JPH0137087Y2

JPH0137087Y2 -

Info

Publication number: JPH0137087Y2
Application number: JP1983203251U
Authority: JP
Priority date: 1983-12-27
Filing date: 1983-12-27
Publication date: 1989-11-09
Also published as: JPS60108679U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、RC壁（発泡コンクリート壁）にお
ける戸袋付きのサツシに関する。

（従来の技術）従来のこの種サツシでは、雨戸を仕舞う戸袋
RC壁の外面に据え付けていた。

（考案が解決しようとする課題）従つて、壁に対する釘打ちが容易でなく、据え
付けに非常に困難を伴うばかりか、安定した据え
付け状態が得られず、外観も不体栽であつた。

確かに実開昭52−83225号公報において建物開
口部にサツシ窓枠を嵌合しねじ止めする技術が開
示されている。しかし、当該技術は、サツシ窓枠
を木製の鴨居にねじ止めするものであり、RC壁
にそのまま適用できない。つまり、釘打ち或いは
ねじ止めが難しいという問題が依然として残る。

また、サツシ窓枠に一体として開口部に装着さ
れる鏡板は、家屋の状況に応じて取付位置が変る
ものであり、サツシ窓枠との結合関係に融通性が
求められる。

本考案は、上記実情下に、安定性のある据え付
けが容易且つ合理的に行い得、しかも体裁の良い
RC用の戸袋付きサツシを提供する目的でなされ
たものである。

（課題を解決するための手段）すなわち、本考案に係るRC壁用の戸袋付きサ
ツシは、RC壁の開口部にアルミ押出し形材から
なる窓枠を嵌めてモルタルで固めたサツシにおい
て、窓枠の片側または両側に前面を封じる鏡板と
巾中央を前後に区切る仕切板とを設け、その鏡板
と仕切板との間を雨戸および網戸が納まる戸袋と
して、また仕切板の後を障子の引込部としてそれ
ぞれ構成し、前記鏡板は、前記窓枠とは別部材の
上下左右框に板体を組付けて形成されるととも
に、この鏡板を窓枠に止着したものである。

（作用）上記構成に依れば、窓枠と鏡板とは別途製作・
組立てするゆえに、鏡板を家屋の状況に応じたも
のとすることができ、また窓枠は開口部に対しモ
ルタルを介し、嵌合固定されるゆえに窓枠の取付
けが容易に行え取付け状態も安定し、また、体裁
もよい。

（実施例）以下、本考案を添付図面に基いて説明する。

第１図ないし第３図はこの考案の一実施例を示
し、第１図はサツシの据え付け状態を示す縦断面
図、第２図は横断面図、第３図は屋外から見た斜
視図、第４図は他の実施例によるサツシの据え付
け状態を屋外から見た斜視図である。

図において、Ｆはアルミ押出し形材からなる窓
枠であつて、RC壁１に設けた開口部２に嵌め込
まれている。

そして、該窓枠Ｆは、左右竪枠３，４および上
下枠５，６の組合わせからなり、室内側から見て
左半分側において、窓枠Ｆの前面を封じる鏡板７
と、巾中間部を前後に区切る仕切板８とを設けて
右半分側が雨戸９、網戸１０及び障子１２の開閉
部３９となつている。また、鏡板７と仕切板８と
の間が雨戸９及び網戸１０が納められる戸袋１１
として構成され、仕切板８の後が障子１２の引込
部３８となされ、上記仕切板８の取付け用方立１
６が開口部２の中間部に立設されている。

左右竪枠３，４及び上下枠５，６は、それぞれ
ウエブ１３の前後両端にフランジ１４，１５を設
け、左竪枠３、方立１６及び上下枠５，６に仕切
板８を挾持する一対の支持片１７，１７が突設さ
れ、そのうち下枠６の支持片１７，１７は開閉部
３９においては不必要であるため、その部分では
欠除されている。

また、下枠６に雨戸９、網戸１０及び障子１２
がそれぞれ走行するレール１８，１９，２０を立
設し、上枠５には各レールに対応して係合条２
１，２２，２３を垂設してある。更に左右竪枠
３，４及び上枠５にはアンカー２４を掛ける一対
の取付片２５，２５を突設し、下枠６の巾中央部
には補強のために四角断面の中空部２６が形成し
てある。鏡板７は、窓枠Ｆとは別部材の左右竪枠
２７，２７及び上下框２８，２８とで形成された
枠内に板体を組付けて形成したもので、上記窓枠
Ｆとは別に工場において組付けられ、左右竪枠２
７，２７を窓枠Ｆ上下枠５，６のフランジ１４に
ビス止めすることにより、窓枠Ｆに止着さるもの
である。

窓枠Ｆの方立１６とそれに召合わせられる障子
１２の召合框２９には、互いに掛け合わせられる
係合片３０，３１を設け、更に方立１６には召合
框２１に向つて深溝３２を形成し、深溝３２の奥
部に相対向して掛止片３３，３３を突設すること
により奥部にシール部材３４を嵌着し、シール部
材３４には深溝３２の奥部から長く突出して召合
框２９に接合するシール片３５を形成してシール
効果を高めてある。

上記のサツシを据え付けるときは、まず、家屋
の状況に見合つた鏡板７を窓枠Ｆに取付けてお
き、RC壁１にモルタル３６を塗布する前に開口
部２に窓枠Ｆを嵌める。そして左右竪枠３，４及
び上枠５に掛けてあつたアンカー２４を鉄筋３７
に溶接して固定した後、RC壁１にモルタル３６
を塗布し、窓枠ＦとRC壁１との間にモルタル３
６を充填する。なお、下枠６についてはアンカー
で鉄筋に固定しなくても、その形状、殊に中空部
２６や高く起立する支持片１７を有することから
自重で撓むおそれがないので、モルタルの充填ま
での下枠６の安定性は確保されている。

このように据え付けたサツシは、普段、雨戸９
と網戸１０を戸袋１１に収納しておけば、障子１
２を開閉するだけで採光及び換気を図ることがで
きる。そして、必要に応じて戸袋１１から雨戸９
を引き出して寒気や風雨を遮ることができ、ま
た、網戸１０を引き出して換気中における虫の侵
入を防ぐことができる。

第４図は他の実施例を示したもので、この場合
は、窓枠Ｆの左右両側に戸袋１１，１１を設け、
その間にそれぞれ１対の雨戸９，９、網戸、障子
を両開きにできるように嵌めてある。

（考案の効果）本考案は、以上のように構成され、前記鏡板が
窓枠にビス止めされ、窓枠がRC壁の開口部にモ
ルタルを介し嵌合固定されているものであり、従
つて、現場において戸袋を別途に取り付けること
を要しないばかりか、RC壁に対する釘付けを要
せず、施工が極めて容易であるため、戸袋付きサ
ツシの据え付け時間を大巾に短縮でき、しかも本
考案における戸袋は鏡板を利用していて構成が簡
易である。また、戸袋がRC壁の開口部に納まつ
ているので、すつきりした外観を呈し、家屋の意
匠的体裁を高めることができる。しかも網戸も戸
袋に収納されるため、不必要時に網戸を仕舞うの
に非常に好都合であり、更に加えて、窓枠と鏡板
とは別途製作・組立てするゆえに、鏡板を家屋の
状況に応じたものとすることができ、また窓枠は
開口部に対しモルタルを介し、嵌合固定されるゆ
えに窓枠の取付けが容易に行える。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はこの考案の一実施例を示
し、第１図はサツシの据え付け状態を示す縦断面
図、第２図は横断面図、第３図は屋外から見た斜
視図、第４図は他の実施例によるサツシの据え付
け状態を屋外から見た斜視図である。１……RC壁、２……開口部、７……鏡板、８
……仕切板、９……雨戸、１０……網戸、１１…
…戸袋、１２……障子、３６……モルタル、３８
……引込部、Ｆ……窓枠。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

RC壁１の開口部２にアルミ押出し形材からな
る窓枠Ｆを嵌めてモルタル３６で固めたサツシに
おいて、窓枠の片側または両側に前面を封じる鏡
板７と巾中央を前後に区切る仕切板８とを設け、
その鏡板と仕切板との間を雨戸および網戸が納ま
る戸袋１１として、また仕切板の後を障子の引込
部３８としてそれぞれ構成し、前記鏡板７は、前
記窓枠Ｆとは別部材の上下左右框２７，２８に板
体を組付けて形成されるとともに、この鏡板７を
窓枠Ｆに止着したことを特徴とするRC壁用の戸
袋付きサツシ。