JPS5926306B2 - 椅子式マツサ−ジ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は椅子式マツサージ機に係り、特に、人体の背面
に沿った最適なマツサージ動作を行なわせることができ
る、構成が簡単な椅子式マツサージ機に関するものであ
る。

一般にマツサージ機は伸し、もみ、押しの３動作を行な
う機能を持たせる必要があり、特に人体の背面をマツサ
ージする椅子式マツサージ機においてはこれを達成する
ため、従来、施療部を移動式として施療部にその駆動源
を取付けた駆動源移動式のマツサージ機構が提案されて
いる。

この一形態としてねじ軸の回転によって施療部を移動さ
せる方式があるが、しかしこの方式では、施療部の移動
軌跡が直線となることから、人体の曲線に沿った施療が
できず、マツサージ効果が不均一になるという問題があ
る。

これを解決するために、背もたれ部に形成した曲線状の
ガイドレール上を駆動モータごと施療部を移動させる方
式が提案されており、この方式によれば前記マツサージ
効果の不均一性は解決されるが、しかし、曲線に沿って
駆動モータの姿勢が変化するから、モータのロータにか
かる重力の方向が変化して振動が発生したり、潤滑剤が
流出したりする問題があり、さらに上記方式では、移動
手段としてガイドレール部にラックを設け、このラック
に噛合うピニオンを必要としてねじ軸による移動手段に
比し複雑な伝達系が必要になるという問題があった。

本発明の目的は、従来技術での上記した問題点を解決し
、簡単な構成で人体の曲線に沿った均一なマツサージを
可能とする椅子式マツサージ機を提供することにある。

本発明の特徴は、２つのもみ輪をその駆動源となる回転
軸に互いに反対方向に傾斜させて装着してなるもみ部と
、背もたれ部の裏側に背もたれ部の曲線に沿って曲線状
に設けたガイドレールに嵌装されて上記もみ部回転軸の
移動を案内するガイド部と、背もたれ部の後方位置に上
下方向に直線状に固定設置されるねじ軸と、このねじ軸
と噛合って外部から回転力を与えられてねじ軸に沿って
上下動すると共に上記もみ部回転軸を上記ガイド部に案
内させて上下動させる回転ねじと、この回転ねじの上下
動に伴なって上記ねじ軸に沿って上下動し、かつ上記も
み部にもみ部動作源となる動力を供給すると共に上記回
転ねじに回転力を供給する駆動部とを備えた構成とする
にある。

以下本発明の一実施例を第１図〜第７図により説明する
。

第１図はマツサージ機本体の外観図、第２図は縦断面図
、第３図は機構部の水平断面図、第４図は駆動部の斜視
図、第５図はもみ輪の垂直断面図、第６図はもみ輪の横
断面図、第７図は操作部の外観図である。

マツサージ機本体１は、座部２と背もたれ部３と肘かけ
部４，４′と脚部５とから成る。

背もたれ部３には上下方向に施療面部６が設けてあり、
この施療面部６には展伸性を有する布地等からなるカバ
ー７が被覆してあり、施療面部６の裏側には、回転軸８
に偏心ｅ（第５図）をもって一体的に装着された偏心輪
９と、この偏心輪９のまわりを転動する互に反対方向に
傾斜したもみ輪１７ 、１７’とからなるもみ部１８が
設けである。

もみ輪１７ 、１７’はそれぞれ、第５図及び第６図に
示すように、偏心輪９の外周面上を転動するボール１０
と、このボール１０の外周に沿って設けられた立上り部
１１、平行部１２、傾斜部１３からなる一方向クラッチ
本体１４と、このクラッチ本体１４の外周上を転動する
軸受ボール１５及び外輪１６とから成る。

一方、背もたれ部３の裏側には背もたれ骨格を形成する
パイプフレーム１９ 、１９’に一体的に取付けられた
ガイドレール２０．２０’が設けてあり、ガイドレール
２０ 、２０’はほぼコ字状に形成（第３図）され内面
をレール面２１とし、この内面部には前記もみ輪１７の
回転軸８の両端に取付けられたガイドコロ２２ 、２２
’が転勤自在に収納されている。

また回転軸８には軸受２３，２３’を介して連結アーム
２４．２４’が設けてあり、連結アーム２４．２４’の
各他方端は連結軸受５３（第３図）を介してプーリ軸３
０に回動自在に遊嵌結合している。

プーリ軸３０は、その両端をモータベース２５の側壁３
１．３１’に設けたプーリ軸受３２，３２’によって懸
架されており、モーフベース２５上に装着されたモータ
２６の駆動軸２６′と一体的なプーリ２７、このプーリ
２１によりベルト２８を介して従動する従動プーリ２９
、この従動プーリ２９をプーリ軸３０に一体的に取付け
ることにより、モータ２６の回転がプＩＪ軸３０に伝達
されるようになっている。

プーリ軸３０にはギヤ軸受３３にて遊嵌されたギヤ３４
と、ウオーム軸受３５にて遊嵌されそウオーム３６とが
設けてあり、ギヤ３４及びウオーム３６の対向する端面
側は噛合い面３７．３８となっており、これらの噛合い
面３７．３８にそれぞれ係合する伝達面３９．３９’を
有する遊動子４０が、上記プーリ軸３０に対して軸方向
には滑動移動自由で回転力のみを伝達するよう置きキー
４１によ−って遊挿装着されている。

遊動子４０はその外周面に形成した凹溝４２に係合する
作用杆４３によって軸方向に滑動制御されるものであり
、作用杆４３はその支点４３′を介してソレノイド４４
とバネ４５にて駆動制御されるプランジャ４６に結合し
ている。

さらに、はぼ直線状のねじ軸５０（第２図〜第４図）が
、上下方向にマツサージ機本体１の脚部５に固定して取
付けてあり、ねじ軸５０の長さはマツサージ機本体１の
背もたれ部３の上下全領域にわたるだけの長さを有して
その上端部はパイプフレーム１９“を介して前記パイプ
フレーム１９’、１９’の上端部に固着されており、ね
じ軸５０の外周に切ったねじが回転ねじ５１と係合して
おり、この回転ねじ５１に一体的に結合されたウオーム
ホイール５２が、プーリ軸３０に遊嵌している前記ウオ
ーム３６と噛合っており、また、ブーり軸３０に遊嵌し
ているギヤ３４は、前記もみ輪１７の回転軸８に一体的
に装着した回転軸歯車４９に、減速歯車４７を介して結
合している。

以上によって本発明の、駆動部が構成される。

次に操作部について第７図により説明する。

操作部５４はコード６１にてマツサージ機本体１と接続
しており、操作スイッチとしては、背すじ伸しともみの
選択スイッチ５５、もみと押しの選択スイッチ５６、も
み幅設定スイッチ５７、もみ位置制御スイッチ５訳電源
スイツチ５９が設けである。

もみ幅設定スイッチ５γは、第８図に示すフラッシュ回
路６２に接続されており、もみ幅設定スイッチ５７の導
通によりトランジスタＱが作動し、リレー６０が動作し
てモータ２６を起動せしめるが、予め抵抗Ｒ１コンデン
サＣによって設定された時間を経過するとトランジスタ
Ｑのベース電位が高くなり、トランジスタＱはオフとな
り、リレー６０がオフしてモータ２６の回転が停止する
ようになっている。

次に実施例の動作について述べる。

施療者は座部２に腰かけ、背もたれ部３に背中を当てた
のち、操作部５４のスイッチ類を操作する。

まず電源スィッチ５９を投入したのち、例えば背すじ伸
しともみの選択スイッチ５５を例えば背すじ伸しにセッ
トする。

するとモータ２６が回転すると共にソレノイド４４が付
勢され、作用杆４３はバネ４５に抗して第３図右方向に
引きつけられ、作用杆４５は支点４３′を介して遊動子
４０を左方向に押しつけ、伝達面３９がウオーム３６の
噛合い面３９に係合し、モータ２６、ベルト２８によっ
て回転駆動されているプーリ軸３０の回転力をウオーム
３６に伝達する。

これによりウオームホイール５２が回転し、ウオームホ
イール５２と一体の回転ねじ５１が回転し、回転ねじ５
１とねじ軸５０によって生じる推力により駆動機構を含
めたもみ部１８が背もたれ部３に沿って移動し、施療者
の背骨に沿ってもみ輪１７，１７′が圧迫力を与えつつ
背すじ伸し効果を生せしめる。

なお、もみ部１８の上下移動の方向転換は、ガイドレー
ル２０の上下端に取付けたリミットスイッチ（図示せず
）によって位置検出し、モータ２６の回転方向を切替え
ることによって行なっている。

一方、施療者が部分マツサージを欲するときは選択スイ
ッチ５５を１もみ”の方に投入する。

するとモータ２６の回転はそのままであるが、ソレノイ
ド４４が開放され、作用杆４３はバネ４５によって第３
図左方向に引きつけられる。

従って作用杆４３は支点４３′を介して遊動子４０を右
方向に押しつけ、伝達面３９とウオーム３６の噛合いを
解離すると同時に、今度は伝達面３９′がギヤ３４の噛
合い面３７に係合してプーリ軸３０の回転力をギヤ３４
に伝達する。

この回転力は減速歯車４７を介して回転軸８に伝達され
る１つこのとき操作部のもみと押しの選択スイッチ５６
が仮に”もみ”側にあるとすれば、回転軸８は第５図に
おいて時計方向に回転する。

従ってこのときボール１０は初めに偏心輪９上を時計方
向に転動するが、ボール１０がすぐにクラッチ本体１４
の傾斜部１３と偏心輪９によって挾持され、結果として
クラッチ本体１４は回転軸８と一体回転する。

このためもみ輪１７は全体として傾斜回転することにな
り、この傾斜回転により、施療部に対するもみ輻幅の増
減並びに偏心輪９の偏心２ｘｅによる施療深さ増減によ
ってもみ押し作用を施すものである。

また選択スイッチ５６を”押し″に設定すればモータ２
６が上記と逆回転し、回転軸８及び偏心輪９は第５図に
おいて反時計方向に回転し、ボール１０はクラッチ本体
１４の立上り部１１側に寄って空転する。

従ってクラッチ本体１４は回転せず、結果として、もみ
輪１７の幅はそのままで、偏心輪９による変位置２ｘｅ
だけが施療深さの増減として作用し、いわゆる押し効果
をもたらすものである。

もし施療者が上記押し作用時に施療幅の調節（即ちもみ
輪を回転することによる幅の増減）をしたい場合には、
もみ幅設定スイッチ５７を投入する。

そうすれば、リレー６０が作動してモータ２６の回転方
向が逆転し、前記もみ作用時と同様に、もみ輪１７が時
計方向に回転してもみ輻幅が増減し始める。

しかし、この場合リレー６０の動作時間が極めて短いの
で、もみ輪は１／（数分）回転して停止する。

その後、モータ２６は再度正転するので、もみ輪１７
、１７’の幅はその位置のままで、即ち幅が増または減
した状態で再び押し動作に入る。

なお、前記背すじ伸し動作時において、上下動を生せし
めるねじ軸５０は直線状であることが製作上は有利であ
るが、反面施療効果としてはもみ部１８が施療者の骨格
に沿った運行を行なうのが良い。

本発明実施例では、このため、モータベース２５上に載
置された機構部はねじ軸５０に沿って直線的に上下動す
るが、もみ部１８とモータベース２５とは、プーリ軸３
０と回転軸８間において連結軸受５３と軸受２３によっ
て回転自在とされた連結アーム２４によって連結してお
り、これにより、ガイドレール２０．２０’を施療者の
骨格に沿った曲線に形成してもみ部１８が、モータベー
ス２５の直線上下動に伴って、曲線的に上下動しても、
連結アーム２４の回動により、プーリ軸３０と回転軸８
の軸間距離が変化せずに作動できるようになっている。

以上説明したように、本発明によれば、モータを含む駆
動部はねじ軸に沿って直線的に上下動する構成であるこ
とから、モータ等の重力方向に対する姿勢は常に一定で
あり、従来技術で問題となった重力方向変動によるモー
タのロータ振動発生の恐れがなく、安定した回転と静か
な運転ができるようになり、また潤滑油等の流出方向も
一定されることから保油機構が簡単になり、さらに、も
み部が人体の曲線に沿って移動する構成であることから
、人体（（対して均一なマツサージ動作を行なうことが
可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第８図は本発明の詳細な説明図で、第１図はマ
ツサージ機本体の外観図、第２図は縦断面図、第３図は
機構部の水平断面図、第４図は駆動部の斜視図、第５図
はもみ輪の垂直断面図、第６図はもみ輪の横断面図、第
１図は操作部の外観図、第８図はフラッシュ回路図であ
る。 １・・・・・・マツサージ機本体、３・・・・・・背も
たれ部、８・・・・・・回転軸、１８・・・・・・もみ
部、１７ 、１７’・・・・・・もみ輪、２０ 、２０
’・・・・・・ガイドレール、２４・・・・・・連結ア
ーム、２５・・・・・・モータベース、２６・・・・・
・モータ、２７・・・・・・プーリ、２９・・・・・・
従動プーリ、３０・・・・・・プーリ軸、３６・・・・
・・ウオーム、４０・・・・・・遊動子、４３・・・・
・・作用杆、４４・・・・・・ソレノイド、５０・・・
・・・ねじ軸、５１・・・・・・回転ねじ、５２・・・
・・・ウオームホイール、５４・・・・・・操作部、６
２・・・・・・フラッシュ回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 椅子の背もたれ部に施療者の背中に接するもみ部を
   設けてマツサージ動作を行なう椅子式マツサージ機にお
   いて、２つのもみ輪をその駆動源となる回転軸に互いに
   反対方向に傾斜させて装着してなるもみ部と、背もたれ
   部の裏側に背もたれ部の曲線に沿って曲線状に設けたガ
   イドレールに嵌装されて上記もみ部回転軸の移動を案内
   するガイド部と、背もたれ部の後方位置に上下方向に直
   線状に固定設置されるねじ軸と、このねじ軸と噛合って
   外部から回転力を与えられてねじ軸に沿って上下動する
   と共に上記もみ部回転軸を上記ガイド部に案内させて上
   下動させる回転ねじと、この回転ねじの上下動に伴なっ
   て上記ねじ軸に沿って上下動し、かつ上記もみ部にもみ
   動作源となる動力を供給すると共に上記回転ねじに回転
   力を供給する駆動部とを備えたことを特徴とする椅子式
   マツサージ機。