JPS5930731B2 - 多孔質ポリカ−ボネ−ト膜の製法 - Google Patents

多孔質ポリカ−ボネ−ト膜の製法

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JPS5930731B2
JPS5930731B2 JP3864175A JP3864175A JPS5930731B2 JP S5930731 B2 JPS5930731 B2 JP S5930731B2 JP 3864175 A JP3864175 A JP 3864175A JP 3864175 A JP3864175 A JP 3864175A JP S5930731 B2 JPS5930731 B2 JP S5930731B2
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Description

【発明の詳細な説明】 ポリカーボネート樹脂の調製並びにこれを使用して気体
分離用の薄い非多孔質フィルムを調製することは参考と
して挙げるロブ(Robb)の米国特許3256675
に開示されている。
ポリカーボネート樹脂は例えばゼネラル・エレクトリツ
ク・カンパニーが登録商標名「Lexan」の下に販売
しているように市場で入手可能なものである由、この明
細書でポリカーボネート樹脂の各種製法を記載するまで
のこともなかろう。多孔質で異方性の膜を二つの相異な
る方法で調製することがミカエルス(Michaels
)の米国特許3615024及びキムラ(Kimura
)の米国特許3709774に記載されている。
各々の米国特許中で使用されているフィルム形成用の種
々なる重合体の中にはポリカーボネート樹脂がある。ミ
カエルスとキムラは共に一般的方法をとつており、これ
によると重合体の注型溶液を調製し、この液の薄膜を円
滑な基体上に注型し、この基体と薄膜を適当な急冷浴中
に浸漬して完成薄膜の構造特性を発展せしめている。こ
れ等の方法は工程中のある段階を行う方法の点で相互に
異なる。
ミカエルスの特許はマクロポーラスの支持層とこれと一
体をなしたミクロポーラスの皮膜とを備えた膜の製造に
特に関連しているのに対し、キムラが第一に興味を示し
ているところのものは非常に薄く高密度の非多孔質層に
隣させて多孔質領域を提供するフィルム構造体である。
特にキムラは重合体の溶解程度がかなり異なる二種の互
いに混和性の溶媒と重合体をもつて構成した注型溶液の
調製を教示している。ミカエルスとキムラの方法はいず
れも浸漬即ち膜形成について、これを注型溶液の溶媒系
に対する溶媒であつて単にフィルム構造物から注型溶媒
を除去する働きしかしないものと見ている。
本発明は膜形成浴に上記いずれの米国特許にも暗示され
ずもくろまれてもいない能力をば必要とする点で上記い
ずれの方法とも異なる。本発明はミクロポーラスなポリ
カーボナート樹脂膜の注型に特定されるものである。
ポリカーボネート樹脂は後記に定義する良溶媒に溶解さ
れて注型溶液を形成し、この注型溶液の一部がガラス板
の如き円滑な基体上へ薄い透明なフイルムとして広げら
れ、次いで良溶媒の蒸気圧や完成フイルムの所望される
孔の大きさによつて数秒から一分以上にもわたるある制
御された時間にわたり脱溶媒和される。この注型フイル
ム(無色)と基体をポリカーボネート樹脂の膨潤とこれ
と同時の注型溶媒の発達中のフイルムからの溶解とを共
に果すがポリカーボネート樹脂は溶解しない急冷浴中に
浸漬する。浸漬後まもなく、急冷浴中の液体がフイルム
中に入つていくにつれてフイYレム構造体が生成し始め
る。その結果フイルムは白色不透明に重?=″―=:!
i==静時点では普通膜は取り扱うには弱すぎるので膜
を急冷浴から取り出すには支持基体が必要とされる。
その後で水洗い又は空気乾燥をすることによりフイルム
の機械的強度は十分なものとなる。水洗いをする時は、
膜を浴の上面に浮かばせる。
極めて短時間で水は膜中の注型溶媒と急冷浴含有分をば
浸出し、これにより膜は機械的強度を得しかしてもはや
取り出し、乾燥の取り扱いや、気体の分離に使用する超
薄型の非多孔質膜の支持体としての使用に供することが
できる。本発明の力法によつて調製される如きミクロポ
ーラスなポリカーボネート樹脂支持膜は疎水性であり寸
法安定性があるから特に有利である。加えて、これ等の
ミクロポーラスなポリカーボネート樹脂膜は製造費や機
械的特性の面でも市販の同じ用途(超薄型気体分離膜に
対する支持体としての使用)に適した膜物質に対し極め
て有利に対抗する。急冷浴から支持体と共に取り出され
たときに、膜を空気中、他の気体中又は真空中で乾燥す
る場合には、乾燥時間を十分にして膜中の注型溶媒や急
冷浴含有分を蒸発させる必要がある。
膜が乾燥したなら、膜は機械的強度を得ているから取り
扱いができ上記の如き使用に供することができる。室温
室圧(約20℃大気圧)で少なくとも109のポリカー
ボネート樹脂が溶媒100m1に溶解するとき、この溶
媒をポリカーボネート樹脂に対する「良」溶媒と考慮す
る。好適な「良」溶媒とは室温室圧で少なくとも209
のポリカーボネート樹脂が該溶媒1007n1に溶解す
るところの溶媒である。新しく注型されたフイルムの脱
溶媒和の程度及び浸漬即ち急冷浴組成物の特定によつて
完成フイルム中の孔の大きさを決定する制御機構となし
うる。
ポリカーボネートの溶媒がクロロホルムに近い蒸気圧を
もつ場合、脱溶媒和時間は数秒(注型フイルムの殆んど
直ちの浸漬)から約45秒にわたる。使用する注型溶媒
の蒸気圧がクロロホルムの蒸気圧より低いと、脱溶媒和
の時間はさらにかかる。実際問題としては、多孔性及び
機械的強度につき所望な特性を具備した膜の製造にあた
り脱溶媒和に要する時間が短い程良いことは、加工時間
や資本投資の削減からいつてうなずける。通常急冷浴中
にあつて要求される時間は1分未満であるが、特定の注
型溶媒/急冷浴系にあつてはもつと長い急冷時間を要す
ることもある。本明細書に使用する語「多孔度」は(所
定の面積を有するフイルムについて)所定のフイルム面
積にあつて複数個の孔によつて占められる面積とフイル
ムの所定面積の全面積との比である。気体を多孔質フイ
ルム中に通過させる経済性から見れば、多孔度少なくと
も50%は良好なる多孔度と考えられ、25%以下の多
孔度は不十分と考えられる。キムラの力法と違つて、本
発明は三成分から成る注型溶液を使用せず、又ミカエル
ス及びキムラの双方の方法とは対照的に、本発明に利用
するフイルムの形成を開始する浸漬(急冷)浴はミカエ
ルス及びキムラのいずれの特許にも開示されておらず又
もくろまれてもいない機能を果し、即ち、ポリカルボナ
ート樹脂の膨潤と注型溶媒のフイルムからの除去を同時
になす。
有用なミクロボーラスなポリカーボネート樹脂膜を調製
するためには急冷浴が浸出機能以上の機能を発揮する必
要があることは、単に浸出機能をば要件としているミカ
エルスの明細書(10欄、15〜24行)の一般的教示
を理解することではつきり説明される。
クロロホルムを注型溶媒としメタノール(ポリカーボネ
ートの非溶媒でクロロホルムの溶媒)を急冷浴として選
んでポリカーボネートフイルムを注型する試みが数度な
された。フイルムを注型したところ、メタノールのみを
急冷浴として利用して得られたポリカーボネートフイル
ムは非多孔質であつた。更に、ミカエルスの暗示すると
ころに従つてメタノール浴にクロロホルム(注型溶媒で
もある)を加えて急冷浴を変性した。
クロロホルムとメタノールを等容量で用いると、得られ
るポリカーボネートフイルムは多孔質で不連続相であつ
た。これ等液体の比率を変えてクロロホルムをメタノー
ル含有分に比し多く存在させるとポリカーボネートフイ
ルムの不連続性が一層増した。メタノール含有分よりも
クロロホルムを少なめに使用すると得られるフイルムの
機械的強度は十分であつたが、フイルムは非多孔質であ
つた。従つて、ポリカーボネート樹脂について実施する
にあたつては、ミカエルスが暗示を示えているような急
冷浴内に於ける浸出機能の利用可能な面だけをもつて唯
一の規準とする訳にはいかない。(キムラによる)ポリ
カーボネート樹脂/クロロホルム注型溶液に貧溶媒(ク
ロロホルムと比較して)であるジメチルホルムアミド(
DMF)を加えて変性する試みをなした。
このDMFはポリカーボネート樹脂を膨潤する場質であ
る。メタノールを急冷浴として使用することとし、前記
の三成分注型溶液をガラス板上に注型してフイルムとし
、殆んど直ぐさまこのガラス板とフイルムをメタノール
急冷浴に浸した。水洗後、機械的強度の良好な多孔質の
ポリカーボネート樹脂膜が回収された。この方法はうま
くいつたようにみえたので、注型法の評価を更に拡大し
てみた。そうしたところポリカーボネート樹脂/クロロ
ホルム注型溶液に第三成分(DMF)を加えると二成分
系の安定性がこわされることがわかつた。極く短時間(
10分程度)で注型溶液がゲル化した。このように注型
溶液が膨潤剤を添加されたときにゲル化しがちであれば
、このようにして変性された注型溶液を工業的規模のい
かなる膜製造力法に使用した場合にも重大な障害が伴な
うこととなる。キムラもミカエルスもいずれもこの問題
に解答を与えていないと結論づけ、実験を行つた。
この実験では二成分系の安定な注型溶液(ポリカーボネ
ート樹脂をクロロホルムに溶解)を注型し、殆んど直ぐ
さま浴(等溶量のメタノールとDMF)中で急冷し次い
で水洗した。得られたポリカーボネート樹脂膜はミクロ
ポーラスであるのみならずその機械的特性も良好であつ
た。その結果、急冷浴に追加の特性が必要であることが
認められた。即ち、膜の形成段階におけるポリカーボネ
ート樹脂を膨潤する能力である。多くの溶媒からポリカ
ーボネート/溶媒注型系を調製し、その安定特性を調べ
るため溶媒を選択した。
いずれの場合にも、溶媒100m1にポリカーボネート
樹脂209を溶解し、得られた溶液を安定性を確証する
ため放置した。,結果を下記表1に示す。(注意書きあ
る以外、全べてのポリカーボネート樹脂が溶解している
)1,1,1−トリクロルエタンとシクロヘキサノンの
各試料は更に100m2の溶媒で希釈したが、ゲルは溶
解しなかつた。
その後、もつと有望な重合体/溶媒系を各々使用してポ
リカーボネート樹脂フイルムの注型をした。
各場合に於いて、重合体溶液を10ミリ厚の層としてガ
ラス板上に注型した。ガラス板とフイルムを殆んど直ぐ
(即ち、空気乾燥時間ほんの数秒)にメタノールとDM
Fの等容混合物中に浸した。膜が平衡に達したら(フイ
ルムを去る注型溶媒とフイルムに入るメタノール/DM
Fとの交換完了)、ガラス板と膜を水洗浴に移す。各場
合に、別に注意書きしてある場合を除いて注型溶液には
溶媒100dにつきポリカーボネート209が含まれて
いる。結果を表に示す。急冷浴中に使用するため、多く
の液体を調べた。
これ等の物質を個々に使用したところ、各場合に於いて
(アセトンを除き)、非多孔質のポリカーボネートフイ
ルムが得られた。水以外の急冷液体は調査したもの全べ
てがクロロホルム(CHCl3)の溶媒である。各場合
に於いて(個々の急冷液体を使用するときにも各種に組
み合わせた急冷液体を使用するときにもいずれの場合も
)、ポリカーボネート樹脂209をクロロホルム100
w11に溶かして注型溶液を調製した。注型はガラス板
上に行い、特に表示なき限り注型フイルムの厚さは10
ミルであつた。全作業は室温室圧で行つた。調べた各種
の急冷液体を表Iに示し、あわせてこれ等液体のポリカ
ーボネートの非溶媒及び(又は)ポリカーボネート膨潤
剤としての性質を示す。実施例 1急冷浴一アセトン ポリカーボネート樹脂溶液をフイルムに注型し、殆んど
直ぐに急冷し次いで水洗した。
得られた膜は多孔質でありかなり良い機械的特性を示し
た。これが調べた液体のうちで単独で使用できる唯一の
液体であつた。その原因はその特定に組み合わさつた特
性にある(表を見られたし)。実施例 2 急冷浴−エチレングリコール 実施例1の操作順序を繰り返した。
生成したポリカーボネート膜は連続だが多孔質でなかつ
た。実施例 3急冷浴−N−ヘキサン 実施例1の操作手順を繰り返したところ、性質の良いフ
イルムが得られたが、このフイルムは多孔質でなかつた
実施例 4 急冷浴−トルエン ポリカーボネート溶液をフイルムに注型して、ほぼ直ち
に急冷し次いで風乾した。
得られたフイルムは圧力試験にかけるには弱すぎた。1
,4−ジオキサンとDMFのそれぞれの単独急冷浴を使
用したところ、ポリカーボネート樹脂がこれ等の液体に
若干可溶であるところからうまくいかなかつた。
急冷液体を組み合わせたものについて調べた。
アセトンの場合と同じく、急冷浴は注型フイルムから溶
媒を浸出する能力と又、ポリカーボネート樹脂を膨潤す
るが勿論これを注型フイルムから溶解することはない能
力とを発揮しなければならないことが証明された。注型
溶液や条件は前記の実施例に於けると同じであつた。注
型時のフイルム厚は特記なさ限りガラス板上に注型して
10ミルであつた。実施例 5 急冷浴一等容のメタノールとクロロホルムa)ポリカー
ボネート溶液をフイルムに注型し、殆んど直ちに急冷し
次いで水洗した。
得られたフイルムは貧弱で不連続だつた。b)ポリカー
ボネート溶液をフイルムに注型し、殆んど直ちに急冷し
次いで空気乾燥してクロロホルム溶媒をa)こ於けるよ
り多く取り除いた。
得られたフイルムは若干多孔質であつたが機械的性質に
乏しく、穴や薄いはん点やレース状領域が多く見られた
。実施例 6 急冷浴−1容のメタノールと2容のクロロホルム実施例
5b)の操作手順を繰り返えした。
得られた膜は脱溶媒和が適当でなく、フイルム中には不
連続部分が多く認められ、機械的特性も極めて貧しかつ
た。
実施例 7 急冷浴−2容のメタノールと1容のクロロホルムa)実
施例5a)の操作手順を繰り返した。
得られたフイルムは貧弱で不連続であつた。b)実施例
5b)の操作手順を繰り返した。
生成したフイルムは連続で良好な機械的性質を示したが
、多孔質でなかつた。実施例 8 急冷浴一等容のメタノールとクロロホルム、フイルムは
15ミル厚に注型実施例5a)の操作手順に従う。
得られたフイルムは同じ浴組成を使用した10ミル厚注
型のフイルムより一層悪くなつていた。大きな不連続箇
所が複数個あり、表面の粗さが多く認められた。実施例
9急冷浴−1容のメタノールと1一容のクロロホノレ
ム実施例5a)の操作手順を繰り返した。
得られたフイルム中には多くの穴がみられ、有用ではな
かつた。実施例 10 急冷浴−1容の水と10容のメタノール 実施例5a)で使用した一連の手順に従つた。
得られたフイルムは透明に近く多孔質ではなかつた。実
施例 11急冷浴−2容の水と10容のメタノール 実施例5a)と同じ手順に従つた。
その結果フイルムは透明で非多孔質であつた。′ 実施例 12 急冷浴−1容の水と2容のメタノール 実施例5a)の手順を繰り返した。
クロロホルムがこの急冷混合物中に十分可溶でないため
連続した膜は形成しなかつた。実施例 13 急冷混合物−1容の水と1容のDMF 実施例5a)の手順を繰り返したところ、膜は急冷浴中
でゆつくりと形成し、機械的強度に極めて乏しかつた。
膜は余りに弱すぎて多孔度を測るまでに到らなかつた。
実施例 14 急冷混合物−1容の水と2容のDMF 実施例5a)の手順に従つたところ性質に乏しく穴があ
り粗い露出面をもつたフイルムが得られた、フイルムは
多孔質であつた。
実施例 15 急冷混合物−1容の水と4容のDMF 実施例5a)の手順を繰り返した。
得られたフイルムは性質の劣る(穴、すじ、ワニ様の皮
膜あり)ものであつたが、実施例14に於けるよりは良
かつた。フイルムは多孔質であつた。実施例 16 急冷混合物−1容の水と9容のDMF 実施例5a)の手順に従つたところずつと良い膜が得ら
れた。
しかし、得られた多孔質のフイルムにはまだピンホール
、すじ、表面の粗さが見られた。膜のガラスに面した側
は円滑でぴかぴかしていた。実施例 17 急冷浴−1容のメタノールと2容のトルエン実施例5b
)の操作手順に従つた。
得られた膜は多孔質であつたが、乾燥後は幾分もろかつ
た。実施例 18急冷液一等容のメタノールとトルエン 実施例5b)の操作手順を繰り返したところ良好なる機
械的特性をした多孔質のフイルムが得られた。
実施例 19 急冷浴一等容のメタノールとジオキサン 実施例5a)の操作手順を繰り返したところ機械的性質
の良好な多孔質のフイルムが得られた。
実施例 20急冷浴−2容のメタノールと1容のジオキ
サン実施例5a)の手順を繰り返したところ性質は良好
だが非多孔質のフイルムが得られた。
実施例 21 急冷浴一等容のメタノールとアセトン 実施例5a)の手順に従つたところ非多孔質で性質が良
く強いフイルムが得られた。
実施例 22 急冷浴−1容のメタノールと2容のアセトン実施例5a
)の手順を繰り返したところ機械的性質の良い多孔質の
フイルムが得られた。
実施例 23 急冷浴一等容の水とアセトン 実施例5a)の手順を繰り返したところ不連続で弱い膜
が生成した。
実施例 24 急冷浴−1容の水と2容のアセトン 実施例5a)の手順を繰り返したところ多くのあばた状
のしみのある非常に不規則な表面をした膜が得られた。
膜は多孔質であつた。実施例 25 急冷浴−1容の水と3容のアセトン a)実施例5a)の手順を繰り返けこところ機械的囲質
の良好な若干多孔質の膜が生成した。
b)実施例5b)の手順を繰り返した。
得られた膜は若干多孔質であり機械的性質は良好であつ
た。実施例 26急冷浴一等容の水とジオキサン 実施例5a)の手順を繰り返えした。
注型フイルムは脱溶媒和しなかつた即ちクロロホルムが
フイルムから出ていかなかつたので膜は生成しなかつた
。従つて、単一成分の急冷浴として有用な唯一のものは
アセトンであつて、これはポリカーボネートに対して非
溶媒かつ膨潤剤でありクロロホルムに対する溶媒である
更に、アセトン浴は注型溶媒がアセトン中に可溶である
ときにはいつも有用である。有用な多成分急冷溶には次
のものがある。メタノール−アセトン、メタノール−ト
ルエン、メタノール−ジオキサン及びメタノール−DM
FO本発明に使用する他の急冷浴は本明細書に開示した
指針をもとに常規の実験を行えば決定できよう。脱溶媒
和時間及びフイルムの注型厚さが多孔度に及ぼす効果を
次の実施例で説明する。実施例 27 15ミルにセツトしたブレードを使用し20%(重量/
容量)のポリカーボネート樹脂』HC3注型溶液からガ
ラス板上にフイルムを注型した。
このガラス板とフイルムをメタノールとDMFの等容混
合物中に急いで浸漬した。得られた白色のフイルムは非
常に弱かつた(但し、連続であつた)フイルム(ガラス
板上に置いて)を次いで水洗浴に移したところ、メタノ
ールとDMFが浸出されるにつれてずつと強くなつた。
フイルムを風乾した。厚さを測定したところ約7ミルで
あり、フイルムは多孔質であつた。実施例 28 実施例27の手順を繰り返えし、フイルムの厚さを注型
時10ミルに変えた。
得られたフイルムは4.5ミル厚であり、多孔度も良く
(約50%)機械的性質も良かつた。実施例 29 実施例27のようにしてフイルムを注型した。
これを15秒間脱溶媒和したのち浴中で急冷した。フイ
ルムは多孔質であり、厚き6ミルで機械的性質も良かつ
た。実施例 30 10%(重量/容量)ポリカーボネート樹脂/CHCI
3溶液を調製し、これをガラス板上に15ミル厚で注型
した。
ガラス板上に支持させたフイルムを殆んど直ぐに浸漬し
たところ、得られた膜は連続でなく、これはおそらく注
型時厚が15ミルのフイルム中に十分な重合体が存在し
なかつた為と思われる。急冷溶液の組成をメタノール2
容−DMF/容に変えて次の実施例に使用した。
実施例 31 20%(重量/容量)ポリカーボネート樹脂/CHCl
3溶液をガラス板上に10ミル厚に注型した。
フイルムを速ぐに急冷した。水洗後、4ミル厚の膜が生
成したが、この膜は機械的性質は良かつたが実施例28
で生成した膜より多孔度が少なかつた。急冷浴の組成を
メタノール/容−DMF4容に変えて次の実施例を使用
した。
実施例 32 ブレードを10ミルにセツトして20%(重量/容量)
ポリカーボネート樹脂/CHCI3溶液を注型し、殆ん
ど直ちに急冷した。
フイルムをのせたままガラス板を水浴に移した。水洗後
、生成した膜(厚さ約4.5ミル)は扱うに足る十分な
強さを有し、多孔質であつたが、弱くもろかつた。急冷
浴の組成をメタノール/容−DMF2容に変えて次の実
施例に使用した。実施例 33 実施例32の手順を繰り返した。
フイルムは水中でガラス板から浮きあがり、取り扱うに
十分な強さであつた。乾燥したフイルムは厚さ約4.5
ミルであり、多孔質であつたが、その機械的強度は実施
例28に於ける程強くはなかつた。ポリカーボネート樹
脂溶液の濃度、注型物の厚さ、脱溶媒和の時間及び急冷
浴の組成について変化させることによつて結果に変化を
与えることが可能であることに示される如く、多孔度を
最適にすると共に機械的特性をうまく取りなすことが期
侍される。
従つて、上記の諸変数を最適化すれば、70%より大き
な多孔度を有する良質の膜が期待される。上記に開示し
たような本発明に従つて調製された膜の縁部について走
査電子顕微鏡写真を取ると膜がキムラの非対称膜とは対
照的に重質上等方性であることが示されていた。
本発明を実施するのに好ましい方法は、「レキサン」ポ
リカーボネート樹脂の20yを100m1のクロロホル
ムに室温室圧で溶解することからなる。
というのもこの注型溶液は無限時間(3ケ月以上)にわ
たつて安定であることが判明したためである。しかしな
がら、少なくとも7日の期間のうちに重合体のゲル化や
析出が生じないなら、注 .型溶液は本明細書にあつて
「安定である」と思料される。フイルムの厚さ(ガラス
板上に注型したとき)は約5〜15ミルで変化し、好ま
しい注型物の厚さは約10ミルであつてこれにより超薄
型の非多孔質重合体気体交換膜への支持体として使用す
る3ミル厚のミクロポーラス膜が生成する。
脱溶媒和の時間を短くして注型フイルムは注型が完了し
た後殆んど直ちに急冷浴(等容のメタノールとDMF)
に浸漬する。平衡(5〜60秒)に達した後、膜と支持
体を水洗浴に移して、ここで膜を浮かして遊離させその
機械的性質を急速に発展せしめる。その後は、この膜を
取り扱つたり、乾燥したり、使用することができる。本
発明の実施の態様は以下のとおりである。
1.注型溶媒がクロロホルムである特許請求の範囲の方
法。
2.急冷浴が等容量のメタノールとジメチルホルムアミ
ドとの混合物である前項の方法。
3.急冷浴がアセトンである特許請求の範囲の方法。4
.急冷浴がメタ/−ルとトルエンの混合物である特許請
求の範囲の方法。
5.急冷浴がメタノールとジオキサンの混合物である特
許請求の範囲の方法。
6.急冷浴液体が水浴中で膜から取り除かれる特許請求
の範囲の方法。
7.急冷浴液体が蒸発されて膜から除かれる特許請求の
範囲の方法。
8.特許請求の範囲の方法によつて生成された実質的に
等方性でミクロボーラスなポリカーボネート樹脂膜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (a)注型溶媒100mlにつき少なくとも約10
    gのポリカーボネート樹脂が溶解した安定な注型溶液を
    調製し、(b)こうして形成した注型溶液を支持体の円
    滑で清浄な表面上に注型して一層となし、(c)該層か
    ら所定の時間間隔にわたつて脱溶媒和を起さしめ、(d
    )前記注型溶媒を溶解すると共に前記層中のポリカーボ
    ネート樹脂含有分を膨潤せしめるが該重合体物質に対し
    ては非溶媒である能力の備わつた急冷浴を用意してこの
    急冷浴中に前記層と支持体を浸漬して前記層中に急冷浴
    中の液体を侵入せしめると共にこの層から注型溶媒を退
    去せしめてミクロポーラスの膜の形成を開始せしめ、(
    e)この膜を前記急冷浴から取り出し、そして(f)こ
    の膜から急冷浴の液体を取り除く諸工程をもつて成る多
    孔質のポリカーボネート樹脂膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0241835U (ja) * 1988-09-14 1990-03-22

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