JPS5926776Y2 - 回転電機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、停止中の回転電機のコイル等を加熱乾燥して
防湿する防湿装置に関する。

一般に回転電機においては、停止中に大気に含まれてい
る湿気によるコイル等の絶縁抵抗低下を防止するため固
定子枠或いはカバーにスペースヒーターを取付けて（・
ろ。

そして回転電機停止中はスペースヒーターを作動させて
機内温度を上げ、空気を乾燥させることによって回転電
機内の湿気を除き、絶縁抵抗低下を防止していた。

しかしながら、スペースヒーターの取付位置の選択を誤
るとその熱気により機内の部材が局部的に加熱され熱変
形を引き起し運転を再開したときに種々のトラブルを発
生する。

とりわけ横軸形回転電機において回転軸に局部加熱があ
ると回転軸の周方向に温度差を生じさせて軸の熱変形を
まねき、始動の際、軸の曲りによる軸振動を発生し、機
器に重大な損傷をもたらす原因となったり、エアーギャ
ンプの小さいものでは固定子と回転子が接触し、回転不
可能な事態になるおそれがあるなどの欠点があった。

本考案は、機内の空気の対流を利用し、局部加熱を起こ
させず、機内全体を均一に加熱乾燥することにより、湿
気による絶縁抵抗低下をより効果的に防止することが可
能な横軸形回転電機の防湿装置を提供することを目的と
する。

以下本考案の一実施例を添付図面を参照して説明する。

図面は全閉外扇形電動機のように機内が略気密に構成さ
れた横軸形回転電機であって、固定子枠１の内径側に円
筒状の固定子鉄心２が挿着されて（・ろ。

この固定子鉄心２の内周側には固定子コイル（図示しな
（・）が巻回されこれら部材により固定子３の主要部を
構成して（・る。

又、図示しな（・かどの固定子内には回転子が挿入され
る。

固定子枠１には運転中の冷却風を流通させるため、固定
子鉄心２の背部に固定子枠１の外壁で包囲された通風路
が形成されている。

この通風路内には固定子枠１に固定された風道４によっ
て囲まれた立長の筒状通風路６を形成させろ。

上記筒状通風路６の両端は固定子枠内の空所の上部と下
部とにそれぞれ開口させて連通する。

そシテ、この筒状通風路６の内部にはスペースヒーター
５を通風路６内が通風可能に装着する。

スペースヒーター５は図示したように筒状通風路６の中
央部かそれよりもやや下方に装着する。

なお、大形回転電機の場合は図示したように固定子鉄心
２を挾むように固定子枠１の両側にそれぞれ筒状通風路
６を設けて、所定容量のスペースヒーター５を分配する
。

作用について説明する。

回転電機を停止している際に、その停止時間や環境湿度
に対応してスぺ−スヒーター５を通電加熱させろ。

スペースヒーター５によって加熱された節状通風路６内
の空気は上昇して固定子枠１内の上部へ排出し、この排
出作用によって商状通風路６の下部から機内の空気を吹
い込む。

したがって固定子１の内部は上部から広範囲に亘って流
下する循環温風が程好く機内に分散され機内の部材、特
に回転子を局部加熱することがない。

したがって、機内をほぼ均一に暖めて防湿するとともに
、回転子に熱変形が起らな（・から始動時に危険な異常
振動を発生させろことがない。

以上のように本考案の構成によれば、スペースヒーター
による局部加熱が防止され始動時に回転子か異常振動を
引き起すことがなくなり回転電機を安全に運転できろ効
果か得られろ。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す防湿装置を備えた回転電
機の正面断面図である。 １・・・固定子枠、２・・・固定子鉄心、３・・・固定
子、４・・・風道、５・・・スペースヒーター、６・・
筒状通Ｒ路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横軸形の回転子を挿入した固定子の固定子枠内にあって
   同固定子枠内空所の上部と下部とに開口した立長の風道
   によって形成された筒状通風路とこの筒状通風路の中途
   に設けたスペースヒーターとよりなる回転電機の防湿装
   置。