JPS5926576B2 - 折畳み機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、帯状の紙をシート状に裁断し且つこの裁断さ
れたシートを引渡し部に移送するため所要の作動を行い
得るようにされた折畳み機に関する。

該折畳み機には折畳み用の凹部を有するシリンダが少な
くとも一個装備され、且つ該シリンダは横方向に紙を裁
断するカツタ一装置における少なくとも一個の折畳み刃
を有するシリンダと共に使用されるのである。印刷機に
おいて帯状の紙に形成される版面は、印刷用版に各ペー
ジをどのように整版するかによつて定まるものであり、
また版における版面の形によつて、帯状の紙が版シリン
ダの全周に等しい長さ、又はその周面の一部の長さ、即
ち通常は版シリンダの半周に相当する長さに裁断され、
シート状とされるのである。

その場合における横方向の裁断は通常鋸歯状の刃を有す
るカツタ一装置により行われるため、切り口は粗雑な、
凹凸のあるそして見た目に好ましくないものとなるので
あり、そのため紙の縁部を真つすぐに切り直すことが度
度行われるのである。今のところ、版シリンダの全周又
は半周に相当する寸法に裁断された製品が鋸歯状の刃に
よる粗雑な切り口を細長く取り除くため、縁部を真つす
ぐに切り直されるようになされている折畳み機は存在し
ない。本発明は従来技術におけるこのような実情を出発
点とするもので、その目的の一つは、より多くの異つた
用途に供せられる、即ち帯状の紙を異つた寸法、特に印
刷機における版シリンダの全周に相当する寸法やその半
周に相当する寸法に裁断するために用いられる折畳み機
を実現することである。

更に本発明の他の目的は、鋸歯状の刃で裁断されたシー
トの縁部を該折畳み機自身で切り取ることにより、該折
畳み機から送り出される製品について如何なる後処理を
も不要とすることである。この目的及び更に他の目的を
達成するため、折畳み用凹部を有するシリンダに、異な
るページサイズに裁断するためのいずれか一方づつ作動
せしめられる少なくとも二個のカツタ一装置が装備され
るのである。また、該シリンダの周面は最も小さな裁断
寸法の半分に相当する間隔で工具によつて一定位置とし
て分割され、その分割位置には、一方づつ作動せしめら
れる上記カツタ一装置における折畳み刃の間隔と等しい
間隔で折畳み凹部が設けられると共に、該凹部の（回転
方向に対して）後方位置には各凹部の間隔の半分に等し
い距離を隔てて切断ナイフが固設されるのである。ここ
で該ナイフは当該シリンダの外周面より突出した状態で
走行する。更に該折畳み機には、凹部を有するシリンダ
の回転方向に対して上記カツタ一装置を通り過ぎた位置
であつて且つ送り出し部の手前の位置として、該シリン
ダ上の紙を切り取る紙ナイフが装備されるのであるが、
該ナイフを保持するシリンダの周囲は少なくとも上記帯
状の紙を裁断する最大の寸法に対応する長さとされ、ま
た該紙ナイフシリンダには上記凹部を有するシリンダに
おける切断ナイフと共に使用され且つ該ナイフと等しい
間隔として固設された他の切断ナイフが具備されるので
ある。このような構成により、該折畳み機は多目的折畳
み機とされているのであるが、それにも拘らず複数のカ
ツタ一装置がいわば唯一つの凹部付きシリンダを共有し
、且つ所要の真つすぐな切り口を形成するため該シリン
ダと共に使用されるナイフシリンダが一個しか装備され
ていないことにより、該折畳み機は構造が極めて単純且
つ簡素なのである。

また、真つすぐな切り口を形成する機構が該折畳み機の
一部分となつていることにより、従来同様の目的のため
に使用されていた「三面カツタ一］が最早不要となり、
作業が合理化されることになるのである。しかも、紙が
所要の寸要に真つすぐに切り取られると共に、三面カツ
タ一を使用していた場合のように作業者が真つすぐな切
り取りのために場所を移動する必要がなくなるのである
。本発明の趣旨を更に効果的に発展させた構成としては
、切断ナイフによつて取り除かれた細長い紙片を順序良
く規則的に移送するため、ナイフシリンダに紙をピン止
めするピンが具備されるのである。

このピンは該シリンダに固設された切断ナイフの回転方
向に対して後方に、特に固着することによつて位置せし
められるのである。更に本発明を発展させた構成として
は、凹部を有するシリンダに上記ピンと共に使用される
発泡材で形成された受止用クツシヨンが切断ナイフから
一定の間隔を隔てて具備されるのであり、また上記ピン
から細長い切り取り片を取り外すため、ナイフシリンダ
が吸い取りダクトの作用を受けるようになされるのであ
る。更に本発明の一部を形成する有益な構成としては、
折畳み凹部を有するシリンダに固設される折畳み用及び
切り取り用の各工具が取り外しないし他の工具との交換
が可能とされている点がある。

この構成により、シリンダの周囲が小さい場合において
も、作動せしめられるカツタ一装置に対応させて工具を
交換すれば、工程を切換えることが可能となるのである
。またその場合に、交換可能とされた折畳み用及び切り
取り用の各工具をボツクスに取り付けるようにすれば、
これをシリンダに形成された半径方向の溝からなるポケ
ツトに滑り込ませるだけで、いつでも所要の位置に工具
を装着することができるのであり、これによつて準備時
間が短縮される効果が実現さ．れるのである。本発明を
効果的に発展させた構成は、図に示された望ましい実施
例についての説明、及び特許請求の範囲の記載によつて
明かにされる。図に示されているように、折畳み機は中
央に配置された折畳み凹部付きのシリンダ１によつて構
成されているが、その外周面には夫々異つた折畳み用及
び切り取り用の部品のためのポケツトが一定の間隔を隔
てて設けられており、これにより該シリンダの周面が等
間隔に分割されている。

該シリンダの周囲には二個のカツタ一装置２，３及び該
シリンダの回転方向に対してこれらの前方側としてナイ
フシリンダ４が、またシートを送り出し羽根車５に移送
するベルト案内装置６が夫々配備されており、更に該ベ
ルト案内装置６の下方には、このような案内装置を用い
ることなくシリンダ１から直接シートを送り出すための
羽根車７が装備されている。上記の横方向のカツタ一装
置２，３は夫々横方向の裁断用ナイフ８を有するシリン
ダ９とこれに隣接するシリンダ１３から構成され、且つ
該シリンダ１３には上記ナイフ８と共に使用される刃受
け用の穴１０、該穴に隣接する紙をシリンダ上にピン止
めするためのピン１１、及び該穴と穴の間においてシリ
ンダの周面全体を仕切る折畳み刃１２が具備されており
、また各カツタ一装置には夫々専用として一対の挟持ロ
ーラー１４が装備されている。第１図に作動状態を示さ
れたカツタ一装置２は、当該折畳み機の手前に設置され
た他の折畳み機（図示せず）から送り込まれる帯状の紙
１５を版シリンダの周囲の半分の長さとして等寸法に裁
断するのに対し、第２図に作動状態を示されたカツタ一
装置３は、帯状の紙を版シリンダの全周に相当する寸法
のシートに裁断する。そして、両カツタ一装置における
裁断用ナイフ８を有するシリンダ９は、夫々の裁断長さ
に対応させて直径が定められている。カツタ一装置２，
３のうち、課された仕事に必要でない方の作動を停止さ
せるため、当該シリンダから裁断用ナイフ８が取り外さ
れるのであるが、ピン１１及び折畳み刃１２は所定位置
に固設されたままであり、また一対の挟持ローラー１４
は（第２図に鎖線で示すように）一方のローラーを他方
より離反させることにより作動を停止せしめられる。第
１図に作動状態を示された小さなページサイズを形成す
るために使用されるカツタ一装置２においては、シリン
ダ１３の周囲に三列のピン１１及び三個の折畳み刃１２
が具備されていると共に、これに伴つて該シリンダ１３
の直径は、一緒に使用される裁断用ナイフ８が具備され
たシリンダ９の直径の三倍とされており、且つシリンダ
９の周囲は版シリンダの周囲の半分とされている。

一方、第２図に作動状態を示された大きなページサイズ
を形成するカツタ一装置３においては、シリンダ１３は
一緒に使用されるシリンダ９と同じ直径とされていると
共に、これらは版シリンダの直径に一致せしめられてお
り、また該シリンダ１３には列のピン１１及びその反対
側として一個の折畳み刃１２が具備されている。課され
た印刷作業に応じて作動せしめられる横方向のカツタ一
装置２又は３における折畳み刃１２は、シリンダ１にお
ける顎状の折畳み凹部１６と共に公知の方法によつて使
用される。つまり、該折畳み刃１２と凹部１６はシリン
ダ１と作動している方のシリンダ１３の接線を同時に通
過するようにタイミングを合されており、そのため先行
する方の縁部をピン１１によつてピン止めされたシート
が折畳み刃１２によつて最も近くの凹部１６内に強制的
に押し込められるのであり、このようにしてシートに横
方向の折り目が形成されるのである。帯状の紙１５から
裁断されたシートの先行する方の縁部をピン止めするピ
ン１１の列は、また、重ね送りを可能とし、重ね合され
たページ又はシートは一緒にシリンダ１に送られ、最後
に横方向に折畳まれる位置において綴り合されるのであ
る。このことは該実施例においては横方向のカツタ一装
置２についてのみ行なわれるようになされており、その
ため該カツタ一装置２におけるシリンダ１３には該シリ
ンダと直径が等しく、従つて三個の綴り台を有する綴り
合せシリンダ１７が装備されているのである。シリンダ
１にはその回転方向に対して折畳み凹部１６の後方とし
て、これに隣接して切断ナイフ１８が設置されている。
該ナイフは、いずれの場合においても、代る代るやつて
来る二つの折畳み凹部１６と回転方向に対してその次の
折畳み凹部の間に設置されている。折畳み凹部１６によ
つてシリンダ１上に保持されたシートの後縁部に折り目
に平行として真つすぐな切り口を形成する剪断用又は切
り取り用のナイフ１８は、いずれの場合においてもナイ
フシリンダ４土に設置された第二の切断ナイフ１９と共
に使用されるのである。横方向の折り目に平行として真
つすぐに切り取ることにより、作動している方のカツタ
一装置２又は３において生じた鋸歯状の刃による切り口
とピン１１により形成された穴を有する細長い部分が取
り除かれるのである。シリンダ１は、大きなページサイ
ズに裁断するカツタ一装置３と共に使用される際、その
周面が該シリンダの周囲に等間隔として設けられる少な
くとも二個の折畳み凹部１６によつて分割されるのであ
り、また該シリンダ１が小さなサイズに裁断するカツタ
一装置２と共に使用される場合（第１図参照）は、これ
に対応させてより多くの折畳み凹部１６が周囲に等間隔
として設けられるのである。

更に各凹部の後方には各凹部の間隔の半分に等しい間隔
を隔てて切断ナイフ１８が具備されるのである。図示の
実施例においてはシリンダ１の周面は４５図の間隔で分
割され、従つて８個の工具が各分割位置に設置されてい
るのであるが、その間隔は版シリンダの周囲の半分に相
当する紙の裁断寸法、即ち第１図に作動状態が示されて
いるカツタ一装置２によつて形成される紙の裁断寸法の
半分に等しい間隔とされている。第１図においてはシリ
ンダ１には９００の間隔として４個の折畳み凹部１６が
固設され、且つその後方に夫々４５みの間隔で同じく４
個の切断ナイフ１８が設けられている。これに対してカ
ツタ一装置３が作動する場合（第２図参照）は、１８０
０の間隔を有する２個の折畳み凹部１６及び各凹部１６
の９００後方に設置された２個の切断ナイフ１８が使用
されるのであり、その場合にシリンダ１の所定位置に固
着され又は保持された残りの工具は使用されず、或は後
に明かにされるように別の工具が装着されるのである。
第１図と第２図を比較すれば明かなように、１８００の
間隔を隔てて設置された２個の切断ナイフはいずれの場
合にも使用されるのであり、従つてこれらは符号１８で
示すようにシリンダに永久的に固着されるのである。

大きな裁断寸法で裁断処理する場合においては、（小さ
な裁断寸法のために使用される９０ての間隔で配置され
た）切断ナイフの位置に折畳み凹部が必要となる。その
ためシリンダ１に固着される折畳み用及び切り取り用工
具は容易に交換・取り替えが可能とされるのであるが、
これはシリンダ１における少なくとも各工具が固着され
る位置に半径方向の溝２０でなる工具保持用のポケツト
を設けることにより可能とされ、且つ該ポケツトに工具
を取り付けたボツクス２１を保持させるよう構成するこ
とにより、工具の交換が容易且つ速かに行われるように
なるのである。ここで、上記ボツクス２１にはこれを固
着するための高速固定装置が具備される。折畳み機が第
１図に示す状態にある場合に使用される折畳み凹部１６
は、該折畳み機が第２図に示す状態に準備された際には
その場所が不必要となるので、作用しない。第２図に示
す場合の作動においては、各折畳み凹部１６と回転方向
に対してその後方の切断ナイフ１８の間には自由に使用
し得る工具保持用の場所が設けられ、ここで述べられて
いる実施例においては該場所に２番目の横方向の折り目
を形成するための折畳み刃２２を備えたボツクス２１が
装着されている。シリンダ１における上記のような変更
に対応させて、ナイフシリンダ４は、剪断用又は切断用
のナイフ１８が紙を切断する位置に来るたびに第２の切
断ナイフ１９がその位置に来るように準備される。

当該実施例においては、ナイフシリンダ４の作用周面は
第２図に作動状態を示されたカツタ一装置３による紙又
はシートの大きな裁断寸法に等しくされており、小さな
寸法に裁断するために使用されるカツタ一装置２が作動
する場合は、該ナイフシリンダ４には第１図に見られる
ように２個の切断ナイフ１９が反対側として具備される
のである。ここで、これらはシリンダから取り外し得る
ようになされており、折畳み機を第２図に示す状態で作
動させる場合には一方の切断ナイフ１９が取り外される
のである。該ナイフシリンダ４における切断ナイフ１９
の回転方向に対して後方にはピン２３の列が設けられ、
切断ナイフ１８及び１９によつて真つすぐに切り取られ
た際に生じる細長い切り取り片が該ピンによつて保持さ
れるようになされている。また切断ナイフ１９に近接し
て固設されるのが望ましい該ピン２３の列は、隣りのシ
リンダ１上に発泡材で形成された受け止め用のクツシヨ
ン２４を有し且つ該クツシヨンはボツクス２１が使用さ
れる場合は、これに近接する切断ナイフ１８と共に該ボ
ツクスに設置されるのである。ナイフシリンダ４は真つ
すぐに切り取つた後にその細長い切り取り片を吸い取ら
せるため吸い取りダクト２５の端部に設置されるのであ
り、この実施例においては、該ナイフシリンダは真つす
ぐな切り取り位置の前方に設置された吸い取りダクト２
５の作用範囲内に設置されている。シリンダ１上に保持
された横方向の折り目及びこれに平行な切り口を有する
シートは、ベルト案内装置６又は該シリンダの回転方向
に対してその前方に設置された送り出し羽根車７の位置
で取り外されるのであるが、そのためには該シートは折
畳み凹部１６から引き出されなければならない。そこで
、送り出し羽根車７の近傍には、製品を折畳み凹部１６
から引き出すためこれを下方から押し出す指状部が具備
された駆動機構付きのブレード２６が装備されるのであ
り、また折畳み凹部１６が該ブレード２６を通り過ぎる
ことによつて該凹部から取り出される製品を安全に且つ
規則正しく移送するため、ベルト案内装置６と送り出し
羽根車７の間にシリンダ１と共に使用される押し付けロ
ーラー２７が装備されている。シリンダ１における切断
ナイフ１８は該シリンダの外周面より半径方向に突出し
ており、そのため駆動機構付きのブレード２６における
指状部は、該切断ナイフ１８が通り過ぎる際にその外部
に突出した状態で走行する先端部の上方に離反するよう
に移動せしめられるのであり、そのため送り出し羽根車
７に送り込まれる製品の後縁部がシリンダ１から少しば
かり持ち上げられることになるのである。押し付けロー
ラー２７には切断ナイフ１８が通過する際に最もシリン
ダ１に接近する部分として径を減少させた部分が設けら
れており、これによりナイフを通過させるために必要な
空間が形成されていると共に、該ローラー２７は完全な
円弧部における外周面がシリンダ１の周速と同じ周速と
なるように回転せしめられるのである。また該押し付け
ローラー２７はカムを有し且つ必要に応じて切り落とさ
れるネジ付きのロツドにより構成されている。ベルト案
内装置６の作動時において該押し付けローラー２７が作
用しない場合は、該ローラーは径を減少させた部分をシ
リンダ１に対向させた状態で停止せしめられる。そのた
めには噛合いクラツチを介して駆動するのが最も良い。
上記ブレード２６の駆動機構としては、シリンダ１の端
部に設置されたカムによりフオロワ一２８を作動させる
ようにした簡単な機構が用いられる。また該駆動機構付
きのブレード２６は、送り出し羽根車７が作動しない場
合に切断ナイフ１８の通り道を空けるように移動せしめ
られるのであるが、これは該ブレード２６をシリンダ１
から離反する所まで揺動させることによつて確実に可能
とされ、これにより該ブレード２６が不必要な場合に切
断ナイフの通り道に入り込むことが完全に防止されるの
である。ベルト案内装置６の近傍にシートを折畳み凹部
１６から引上げるための受け渡しシリンダ２９が装備さ
れていると共に、該シリンダ２９には上記凹部１６内ｌ
ζ入り込んでシートを取り出す掴出し部材３０が具備さ
れ、これによりシートをベルト案内装置に受け渡し、該
装置に引取らせるようになされている。

この受け渡しシリンダ２９はシリンダ１から少し離れて
いるので、該シリンダの周囲に一定の間隔を隔てて設置
されている切断ナイフ１８の通過に対して邪魔になるこ
とがないのであり、また掴出し部材３０は受け渡しシリ
ンダ２９が回転するので、切断ナイフ１８から自動的に
離反せしめられるのである。更にこの点に関して、引出
し用の掴出し部材３０は、ベルト案内装置６に送り込ま
れるシートを折畳み凹部１６が通り過ぎる際にその位置
に保持すると共に、これらがベルト案内装置に安全に且
つ規則正しく受け渡された時に手放すように移動せしめ
られるのである。ここで、上記ベルト案内装置は上部ベ
ルト群と下部ベルト群により構成され、各群における複
数のベルトが並行して配設されているので、上記掴出し
部材３０はこれらの間を移動せしめられるのである。掴
出し部材３０を作動させるため、受け渡しシリンダ２９
の端部に近接して当該折畳み機のフレームに固設された
カムによつて構成される簡素な機構を用いることが可能
であり、該カム上のフオロワ一がシヤフトを介して掴出
し部材３０に連動せしめられるのである。受け渡しシリ
ンダ２９の周囲はその隣りのナイフシリンダ４の周囲に
等しく、第２図に示すようにその全周に相当する寸法で
シートを裁断する場合は、受け渡しシリンダ２９は掴出
し部材３０に連動する一本のシヤフトと共に使用される
のであり、また第１図に示すように半周に相当する寸法
でシートを裁断する場合において折畳み機が図示のよう
に準備されている場合は、受け渡しシリンダ２９は夫々
二枚目のシートを引出すのであり、従つてこの場合にお
いては送り出し羽根車５及び７が交互にシートを受け取
ることになるのである。しかし、もし送り出し羽根車７
の作動を停止させ、羽根車５に全てのシートを受け取ら
せるようにするならば、ナイフシリンダ４上のナイフ群
に対応せしめられた引出し用の掴出し部材３０を夫々有
する二本のシヤフトを互いに反対側として具備する必要
がある。版シリンダの全周に等しい寸法で裁断された製
品を折畳む場合においては、第２図に示すように該製品
を二個の折畳み凹部１６と切断ナイフ１８の間に設置さ
れた折畳み刃２２によつて再び横方向に折畳むことがで
きる。

その場合、受け渡しシリンダ２９に上記折畳み刃２２と
共に使用される折畳み凹部３１が設けられるのであるが
、該凹部は掴出し部材の列に代つて容易に装着されるの
である。折畳み凹部３１が使用される場合は、その反対
側の掴出し部材３０の列は取り外され又は作動を停止せ
しめられるのがよく、第２図にその状態が示されている
。第１図に示すように折畳み機がシートを二つの送り出
し羽根車５及び７に交互に送り込む状態にある場合にお
いては、作動している掴出し部材３０の反対側に設置さ
れた折畳み凹部３１は作動を停止せしめられるのであり
、この凹部３１を作動させ或は制御するために該折畳み
機の一側方にカムを有する簡素な構成の機構が使用され
るのである。図に示された実施例においては、シリンダ
１の近傍に位置する受け渡しシリンダ２９は、該シリン
ダ１に向つて移動するベルト案内装置６におけるベルト
群の案内ローラーとしての機能を有し、そのため上部ベ
ルト群におけるベルト３２が該シリンダ２９の周囲を走
行し、また下部ベルト群のベルトが該シリンダ２９に接
触せしめられているのである。

このように該受け渡しシリンダ２９はベルト案内装置６
の一部として構成されているので、移送される製品は正
確に位置決めされることになり、従つて作業部が送り出
し羽根車５の入口側に設けられる場合（例えば、更に長
手方向に折畳むための折畳み刃が設けられる場合）に、
これが極めて規則正しく且つ正確に作動せしめられるこ
とになるのである。上記ベルト３２は折畳み凹部３１の
場所において、シリンダの周面より低くされたベルト溝
内に向けられるのであり、また該溝は十分深いので印刷
工が折畳み凹部３１（その各部分は個々のベルトの間に
位置せしめられている）を外部から確認することができ
るのである。しかしながら、受け渡しシリンダ２９には
、更に符号２６で示す部分と略同様の構成の引出し用指
状部を哨する可動ブレードを具備させることもできるの
である。その指状部は掴出し部材と折畳み凹部の間で動
かされるのであるが、この場合においては、該受け渡し
シリンダ，２９にその周囲を走行するベルトを備えるこ
とはできない。もし、送り出し羽根車７だけが使用され
るならば、ベルト案内装置６は作動を停止せしめられる
のであり、これは掴出し部材３０及び折畳み凹部３１を
停止させることによつて容易に行われるのであるが、ま
た、受け渡しシリンダ２９及びベルト案内装置６の全体
を噛合いクラツチを介して駆動すると共に、該クラツチ
に各部を停止させるために抜き取られるロツクピンを備
えておくことによつても可能とされるのである。最後に
、帯状の紙１５が折畳まれたシートに加工されるまでの
連続した装置の作動状態を説明する。

先ず、第１図において、帯状の紙１５は、作動しないカ
ツタ一装置３を帯状のまま通過し、次のカツタ一装置２
により版シリンダの周囲の半分の長さに切断されてシー
ト状になる。

シートはシリンダー１３のピン１１によりその前端を引
つ掛けられて折畳み刃１２により中央部を折られてシリ
ンダー１の折畳み凹部１６に押し込まれる。この段階で
は、シートはその切断部がキサキサ状でまた切断部近く
にはピン１１により引つ掛けられた際のピン穴が残され
ている。従来のこの種の機械では、キサキサでピン穴を
有するシートの端部を切断するために更に他の機械にシ
ートを送る必要があつたが、この機械では、ナイフシリ
ンダ４の存在により他の機械を必要としない。すなわち
、シリンダ１はシリンダ４と協動し、凹部１６に前端、
すなわち折り目の方を保持された折畳まれたシートは、
そのキサキサでピン穴のある後端部を切断ナイフ１８，
１９によつて切断される。この様に処理されたシートは
、ブレード２６又は掴出し部材３０により凹部１６より
取り出されて送り出し羽根車５又は７へと導かれる。次
に、第２図においては、カツタ一装置２は休止しており
、帯状の紙１５はカツタ一装置３により版シリンダの周
囲の長さに等しく切断されてシート状となる。

以下のシートの移動及び機械の作動状態は第１図の場合
と同様である。第１図及び第２図についての説明より明
かなように、本発明による折畳み機はいわば少数の基本
的部品を有する多目的折畳み機であり、しかも、例えば
一つの横方向の折り目を有する製品から二つの折り目を
有する製品に切換えるように、製造工程を一つの工程か
ら他の工程に切換える際に、その準備が極めて容易に行
われるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、二つの横方向のカツタ一装置を有する本発明
の折畳み機を示すもので、帯状の紙を版シリンダの周囲
の半分に等しい寸法に裁断するカツタ一装置が作動して
いる状態を示している。 第２図は同じく本発明の折畳み機を示すもので紙を版シ
リンダの全周に相当する寸法に裁断する横方向のカツタ
一装置が作動している状態を示している。１・・・・・
・折畳み凹部付きシリンダ、２，３・・・・・・カツタ
一装置、４・・・・・・ナイフシリンダ、５，７・・・
・・・送り出し羽根車、６・・・・・・ベルト案内装置
、１２・・・・・・折畳み刃、１６・・・・・・折畳み
凹部、１８，１９・・・・・・切断ナイフ、２０・・・
・・・溝１、２１・・・・・・ボツクス、２２・・・・
・・折畳み刃、２３・・・・・・ピン、２４・・・・・
・クツシヨン、２５・・・・・・吸い取りダタト、２６
・・・・・・ブレード、２７・・・・・・押し付けロー
ラー、２９・・・・・・受け渡しシリンダ、３０・・・
・・・掴出し部材、３１・・・・・・折畳み凹部、３２
・・・・・・土部ベルト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 折畳み用凹部を有する少なくとも一つのシリンダ、
   及び少なくとも一つの折畳み刃が具備された折畳み刃付
   きシリンダを有する横方向のカッター装置が装備され、
   且つ上記折畳み刃付きのシリンダが、帯状の紙をシート
   状に裁断し、これを送り出し部に移送するについて、上
   記凹部付きのシリンダと共に使用されるよう構成された
   折畳み機であつて、上記折畳み凹部付きのシリンダと共
   に作動する少なくとも二個の横方向のカッター装置、及
   び該カッター装置を一方づつ作動させる機構を有し、且
   つ折畳み凹部付きのシリンダの周面が、折畳まれる紙の
   最も小さな寸法の半分に一致する間隔で所定位置に保持
   された工具により分割されていると共に、各分割位置に
   、作動しているカッター装置における各折畳み刃の間隔
   に等しい間隔として折畳み凹部が、また該凹部の回転方
   向に対して後方位置に各凹部間の間隔の半分に等しい距
   離だけ隔てて剪断用又は切断用ナイフが夫々固設され、
   且つこの切断刃が該折畳み凹部付きシリンダの外周面よ
   り半径方向に突出した状態で走行し、一方、該凹部付き
   シリンダの回転方向に対して上記カッター装置を過ぎた
   位置であつて送り出し部の手前である位置に、該シリン
   ダ上の紙を切るために、周囲が少なくとも帯状紙を裁断
   する最も大きな寸法に対応する長さとされたナイフシリ
   ンダが装備され、且つ該ナイフシリンダが、上記折畳み
   凹部付きシリンダにおける切断ナイフの間隔と同じ間隔
   として、該ナイフと共に使用される他の切断ナイフが固
   設されるよう構成されていることを特徴とする折畳み機
   。 ２ 上記ナイフシリンダ上に紙をピン止めするため、該
   シリンダに固設される切断ナイフの回転方向に対して後
   方位置として、該シリンダ上にピンが具備されている特
   許請求の範囲第１項記載の折畳み機。 ３ 上記折畳み凹部付きのシリンダに、上記ピンと共に
   使用される発泡材でなる受止用クッションが上記切断ナ
   イフから一定の間隔を隔てて具備されている特許請求の
   範囲第１項記載の折畳み機。 ４ 上記ピンがナイフシリンダに固着されている特許請
   求の範囲第３項記載の折畳み機。 ５ 上記ナイフシリンダの周囲における切断ナイフによ
   る切り取り位置の回転方向に対して前方に、該ナイフシ
   リンダに向つて開口する吸い取りダクトが装備されてい
   る特許請求の範囲第３項記載の折畳み機。 ６ 上記折畳み凹部付きのシリンダに、該折畳み機の準
   備のために取り付け、取り外しが可能として折畳み用及
   び切り取り用の部品が具備されている特許請求の範囲第
   ５項記載の折畳み機。 ７ 上記各部品用として寸法の等しいボックスが準備さ
   れ、該ボックスが上記折畳み凹部付きシリンダにおける
   半径方向の溝によつて形成された工具ポケットと同じ寸
   法とされていることにより、該ポケットに滑り込ませ得
   るようにされている特許請求の範囲第６項記載の折畳み
   機。 ８ 上記折畳み凹部付きシリンダの紙の移送方向に対し
   て直ぐ後方に送り出し羽根車が、該送り出し部の近傍に
   おける上記凹部付きシリンダの側方に駆動機構付きのブ
   レードが夫々装備され、該ブレードが引き出し用の指状
   部を有すると共に、上記凹部付きシリンダにおける折畳
   み凹部用のポケットに入り込むよう構成されており、且
   つ該駆動機構付きブレードの近傍に、上記凹部付きシリ
   ンダ上の切断ナイフを通過させるため周面が切り落とさ
   れている押し付けローラーが装備されている特許請求の
   範囲第７項記載の折畳み機。 ９ 上記折畳み凹部付きシリンダと共に使用されるベル
   ト案内装置、及び該案内装置と凹部付きシリンダの近傍
   として受け渡しシリンダが夫々装備されていると共に、
   該受け渡しシリンダの周囲に、上記凹部付きシリンダに
   おける折畳み凹部と同じ間隔として駆動機構付きの引出
   し用掴出し部材が具備され、該部材が受け渡しシリンダ
   の回転によつて上記切断ナイフから離反するよう移動せ
   しめられる特許請求の範囲第１項記載の折畳み機。 １０ 上記折畳み凹部付きのシリンダが、折畳み凹部と
   回転方向に対してその後方の切断ナイフの間の自由に使
   用される工具用ポケットの近傍位置として折畳み刃を固
   設し得るよう構成されていると共に、上記受け渡しシリ
   ンダが、該折畳み刃と共に使用される少なくとも一つの
   折畳み凹部を固設し得るよう構成されている特許請求の
   範囲第９項記載の折畳み機。 １１ 上記受け渡しシリンダの周囲をベルト案内装置に
   おける上部ベルトが走行するようになされ、且つ該シリ
   ンダにおける折畳み凹部の近傍に、上記ベルト案内装置
   におけるベルトを保持するための溝が形成されていると
   共に、該溝が少なくとも上記折畳み凹部の作用深さに等
   しい深さとされている特許請求の範囲第９項又は第１０
   項記載の折畳み機。