JPS5924050Y2 - 原稿插入案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複写装置やそれに組合せて用いる原稿自動送り
装置等の原稿挿入口の前方に延在し、その原稿挿入口へ
手差しされる原稿の挿入を案内する原稿挿入案内装置に
係る。

複写装置やそれに組合せて用いる原稿自動送り装置等の
原稿挿入口の前方には、多くの場合、その原稿挿入口へ
の原稿の挿入を案内する原稿挿入案内板が取り付けられ
ている。

従来、かかる原稿挿入案内板を有する原稿自動送り装置
は、一般に第１図に示す如き構成を有するものである。

第１図に於いて、符号１及び２は複写装置のコンタクト
ガラス（原稿載置台）３の両側部に回転自在に配置され
たローラであり、このローラ１，２間には無端状の原稿
搬送ベルト４が掛は渡されている。

この原稿搬送ベルト４はテンションローラ５により所定
のテンションを与えられるようになっていると共に、例
えば図には示されていない駆動装置により図にて時計方
向に回転駆動されるローラ１により示矢方向に走行され
るようになっている。

この原稿搬送ベルト４のアンダーパス部は前記コンタク
トガラス３の上面に実質的に摺接し、原稿をコンタクト
ガラス３に押し付ける圧板要素として作用するようにな
っている。

又、原稿搬送ベルト４のオーバーパス部の上方には、実
質的に水平に延びる下部案内板６と、更にこれの上方に
隔置された上部案内板７とが配置されており、この両案
内板６，７により前記ローラー１の上部周面に臨む原稿
挿入口８が設けられている。

原稿挿入口８の部分には前記ローラー１に掛は渡されて
いる部分の原稿搬送ベル１へ４に対向しこれに選択的に
摺接−離間するピンチローラ−９が配置されていると共
に、このピンチローラ−９の部分と前記コンタクトガラ
ス３の一側部との間には前記ローラー１の外周囲を囲繞
すべく断面半円状をなす固定案内板１０が設けられてい
る。

このローラー１すなわち該ローラーに巻き掛けられた部
分のベルトと固定案内板１０とで原稿ターン部を構成し
ている。

上述した如き構造からなる原稿自動送り装置を用いて原
稿りをコンタクトガラス３上に送り込む場合は、まず複
写しようとする原稿りを、前記下部案内板６と上部案内
板７との間を通して原稿挿入口８からそれの先端縁部が
第一のストッパー爪１１に当るまで手によって挿入する
。

かかる状態に於いて、次に図には示されていないフィー
ドスイッチを操作すると、前記第一のストッパー爪１１
が図示する如き位置から原稿搬送路外に後退し、それと
同時にピンチローラ−９がローラー１に向けて押し付け
られ、前記原稿りが示矢方向に走行している原稿搬送ベ
ルト４によって固定案内板１０に案内されながらコンタ
クトガラス３上に送られ、そしてコンタクトガラス３上
を滑ってその先端縁部が第二のストッパー爪１２に当る
まで、換言すればコンタクトガラス３上の正規の位置に
まで自動的に搬送される。

尚、上述した如くコンタクトガラス３上の正規の位置に
まで搬送された原稿りはその後、露光され、その露光完
了後、第二のストッパー爪１２が解除されたのち前記原
稿搬送ベルト４によって図にて左側に排出される。

しかし、上述した自動原稿送り装置の原稿挿入案内装置
、即ち下部案内板６と上部案内板７は、互いに実質的に
真直ぐな水平面になっており、その為第２図に示す如く
原稿りの後端縁部を押さえてそれを下部案内板６と上部
案内板７との間に挿入すると、原稿りの先端縁部側の挿
入抵抗により、原稿りのフリーな部分で波打ちが発生し
、挿入が不完全になったり、操作性が低下する。

原稿先端の挿入抵抗について、いよ少し詳しく説明する
。

手差しで挿入された原稿は、当初、上下の案内板に沿っ
て略水平方向に進行するので、さしたる抵抗を受けない
。

しかし、原稿移動方向の前方には、ピンチローラ−９及
び原稿ターン部を構成する固定案内板１０が配置されて
いるので、原稿の先端は、これらに衝合、摺接してその
進行方向を変えられると共にピンチローラ−やベルトと
の摩擦による挿入抵抗を受けることになる。

特に原稿が薄紙の場合は上述した如き波打ち現象が現れ
やすく、セットしにくいという不具合を残している。

本考案は従来の原稿挿入案内装置に於ける上述した如き
不具合に鑑みて提案されたものであり、薄紙の原稿であ
っても波打ち等を生じることなく、それをスムーズに且
つ確実に原稿案内口に案内することのできる新しい型の
原稿挿入案内装置を提供することを目的としている。

かかる目的は、本考案によれば、複写装置やそれに組合
せて用いる原稿自動送り装置等の原稿挿入口前方に延在
する原稿挿入案内装置にして、前記原稿挿入口への原稿
挿入方向に沿って下方に凸となる向きに彎曲した彎曲案
内板、具体的には、原稿搬送ベルトのオーバーパス部の
上方に配置されていて、下方に向けて凸となる原稿案内
面を有する下部案内板と、上記ベルトを巻き掛けたロー
ラーの上方から上記下部案内板の一部の上方にかけて延
在していて、上記ローラーに対向する部分においてはロ
ーラー周面に沿って上方に向けて凸となり、上記下部案
内板に対向する部分においては上記下部案内板に沿って
下方に向けて凸となる原稿案内面を有する上部案内板と
からなる案内板を含んでいる如き原稿挿入案内装置によ
って遠戚される。

以下に添付の図を用いて本考案を実施例について詳細に
説明する。

第３図は本考案による原稿挿入案内装置を備えた原稿自
動送り装置の要部、即ち原稿挿入案内装置配置部分を示
す概略構成図である。

尚、第３図に於いて第１図及び第２図に対応する部分は
第１図及び第２図に付した符号と同一の符号を付しであ
る。

本考案によるときは、原稿挿入口８の前方、図にて左側
に延在する下部案内板２０が前記原稿挿入口８への原稿
挿入方向において下方に凸となる向きに彎曲している。

又この下部案内板２０の上方に隔置して配置される上部
案内板２１も前記下部案内板２０に対応して特にそれの
下端部を彎曲形成されている。

すなわち、下部案内板２０は、原稿搬送ベルト４のオー
バーパス部の上方に配置されていて、その原稿案内面は
下方に向けて凸となるように彎曲させられている。

一方、上部案内板２１は、ローラー１の上方から下部案
内板２０の一部の上方にかけて延在している。

そして、上部案内板２１は、ローラー１に対向している
部分においてはローラー周面（具体的には原稿ターン部
の原稿搬送ベルト）に沿って上方に向けて凸となり、下
部案内板２０に対向する部分においては、これに隔置し
て下方に向けて凸となる原稿案内面を有している。

原稿りを前記下部案内板２０上を滑らせながら原稿挿入
口８へ手差しで挿入すると、原稿りは前記下部案内板２
０の上面に倣って下方に向けて凸となるように彎曲し、
次いで上部案内板２１によって上方に向けて凸となるよ
うに彎曲させられて進行することになる。

その為、原稿りはそれ自身が備えている腰の強さ、即ち
剛弾性による反撥力により前記下部案内板２０上に密着
した態様並びに上部案内板２１の下面の原稿案内面に密
着した態様にて案定して滑らかに原稿挿入口８へ挿入さ
れることになる。

従って、カールした原稿や折れ、波打ちがある原稿でも
平らに伸ばされて滑らかに挿入されることになり、従来
の如き波打ちが発生することが回避される。

以上に於いては本考案を特定の実施例について詳細に説
明したが、本考案はこれに限定されるものではなく本考
案の範囲内にて種々の実施例が可能であることは当業者
にとって明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の型の原稿挿入案内装置を備えた原稿自動
送り装置の一般的構成例を示す概略構成図、第２図は第
１図に示した従来の原稿挿入装置を用いて原稿を挿入す
る際に発生する波打ち現象を説明する説明図、第３図は
本考案による原稿挿入案内装置を備えた原稿自動送り装
置の要部を示す概略構成図である。 １．２・・・・・・ローラー、３・・・・・・コンタク
トガラス、４・・・・・・原稿搬送ベルト、６・・・・
・・下部案内板、７・・・・・・上部案内板、８・・・
・・・原稿挿入口、２０・・・・・・下部案内板、２１
・・・・・・上部案内板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アンダーパス部でコンタクトガラスの上面を実質的に摺
   擦して回動する無端状の原稿搬送ベルトと、このベルト
   を巻き掛けられていて、原稿ターン部を構成するローラ
   ーと、このローラーの原稿ターン部周面に対して進退自
   在のストッパとを具備していて、上記ストッパに衝合す
   る位置まで手差しで挿入された原稿を、回動するベルト
   によって上記原稿ターン部を経て上記コンタクトガラス
   上面へ搬送する原稿自動送り装置において、上記原稿搬
   送ベルトのオーバーパス部の上方に配置されていて、下
   方に向けて凸となる原稿案内面を有する下部案内板と、
   上記ローラーの上方から上記下部案内板の一部の上方に
   かけで延在していて、上記ローラーに対向する部分にお
   いてはローラー周面に沿って上方に向けて凸となり、上
   記下部案内板に対向する部分においては上記下部案内板
   に沿って下方に向けて凸となる原稿案内面を有する上部
   案内板とからなる原稿挿入案内装置。