JPS592741Y2 - 電動式穀粒類「てん」砕器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は胡麻やこしようすりの用に適した電動式穀粒
礪砕器の改良に関するものである。

一般に、この種穀粒類砺砕器では、駆動部ケースの上端
に形成された凹所内に上下動可能に回転支持された回転
臼を配設し、上記開口端部に穀粒類供給用の容器を着脱
可能に装着して、この容器の下端部に上記回転臼の上面
に重合される固定臼を保持させることにより、上記容器
から供給された穀粒類を両口間で砿き潰して上記凹所内
に落下させ、この凹所の所定位置に形成された振出口か
ら穀粒粉を取り出せるようになっている。

ところで、固定臼を上下動可能に構成すれば、穀粒類の
砿し潰し程度を調整することができる。

このため、従来では、固定臼の外周に、容器に保持され
る弾性腕部を突設するとともに、この弾性腕部を上記容
器の周方向に節度的に回動変位させるように構成し、こ
の弾性腕部の回動操作で、上記固定臼を上下動させて、
細砿き、中硬きおよび荒磯きの３段階に設定できるよう
にしたものがある。

しかるに、上記構成では、固定臼を容器に対して弾性腕
部を介して上下動させるため、上記弾性腕部と容器側と
の間の節度手段の寸法精度を厳密に管理しないと、回転
臼の中心と固定臼の中心とが相対的にずれるおそれがあ
り、その場合は両目の砺砕歯が適正位置からずれること
になり、両砺砕歯の硼き潰し作用が悪化する。

したがって、この考案は駆動部ケースの凹所内に上下動
可能に配設された回転臼に対して、固定臼を載置し、こ
の固定臼を、上記凹所に回動可能に装着された容器の回
動操作で、上下方向へ変位するように構成することによ
り、穀粒類の砺き潰し度合を調整することができること
は勿論、回転臼と固定臼との相対的な位置ずれのおそれ
もなく、砺砕作用を適正に維持させるようにしたもので
ある。

以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明する
。

第１図、第２図において、１は筒形の駆動部ケースで、
このケース１には電源電池２およびこの電池２で駆動さ
れるモータ３等が収納されている。

上記モータ３の回転軸４には、原動歯車５が固定されて
おり、モータ３は上記原動歯車５、この原動歯車５に噛
合される減速歯車６およびこの減速歯車６に噛合された
従動歯車７を介して、回転駆動軸体８を低速、高トルク
で回転させるようになっている。

９，１０は上記駆動軸体８の軸受部材である。

上記モータ３が高トルク回転用であれば、上記減速手段
を省くことができる。

１１は上記駆動部ケース１の上端に形成された凹所であ
り、この凹所１１には、その底壁部１２を貫通した上記
駆動軸体８の先端部１３が突出されており、またその開
口端部１４の内周面には、突条係止部１５が形成されて
いる。

１６は穀粒類供給用のコツプ状の容器で、この容器１６
の下端部１６ ａの外周面には、上記突条係止部１５に
係合されるかぎ形の溝状係止部１７が形成され、両係止
部１５，１７の保合により容器１６は上記駆動部ケース
１に着脱可能、かつ回動変位可能に装着されている。

１８は上記凹所１１内に配設された回転臼、１９はこの
回転臼１８の上面に重合きれる固定臼で、それぞれ砿砕
歯２０，２１を有する。

上記回転臼１８はその下面に垂設された係止片２２を介
して、上記駆動軸体８の先端部１３に固定された回転臼
ホルダ２３に連結保持されており、上記駆動軸体８によ
って上記ホルダ２３とともに回転されるようになってい
る。

さらに、回転ＥＥ１８は上記ホルダ２３との間に介在さ
れたフィルばねのようなばね部材２４によって上下動可
能に弾性支持されている。

他方、固定臼１９の外周面には、上記凹所１１の開口端
部１４の内周面に形成された縦条リブ３９に嵌合して、
上記固定臼１９の廻り止め手段を構成する切欠２５が形
成されており、両者３９．２５の嵌合によって、固定臼
１９は上下動自在に設定されている。

２６は、上記容器１６の底壁部２７に形成された穀粒類
供給口２８に対応して、上記固定臼１９に形成された穀
粒類の投入口であり、穀粒類はこの投入口２６を通って
両優待歯２０，２１間に投入される。

２９は上記容器１６の底壁部２７の下面に、軸廻りに形
成された環状立壁部で、この立壁部２９の先端には、エ
ンドカム面３０が形成されている。

３１は上記固定臼１９の上面に軸廻りに形成された環状
立壁部で、その先端には、上記エンドカム面３０に当接
される傾斜面３２が周方向に向って形成されており、上
記立壁部３１とでカム受部３３を構成している。

上記エンドカム面３０とカム受部３３との接触によって
上記固定臼１９は下方側に挿入されるとともに、容器１
６の回動による両者３０．３３の接触位置の変化に応じ
て、上記固定臼１９は上方への変位位置が決定されてい
る。

３４は上記溝条係止部１７内に形成された凸起、３５
（３５□〜３５３）は上記突条係止部１５の表面に形成
された節度用の凹部であり、上記容器１６の回動操作で
上記凸記３４に係脱されるようになっている。

節度用の凹部３５を３個形威しであるのは、たとえば固
定臼１９の上方側の位置規制を、３段階、つまり細砺き
および荒磯きの各位置に設定させるためであり、この節
度機構は省いてもよく、その場合は、連続的に優待粒度
を調整することができる。

なお、３６は凹所１１に落下した殻粒粉を振出口３７に
送給する送り羽根、３８は容器１６のキャップである。

上記構成から明らかなように、容器１６を回動操作すれ
ば、エンドカム面３０とカム受部３２との接触状態が第
３図ないしは第４図に示すように変化する。

すなわち、第３図に示すように固定臼１９が上方側最大
変位位置にあると、この固定臼１９に対して、回転臼１
８の当たりが弱く、いわゆる荒引き用として作用し、ま
た第４図に示すように固定臼１９、が下方側最大偏位位
置にあれば、この固定臼１９に対して回転臼１８の当た
りが強く、細砺き用として作用する。

勿論、上記の中間位置に固定臼１９が設定されている場
合には、中砿き用として作用する。

このように、容器１６の回動操作で優待粒度を容易に調
整することができ、とくに、固定臼１９は廻り止めされ
た状態で、容器１６の回動によって専ら上下変位するだ
けであるから、従来のように弾性腕部で回動させるもの
に比し、回転臼１８に対しての中心のずれのおそれもな
く、両優待歯２０，２１を適正位置に保つことができ、
さらに回転ＥＥ ）ルクが容器１６に伝達されることが
ないため、粒度の設定位置が不用意に変る心配もない。

以上のように、この考案は優待粒度の調整が簡単に行な
えることは勿論、固定臼を上下変位させるのみで回動さ
せない構成にしたから、固定臼と回転臼との各砿砕歯の
相対的な位置ずれを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電動式穀粒類砿砕器の一例を示す
破断正面図、第２図は同要部の分解斜視図、第３図、第
４図は同要部の作用説明図である。 １・・・・・・駆動部ケース、１１・・・・・・凹所、
１４・・・・・・開口端部、１６・・・・・・容器、１
８・・・・・・回転臼、１９・・・・・・固定臼、３９
゜２５・・・・・・廻り止め手段、２７・・・・・・底
壁部、３０・・・・・・エンドカム面、３３・・・・・
・カム受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動部ケース１の上端凹所１１内に上下動可能に配設さ
   れた回転臼１８と、上記凹所１１の開口端部１４に回動
   変位可能に装着された穀粒類供給用の容器１６と、上記
   回転臼１８の上面に同心的に載置された固定臼１９と、
   この固定臼１９と上記開口端部１４の内周面とに形成さ
   れて、上記固定臼１９を上下変位可能に回動阻止する廻
   り止め手段３９゜２５と、上記容器１６の底壁部２７の
   下面側に形成されたエンドカム３０と、上記固定臼１９
   の上面側に形成されて上記エンドカム面３０に当接され
   るカム受部３３とを備え、上記容器１６の回動操作によ
   るエンドカム面３０とカム受部３３との接触位置の変化
   で、上記固定臼１９の上方側への変位位置を決定してな
   る電動式穀粒類砿砕器。