JP4340054B2 - 液体容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を一時的に貯溜する液体溜部を有する液体容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外気と内部気圧との気圧差の変動等に起因する空気の膨張によって収納する液体が漏れて、先端部の液体供給部からボタ落ちが発生するなどの問題があり、かかる問題を防止するために液体溜部を備えた液体容器が多数、知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0003】
液体溜部は、所謂、蛇腹状に形成された溝からなる貯溜タンクを有しており、該貯溜タンクは、タンクと先端供給体とを連結する誘導部の外周側に誘導部とは隔離されて設けられている。そして、液体溜部の後端部に、タンクと連通する液体流通口を有し、液体溜部の先端部に、外部と連通するエア流通口を有している。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−2989号公報(図1〜図4)
【特許文献2】
特表平11−512668号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の液体容器においては、内部気圧の上昇により、タンクから溢れ出た液体は、液体流通口を通り、蛇腹状溝からなる貯溜タンクに溜まり、気圧が元に戻ると、貯溜タンクから液体流通口を通りタンク内へと戻る。しかしながら、タンクから溢れ出た液体全てが、タンクへ戻ることはできず、必ず、貯溜タンクにはタンクに戻らない液体が溜まってしまう。そのため、貯溜タンクに溜まった液体を使用することができない、という問題がある。
【0006】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、その目的は、気圧変動によって溢出する液体を貯溜することができて、液漏れを防止することができると共に、貯溜した液体を全て使いきることができる液体容器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、液体が収納されたタンクを有する本体部と、本体部の先端側にあって液体を供給する先端供給体と、タンクと先端供給体との間を連結してタンクからの液体を先端供給体へと誘導する誘導部と、外部と連通するエア流通口、タンクまたは誘導部と連通する液体流通口及びタンクからの溢出する液体を貯溜する貯溜タンクを有する液体溜部と、を備えた液体容器において、
前記本体部は、その内部空間がタンクを構成する液体収納管と、液体収納管の外周側に外軸とを有しており、前記貯溜タンクは、液体収納管の外周面と外軸の内周面の間に設けられ、前記液体流通口は、前記貯溜タンクと前記タンクまたは前記誘導部との間に形成され、前記貯溜タンクを介して前記エア流通口と連通され、前記貯溜タンクは、前記液体流通口よりも反先端供給体側で液体を貯溜することを特徴とする。
【0008】
タンク内の圧力が上昇すると、タンクから溢出した液体は、液体溜部の液体流通口から貯溜タンクへと移動して、貯溜タンクに貯溜される。これにより、タンクから溢出した液体が貯溜タンクに退避されるために、先端供給体へと流れ出ることはなく、先端供給体からのボタ落ちを防止することができる。
【0009】
タンク内の圧力が元に戻ると、貯溜タンクに貯溜された液体は、エア流通口を通じて導入される外気からの圧力により、貯溜タンクから液体流通口を通りタンクに戻る。また、液体容器を使用するために、先端供給体を下方に向けると、貯溜タンクに溜まった液体は、重力及びエア流通口を通じて導入される外気からの圧力により、液体流通口へと向かい、誘導路を通り先端供給体へ供給される。貯溜タンクは、液体流通口よりも反先端供給体側で液体を貯溜するために、貯溜タンクに貯溜された液体は全て重力により液体流通口に向かい、液体流通口より毛細管現象によってタンク内へ導かれることによって使用される。こうして、貯溜タンクに溜まった液体を完全に使用することができるようになる。
【0011】
請求項記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記液体溜部の液体流通口が、タンクと誘導部の連結点よりも先端供給体側に配置されていることを特徴とする。この構成により、タンク内の気密性をタンク内の液体によって確実に確保することができる。このことによって、タンク内にエアの進入を阻止でき、液体の先端供給体からのボタ落ちを防止することができる。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記タンクが、前記液体溜部のエア流通口、貯溜タンク及び液体流通口を介してのみ外気と連通されることを特徴とする。この構成により、貯溜タンクに液体が貯溜されている状態においては、タンクは外部と遮断された密閉状態にあるため、タンクからの液体が先端供給体に供給される前に、常に重力及び外気からの圧力が加わっている貯溜タンク内の液体が先に先端供給体に供給されることとなる。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項記載のものにおいて、前記貯溜タンクが、液体流通口からエア流通口まで延びる一本の路で構成されることを特徴とする。この構成により、貯溜タンクに液体が貯溜されている状態において、タンクを確実に密閉状態にすることができる。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のものにおいて、前記液体収納管の外周面に形成された溝が前記貯溜タンクを構成することを特徴とする。この構成により、液体流通口よりも反先端供給体側に液体を貯溜することができる。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項記載のものにおいて、前記溝が、液体収納管の外周面を周方向に往復しながら軸方向に進む形状で延設されることを特徴とする。この構成により、貯溜タンクの容積を確保することができる。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項記載のものにおいて、前記溝が、液体収納管の外周面を螺旋状に進む形状で延設されることを特徴とする。この構成により、貯溜タンクの容積を確保することができる。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のものにおいて、前記外軸の内周面と前記液体収納管の溝とで前記貯溜タンクが構成され、さらに、貯溜タンクを構成する溝が形成されていない液体収納管の外周面に形成された直線状の溝が、前記エア流通口と外部とを繋ぐエア流通路を構成することを特徴とする。この構成により、エア流通路を確保することができる。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のものにおいて、前記本体部が、液体収納管の外周側で且つ外軸の内周側に、中軸を有しており、前記中軸の内周面と前記液体収納管の外周面に形成された溝とで前記貯溜タンクが構成され、さらに、中軸の外周面と外軸の内周面との間に形成された隙間が、前記エア流通口と外部とを繋ぐエア流通路を構成することを特徴とする。この構成により、エア流通路を確保することができる。
【0019】
請求項10記載の発明は、請求項1ないしのいずれか1項に記載のものにおいて、前記本体部が、液体収納管の外周側で且つ外軸の内周側中軸を有しており、前記中軸の内周面と前記液体収納管の外周面とで前記貯溜タンクが構成され、さらに、中軸の外周面と外軸の内周面との間に形成された隙間が、前記エア流通口と外部とを繋ぐエア流通路を構成することを特徴とする。この構成により、液体流通口よりも反先端供給体側に液体を貯溜することができ、貯溜タンクの容積を確保することができると共に、エア流通路を確保することができる。
【0020】
請求項1記載の発明は、請求項1ないし1のいずれかに1項に記載のものにおいて、前記誘導に面してその外周側には、誘導部から溢出する液体を貯溜する第2貯溜タンクが設けられることを特徴とする。誘導に面した第2貯溜タンクにおいても、タンクからの溢出した液体を貯溜することができるために、先端供給体からの液体のボタ落ちを一層確実に防止することができる。
【0021】
請求項1記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記第2貯溜タンクが、液体を収納可能な形状、または、液体を吸収可能な液体保持部材で構成されることを特徴とする。
【0022】
請求項1記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記第2貯溜タンクが、第2エア流通路によって外気と連通されることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0024】
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係る液体容器の第1実施形態を表す縦断面図及び一部のみ断面とした部分縦断面図である。
【0025】
この液体容器10は、本体部12を備えており、該本体部12は、外軸14と、該外軸14内に同心的に挿入される液体収納管16とから構成される。液体収納管16の内部空間の一部がタンク18を構成しており、該タンク18内に、文具用、画材用、化粧用、医薬用等の液体が収納される。
【0026】
外軸14の先端部に設けられた先端開口14aからは、使用時に、液体を所定の箇所に供給する液体供給体であるペン先20が突出している。尚、本発明の液体供給体であるペン先としては、図示した形態のものに限らず、万年筆ペン先、ボールペン先、フェルトペン先、筆先等の任意のペン先とすることができる。
【0027】
ペン先20は、その基部が内栓22に固定されており、内栓22は、その前鍔22aが外軸14の内部段面と液体収納管16の先端面との間に挟着されて、本体部12に固定されている。前鍔22aの外径は液体収納管16の先端面の外径よりは若干小さくなっているとよく、その構成により、後述の液体収納管16のエア流通路16dと内栓22の前方の空間との流通を確保するようになっている。内栓22の中心孔22bには、中継芯24が貫通しており、該中継芯24の後端はタンク18内へと突出しており、中継芯24の先端は前記ペン先20に当接している。この内栓22の中心孔22bと中継芯24とが、タンク18からの液体をペン先20へと誘導する誘導部を構成する。尚、ペン先20と中継芯24を一体品で構成することも可能である。
【0028】
内栓22の後端部には、スリット22cが形成されており、このスリット22cは、内栓22の後端から先端方向へとある程度の長さを持ち、深さは外周面から中心孔22bまで達しない途中まで径方向に伸びている。そのスリット22cの断面積は、毛細管現象により液体が移動できる程度のものとなっており、例えば、その深さを0.1mm以上、幅を0.01mm〜0.5mm程度、または深さと幅の寸法を逆にした程度とすることができる(図3参照)。スリット22cの深さは、図11に示すもののように中心孔22bまで到達する深さとすることもでき、スリット22cを介して以下に述べる液体流通16aが中継芯24と繋がるようにすることもできる。その場合、好ましくは、タンク18と面する所で、流体流通16aと中継芯24とが繋がるようにするとよい。
【0029】
スリット22cに連通するようにして、液体収納管16の周面には液体流通口16aが穿設されている(図4参照)。この液体流通口16aに連続して、ペン先20と反対側である後側の液体収納管16の外周面には、1本のオーバーフロー液体流路16bが形成される。このオーバーフロー液体流路16bは外軸14の内周面と共に、貯溜タンク28を構成するもので、液体収納管16の外周面に形成された溝である。その溝の長さを長く、即ち貯溜タンクの容量を確保するべく、オーバーフロー液体流路16bは、液体収納管16の外周面を周方向に行ったり来たり往復しながら軸方向に進む形状で延設されている。オーバーフロー液体流路16bの形状としては、図示した以外にも螺旋状に延設することも可能である。
【0030】
この貯溜タンク28は、タンク18の外周側を、液体収納管16によって隔離されて、配設される。そして、オーバーフロー液体流路16bの後端は、エア流通口16cとなる。さらに、エア流通口16cに続いて、液体収納管16の外周面には、1本の直線状のエア流通路16dが形成される。このエア流通路16dは外軸14の内周面と共に、エア流通路を構成するもので、液体収納管16の外周面のオーバーフロー液体流路16bの形成されていない部分に形成され軸方向に直線状に伸びる細い溝である。このエア流通路16dは、外軸14の先端部の内周面に形成された複数のリブ14cの間に形成される空隙、及び外軸14の最先端部の内周面に形成された複数のリブ14dの間に形成される空隙に連通しており、この空隙から先端開口14aを通り外部と連通している(図5参照)。この液体流通口16a、貯溜タンク28及びエア流通口16cから液体溜部が構成される。尚、リブ14c、14dのいずれか一方は省略可能である。
【0031】
キャップ30は、外軸14の先端部に着脱可能に装着される。キャップ30は、外キャップ32(図6参照)と、外キャップ32内に同心的に挿入され、摺動可能となった内キャップ34(図7参照)とを備えている。内キャップ34には、その端部に鍔部34aが形成されており、該鍔部34aが外キャップ32の内周面に形成された環状凸部32aに当接して、内キャップ34の外キャップ32からの抜止めがなされている。環状凸部32aは全周に形成されたものではなく部分リブでもよい。また、外キャップ32の内周面には、外軸14に嵌合可能なリブ32cが形成されている。
【0032】
外キャップ32の頂部には、円弧状のエア流通孔32bが形成されており、一方の内キャップ34の頂部には、該円弧状のエア流通孔32bに挿入可能な円弧状の突出部34bが形成されている。また、外キャップ32の頂部と内キャップ34の頂部との間には、スプリング36が介挿されており、スプリング36が両者を離反する方向に付勢している。
【0033】
キャップ30が外軸14の先端部に装着されると、外軸14の先端部に形成された嵌合部14eが外キャップ32のリブ32cに嵌合し、外軸14は、内キャップ34に当接して、内キャップ34を外キャップ32の頂部へと押し出す。これにより、内キャップ34は、スプリング36のバネ力に抗して、外キャップ32の頂部へと移動して、内キャップ34の突出部34bが外キャップ32のエア流通孔32bの中へと挿入される。よって、キャップ30は外観上、孔の無いように見え外観を損なわない。一方、キャップ30が外軸14から取り外されると、スプリング36のバネ力により、内キャップ34の突出部34bが、外キャップ32のエア流通孔32bから脱出して、エア流通孔32bはエア流通状態となる。これにより、誤って、キャップ30を飲み込んだ場合でも、エア流通孔32bによって気道が確保されるようになっている。
【0034】
次に、液体容器10の作用を説明する。以上のように構成される液体容器10において、タンク18内の圧力が外気圧に対して上昇した場合、タンク18から溢出した液体は、内栓22のスリット22cを通り、液体流通口16aからオーバーフロー液体流路16bへと移動する。これにより、オーバーフローの液体が貯溜タンク28に退避されるために、ペン先20へと液体が流れ出ることはなく、ペン先20からのボタ落ちを防止することができる。
【0035】
タンク18内の圧力または外気圧が元に戻ると、貯溜タンク28に貯溜された液体は、貯溜タンク28から液体流通口16aを通り、内栓22のスリット22cを通りタンク18に戻る。
【0036】
次に、液体容器10を使用するために、ペン先20を下方に向けると、ペン先20から消費されるに連れて、タンク18内にある液体を中継芯24を通して先端のペン先20へ送ることになる。このとき、エア流通口16cを通じて外気がタンク18へと導入されることになり、貯溜タンク28に溜まった液体は、液体流通口16aと向かい、スリット22cを通りタンク18内へと送り込まれる。結果として、貯溜タンク28に溢れ出た液体は完全に使用されることになる。また、タンク18は、貯溜タンク28を構成するオーバーフロー液体流路16bを通り、エア流通路16dを介して外部と連通する構成となっており、貯溜タンク28が1本のオーバーフロー液体流路16bから構成され、さらにスリット22cの上部がタンク18となっているため、タンク18内は外部と遮断された密閉状態にある。この状態では、タンク18内の液体を使用するためには、タンク18へ空気を送り込む必要があり、そのためには、オーバーフロー液体流路16b即ち貯溜タンク28に溜まった液体が同時にタンク18へと送り込まれることになる。こうして、貯溜タンク28に貯溜された液体は全てタンク18に戻り、使用に供されることとなる。
【0037】
図8は、第1実施形態の変形例である。第1実施形態では、本体部12の後端部、つまり、液体収納管16の後端部に、外軸14の先端部から取り外したキャップ30を取り付けることができる嵌合部が形成されていたのに対して、この変形例では、そのような嵌合部が形成されていない点で異なっており、他の点では同一である。よって、詳細説明は省略する。
【0038】
図20は、第1実施形態の別の変形例である。この例の内栓23は、その前鍔23aが外軸14の内部段面と液体収納管16の先端面との間に挟着されて、本体部12に固定されている。前鍔23aの外径は液体収納管16の先端面の外径よりは若干小さくなっており、その構成により、液体収納管16のエア流通路16dと内栓23の前方の空間との流通を確保するようになっている。内栓23の中心孔23bには、中継芯24が貫通しており、該中継芯24の後端はタンク18内へと突出しており、中継芯24の先端は前記ペン先20に当接している。この内栓23の中心孔23bと中継芯24とが、タンク18からの液体をペン先20へと誘導する誘導部を構成する。
【0039】
内栓23の後端部には、スリット23cが形成されており、このスリット23cは、内栓23の後端から先端方向へとある程度の長さを持ち、深さは外周面から中心孔23bまで達しない途中まで径方向に伸びている。そのスリット23cの断面積は、毛細管現象により液体が移動できる程度のものとなっており、例えば、その深さを0.1mm以上、幅を0.01mm〜0.5mm程度、または深さと幅の寸法を逆にした程度とすることができる。スリット23cの深さは、図11に示すもののように中心孔23bまで到達する深さとすることもでき、スリット23cを介して液体流通孔16aが中継芯24と繋がるようにすることもできる。その場合、好ましくは、タンク18と面する所で、流体流通孔16aと中継芯24とが繋がるようにするとよい。
【0040】
内栓23のスリット23cに連通して、内栓23の外周面には環状溝23dが形成されており、この環状溝23dが、前記液体収納管16の液体流通口16aに連通している。この環状溝23dが形成されていることで、内栓23のスリット23cと液体収納管16の液体流通口16aとが直接連通せずに環状溝23dを介して連通される。よって、内栓23のスリット23cと、液体収納管16の液体流通口16aとの周方向の位置合わせを行う必要がなく、つまり、内栓23を特別な位置決めを行うことなく、本体部12に取り付けることができる。
【0041】
(第2実施形態)
図9及び図10は、本発明に係る液体容器の第2実施形態を表す縦断面図及び一部のみ断面とした部分縦断面図である。
【0042】
この液体容器40は、本体部42を備えており、該本体部42は、外軸44と該外軸44内に同心的に挿入される中軸45と、中軸45内に同心的に挿入される液体収納管46とから構成される。中軸45は、その先端部側に縮径部45aを有しており、該縮径部45aが、外軸44の先端部内のリブ44c、44dに圧接されており、中軸45の縮径部45aより後方の拡径部45cの外周面と外軸44の対応する内周面との間には、隙間が形成されている。液体収納管46の内部空間がタンク48を構成しており、該タンク48内に、文具用、画材用、化粧用、医薬用等の液体が収納される。
【0043】
外軸44の先端部に設けられた先端開口44aからは、使用時に、液体を所定の箇所に供給する液体供給体であるペン先50の先端部50aが突出している。
【0044】
ペン先50は、液体供給体として動作する先端部50aから後部へと延在した延在部50bを有しており、該延在部50bが中軸45の先端部側に伸びた縮径部45aの中心孔45bを貫通している。また、中軸45の縮径部45aの基部と液体収納管46との先端面との間には内栓52の前鍔52aが挟着されて、内栓52が本体部42に固定されている。前記延在部50bは、内栓52の中心孔52bをも貫通して、延在部50bの後端はタンク48内へと突出している。この中軸45の縮径部45aの中心孔45b、内栓52の中心孔52b、及びペン先50の延在部50bが、タンク48からの液体をペン先50の先端部50aへと誘導する誘導部を構成する。尚、ペン先50の先端部50aと延在部50bとを一体に形成しているが、これを別部品で構成することも可能である。
【0045】
内栓52の後端部には、スリット52cが形成されており、このスリット52cは、内栓52の後端から先端方向へとある程度の長さを持ち、深さは外周面から中心孔52bまで達しない途中まで径方向に伸びている。そのスリット52cの断面積は、毛細管現象により液体が移動できる程度のものとなっており、例えば、その深さを0.1mm以上、幅を0.01mm〜0.5mm程度、または深さと幅の寸法を逆にした程度とすることができる。スリット52cの深さは、図11に示すもののように中心孔52bまで到達する深さとすることもでき、スリット52cを介して以下に述べる液体流通孔46aが延在部50bと繋がるようにすることもできる。その場合、好ましくは、タンク48と面する所で、流体流通孔46aと延在部50bとが繋がるようにするとよい。
【0046】
スリット52cに連通するようにして、液体収納管46の周面には液体流通口46aが穿設されている。この液体流通口46aに連続して、ペン先20と反対側である後側の液体収納管46の外周面には、1本のオーバーフロー液体流路46bが形成される。このオーバーフロー液体流路46bは中軸45の内周面と共に、貯溜タンク58を構成するもので、液体収納管46の外周面に形成された溝である。その溝の長さを長く、即ち貯溜タンク58の容量を確保するべく、オーバーフロー液体流路46bは、螺旋状の形状で延設されている。オーバーフロー液体流路46bの形状としては、図示した螺旋状以外にも任意の形状で延設することが可能である。
【0047】
この貯溜タンク58は、タンク48の外周側を、液体収納管46によって隔離されて、配設される。オーバーフロー液体流路46bの後端は、エア流通口46cとなる。そして、エア流通口46cは、液体収納管46の後部に形成された段面と中軸45の後端面との間に形成されており、中軸45の外周面と外軸44の内周面との間に形成された隙間に連通し、さらに、外軸44の先端部の内周面に形成された複数のリブ44cの間で且つ中軸45の縮径部45aとの間に形成される空隙、及び複数のリブ44dの間で且つ中軸45の縮径部45aとの間に形成される空隙に連通しており、この空隙から先端開口44aを通り外部と連通している。この液体流通口46a、貯溜タンク58及びエア流通口46cから液体溜部が構成される。
【0048】
以上のように構成される第2実施形態の液体容器40においても、第1実施形態の液体容器10と同様の作用・効果を有する。この例の場合は、タンク48は、外軸44の内周面と中軸45の外周面との間の隙間を通り、エア流通口46c、オーバーフロー液体流路46b、液体流通口46a、スリット52cを通り、外気と連通する。この実施形態においても、タンク48内の圧力が上昇した場合、タンク48から溢出した液体は貯溜タンク58に退避し、また、使用の際は、貯溜タンク58がタンク48に戻り、貯溜タンク58に貯溜された液体を完全に使用することができる。
【0049】
(第3実施形態)
次に、図11及び図12は、本発明の第3実施形態を表す縦断面図及び一部のみ断面とした部分縦断面図である。図において、前実施形態と同一の部材は同一の符号を用いて、その詳細説明を省略する。
【0050】
この液体容器60は、本体部62を備えており、該本体部62は、外軸44と該外軸44内に同心的に挿入される中軸65と、中軸65内に同心的に挿入される液体収納管66とから構成される。
【0051】
中軸65は、その先端部側に縮径部65aを有しており、該縮径部65aが、外軸44の先端部内のリブ44c、44dに圧接されており、中軸65の縮径部65aより後方の拡径部65cと外軸44の対応する内周面との間には、隙間が形成されている。液体収納管66の内部空間がタンク68を構成しており、該タンク68内に、文具用、画材用、化粧用、医薬用等の液体が収納される。
【0052】
中軸65の縮径部65aの基部と液体収納管66との先端面との間には内栓53の前鍔53aが挟着されて、内栓53が本体部62に固定されている。延在部50bは、内栓53の中心孔53bをも貫通して、延在部50bの後端はタンク68内へと突出している。中軸65の縮径部65aの中心孔65b、内栓53の中心孔53b、及びペン先50の延在部50bが、タンク68からの液体をペン先50の先端部50aへと誘導する誘導部を構成する。内栓53の後端部には、スリット53cが形成されており、このスリット53cは、内栓53の後端から先端方向へとある程度の長さを持ち、深さは外周面から中心孔53bまで達している。但し、中心孔53bに達しない途中までとすることもできる。そのスリット53cの断面積は、毛細管現象により液体が移動できる程度のものとなっており、例えば、その深さを0.1mm以上、幅を0.01mm〜0.5mm程度、または深さと幅の寸法を逆にした程度とすることができる
【0053】
内栓53のスリット53cに連通するようにして、液体収納管66の外周面には液体流通口66aが穿設されている。この液体流通口66aに続いて、液体収納管66の外周面と中軸65の内周面との間には、隙間が形成されており、この隙間が貯溜タンク78を構成する。液体収納管66の外周面及び中軸65の内周面には、適宜、貯溜タンク78内で液体が壁面に付着するのを防止するためのリブ66d、65dが形成されるとよい。リブの本数は、任意である。
【0054】
そして、貯溜タンク78の後端には、エア流通口66cが形成される。エア流通口66cは、その高さまたは幅のいずれか又は両方が、0.01mm〜0.5mm程度、であるとよい。そして、エア流通口66cは、液体収納管66の後部に形成された段面と中軸65の後端面との間に形成されており、中軸65の外周面と外軸44の内周面との間に形成された隙間に連通し、さらに、外軸44の先端部の内周面に形成された複数のリブ44cの間で且つ中軸65の縮径部65aとの間に形成される空隙、及び複数のリブ44dの間で且つ中軸65の縮径部65aとの間に形成される空隙に連通しており、この空隙から先端開口44aを通り外部と連通している。この液体流通口66a、貯溜タンク78及びエア流通口66cから液体溜部が構成される。
【0055】
以上のように構成される第3実施形態の液体容器60においても、前実施形態の液体容器10、40と同様の作用・効果を有する。
【0056】
(第4実施形態)
次に、図13は、本発明の第4実施形態を表す縦断面図である。図において、前実施形態と同一の部材は同一の符号を用いて、その詳細説明を省略する。
【0057】
この液体容器80は、本体部12を備えており、該本体部12は、外軸14と、該外軸14内に同心的に挿入される液体収納管16とから構成される。液体収納管16の内部空間の一部がタンク18を構成しており、該タンク18内に、文具用、画材用、化粧用、医薬用等の液体が収納される。
【0058】
ペン先20は、その基部が内栓92に固定されており、内栓92は、その前鍔92aが外軸14の内部段面と液体収納管16の先端面との間に挟着されて、本体部12に固定されている。前鍔92aの外径は液体収納管16の先端面の外径よりは若干小さくなっているとよく、その構成により、液体収納管16のエア流通路16dと内栓92の前方の空間との流通を確保するようになっている。また、内栓は、第1実施形態では一部品であったが、この実施形態では、内栓92と先具93とから構成され、先具93の後端が内栓92の先端部に挿入される。内栓92の中心孔92bと、先具93の中心孔93aとは直線状に整列し、直線状になった中心孔92bと中心孔93aとを中継芯24が貫通している。この内栓92の中心孔92bと、先具93の中心孔93aと、中継芯24とが、タンク18からの液体をペン先20へと誘導する誘導部を構成する。
【0059】
内栓92の後端部には、スリット92cが形成されており(図15参照)、このスリット92cは、内栓92の後端から先端方向へとある程度の長さを持ち、深さは外周面から中心孔92bまで達しない途中まで径方向に伸びている。そのスリット92cの断面積は、毛細管現象により液体が移動できる程度のものとなっており、例えば、その深さを0.1mm以上、幅を0.01mm〜0.5mm程度、または深さと幅の寸法を逆にした程度とすることができる。スリット92cの深さは、図11に示すもののように中心孔92bまで到達する深さとすることもでき、スリット92cを介して液体流通孔16aが中継芯24と繋がるようにすることもできる。その場合、好ましくは、タンク18と面する所で、流体流通孔16aと中継芯24とが繋がるようにするとよい。
【0060】
先具93の内側には、中綿、スポンジ等の液体を吸収することができる材質から構成される液体保持部材95が設けられる。この液体保持部材95は、前記誘導路に面して、中継芯24の外周囲に接触しており、貯溜タンク28とは別に、中継芯24から溢出する液体を貯溜する第2貯溜タンクとして作用する。
【0061】
先具93の外表面には、細い溝が形成され、この溝が、エア流通路93bとなる(図14参照)。溝の幅及び高さのいずれかまたは両方を、0.01〜0.5mm程度とすることができる。このエア流通路93bは、先具93の後端面と内栓92との間の隙間を通り、液体保持部材95に連通している。また、エア流通路93bは、先具93の段面93dと内栓92の前端面との間の隙間を通り、先具93の外周面と外軸14の内周面との間に形成された隙間を通り、外軸14の先端部の内周面に形成された複数のリブ14cの間に形成される空隙、及び複数のリブ14dの間に形成される空隙を通り、この空隙から先端開口14aを通り外部と連通している。第1実施形態と同様に、エア流通路16dも、外軸14の先端部の内周面に形成された複数のリブ14cの間に形成される空隙、及び外軸14の最先端部の内周面に形成された複数のリブ14dの間に形成される空隙を通り、この空隙から先端開口14aを通り外部と連通している。
【0062】
この実施形態によれば、第1実施形態と同様に、タンク18内の圧力が上昇した場合に、タンク18から溢出した液体は、内栓92のスリット92cを通り、液体流通口16aからオーバーフロー液体流路16bへと移動し、貯溜タンク28に退避されると共に、誘導においても、液体保持部材95が液体を吸収するために、ペン先20からのボタ落ちを一層確実に防止することができる。
【0063】
(第5実施形態)
次に、図16は、本発明の第5実施形態を表す縦断面図である。図において、前実施形態と同一の部材は同一の符号を用いて、その詳細説明を省略する。
【0064】
この実施形態の液体容器100では、第4実施形態の先具93の代わりに、先具113を備えており、先具113の後端が内栓92の先端部に挿入される。内栓92の中心孔92bと、先具113の中心孔113aとは直線状に整列し、直線状になった中心孔92bと中心孔113aとを中継芯24が貫通している。この内栓92の中心孔92bと、先具113の中心孔113aと、中継芯24とが、タンク18からの液体をペン先20へと誘導する誘導部を構成する。
【0065】
先具113の内部には、放射状に伸びる複数のリブ113cが形成されており、隣接するリブ113cの間の空間が液体を貯溜する第2貯溜タンク118(図17参照)となる。
【0066】
先具113の外表面には、細い溝が形成され、この溝が、エア流通路113bとなる(図17参照)。溝の幅及び高さのいずれか又は両方を、0.01〜0.5mm程度とすることができる。このエア流通路113bは、先具113の後端面と内栓92との間の隙間を通り、第2貯溜タンク118に連通している。また、エア流通路113bは、先具113の段面113dと内栓92の前端面との間の隙間を通り、先具113の外周面と外軸14の内周面との間に形成された隙間を通り、外軸14の先端部の内周面に形成された複数のリブ14cの間に形成される空隙、及び複数のリブ14dの間に形成される空隙を通り、この空隙から先端開口14aを通り外部と連通している。
【0067】
この実施形態によれば、第4実施形態と同様に、タンク18内の圧力が上昇した場合に、タンク18から溢出した液体は、内栓92のスリット92cを通り、液体流通口16aからオーバーフロー液体流路16bへと移動し、貯溜タンク28に退避されると共に、誘導においても、第2貯溜タンク118に液体を貯溜することができるために、ペン先20からのボタ落ちを一層確実に防止することができる。
【0068】
次に、図18は、本発明の第5実施形態の変形例を表す縦断面図である。図において、前実施形態と同一の部材は同一の符号を用いて、その詳細説明を省略する。
【0069】
この例では、第5実施形態の先具113に対して、先具123のリブ123cの形状のみが異なっており、それ以外の構成では第5実施形態の先具113と先具123は同じである。第5実施形態では、断面が細片状のリブ113cであり、隣接するリブ113cの間の空間で構成される第2貯溜タンク118の断面が扇状であったのに対して、この例のリブ123cは断面が扇状となっており、隣接するリブ123cの間の空間で構成される第2貯溜タンク128の断面が細片状となっている点で異なっている。この例においても、第2貯溜タンク128が第2貯溜タンク118と同様に作用し、第5実施形態と同様の作用・効果を有する。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、液体溜部の貯溜タンクは、液体流通口よりも反先端供給体側で液体を貯溜するので、使用の際に、先端供給体を下側に向けると、貯溜タンクに溜まった液体は、重力及びエア流通口を通じて導入される外気からの圧力により、液体流通口へと向かい、誘導を通り先端供給体へ供給される。こうして、貯溜タンクに溜まった液体を完全に使用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体容器の第1実施形態を表す縦断面図である。
【図2】第1実施形態の一部のみ断面とした縦断面図である。
【図3】(a)は内栓の底面図、(b)は後面図である。
【図4】(a)は液体収納管の先端部の底面図であり、(b)は断面図である。
【図5】外軸の先端部の断面図である。
【図6】(a)は外キャップの先端側から見た図、(b)は断面図である。
【図7】(a)は内キャップの先端側から見た図、(b)は断面図である。
【図8】第1実施形態の変形例の一部のみ断面とした縦断面図である。
【図9】本発明に係る液体容器の第2実施形態を表す縦断面図である。
【図10】第2実施形態の一部のみ断面とした縦断面図である。
【図11】本発明に係る液体容器の第3実施形態を表す縦断面図である。
【図12】第3実施形態の一部のみ断面とした縦断面図である。
【図13】本発明に係る液体容器の第4実施形態を表す縦断面図である。
【図14】(a)は先具の平面図、(b)は先具の後面図である。
【図15】(a)は内栓の底面図、(b)は内栓の後面図である。
【図16】本発明に係る液体容器の第5実施形態を表す縦断面図である。
【図17】(a)は第5実施形態の内栓の平面図、(b)は内栓の後面図、(c)は内栓の断面図である。
【図18】本発明に係る液体容器の第5実施形態の変形例を表す縦断面図である。
【図19】(a)は第5実施形態の変形例の内栓の平面図、(b)は内栓の後面図、(c)は内栓の断面図である。
【図20】第1実施形態の変形例の断面図である。
【図21】第1実施形態の変形例の内栓の底面図である。
【符号の説明】
10、40、60、80、100 液体容器
12、42、62 本体部
14、44 外軸
16、46 66 液体収納管
18、48、68 タンク
16a、46a、66a 液体流通口
16b、46b、66b オーバーフロー液体流路
16c、46c、66c エア流通口
16d エア流通路
20、50 ペン先(先端供給体)
45、65 中軸
95 液体保持部材
118、128 第2貯溜タンク
93b、113b、123b エア流通路(第2エア流通路)

Claims (13)

  1. 液体が収納されたタンクを有する本体部と、本体部の先端側にあって液体を供給する先端供給体と、タンクと先端供給体との間を連結してタンクからの液体を先端供給体へと誘導する誘導部と、外部と連通するエア流通口、タンクまたは誘導部と連通する液体流通口及びタンクからの溢出する液体を貯溜する貯溜タンクを有する液体溜部と、を備えた液体容器において、
    前記本体部は、その内部空間がタンクを構成する液体収納管と、液体収納管の外周側に外軸とを有しており、前記貯溜タンクは、液体収納管の外周面と外軸の内周面の間に設けられ、前記液体流通口は、前記貯溜タンクと前記タンクまたは前記誘導部との間に形成され、前記貯溜タンクを介して前記エア流通口と連通され、前記貯溜タンクは、前記液体流通口よりも反先端供給体側で液体を貯溜することを特徴とする液体容器。
  2. 前記液体溜部の液体流通口は、タンクと誘導部の連結点よりも先端供給体側に配設されていることを特徴とする請求項1記載の液体容器。
  3. 前記タンクは、前記液体溜部のエア流通口、貯溜タンク及び液体流通口を介してのみ外気と連通されることを特徴とする請求項1または2に記載の液体容器。
  4. 前記貯溜タンクは、液体流通口からエア流通口まで延びる一本の路で構成されることを特徴とする請求項記載の液体容器。
  5. 前記液体収納管の外周面に形成された溝が前記貯溜タンクを構成することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の液体容器。
  6. 前記溝は、液体収納管の外周面を周方向に往復しながら軸方向に進む形状で延設されることを特徴とする請求項記載の液体容器。
  7. 前記溝は、液体収納管の外周面を螺旋状に進む形状で延設されることを特徴とする請求項記載の液体容器。
  8. 前記外軸の内周面と前記液体収納管の溝とで前記貯溜タンクが構成され、さらに、貯溜タンクを構成する溝が形成されていない液体収納管の外周面に形成された直線状の溝が、前記エア流通口と外部とを繋ぐエア流通路を構成することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の液体容器。
  9. 前記本体部は、液体収納管の外周側で且つ外軸の内周側に、中軸を有しており、前記中軸の内周面と前記液体収納管の外周面に形成された溝とで前記貯溜タンクが構成され、さらに、中軸の外周面と外軸の内周面との間に形成された隙間が、前記エア流通口と外部とを繋ぐエア流通路を構成する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の液体容器。
  10. 前記本体部は、液体収納管の外周側で且つ外軸の内周側中軸を有しており、前記中軸の内周面と前記液体収納管の外周面とで前記貯溜タンクが構成され、さらに、中軸の外周面と外軸の内周面との間に形成された隙間が、前記エア流通口と外部とを繋ぐエア流通路を構成する請求項1ないしのいずれか1項に記載の液体容器。
  11. 前記誘導に面してその外周側には、誘導部から溢出する液体を貯溜する第2貯溜タンクが設けられることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の液体容器。
  12. 前記第2貯溜タンクは、液体を収納可能な形状、または液体を吸収可能な液体保持部材で構成されることを特徴とする請求項11記載の液体容器。
  13. 前記第2貯溜タンクは、第2エア流通路によって外気と連通されることを特徴とする請求項11記載の液体容器。
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