JPS5923028Y2 - 筆記具用軸 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水性インキを使用するサインペン用軸及びボー
ルペン用軸等の改良に関する。

周知の筆記Ｖ（のながで゛も水性インキを使用したサイ
ンペンやボールポン等の筆記具は、水性インキをインキ
吸蔵体に含浸せしめて軸筒内に収容した構造のものが多
いが、この構造の筆記具はインキ吸蔵体から飛散して軸
筒内面に附着したインキ飛沫か、軸筒先端近くの通気孔
から漏出したり、角型ペン先とペン先取付孔とで構成さ
れる通気路から漏出したりしてｆ指、衣服、紙面等を汚
損する一ト利かあった。

二ｌしらの下利は筆記具を振ったり、落したりするとし
ば゛しは見られるので゛あるが、その原因は、これらの
動作によってインキ吸蔵体から飛散して軸筒内面に附着
したインキ飛沫が、これら動作による振動、揺動、衝撃
等で軸筒の先端へ梯動することによって惹起されること
を突止めた。

本考案は、かかる知見に基づいてなされたものて゛、軸
筒内に構成した筆記用室の端部に設けた切割又は通気孔
を、該室の環状通気路を介して縦通気路に連通せしめて
、軸筒内性の通気性を向上せしめると共に、上記切割又
は通気孔と、縦通気路とを周方向にずれた位置に配する
ことによって、筆記具を構成した場合、インキ吸蔵体が
らインキ貯蔵室内面に飛散耐着したインキ飛沫が、筆記
用室へ移動することかあっても、上記切割又は通気孔か
ら漏出する惧れのないすぐれた筆記具が得られる軸の提
供を目的とする。

本考案の実施例をボールペン構成の場合について図面で
説明すれば、軸筒１は内部をインキ貯蔵室２と筆記用室
３とに区画し、インキ貯蔵室２内にはインキ吸蔵体７を
収容し、筆記用室３にはインキ誘導芯８及び転球９等の
筆記部材を備えた筆記部材用ホルダー１０を嵌合せしめ
る。

そして、インキ貯蔵室２と筆記用室３との境界には内向
突縁１１を突設し、この突縁には貫通孔１２を開穿せし
め、インキ貯蔵室２の内面にインキ飛沫が附着しても内
向突縁１１で゛不多動を遮断して筆記用室３内への浸入
を防１卜せしめ、４通孔１２にはインキ誘導芯８を貫通
せしめて末端をインキ１汲蔵体７中に挿入せしめる。

軸筒１のインキ貯蔵室２にはインキ吸蔵体７の一端を支
承支持する支持突条１３を適宜数円周卜に突設すると共
に、この突条と交互に勾配のついた縦凸条１４を配ダ１
昆ＩＪ設せしめ、この縦凸条インキ吸蔵体７の一端にま
５ける周囲を押圧せしめる。

軸筒１の筆記用室３における筒壁端部には端縁に達する
切割４又は通気孔（図示せず）を設け、かつ該端部内面
には切割４に連通する環状通気路５を周ｊＪ−向に構成
し、さらにこの環状通気路から内向突縁１１の周辺に達
する適数の縦通気路６を構成し、この縦通気路を切割４
叉は通気孔と周方向にずれた位置に配置する。

かくして、筆記用室３内外の空気の流通をはかり、筆記
用室３内に流入した空気を内向突縁１１の貫通孔１２と
インキ誘導芯８との微細な間隙を通してインキ貯蔵室２
に導き、インキ吸蔵体７の他端から該吸蔵体中に流入せ
しめて、貯蔵されているインキをインキ誘導芯８に移動
せしめ、回転する転球９にインキを耐着せしめる。

そして、インキ貯蔵室２の筒壁内面に付着したインキ飛
沫が、かりに内向突縁１１の貫通孔１２を通って筆記用
室３へ移動することかあっても、切割４又は通気孔と縦
通気路６とを周Ｊｊ向にすれた位置に配しであることに
より、筆記部材用ホルダー１０を筆記用室３に嵌合して
筆記具を構成すると、筆記用室３へ移動したインキ飛沫
が、切割４又は通気孔へ向って直接移動することを筆記
部材用ホルダー１０が阻止し、該インキ飛沫を環状通気
路５内に迂回せしめ、切割４又は通気孔から漏出ＬＩＩ
くなるように構成する。

内向突縁１１は、必要に応じてインキ貯蔵室２と筆記用
室３との境界において、軸筒１と同一体又は別体に突設
し、中心に貫通孔１２を開穿せしめ、断面形状は第１図
及び第３図に示す如く軸筒１との境界から貫通孔１２の
孔縁に至るに従って求心方向へ次第に肉薄く形成する。

しかして、内向突縁１１の断面形状は上記に限定される
ものではない 本考案は斜上のように、軸筒内にインキ貯蔵室と、筆記
部材用ホルダーを嵌合する筆記用室とを画成し、その筆
記用室の筒壁端部には端縁に達する切割叉は通気孔を設
け、かつ該筒壁の内面端部には上記切割又は通気孔に連
通ずる環状通気路を周方向に構成し、さらに筆記用室の
筒壁には環状通気路からインキ貯蔵室との境界に達する
縦通気路を構成すると共に、上記切割又は通気孔と縦通
気路とを周方向にずれた位置に配したから、切割又は通
気孔、環状通気路、縦通気路等によって、軸筒内外の通
気性の向トを図り得るのは勿論であるが、特に環状通気
路を介して、切割又は通気孔と縦通気路とが、周方向に
ずれた位置に配設されていることにより、内向突縁の有
無に拘わらず、筆記用室に筆記部材用ホルダーを嵌合し
て筆記具を構成すると、インキ貯蔵室内に飛散したイン
キ飛沫が、筆記用室へ移動することがあっても、インキ
飛沫が切割又は通気孔へ向って直接移動することを前記
ホルダーで阻止でき、環状通気路内に迂回せしめ得、切
割又は通気孔から漏出し難くすることか′できる。

従って、インキ貯蔵室のインキ飛沫が筆記用室から漏出
する惧れが極減し、手指、衣服、被筆書面等がインキで
汚染される惧れを除去で゛き、いつでも安心して使用し
える筆記具が得られる。

よって、周知の筆記具における前記不利欠点を解泪せし
ぬえて所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の軸を使用して構成した筆記具の一部を
切欠縦断して表わした正面図、第２「ス１はＸ−Ｘ線に
沿える拡大縦断側面図、第３図は要部を縦断して表わし
た拡大斜視図で゛ある。 図中、１は軸筒、２はインキ貯蔵室、３は筆記用室、４
は切割、５は環状通気路、６は縦通気路、１０は筆記部
材用ホルダーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸筒内にインキ貯蔵室と、筆記部材用ホルダーを嵌合す
   る筆記用室とを画成し、その筆記用室の筒壁端部には端
   縁に達する切割又は通気孔を設け、かつ該筒壁の内面端
   部にはＬ記切割又は通気孔に連通ずる環状通気路を周方
   向に構成し、さらに筆記用室の筒壁には環状通気路がら
   インキ貯蔵室との境界に達する縦通気路を構成すると共
   に、−Ｌ４ｉ２切割又は通気孔と縦通気路とを周方向に
   ずれたｆｉｌ置に配したことを特徴とする筆記具用軸。