JPS5927574Y2 - ちょう形弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （１）考案の目的 この考案はちょう形弁のシール機構に関するものである
。

金属等の剛性材料からなる中空筒状の弁本体内に回動自
在に弁板を装着したちょう形弁においては、その弁板が
全閉位置にあるときには、該弁板外周縁と、これに対向
する弁本体内周面に、ゴム等の弾性部材からなる環状の
シー） ＩＪングを配し、弁板外周縁と弁本体内周面と
の間にこのシートリングを圧搾挾持させるように構成す
るのが普通である。

この種のちょう形弁においては、第１図に例示したよう
に、弾性材料からなるシートリング３を筒状に形成して
常時弁本体内周面を完全に囲繞し、さらに両端部を弁本
体両側面外に若干量明図示Ａ）突出させて外方に延出さ
せたものがよく知られている。

このような構成を有するちょう形弁は、これをパイプラ
インの隣接フランジ間に挾持させた場合に前記両端突出
部分Ａが圧縮されて弁本体側面とフランジ表面からの漏
洩を阻止することができるために、この部分にガスケッ
トを用いる必要がなく、弁体内周面が完全にゴム等の材
料で覆われているために流体によって弁本体が腐蝕され
ることが防止され、さらに弁の開閉時に弁板２の周縁部
分がシートリングにくい込むさいにシートリングの自由
表面が犬なるためにシー） ＩＪング材料が局部的に急
激に損耗することがないなど幾多の利点を有しているが
、反面以下のような欠陥をまぬかれない。

すなわち、第２図に極端に図示したように、弁を隣接フ
ランジＦｌ 、Ｆ２間に挾持させた場合、自然状態にお
いて弁体両側に突出している部分Ａは両側から圧縮され
て外画端面に一致する状態となるためにシートリングは
内方に押圧されて半径方向内方に突出する傾向をもつこ
とになる。

このためにシートリング内面における、弁板が閉塞時に
圧接する部分の内径は実質的に小さくなるので、弁板の
清閑のための回動時にシートリング内面用する力によっ
てシートリングが大きく変位し、その反力が弁板にかか
つて弁の回動トルクを大きくシ、またシー） ＩＪング
にかかる引張力のために、とくにシー） ＩＪングの、
弁体両側面に存在するフランジによって挾持固定された
部分に応力が集中してシートリングの損耗を促進するこ
とになる。

もちろん、シートリング外周面と弁本体内周面とを接着
その他の手段で相互に固定すれば上述のような欠陥をあ
る程度阻止することはできるけれども、このようにすれ
ばシートリングの自由表面を小さくすることとなり、そ
の弾性利用効率が低下するので好ましくないことは明ら
かである。

本案は、前述のような公知のウェハタイプのちょう形弁
の欠点を解消し、シー） ＩＪングの作用を確保し、開
閉時のトルクの増大を来さず、また開閉動作によるシー
トリングの損耗を少なくしてノール作用や寿命にも悪影
響をおよぼさないようなちょう形弁のシール装置を提供
することを目途とするものである。

（２）考案の構成 本考案は上記の目的を達成するために、前述のようなち
ょう形弁において、弁本体内周面を、半径方向断面でみ
て内方に凹状に形成して、これに沿って弾性シートリン
グを配設して外画側から押圧作用が加わった場合に、こ
の抑圧作用によってシートリングが弁本体内面に圧接さ
れる傾向を有せしめるとともに、シートリングの弁本体
内面に沿う部分と弁本体両側面に沿う部分の折曲部分を
肉厚に形成して弁開閉時の弁板のシートリングへの引張
り作用にもよく耐え得るように構成するものである。

第３図は本案の好適な実施例を示すものであって、弁本
体１の内面には弾性シー） ＩＪング３が着座している
。

シートリング３は、弁本体内周面に当接する部分３１と
、この部分両端部において、弁本体側面に沿って半径方
向外方にのびている耳部３２ 、３３とをそなえている
ことは前述の公知のものと差異はない。

本案においては弁本体１内周面が平坦ではなく、弁本体
中央部分がもつとも大なる内径を有し、両端面に至るに
従って小径となるように断面凹状に形成しである。

断面凹状部分の傾斜部は直線状のテーパ一部あるいは円
弧状部いづれでもよい。

この凹状内周面に当接するシートリングは、該凹状面に
対応するように中央が外方に突出した凸状面に形成しで
ある。

さらにシー） ＩＪングの内周面は全体としては外周面
に平行に半径方向内側に凹となっているけれども、弁板
がその全閉位置にあるときに該弁板外周縁に圧接する部
分には内方に突出した環状突条３４を形威しである。

さらにまたシートリングが弁本体内周面に沿って延び、
弁本体両側面に沿って外方に彎曲する部分には肉厚部３
６．３５を形成しである。

（３）考案の効果 本案はおおむねこのように構成しであるので、この弁を
パイプラインに組み込むさい、隣接フランジ間に強圧挾
持させて、シー） ＩＪングの耳部３２．３３が両側か
ら圧縮されても、弁本体内周面に当接している部分３１
は外方に凸となっているために１す１す弁本体側に圧接
される傾向となるので、とくに前述公知の弁のように接
着等の手段をとらなくてもシフトリング内径が不当に小
さくなることはなく、シかもシートリングの弾性材とし
ての自由表面を実質的に小さくすることがないので、弁
の開閉動作のきいにもトルクが過大となるおそれがない
。

また弁板の開閉回動動作に引張られるシートリング材も
、この弾性材がつねに弁本体内周面に接触する方向に引
張られる傾向となるためにシートリングと弁本体の当接
による摩擦のために極端に牽引されてシートリング損耗
ははやめることかない。

さらに肉厚部３６，３５を形成しであるために、この部
分における歪や応力の集中に充分耐えることができ、そ
の寿命を延長することができるである。

【図面の簡単な説明】

第１図は公知のウェハタイプちょう形弁を例示する断面
図、第２図は一部を拡大して示した断面図、第３図は本
案によるシール機構を示す拡大断面図である。 図中、符号１・・・・・・弁本体、２・・・・・・弁板
、３・・・・・・シートリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 中空筒状の弁本体１内局面ならびにその両側面に沿って
   、半径方向断面をほぼコ字状に形成した弾性材料からな
   るシートリング３を配したものにおいて、 前記弁本体１内周面を、流体の流れる方向にみてその中
   央部分を大径に、両側部分を小径に半径方向断面でみて
   内方に凹状に形成し、 シートリング３の弁本体内周面に当接する部分を前記弁
   本体の凹状内周面に沿って内方に凹状に当接配置し、弁
   閉成時に弁板周縁に当接する部分には環状中高部３４を
   、またシー） ＩＪングの弁本体内周面に当接する部分
   と弁本体両側面に当接する耳部３２．３３との連結部に
   肉厚部３５，３６を形成してなるちょう形弁。