JP2006103195A - 補充式筆記具及びインキ補充方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ペン先の毛細管力に関係せず、短時間でインキを補充できると共に、補充されたインキが軸筒内に溢れることなくインキ吸蔵体に確実に充填できる補充式筆記具及びインキ補充方法を提供する。
【解決手段】 少なくともペン先2と、該ペン先2と接続されるインキ吸蔵体3と、該インキ吸蔵体3を内部に収容し且つペン先2を前端部に保持する軸筒4とからなり、軸筒前端部41と補充用インキ容器8とを接続させてペン先上向き状態でインキ9を補充する補充式筆記具1。前端開口部51と後端開口部52とを有し且つ外部よりインキ9をインキ吸蔵体3に導入可能なインキ補充路5を軸筒4に設ける。前記インキ補充路5の前端開口部51をインキ吸蔵体3の前端部31より前方に位置させる。前記インキ補充路5の後端開口部52を、前記インキ吸蔵体3によって閉鎖するようにインキ吸蔵体3と接続してなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくともペン先2と、該ペン先2と接続されるインキ吸蔵体3と、該インキ吸蔵体3を内部に収容し且つペン先2を前端部に保持する軸筒4とからなり、軸筒前端部41と補充用インキ容器8とを接続させてペン先上向き状態でインキ9を補充する補充式筆記具1。前端開口部51と後端開口部52とを有し且つ外部よりインキ9をインキ吸蔵体3に導入可能なインキ補充路5を軸筒4に設ける。前記インキ補充路5の前端開口部51をインキ吸蔵体3の前端部31より前方に位置させる。前記インキ補充路5の後端開口部52を、前記インキ吸蔵体3によって閉鎖するようにインキ吸蔵体3と接続してなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、補充式筆記具及びインキ補充方法に関する。更に詳細には、軸筒内にインキ吸蔵体を有し且つ該インキ吸蔵体にインキ補充可能な補充式筆記具及びインキ補充方法に関する。
従来より、補充用インキ容器の開口部分にペン先側を挿入し、ペン先側を上向き状態とすることで容易にインキ補充を行うことができる筆記具及びインキ補充容器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3064291号
前記公報で開示される補充式筆記具は、繊維、フェルト等の毛細管力を有するペン先を備えた筆記具であり、前記ペン先側を上向きでインキ補充容器と接続することで、ペン先から毛細管力によりインキを吸収し、インキ吸蔵体に吸蔵するものである。その際、ペン先近傍に配設される通気孔から補充容器内に空気が置換され、安定したインキ補充状態が得られるものである。
しかしながら、ペン先の毛細管力のみを用いてインキを補充するため、インキがインキ吸蔵体内に到達するまでの時間がかかり、速やかにインキを補充することができないものであった。
また、インキ補充容器を押圧して筆記具内にインキを強制的に送り込んだ場合、インキ吸蔵体がインキを吸収しきれずに軸筒内で溢れてしまう虞れがある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、ペン先の毛細管力に関係せず、短時間でインキを補充できると共に、補充されたインキが軸筒内に溢れることなくインキ吸蔵体に確実に充填できる補充式筆記具及びインキ補充方法を提供するものである。
本発明は、少なくともペン先と、該ペン先と接続されるインキ吸蔵体と、該インキ吸蔵体を内部に収容し且つペン先を前端部に保持する軸筒とからなり、軸筒前端部と補充用インキ容器とを接続させてペン先上向き状態でインキを補充する補充式筆記具であって、前端開口部と後端開口部とを有し且つ外部よりインキをインキ吸蔵体に導入可能なインキ補充路を軸筒に設け、前記インキ補充路の前端開口部をインキ吸蔵体の前端部より前方に位置させ、前記インキ補充路の後端開口部を、前記インキ吸蔵体によって閉鎖するようにインキ吸蔵体と接続してなることを要件とする。
更に、前記インキ補充路が複数本設けられ、少なくとも一本のインキ補充路に、該インキ補充路の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第一連通部を設けてなることを要件とする。更に、前記インキ補充路の外周にインキ補充路から導入されたインキを一時的に保留するインキ保留部を設けてなること、前記インキ保留部に多孔質部材を収容すること、前記インキ保留部にインキ保留部内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第二連通部を設けること、前記第二連通部が第一連通部よりペン先先端側に位置することを要件とする。
更には、前記補充式筆記具をペン先上向き状態とし、軸筒の前方に補充用インキ容器の開口部を気密接続させ、インキの自重又はインキ容器を押圧することによりインキを補充するインキ補充方法を要件とする。
更に、前記インキ補充路が複数本設けられ、少なくとも一本のインキ補充路に、該インキ補充路の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第一連通部を設けてなることを要件とする。更に、前記インキ補充路の外周にインキ補充路から導入されたインキを一時的に保留するインキ保留部を設けてなること、前記インキ保留部に多孔質部材を収容すること、前記インキ保留部にインキ保留部内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第二連通部を設けること、前記第二連通部が第一連通部よりペン先先端側に位置することを要件とする。
更には、前記補充式筆記具をペン先上向き状態とし、軸筒の前方に補充用インキ容器の開口部を気密接続させ、インキの自重又はインキ容器を押圧することによりインキを補充するインキ補充方法を要件とする。
請求項1により、ペン先の毛細管力に関わらず外部からインキ吸蔵体に短時間で素早くインキを補充できる。
請求項2により、筆記具内へのインキ補充に伴い、補充容器内への空気置換が迅速に行われ、インキ吸蔵体に短時間で素早くインキを補充できると共に、補充容器内の補充用インキ中から気泡が発生し、インキ補充状態を目視により確認できる。
請求項3により、インキ吸蔵体に過剰量のインキが一度に供給された場合においても、過剰量のインキが軸筒内に溢れることなく保持できる。
請求項4により、軸筒内で過剰量のインキを確実に保持できる。
請求項5により、必要量の空気をインキ補充容器内に確実に供給でき、短時間で素早くインキを補充できる。
請求項6により、インキ容器から直接インキを供給でき、短時間で容易にインキを補充できる。
本発明の補充式筆記具は、ペン先と、該ペン先と接続されるインキ吸蔵体と、該インキ吸蔵体を内部に収容し且つペン先を前端部に保持する軸筒とから構成され、前記軸筒内に、前端開口部と後端開口部とを有し且つ外部よりインキをインキ吸蔵体に導入可能なインキ補充路を配設するものである。
前記ペン先としては、ボールペン、サインペン、マーキングペン、万年筆等いずれの形態のものでも使用でき、特に、ペン先から十分量のインキ補充できないボールペン等を用いた場合には本発明は効果的である。また、ペン先に繊維加工体や合成樹脂多孔質体からなるものを用いた場合、インキ補充時の補充速度を著しく向上させることができる。
前記インキ吸蔵体としては、繊維加工体または合成樹脂多孔質体からなり、インキを保持することができるものが用いられ、インキ補充時において、毛細管力により外部から供給されるインキを吸引するものである。前記繊維加工体としては、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルトの樹脂加工体、フェルトのニードルパンチ加工体等の汎用のものが使用できる。また、前記合成樹脂多孔質体としては、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、その他各種の合成樹脂の連続気孔体等の汎用のものが使用できる。
前記インキ吸蔵体を収容する軸筒には、前端部にペン先が保持されると共に、ペン先外周面と軸筒内周面との間にインキ補充路が配設されている。更に、空気が軸筒内へ供給及び軸筒外へ放出されるための空気孔を設けることもできる。
前記軸筒には、汎用の材質、形状のものが適用され、ペン先保持部を別部材として形成することもできる。
前記軸筒には、汎用の材質、形状のものが適用され、ペン先保持部を別部材として形成することもできる。
前記インキ補充路は、インキ補充時に外部からインキ吸蔵体にインキを導入する導入部となるものであり、インキ吸蔵体の前方部に当接する後端開口部と、該後端開口部より前方(ペン先先端側)に位置する前端開口部を備えるように1本又は複数本設けられる。インキ吸蔵体の前方部分に前記後端開口部が覆われるように当接することで、インキ補充時にインキ補充路内に供給されたインキを、インキ吸蔵体の毛細管力を用いてインキ吸蔵体側に導入できると共に、導入したインキを即座にインキ吸蔵体に貯蔵できる。前記前端開口部は、軸筒前端部(ペン先先端近傍)に設けることがインキ補充時により有利であるので好ましい。前記インキ補充路はインキ吸蔵体より毛細管力が小さくなるように設けられればどのような材質、形状であってもよい。
前記インキ補充路を複数本設けた際、少なくとも一本のインキ補充路に、該インキ補充路の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第一連通部を設けることにより、インキ補充時の空気導入路となる空気通路として用いることができる。前記第一連通部はインキ吸蔵体と接触する位置に設けることが好ましく、それにより導入されるインキにより液シールされ易くなるので、軸筒内(インキ補充路内)に過剰量のインキが導入されたとしても、第一連通部から軸筒内へのインキの溢れ出しを防止できる。更に、前記第一連通部の他にも、外部からの空気を軸筒内に供給する空気孔を設けることができる。
前記第一連通部を設けたインキ補充路は、インキ補充時に供給されたインキ量に相当する軸筒内部の空気を軸筒外部に放出するための通路であると共に、筆記によるインキの減少や温度変化等により、軸筒内部の容積が変化した際に空気が出入りするために用いられるものである。
前記第一連通部を設けたインキ補充路は、インキ補充時に供給されたインキ量に相当する軸筒内部の空気を軸筒外部に放出するための通路であると共に、筆記によるインキの減少や温度変化等により、軸筒内部の容積が変化した際に空気が出入りするために用いられるものである。
更に、前記インキ補充路の外周(ペン先保持部外周と軸筒内周面との間)にインキ保留部を設けることができる。インキ保留部として、軸筒内に導入されたインキを保持できるスペースを設けることにより、インキ吸蔵体の吸蔵速度以上の速度でインキが供給された際に、軸筒内にインキが溢れ出ることを防止できる。
また、前記インキ保留部にインキ保持能を有する多孔質部材を収容することにより、インキの溢れ出しをより効率良く防止できる。その際、多孔質部材がインキ吸蔵体前端と当接する位置に配設し、多孔質部材のインキ吸引力をインキ吸蔵体の毛細管力より小さく設定することが好ましい。前記多孔質部材としては、インキ吸蔵体として用いられる材料や、他の吸水性材料が適用できる。
また、前記インキ保留部にインキ保持能を有する多孔質部材を収容することにより、インキの溢れ出しをより効率良く防止できる。その際、多孔質部材がインキ吸蔵体前端と当接する位置に配設し、多孔質部材のインキ吸引力をインキ吸蔵体の毛細管力より小さく設定することが好ましい。前記多孔質部材としては、インキ吸蔵体として用いられる材料や、他の吸水性材料が適用できる。
前記インキ保留部を設けた際、該インキ保留部の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第二連通部を設けて空気導通速度を速めることができる。特に、インキ保留部内に多孔質部材を収容しない場合、前記第二連通部が第一連通部よりペン先先端側に位置するように配設することが好ましい。前記位置関係とするで、インキ保留部内に溢れ出たインキを確実に保持できると共に、スムーズな空気導入も可能となる。
前記補充式筆記具にインキを補充する場合、軸筒の前方に補充用インキ容器の開口部を気密接続させた後、ペン先上向き状態とすることで、インキの自重及びインキ補充路の毛細管力によりインキ補充路の前端開口部からインキが軸筒中に吸引され、後端開口部から導出してインキ吸蔵体に保持される。その際、保持されたインキの容積と同量の軸筒内の空気が軸筒外部又は補充用インキ容器内に放出される。特にペン先が繊維加工体や合成樹脂多孔質体からなる場合、インキ補充路からの吸引と共に、ペン先からもインキが補充される。また、インキ容器を押圧することによりインキ補充速度を速めることも可能である。
本発明の補充用筆記具に適用される補充用インキ容器は、インキ収容部及び開口部を有し、該開口部の大きさ及び形状が軸筒先端部と気密状態で接続できるものが用いられる。インキ収容部に収容されるインキの容量としては、1回に補充できる量(即ち、初期状態から筆記により消費されたインキ量)又はそれより少ない量であることが好ましい。
また、補充用インキ容器を透明性を有する部材で形成することで、インキ補充時に、インキ補充量に相当する軸筒内部の空気がインキ中に放出されて気泡を発生するので目視により補充状態が確認できるものとなる。
更に、可撓性を有する材質を用いた場合、インキ収容部を押圧することで軸筒内に強制的にインキを送ることができ、インキ補充速度を速めることもできる。
また、補充用インキ容器を透明性を有する部材で形成することで、インキ補充時に、インキ補充量に相当する軸筒内部の空気がインキ中に放出されて気泡を発生するので目視により補充状態が確認できるものとなる。
更に、可撓性を有する材質を用いた場合、インキ収容部を押圧することで軸筒内に強制的にインキを送ることができ、インキ補充速度を速めることもできる。
本発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は本発明の補充式筆記具1の一実施例における縦断面図であり、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図である。
図1は本発明の補充式筆記具1の一実施例における縦断面図であり、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図である。
補充式筆記具1は、繊維加工体からなるインキ吸蔵体3が、その前端面31を樹脂成形体である軸筒4の前方内部に形成されるリブに当接し、尾栓7によりインキ吸蔵体3後端面を支持されるように軸筒4の内部に収容されており、前記前端面31にアクリル樹脂製のマーキングペン形態のペン先2が突き刺し接続され、該接続部分のインキ吸蔵体3の繊維が密になっている。
前記軸筒4の前端部に一体に形成されたペン先保持部41とペン先2との間にインキ補充路5が配置される。前記インキ補充路5は、ペン先2の取付溝の深さ(溝幅)を調節することで、前後方向を開口する同形状のものが4本等間隔に配置され、後端開口部52がインキ吸蔵体3の前端面31に当接している。前記後端開口部52がインキ吸蔵体3の毛細管力が強められたペン先2圧入部近傍に当接することで、より一層、インキ補充路5からインキ吸蔵体3への円滑なインキ供給が可能となり、インキ補充時の吸入時間が短縮される。ここではインキ補充路5の前端開口部51から後端開口部52まで同形状で形成しているが、後端開口部52の断面積を小さくすることでより毛細管力を高めたり、後端開口部近傍52の断面積を大きくすることでインキ保持量の調整を図ることもできる。また、ペン先2の取付溝の深さを調節する以外に取付溝の幅を調節したり、種々の断面形状として断面積を変化させ、毛細管力や保持力を容易に調整できる。更に、パイプ等の別部材を用いて、端部をインキ吸蔵体3に当接又は突き刺し状態とし、他端部を軸筒4外部に開放することによってもインキ補充路5を形成できる。
前記インキ補充路5は、溝幅(リブの高さ)を0.2mm〜0.6mmの範囲に設定することが好ましい。
前記インキ補充路5は、溝幅(リブの高さ)を0.2mm〜0.6mmの範囲に設定することが好ましい。
前記4本のインキ補充路5のうち、1本のインキ補充路には、インキ吸蔵体3の前端面31と接触する部分に、インキ補充路5の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第一連通部53が空気導通孔として設けられており、インキ補充路が空気通路として作用する。
また、前記インキ補充路5の外周(軸筒内に設けられるペン先保持部41の外周)には、インキ吸蔵体3の前端面31と接触する二重筒部(横断面形状がペン先保持部41と同心円状)であるインキ保留部6が設けられており、外部から導入されるインキ9の流入速度がインキ吸蔵体3の吸収速度より速く、多量のインキ9が供給された場合、軸筒4内に溢れ出たインキ9が第一連通部53を経由してインキ保留部6内に一旦保持される構成となっている。
更に、前記インキ保留部6内には、インキを保持できる多孔質部材を収容することで、インキ保持能力を向上させることもできる。
更に、前記インキ保留部6内には、インキを保持できる多孔質部材を収容することで、インキ保持能力を向上させることもできる。
更に、前記インキ保留部6には、インキ保留部6の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第二連通部61が設けられており、空気誘導孔として用いられる。
前記第二連通部61は、ペン先先端側に位置するように設けられており、ペン先上向き状態でのインキ補充時に第一連通部53からインキ保留部6内に流入したインキ9が第二連通部61から流出しないような位置関係(即ち、ペン先上向きで第一連通部53より高い位置に第二連通部61が配設される)を有している。
前記第二連通部61は、ペン先先端側に位置するように設けられており、ペン先上向き状態でのインキ補充時に第一連通部53からインキ保留部6内に流入したインキ9が第二連通部61から流出しないような位置関係(即ち、ペン先上向きで第一連通部53より高い位置に第二連通部61が配設される)を有している。
前記尾栓7には切欠71が設けられており、インキ補充時には、筆記具1内部のインキ吸蔵体3後方の空気が、インキ吸蔵体3外面と軸筒4内面との間に形成された隙間を通じて第二連通部61からインキ保留部6に供給され、更に第一連通部53からインキ補充路5を経由してインキ容器8内のインキ9中に放出される。また、筆記や温度変化により筆記具内部の圧力が変化した際には、前記空気通路5を通じて容易に空気の出入りを行うことができる。
開口部81及びインキ収容部82を有する補充用インキ容器8は、透明性及び可撓性を有する樹脂成形物であり、インキ切れの際、筆記具1に一度で補充できる最適の量(一回分量)のインキを収容してなる蓋付インキ容器である。
前記補充用インキ容器8は、開口部81が軸筒先端部(ペン先保持部41)と気密状態で接続できる大きさ及び形状を備えており、蓋を外した後、ペン先保持部41と接続される。
前記補充用インキ容器8は、開口部81が軸筒先端部(ペン先保持部41)と気密状態で接続できる大きさ及び形状を備えており、蓋を外した後、ペン先保持部41と接続される。
前記補充式筆記具1にインキ9を補充する場合、ペン先保持部41に補充用インキ容器8の開口部81を気密接続させた後、ペン先上向き状態とすることで、インキの自重及びインキ補充路5の毛細管力により前端開口部51からインキ9が軸筒中に吸引され、後端開口部52から導出してインキ吸蔵体3に保持される。また、前記状態においてはペン先2からも毛細管力によりインキ9が補充される。その際、インキ吸蔵体3に保持されたインキ9の容積と同量の空気が、吸蔵体3後方の尾栓7に設けられる切欠71から軸筒内の隙間を通じて前方に移動し、第二連通部61及び第一連通部53を経由してインキ誘導路5からインキ容器8内のインキ9中に放出される。放出された空気はインキ9中で気泡となるので、気泡を透明なインキ収容部82を介して外部より視認することで補充状態を確認できる。
また、インキ容器8のインキ収容部82を押圧することで、軸筒4内に強制的にインキ9を送ることができ、インキ補充速度が速められる。その際、インキ吸蔵体3の吸収速度で対応できずに溢れたインキ9が第一連通部53を経由してインキ保留部6に一旦保持される。インキ吸蔵体3がインキ9を吸収して下方に収容すると再び前端面31からインキ保留部6内のインキ9の吸収が開始される。
また、インキ容器8のインキ収容部82を押圧することで、軸筒4内に強制的にインキ9を送ることができ、インキ補充速度が速められる。その際、インキ吸蔵体3の吸収速度で対応できずに溢れたインキ9が第一連通部53を経由してインキ保留部6に一旦保持される。インキ吸蔵体3がインキ9を吸収して下方に収容すると再び前端面31からインキ保留部6内のインキ9の吸収が開始される。
例えば、インキ補充路5を設けていない筆記具に2.5gのインキをペン先から補充した場合、補充時間として13分かかったのに対して、インキ補充路5の溝幅(ペン先保持用リブの高さ)を、対向する2本が0.18mm、他の2本が0.35mmとなるように設定した筆記具に同量のインキを補充する補充時間は6分であった。また、インキ補充路5の溝幅を4本すべて0.3mmに設定した筆記具に同量のインキを補充する補充時間は3分であり、0.5mmに設定したものでは補充時間が1分であった。
1 補充式筆記具
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
31 前端面
4 軸筒
41 ペン先保持部
5 インキ補充路
51 前端開口部
52 後端開口部
53 第一連通部
6 インキ保留部
61 第二連通部
7 尾栓
71 切欠
8 インキ補充容器
81 開口部
82 インキ収容部
9 インキ
2 ペン先
3 インキ吸蔵体
31 前端面
4 軸筒
41 ペン先保持部
5 インキ補充路
51 前端開口部
52 後端開口部
53 第一連通部
6 インキ保留部
61 第二連通部
7 尾栓
71 切欠
8 インキ補充容器
81 開口部
82 インキ収容部
9 インキ
Claims (7)
- 少なくともペン先と、該ペン先と接続されるインキ吸蔵体と、該インキ吸蔵体を内部に収容し且つペン先を前端部に保持する軸筒とからなり、軸筒前端部と補充用インキ容器とを接続させてペン先上向き状態でインキを補充する補充式筆記具であって、前端開口部と後端開口部とを有し且つ外部よりインキをインキ吸蔵体に導入可能なインキ補充路を軸筒に設け、前記インキ補充路の前端開口部をインキ吸蔵体の前端部より前方に位置させ、前記インキ補充路の後端開口部を、前記インキ吸蔵体によって閉鎖するようにインキ吸蔵体と接続してなることを特徴とする補充式筆記具。
- 前記インキ補充路が複数本設けられ、少なくとも一本のインキ補充路に、該インキ補充路の内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第一連通部を設けてなることを特徴とする請求項1記載の補充式筆記具。
- 前記インキ補充路の外周にインキ補充路から導入されたインキを一時的に保留するインキ保留部を設けてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の補充式筆記具。
- 前記インキ保留部に多孔質部材を収容することを特徴とする請求項3記載の補充式筆記具。
- 前記インキ保留部にインキ保留部内部と、インキ吸蔵体外面と軸筒内面との隙間とを連通する第二連通部を設けることを特徴とする請求項3又は4に記載の補充式筆記具。
- 前記第二連通部が第一連通部よりペン先先端側に位置することを特徴とする請求項5記載の補充式筆記具。
- 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の補充式筆記具をペン先上向き状態とし、軸筒の前方に補充用インキ容器の開口部を気密接続させ、インキの自重又はインキ容器を押圧することによりインキを補充するインキ補充方法。
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---|---|---|---|
JP2004294016A JP2006103195A (ja) | 2004-10-06 | 2004-10-06 | 補充式筆記具及びインキ補充方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104527263A (zh) * | 2014-12-09 | 2015-04-22 | 成都格瑞思文化传播有限公司 | 注墨式水笔 |
CN105564086A (zh) * | 2016-02-15 | 2016-05-11 | 温其洲 | 马克笔注墨器 |
CN105644195A (zh) * | 2016-02-15 | 2016-06-08 | 温其洲 | 马克笔 |
CN111873664A (zh) * | 2020-08-10 | 2020-11-03 | 重庆大学 | 基于毛细和虹吸作用的自吸液式循环储墨环保笔 |
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2004
- 2004-10-06 JP JP2004294016A patent/JP2006103195A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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