JP2021109324A - インク補給具及び補給式筆記具セット - Google Patents

インク補給具及び補給式筆記具セット Download PDF

Info

Publication number
JP2021109324A
JP2021109324A JP2020000836A JP2020000836A JP2021109324A JP 2021109324 A JP2021109324 A JP 2021109324A JP 2020000836 A JP2020000836 A JP 2020000836A JP 2020000836 A JP2020000836 A JP 2020000836A JP 2021109324 A JP2021109324 A JP 2021109324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
derivative
writing
introduction cylinder
wall portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020000836A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7353988B2 (ja
Inventor
敬士 川合
Keiji Kawai
敬士 川合
康宏 相原
Yasuhiro Aihara
康宏 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zebra Pen Corp
Original Assignee
Zebra Pen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zebra Pen Corp filed Critical Zebra Pen Corp
Priority to JP2020000836A priority Critical patent/JP7353988B2/ja
Publication of JP2021109324A publication Critical patent/JP2021109324A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7353988B2 publication Critical patent/JP7353988B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Abstract

【課題】 インクの流出を効果的に防ぐ。【解決手段】インク容器50は、底壁部51aと天壁部52aとこれらの間の空間を囲む周壁部51b,52b、下端部を底壁部51aよりも上方側に配置した筆記部導入筒部52cとを備え、インクMは、インク容器50内における筆記部導入筒部52cの下端よりも下側に所定高さ位置まで貯溜され、インク容器50には、インクMを毛細管力によりインク表面よりも上方へ流動させる第一のインク誘導体60と、毛細管力によって第一のインク誘導体60から吸入するインクMを筆記部30に補給する第二のインク誘導体70とが設けられ、第二のインク誘導体70には、筆記部導入筒部52c内と、第二のインク誘導体70よりも下側の空間とを連通する通気孔71が設けられている。【選択図】 図2

Description

本発明は、装着される筆記具の中芯にインクを補給するためのインク補給具、及びこのインク補給具を備えた補給式筆記具セットに関するものである。
従来、この種の発明には、特許文献1に記載されるように、天壁部を有する有底容器状の補給器と、前記天壁部に貫通状に設けられたガイド筒と、ガイド筒の下方側でインクに没入する補給材とを備え、前記ガイド筒の周壁に小径の気圧孔を有するフェルトペン用インキ補給器がある。
このフェルトペン用インキ補給器によれば、ガイド筒に筆記具のペン先が挿入されると、ペン先が補給材に接するので、このペン先に、補給材に含浸したインクを補給することができる。
特許文献1には、前記気圧孔により前記補給器と筆記具のホルダとの内圧が均等化されること等が記載されている。
実公昭55−14549号公報(第1図参照)
しかしながら、上記従来技術によれば、例えばフェルトペンをガイド筒に挿入する際等に、フェルトペンから垂れ落ちたインクが小径の気圧孔に付着して、気圧孔の通気性が損なわれてしまうおそれがある。
このような課題に鑑みて、本発明は、以下の構成を具備するものである。
インク容器に挿入される筆記部に対し、前記インク容器内に貯溜したインクを補給するインク補給具において、前記インク容器は、底壁部と該底壁部の上方に間隔を置いた天壁部とこれら底壁部と天壁部の間の空間を囲む周壁部と、前記天壁部から下方へ延設されその下端部を前記底壁部よりも上方側に配置した筆記部導入筒部とを備え、前記インクは、前記インク容器内における前記筆記部導入筒部の下端よりも下側に、所定高さ位置まで貯溜され、前記インク容器内には、下端側を前記インク内に没入するとともに上端側をインク表面よりも上方へ突出し、前記インクを毛細管力によりインク表面よりも上方へ流動させる第一のインク誘導体と、インク表面よりも上方で前記第一のインク誘導体に接するとともに前記筆記部導入筒部に挿入される前記筆記部に接し、毛細管力によって前記第一のインク誘導体から吸入するインクを前記筆記部に補給する第二のインク誘導体とが設けられ、前記第二のインク誘導体には、前記筆記部導入筒部内と、該第二のインク誘導体よりも下側の空間とを連通する通気孔が設けられていることを特徴とするインク補給具。
本発明は、以上説明したように構成されているので、インクの流出を効果的に防ぐことができる。
本発明に係るインク補給具を具備した補給式筆記具セットの一例を示す斜視図であり、(a)は筆記具がインク補給具に装着された状態、(b)は筆記具がインク補給具に装着される前の状態を示す。 同補給式筆記具セットを中心線に沿って切断した断面図である。 筆記具の一例を示す分解斜視図である。 インク補給具の一例を示す分解斜視図である。 上半部側部材と第二のインク誘導体の接続構造を示す斜視図である。 インク補給具の作用を示す縦断面図であり、(a)は通常状態を示し、(b)は横転した状態を示す。
本実施の形態では、以下の特徴を開示している。
第1の特徴は、インク補給具であって、インク容器に挿入される筆記部に対し、前記インク容器内に貯溜したインクを補給するインク補給具において、前記インク容器は、底壁部と該底壁部の上方に間隔を置いた天壁部とこれら底壁部と天壁部の間の空間を囲む周壁部と、前記天壁部から下方へ延設されその下端部を前記底壁部よりも上方側に配置した筆記部導入筒部とを備え、前記インクは、前記インク容器内における前記筆記部導入筒部の下端よりも下側に、所定高さ位置まで貯溜され、前記インク容器内には、下端側を前記インク内に没入するとともに上端側をインク表面よりも上方へ突出し、前記インクを毛細管力によりインク表面よりも上方へ流動させる第一のインク誘導体と、インク表面よりも上方で前記第一のインク誘導体に接するとともに前記筆記部導入筒部に挿入される前記筆記部に接し、毛細管力によって前記第一のインク誘導体から吸入するインクを前記筆記部に補給する第二のインク誘導体とが設けられ、前記第二のインク誘導体には、前記筆記部導入筒部内と、該第二のインク誘導体よりも下側の空間とを連通する通気孔が設けられている(図1〜図6参照)。
第2の特徴は、前記筆記部導入筒部を、前記インク容器の中心寄りに配置して、前記インク容器を横倒しした場合のインクの表面が、前記筆記部導入筒部よりも下側に位置するようにした(図6参照)。
第3の特徴は、前記第二のインク誘導体が、前記第一のインク誘導体と前記筆記部導入筒部との間に挟まれている(図2参照)。
第4の特徴は、前記通気孔が、前記筆記部に嵌り合うように設けられている(図5参照)。
第5の特徴は、前記インク容器が、下半部側部材と上半部側部材とを着脱可能に接続して構成され、前記第一のインク誘導体が前記下半部側部材に支持され、前記第二のインク誘導体が前記上半部側部材に支持されていることを特徴とする(図4参照)。
第6の特徴は、前記周壁部の内面に、縦リブを設け、該縦リブの上端部を、インク表面の上限位置の目安にした(図6(a)参照)。
第7の特徴は、前記第一のインク誘導体及び前記第二のインク誘導体を、それぞれ連続気孔状に構成し、前記第二のインク誘導体の気孔率を、前記第一のインク誘導体の気孔率よりも大きくした。
第8の特徴は、上記インク補給具と、該インク補給具に対し着脱可能な筆記具とを備えて補給式筆記具セットを構成しており、前記筆記具が、前記筆記部導入筒部に抜差し可能な軸筒と、前記第二のインク誘導体に接する筆記部とを具備している(図1〜図2参照)。
第9の特徴として、前記軸筒は、前記筆記部導入筒部に挿入されて嵌合するように形成され、前記軸筒の外周部には、前記軸筒と前記筆記部導入筒部との嵌合状態を解除操作する係脱操作部が設けられている(図1〜図2参照)。
第10の特徴として、前記係脱操作部は、上下方向の中央寄り部分が径方向外側へ膨出するとともに弾性的に撓み可能に形成され、その上端側を前記軸筒に固定するとともに、下端側を前記インク容器に対し上方側から近接又は接している(図2参照)。
なお、後述する実施態様では、以下の構成要件のみを必須とした発明も開示している。
すなわち、この発明の一つは、インク容器内にインクを貯溜したインク補給具と、このインク補給具に嵌め合わせられて前記インクが補給される筆記具とを備えた補給式筆記具セットにおいて、前記筆記具に、前記インク補給具との嵌合状態を解除操作する係脱操作部を設けた。
この発明によれば、筆記具をインク補強具との嵌合状態から容易に解除することができる。
<具体的実施態様>
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書中、軸方向とは、軸筒の中心線の延びる方向を意味する。また、「前」とは、前記軸方向の一方側であって筆記部が突出する方向を意味する。また、「後」とは、前記一方側に対する逆方向側を意味する。
また、「軸筒径方向」とは、軸筒軸方向に対し直交する方向を意味する。また、「軸筒径外方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心から離れる方向を意味する。「軸筒径内方向」とは、軸筒径方向に沿って軸筒中心へ近づく方向を意味する。
図1は、本発明に係るインク補給具を備えた補給式筆記具セットの一例を示す。
補給式筆記具セットAは、前方へ筆記部30を突出した筆記具1と、この筆記具1が着脱されるインク補給具2とを具備している。
筆記具1は、後述する筆記部導入筒部52cに抜差し可能な軸筒10と、この軸筒10内に収納された中芯20と、軸筒10の前端側に支持された筆記部30と、軸筒10の外周部に設けられて軸筒10と筆記部導入筒部52cとの嵌合状態を解除操作する係脱操作部40とを備え、例えば、サインペンやマーカーペン等を構成する。
軸筒10は、前軸11と、この前軸11の後端側に接続された有底筒状の後軸12とを一体的に具備し、筆記部導入筒部52cに挿入されて嵌合するように形成される。
この軸筒10の他例とは、単一の筒状部材からなる態様や、筒状部材の後端に着脱可能な尾栓を有する態様等とすることが可能である。
前軸11は、前後端部を開口した筒状に形成される。この前軸11の前端側の内周面には、径内方向へ突出して筆記部30を支持する筆記部支持部11aが設けられる。
前軸11の後半部寄りの外周面には、後述する係脱操作部40を前後方向の乗越え嵌合により嵌め合わせる環状突起11bと、係脱操作部40の前端側部分の後方への移動を規制する規制段部11cとが設けられる。
また、前軸11の外周面の規制段部11cよりも前側には、筆記部導入筒部52c内の係脱突起52c21を下方へ乗り越え嵌合するように、環状の乗越え嵌合突起11dが設けられる。
中芯20は、多数の合成繊維を合成樹脂製の薄肉な筒体内に収納し、その内部にインクMを含浸したものであり、中綿と呼称される場合もある。
この中芯20は、前記合成繊維を有さずにインクMを貯溜するタンク状の態様とすることも可能である。また、中芯20を省き、軸筒10内に直接インクMを貯溜する態様とすることも可能である。
筆記部30は、その後端部が中芯20の前端部に圧入され、中芯20の合成繊維に含浸されたインクMを毛細管力によって前方へ導く。この筆記部30は、連続気孔を有する多孔質樹脂を砲弾状に形成してなり、インク補給具2内で第二のインク誘導体70に接する。
この筆記部30の他例としては、多数の合成繊維を略軸状に収束してなる態様や、下端部を斜めカットした楔状の態様等とすることも可能である。
係脱操作部40は、上下方向の中央寄り部分が径方向外側へ膨出するとともに弾性的に撓み可能に形成され、その上端側を軸筒10に固定するとともに、下端側をインク容器50に対し上方側から近接又は接している。
詳細に説明すれば、この係脱操作部40は、軸筒10の外周面に嵌り合うとともに着脱可能な嵌合部41と、軸筒10の規制段部11cよりも前側に摺接して前後移動する摺動部42と、上下方向の中央寄り部分が径方向外側へ膨出した形状の撓み片部43とを有し、弾性的に撓み可能な合成樹脂材料から一体成形される。
嵌合部41は、軸筒10の外周面に沿う環状に形成され、その内面を環状突起11bに対し凹凸状に嵌め合わせている。
この嵌合部41は、通常は軸筒10に対し前後へ移動しないが、軸筒10に対し所定の外力で前方へ引っ張られた際には軸筒10から外れる。
したがって、係脱操作部40は、必要に応じて、軸筒10に対し着脱することが可能である(図3参照)。
また、摺動部42は、軸筒10の外周面に対し、前後方向へ摺動可能な環状に形成される。この摺動部42は、規制段部11cとの当接により、後方への移動が規制されている。
撓み片部43は、嵌合部41と摺動部42の間にわたり、且つ径方向の両側に位置するように一対に設けられる。
各撓み片部43は、側面視略弓状に形成され、嵌合部41から径外方向へ徐々に膨出しながら前方へ延設され、その延設の途中位置で、徐々に径内方向へ向かい、摺動部42に接続される。
インク補給具2は、インク容器50と、第一のインク誘導体60と、第二のインク誘導体70と、インクMとから構成され、インク容器50に挿入される筆記部30に対し、第二のインク誘導体70を接触させて、インクMを補給する。
インク容器50は、下半部側部材51と上半部側部材52とを着脱可能に接続してなる。詳細に説明すれば、このインク容器50は、底壁部51aと、該底壁部51aの上方に間隔を置いた天壁部52aと、これら底壁部51aと天壁部52aの間の空間を円筒状に囲む周壁部51b,52bと、天壁部52aから下方へ延設されその下端部を底壁部51aよりも上方側に配置した上下貫通状の筆記部導入筒部52cとを有する。
下半部側部材51は、上方を開口した周壁部51bの下端側を底壁部51aにより塞いだ有底筒状の部材である。
底壁部51aの内面には、各第一のインク誘導体60を略鉛直状に支持する支持部51cが複数設けられる(図4参照)。
各支持部51cは、後述する各第一のインク誘導体60の外周面に対し、周方向に間隔を置いて近接又は接触する複数(図示例によれば四つ)の柱状部材51c1から構成される(図4参照)。
また、周壁部51bの内周面には、インク表面の上限位置の目安となるように、上端位置を略同じ高さにした複数の縦リブ51b1が、周方向に間隔を置いて配設される。
各縦リブ51b1は、底壁部51aから上方へ延設され、その上端部を、第二のインク誘導体70の下面よりも下側に配置している。
下半部側部材51内には、複数の縦リブ51b1の上端位置が液表面になるように、インクMが充填される。このインク充填作業において、複数の縦リブ51b1の上端は、単なる水平状の線等に比べて視認性が良好である。
そして、下半部側部材51の上端側の内周面には、上半部側部材52の下半部が挿入される。図中、符号51dは、下半部側部材51を上半部側部材52に螺合接続するための雌ネジ部である。
上半部側部材52は、下方を開口した円筒状の周壁部52bと、この周壁部52bの上端部を覆う天壁部52aと、天壁部52aから下方へ延設されその下端部をインク表面よりも上方側で第二のインク誘導体70の上面に接した筆記部導入筒部52cとから一体状に構成される。
周壁部52bは、円筒状に形成され、その外周面の下半部側に、下半部側部材51に挿入されて該下半部側部材51内の雌ネジ部51dに螺合する雄ネジ部52dと、この雄ネジ部52dよりも上側で下半部側部材51上端に当接して上半部側部材52を上下方向において位置決めする鍔部52eとを有する。
この周壁部52bの内周面には、後述する第二のインク誘導体70の周縁側に嵌り合う複数(図5の例示によれば4つ)の誘導体支持部52fが設けられる。
各誘導体支持部52fは、周壁部52b内周面から径内方向へ突出する突起であり、その突端側が、第二のインク誘導体70の角部に嵌り合う入隅状に形成される。
複数の誘導体支持部52fは、組立作業中に、第二のインク誘導体70がインク容器50から外れないように、第二のインク誘導体70に圧接される。
天壁部52aは、略円盤状に形成され、その周縁部を、周壁部52bの上端に接続している。この天壁部52aの中心側には、下方へ突出するように筆記部導入筒部52cが接続されている。
筆記部導入筒部52cは、内部空間を上下方向へ連続させた略円筒状の部材であり、その上下端部を開口している。この筆記部導入筒部52cは、インク容器50の中心線上に位置し、その上端を天壁部52aに接続して開口するとともに、その下端の開口部を、後述する第二のインク誘導体70に接する。
この筆記部導入筒部52cの内周面は、軸筒10の係脱操作部40前端側に係合する係合孔部52c1と、この係合孔部52c1の下側で縮径されて前軸11の外周面に嵌り合う嵌合孔部52c2とから段付き孔状に形成される。
係合孔部52c1は、その外周面を下方へ向かって徐々に縮径する傾斜面状に形成するとともに、この外周面の下端側に段状に縮径した被当接面部52c11を有する。被当接面部52c11は、係脱操作部40の前端部に接触又は近接している。
嵌合孔部52c2は、前軸11の前端側の外周面に沿って段付き筒状に形成される。この嵌合孔部52c2の内周面には、周方向に間隔を置いて複数の係脱突起52c21が設けられる。各係脱突起52c21は、嵌合孔部52c2の内周面から部分的に膨出した略山状に形成される。
軸筒10は、前軸11の外周面前端側の乗越え嵌合突起11dを、係脱突起52c21に乗り越えさせて、安易に抜けることのないように筆記部導入筒部52cに嵌り合う。
そして、筆記部導入筒部52cの外周面と、周壁部52bの内周面との間には、円筒状の比較的広い空間Sが確保される。
この空間Sの容量は、インク容器50が横倒し(換言すれば、中心線を水平にした状態)された場合でも、インク容器50内のインクMの液表面が、筆記部導入筒部52cの周壁よりも下側に位置するように適宜に設定される(図6(b)参照)。
第一のインク誘導体60は、インク容器50内にて、下端側をインクM内に没入するとともに上端側をインク表面よりも上方へ突出して、インクMを毛細管力によってインク表面よりも上方へ流動させる。
この第一のインク誘導体60は、水平方向に間隔を置いて複数(図示例によれば二つ)設けられる。各第一のインク誘導体60は、下半部側部材51内の支持部51cに嵌り合って直立する。
各第一のインク誘導体60は、多数の連続気孔を有する多孔質樹脂から円柱状に形成され、外周及び下端部から吸入するインクMを毛細管力により上端側へ流動させる。
この第一のインク誘導体60の他例としては、多数の繊維からなる繊維収束体とすることも可能である。
第二のインク誘導体70は、インク表面よりも上方側で、第一のインク誘導体60に対し上方側から接するとともに筆記部導入筒部52cに挿入される筆記部30の下端側に接し、毛細管力によって第一のインク誘導体60から吸入するインクMを筆記部30に補給する。
この第二のインク誘導体70は、多数の繊維を板状(図示例によれば矩形板状)に収束してなる繊維収束体であり、インクを毛細管力により上方へ流動させる。
この第二のインク誘導体70は、複数の第一のインク誘導体60の上端部に接するとともに、インク容器50の内周面との間に隙間を有する。
この第二のインク誘導体70の気孔率は、第一のインク誘導体60の気孔率よりも大きく設定される。すなわち、第二のインク誘導体70を構成する多数の繊維間の微細な隙間が、第一のインク誘導体60を構成する連続気孔中の隙間よりも大きい。
この構成によれば、第一のインク誘導体60から上方へ流動して第二のインク誘導体70に一時的に貯溜されるインクを適宜な量に維持することができる。
そして、第二のインク誘導体70の中心部には、筆記部導入筒部52c内と、第二のインク誘導体70よりも下側であってインク表面よりも上側の空間とを連通するように、上下方向へ貫通する円形状の通気孔71が設けられる。
通気孔71の内径は、良好な通気性を維持するように適宜に設定され、具体例としては、少なくとも第二のインク誘導体70を構成する繊維間の隙間よりも大きく設定され、好ましくは、筆記部30の砲弾状の筆記部30の下端側に嵌り合うように、筆記部30の外径よりも若干小さく設定される。
そして、上記構成の第二のインク誘導体70は、複数の第一のインク誘導体60の上端と、筆記部導入筒部52cの下端との間に挟まれる。さらに、この第二のインク誘導体70は、その複数(図示例によれば四つ)の角部が、上半部側部材52内の複数の誘導体支持部52f(図5参照)に嵌り合う。よって、この第二のインク誘導体70は、上下方向及び水平方向へ移動しないように支持される。
この支持構造によれば、下半部側部材51に対し、その上方側から、第二のインク誘導体70を内在した上半部側部材52を装着する際、第二のインク誘導体70が上半部側部材52から外れて落下するようなことがなく、その組立作業性が良好である。その上、下半部側部材51と上半部側部材52を組み合わせた後も、第二のインク誘導体70が上下左右にずれるのを防ぐことができる。
また、インクMは、下半部側部材51内において、筆記部導入筒部52cの下端よりも下側に、所定高さ位置まで貯溜され、特に本実施の形態の好ましい一例によれば、複数の縦リブ51b1の上端部分が液表面となるように、予め充填されている(図6(a)参照)。
次に、上記構成の補給式筆記具セットAについて、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
上記構成によれば、インク容器50内には、第二のインク誘導体70の周囲の空間、第二のインク誘導体70とインクM表面との間の空間、および通気孔71内の空間等を介して、筆記部導入筒部52c周囲の空間と、筆記部導入筒部52c内の空間とを連通する通気路Vが形成される。(図6(a)中の二点鎖線参照)、
このため、筆記部導入筒部52c外の空間と、筆記部導入筒部52c内の空間とが、略均圧になる。
したがって、仮に、外気温の影響等によりインク容器50内の空気温度が上昇した場合でも、インク容器50内の気圧が高くなるのを防ぐことができ、ひいては、インク容器50内の気圧上昇によるインク漏れを防ぐことができる。
しかも、繊維集束体である第二のインク誘導体70に通気孔71を設けているため、この通気孔71が筆記部30から垂れ落ちたインク等により塞がれてしまう可能性は低い。
また、万が一、インク容器50が横倒しされた場合でも、横向きのインク容器50内で、筆記部導入筒部52cよりも下側に、インクMの表面が位置する(図6(b)参照)。このため、インクMが、筆記部導入筒部52cを通って外部に流出するようなことを、防ぐことができる。
そして、図1(a)及び図2に示すように、インク容器50に軸筒10が装着された状態では、第二のインク誘導体70に含浸されているインクMが、毛細管力により筆記部30へ流動する。ひいては、筆記具1を、インク掠れ等のない良好な書き味に維持することができる。
また、インク補給具2から筆記具1を外す際には、撓み片部43を軸筒10に対し径内方向へ押圧すれば、弓状の撓み片部43が直線状に伸展するようにして弾性変形し、摺動部42が前方へ移動する。このため、摺動部42がインク補給具2に当接し、軸筒10が相対的に後退して、筆記部導入筒部52cから抜け出る。
このように、補給式筆記具セットAによれば、筆記具1を簡単に外すことができるので、筆記具1を外す際の勢いでインクが飛び散るようなこともない。
なお、上記実施態様によれば、第一のインク誘導体60と第二のインク誘導体70を異なる二種類の材料から構成したが、他例としては、これら第一のインク誘導体60と第二のインク誘導体70を同一の材料から構成することも可能である。
また、上記実施態様によれば、第一のインク誘導体60と第二のインク誘導体70をそれぞれ別体の部材としたが、他例としては、これら第一のインク誘導体60及び第二のインク誘導体70を単一の部材から構成することも可能である。
また、上記実施態様によれば、第二のインク誘導体70の気孔率を、第一のインク誘導体60の気孔率よりも大きくしたが、他例としては、この大小関係を逆にすることも可能である。
また、上記実施態様によれば、好ましい一例として係脱操作部40を設けたが、他例としては、この係脱操作部40を省くことも可能である。
また、本発明は上述した実施態様に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
1:筆記具
2:インク補給具
10:軸筒
20:中芯
30:筆記部
40:係脱操作部
43:撓み片部
50:インク容器
51:下半部側部材
51a:底壁部
51b:周壁部
51b1:縦リブ
51c:支持部
52:上半部側部材
52a:天壁部
52b:周壁部
52c:筆記部導入筒部
60:第一のインク誘導体
70:第二のインク誘導体
71:通気孔
A:補給式筆記具セット
M:インク
S:空間

Claims (10)

  1. インク容器に挿入される筆記部に対し、前記インク容器内に貯溜したインクを補給するインク補給具において、
    前記インク容器は、底壁部と該底壁部の上方に間隔を置いた天壁部とこれら底壁部と天壁部の間の空間を囲む周壁部と、前記天壁部から下方へ延設されその下端部を前記底壁部よりも上方側に配置した筆記部導入筒部とを備え、
    前記インクは、前記インク容器内における前記筆記部導入筒部の下端よりも下側に、所定高さ位置まで貯溜され、
    前記インク容器内には、下端側を前記インク内に没入するとともに上端側をインク表面よりも上方へ突出し、前記インクを毛細管力によりインク表面よりも上方へ流動させる第一のインク誘導体と、インク表面よりも上方で前記第一のインク誘導体に接するとともに前記筆記部導入筒部に挿入される前記筆記部に接し、毛細管力によって前記第一のインク誘導体から吸入するインクを前記筆記部に補給する第二のインク誘導体とが設けられ、
    前記第二のインク誘導体には、前記筆記部導入筒部内と、該第二のインク誘導体よりも下側の空間とを連通する通気孔が設けられていることを特徴とするインク補給具。
  2. 前記筆記部導入筒部を、前記インク容器の中心寄りに配置して、前記インク容器を横倒しした場合のインクの表面が、前記筆記部導入筒部よりも下側に位置するようにしたことを特徴とする請求項1記載のインク補給具。
  3. 前記第二のインク誘導体が、前記第一のインク誘導体と前記筆記部導入筒部との間に挟まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のインク補給具。
  4. 前記通気孔が、前記筆記部に嵌り合うように設けられていることを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載のインク補給具。
  5. 前記インク容器が、下半部側部材と上半部側部材とを着脱可能に接続して構成され、
    前記第一のインク誘導体が前記下半部側部材に支持され、前記第二のインク誘導体が前記上半部側部材に支持されていることを特徴とする請求項1〜4何れか1項記載のインク補給具。
  6. 前記周壁部の内面に、縦リブを設け、該縦リブの上端部を、インク表面の上限位置の目安にしたことを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載のインク補給具。
  7. 前記第一のインク誘導体及び前記第二のインク誘導体を、それぞれ連続気孔状に構成し、前記第二のインク誘導体の気孔率を、前記第一のインク誘導体の気孔率よりも大きくしたことを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載のインク補給具。
  8. 請求項1〜7何れか1項記載のインク補給具と、該インク補給具に対し着脱可能な筆記具とを備えた補給式筆記具セットであって、
    前記筆記具が、前記筆記部導入筒部に抜差し可能な軸筒と、前記第二のインク誘導体に接する筆記部とを具備していることを特徴とする補給式筆記具セット。
  9. 前記軸筒は、前記筆記部導入筒部に挿入されて嵌合するように形成され、
    前記軸筒の外周部には、前記軸筒と前記筆記部導入筒部との嵌合状態を解除操作する係脱操作部が設けられていることを特徴とする請求項8記載の補給式筆記具セット。
  10. 前記係脱操作部は、上下方向の中央寄り部分が径方向外側へ膨出するとともに弾性的に撓み可能に形成され、その上端側を前記軸筒に固定するとともに、下端側を前記インク容器に対し上方側から近接又は接していることを特徴とする請求項9記載の補給式筆記具セット。
JP2020000836A 2020-01-07 2020-01-07 インク補給具及び補給式筆記具セット Active JP7353988B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020000836A JP7353988B2 (ja) 2020-01-07 2020-01-07 インク補給具及び補給式筆記具セット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020000836A JP7353988B2 (ja) 2020-01-07 2020-01-07 インク補給具及び補給式筆記具セット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021109324A true JP2021109324A (ja) 2021-08-02
JP7353988B2 JP7353988B2 (ja) 2023-10-02

Family

ID=77058758

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020000836A Active JP7353988B2 (ja) 2020-01-07 2020-01-07 インク補給具及び補給式筆記具セット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7353988B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4292831B2 (ja) 2003-03-07 2009-07-08 ブラザー工業株式会社 スタンプユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP7353988B2 (ja) 2023-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5687529B2 (ja) 塗布具
US6322269B1 (en) Free ink system
WO2005123416A1 (ja) 液体供給装置
WO2001028696A1 (en) Efficient fluid dispensing utensil
JP5700817B2 (ja) 塗布具
JP2021109324A (ja) インク補給具及び補給式筆記具セット
JP5849082B2 (ja) 圧力変動緩衝機構及び塗布具
KR101587997B1 (ko) 연속필기 가능한 마커펜
US20100253754A1 (en) Ink cartridge, especially for an ink jet printer
JP3875556B2 (ja) フリーインクのマーキング用具、当該用具のためのインク及び空気の給送装置並びに当該用具における周囲の温度又は気圧変化の補正方法
JP5975420B2 (ja) 反転式印判
JP5975421B2 (ja) 反転式印判
EP1238820A1 (en) Collector type writing implement
JP2010531750A (ja) 筆記、マーキング、および/または描画をする器具
JP6423555B1 (ja) 直液式筆ペン
JP7382640B2 (ja) 塗布具
JP7161578B2 (ja) 筆記具
JPH0811483A (ja) 筆記具
JP6027853B2 (ja) 筆記具
JP2022002878A (ja) 筆記具
JP2021007421A (ja) 塗布具
JP5085960B2 (ja) 直液式筆記具
TW201318886A (zh) 塗布具
EP4112329A1 (en) Nib drying delay component for a free-ink writing instrument
JP2006103195A (ja) 補充式筆記具及びインキ補充方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221202

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230830

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7353988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150