箱状中空部
１７が設けられ、その室内側立上り壁１７ａは上方に延
長した取付片１８が派出され、鴨居木枠Ｄ１に釘Ｅづけ
固着せられる。

これに対し、上梓と対応すべき下枠２は、図示のように
室外端の上垂壁を欠き、かつ２（ａ−ｂ−Ｃ−ｄ）と階
段状室外側下りに構威せられ、２ａ上をＡ１が、２ｂ上
をＡ２が、２Ｃ上をＢが、２ｄ上をＣが走行できるよう
に、各戸の下部から派出せしめた係合片Ｐ即ちＡＩＰ、
Ａ２Ｐ、ＢＰ、ＣＰと係合して各戸を案内する為の案内
片２１．２２，２３．２４が、下枠全長に互って派出さ
れている。

この案内片は図示のように下枠の各走行面から立上った
壁２（ｅ、ｆ、ｇ、ｈ）の上端から下向きに折曲した鉤
状片であるから、そこに生じた下向きの案条溝に、上向
きの前記保合片が挿入されることによって、各戸は前述
した上梓の案内片と相まって下枠の平面上を無レールで
走行可能ならしめられる。

このような階段状の室外側の下り形状と、室外端におけ
る上垂壁の省略は、下枠上面に雨水や塵芥が止まらない
効果を与える。

下枠にも上梓と同様、断面のほぼ中央部に箱状の中空部
２５が設けられ、その室内側端付近から派出させた取付
片２６を敷居木枠Ｄ２に釘Ｅづけして固着せられる。

中空部２５は上梓の中空部１７もそうであるが、巾の増
大を衆議なく強いられる枠の剛性を補強する目的におい
て設けられたもので、とくに下枠には各戸の重量がか・
る関係もあって、図中仮想線で示したように下枠上端か
ら水平方向に補強用取付片２６′を設け、表面材Ｆに螺
着させることが望まれる。

なお、図中Ｍは外装用モルタル層を示し、Ｇはシール用
気密材である。

このような上下枠と組合って窓枠を構成すべき短枠は、
第２図に示される。

即ち、左短枠３はその本体内側に（以下、壁側を外側と
呼び、これに対し、戸の建て込まれる側を内側という）
平行した整列片３１，３２．３３が、その外側にはこれ
と反対方向に取付片３４が設けられ、かつ本体の室外側
端部３ａと、その室外側端部から外側へ向けて派出させ
た前端片３ｂとから成る保合部Ｒが設けられている。

右短枠は、左短枠と断面対称の形状であるから、左短枠
の符号３を４に読みかえればよい。

これら短枠の整列片は、上下枠と組合った状態において
、第１図中央部に仮想線で示したように位置する。

即ち型枠の３１．４１は上下枠の１１，２ｅ、同じ＜
３３．４３は同じ＜ １４．２ ｇに対応して、それら
を同一面上に整列させ、その間に硝子戸ＡＩ、Ａ２を、
また網戸Ｃを正規の位置に保持させる。

左右型枠は上下枠と組合って窓枠を構成すると共に取付
片３４．４４は夫々左右の柱Ｄ３．Ｄ４に釘Ｅで゛固着
されて強固なものとなる。

左右型枠に係合さるべき雨戸短枠５は、本考案にあって
は既述の理由により左右勝手の形状、即ち、上下を反対
にするだけで左側でも右側でも任意に取付けうる形状と
される。

第３図はその１例を示すもので、断面長方形の中空部５
１を構成する４つの辺５ ａ 、５ ｂ 、５ Ｃ，５
ｄのうち、室外側辺５ａは、その内端が内側へ延長して
、取付状態下に雨戸に平行なシール片５２となっており
、その先端部には気密材Ｇ装着部が設けられている。

また、室内側辺５Ｃには、その内端からは該辺に直角に
室内側に向けた雨戸戸当りの係合壁５４が、さらに同し
辺５Ｃの外端部からは、室内側へ向けかつ内側にや・彎
曲した形状の鉤状壁５３が設けられ、こ・に辺５Ｃを溝
底とし、鉤状壁５３と係合壁５４とを左右の溝壁とした
係合溝Ｋが形成されている。

雨戸短枠５を短枠３に取付けるには、同じ第３図に示し
たように、短枠の前端片３ｂの先端に雨戸短枠５の鉤状
壁５３を引っかけ、該短枠５を矢印Ｊ方向に回動させ、
係合壁５４を型枠基体の室外端部３ａに当接させればよ
い。

かくて、係合部Ｒは係合溝Ｋに係合し、雨戸短枠５は短
枠３に係合された。

しかし両者が単に係合しただけでは強度的に不充分であ
るので、係合片５４と室外端部３ａとを固着ビスＨで固
着させるがよい。

第２図にはそのようにして固着が完了した状態が示され
る。

図では雨戸短枠を左側に装着した場合を示したが、該短
枠を上下反対にして右側に装着できるものであることは
明瞭である。

なお本考案において、雨戸は無レールで走行できるよう
にしてあって、下枠２の室外端に通常設けられる上垂壁
が無いので、雨水などの留るおそれがない。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案実施の一例を示すもので、第１図は本
考案金属製サツシの縦断面図、第２図はその横断面図、
第３図は短枠と雨戸短枠との係合説明用断面図である。 図中、１は上枠、２は下枠、３は左短枠、４は右短枠、
５は雨戸短枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内側より硝子戸Ａ、網戸Ｂ及び雨戸Ｃをその順序に建
   込む部分を有する上・下枠には、それぞれ断面のほぼ中
   央部において補強用中空部１７，２５、およびそれから
   派出した取付片１８．２６を有しており、上枠１には、
   前記各戸の誘導片がそれら下端をほぼ同一線上に終るよ
   うに下垂し、また室外端に上垂壁を有しない下枠２には
   、上記各戸を無レールで走行させるための下向きに折曲
   した案内片が設けられ、左３・右４の短枠には、前記上
   下枠を同一面上に整列させる整列片、ならびに該枠基体
   の室外側端部３ ａ 、４ ａと、該室外側端部から外
   側へ向けて派出させた前端片３ｂ、４ｂとから戊る係合
   部Ｒが設けられており、また方形の中空部５１を有する
   雨戸短枠５は、その室内側辺５Ｃに、該辺を溝底とし、
   該辺の外端部および内端部から室内側に向けて減数した
   鉤状壁５３および係合壁５４とを左・右の溝壁とした保
   合溝Ｋを具備したものであって、該係合溝Ｋを、左・右
   回れか一方の短枠の係合部Ｒに係合して成る金属製サツ
   シ。