JPS5926090Y2 - モ−ル取付け用クリツプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモール取付は用クリップに関し、特に頭部付き
釦、いわゆるＴスタッドを介してモールを取付けるモー
ル取付は用クリップに関するものである。

車体、家庭電化製品、家具等に装飾用のモールを取付け
る手段として、モールを取付けるべき位置に複数個のＴ
スタッドを配列固定するとともに各Ｔスタッドにクリッ
プを嵌着し、このクリップにモールを係止させる手段が
とられている。

この場合、Ｔスタッドの配設位置のずれ、クリップの方
向性、モールの形状寸法誤差に起因して、クリップのモ
ールの取付けけが困難であったり、クリップが破損した
り、取付は状態においてモールが変形したりする等の問
題がある。

本考案はこれ等の問題を解決するためになされたもので
ある。

第４図ないし第６図は、従来のこの種クリップの代表例
を示すもので、合成樹脂製のクリップは、Ｕ字型部分１
０とその両端部を連結する円弧状外周部２０とにより外
形を構成し、Ｕ字型部分１０の平行な両側部にモール支
持部３０ａ、３０ｂを形成している。

Ｕ字型部分１０の基部内側には半円形の切欠き４０を設
けるとともに、円弧状外周部２０の内側にはＴスタッド
（以下、スタッドと略称する）Ｔの頭部Ｔ２をさし込む
べきさし込み口５０を設け、該さし込み口５０のＵ字型
部分寄りの両側に突起部６０ａ、６０ｂを形成し、これ
等の先端面と上記切欠き４０との間にスタッド軸部Ｔ１
を嵌着すべき取付は孔７０を形成している。

このクリップによりモールを取付ける場合には、先ずス
タッドＴをモール被取付は体に固着し、その頭部Ｔ２に
クリップのさし込み口５０をさし込み、クリップを横に
移動させ突起部６０ａ、６０ｂの対向端部を押し拡げて
スタッド軸部Ｔ１を取付は孔７０に嵌入せしめる。

このようにしてモール被取付は体Ｂのモール取付は位置
に配設した各スタッドにそれぞれクリップを取付け、全
クリップのモール支持部３０ａ、３０ｂの方向がそれぞ
れ一致するように調整し、第６図に示す如くモールＭの
側縁湾曲部Ｍａ、Ｍｂをクリップのモール支持部３０ａ
、３０ｂに係合させることによりモールを取付けるので
ある。

ところで、この種従来のクリップにおいては、クリップ
のモール支持部３０ａ、３０ｂが平行位置にあるため各
クリップの方向を一致させる作業が必要である。

そしてこの作業は目測で行なっているために若干の不一
致をまぬがれず、取付けたモールが変形したり、またモ
ールの取付けが困難であったり、無理に取付けるとクリ
ップが破損したりするのである。

またその構造上、モール支持部３０ａ、３０ｂの撓みは
微少であって、モールの形状寸法に若干の誤差がある場
合も取付けが困難である。

上記障害を解決する本考案のクリップの実施例を第１図
ないし第３図に示す。

合成樹脂製のクリップの外周形状は円形であって、外周
縁の下側には全周にわたってモールＭの側縁Ｍａ、Ｍｂ
を係止するカギ状のモール支持部１を形成している。

クツツブの中央にはスタッド軸部Ｔ１に嵌合する取付は
孔２を形成し、該取付は孔２は、クリップの外周に開口
してスタッドＴを取付は孔２に導く案内溝３に連通して
いる。

上記取付は孔２はクリップ外周と同心円であってスタッ
ド軸部Ｔ１とほぼ同一径とし、案内溝３の開口部の幅は
スタッド軸部Ｔ１の径より大きく、取付は孔２との連通
部分の幅はスタッド軸部Ｔ１の径よりもやや小さくしで
ある。

クリップ外周部と上記取付は孔２との間には、一端が上
記案内溝３と連通ずる一対の溝条４ａ、４ｂがクリップ
外周と同心円状に設けである。

そして、上記取付は孔２と溝条４ａ、４ｂとの間には案
内溝３により開口した内側の環状部６を形成し、溝条４
ａ、４ｂの外側には同じく案内溝３により開口した外側
の環状部５を形成する。

環状部５，６は、取付は孔２および案内溝３の中心を通
る直径位置において連結されている。

外側の環状部５の開口対向端は、内側の環状部６と同程
度に薄くしてスタッドＴの挿入を容易ならしめるための
切欠き部５１ ａ、 ５１ ｂを形成している。

上記クリップによりモールを取付けるに際しては、第３
図に示す如く、先ず車体等のモール被取付は体Ｂに固着
したスタッドＴの軸部Ｔ１を案内溝３より挿入し、内側
の環状部６の対向端を拡開させて押し込むことにより取
付は孔２にスタッド軸部Ｔ１を嵌着させる。

そしてモールＭの側縁の湾曲端縁部Ｍａ、Ｍｂをクリッ
プ外周縁のモール支持部１に係止することによりモール
Ｍを固定するのである。

しかして本考案のクリップにおいては、その外周形状を
円形として外周縁の全周にわたってモール支持部１を設
けたことにより、たとえ各クリップのスタッドＴへの取
付は方向が不揃いであっても方向性に全く規制されずモ
ールを取付けることができる。

また、モール支持部１を形成する外側の環状部５は案内
溝３により開口し、かつ該環状部５の内側のはぽ全周に
わたって案内溝３と連通する溝条４ａ、４ｂを設けて環
状部５全体が溝条４ａ、４ｂ側、すなわち内径方向へ撓
み、外周縁にモール支持部１を形成した環状部５の径が
変化し得るようになしたことにより、たとえ各クリップ
の配列位置に若干のずれがあり、またモールに形状寸法
誤差があったとしても、これ等のずれや誤差は案内溝３
および溝条４ａ、４ｂにより吸収されて容易にモールを
取付けることができる。

上記の如く本考案のモール取付は用クリップは構造が簡
単であり、かつ従来のこの種クリップにおける障害を解
決して作業性容易にモールの取付けを行ない得るもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案のクリップの実施例を示す
もので、第１図は上部斜視図、第２図は平面図、第３図
は組付は断面図である。 第４図ないし第６図は従来のクリップの代表例を示すも
ので、第４図は上部斜視図、第５図は平面図、第６図は
組付は断面図である。 第１図ないし第３図において、１・・・・・・モール支
持部、２・・・・・・スタッド取付は孔、３・・・・・
・スタッド案内溝、４ａ、４ｂ・・・・・・溝条、５・
・・・・・外側環状部、６・・・・・・内側環状部、 第４図ないし第６図において、３０ａ、３０ｂ・・・・
・・モール支持部、５０・・・・・・スタッド案内溝、
７０・・・・・・スタッド取付は孔、第３図および第６
図において、Ｔ・・・・・・スタッド、Ｍ・・・・・・
モール、Ｂ・・・・・・モール被取付は体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体等のモール支持体に複数の頭付き釦を配列固定する
   とともに各釦にクリップを嵌着し、これ等クリップを介
   してモールをモール支持体に係止せしめるようになした
   モール取付は構造に用いるクリップにおいて、合成樹脂
   製のクリップの外周を円形状に成形し、その外周縁に全
   周にわたってモールの側縁を係止させるモール支持部を
   設け、クリップの中央部にはモール被取付は体に固定し
   た頭部付き釦の軸部を嵌合する取付は孔を設けるととも
   に、モールの外周部と該取付は孔とを連通し上記釦を取
   付は孔に導く案内溝を設け、クリップの外周縁と取付は
   孔との間に該取付は孔を囲み一端が上記案内溝と連通ず
   る一対の溝条を設けてクリップの外周に上記案内溝にお
   いて開口する環状部を形成したモール取付は用クリップ
   。