JPS59227761A - 複合材用ウイスカ−プリフオ−ムの形成法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、金属、合金または各柚プラスチックなどのマ
トリックス物質を溶浸あるいは含浸してウィスカー強化
複合材を製造する際に、繊維質骨格として用いるウィス
カープリフォームの形成法に関する。

ＳｉＣ，Ｓｉ８Ｎ４　　あるいは黒鉛などの単結晶で構
成されるウィスカーは、個有特性として高水準の強度、
弾性率、耐熱性および化学的安定性を備えることから金
属、プラスチック等の複合強化材として古くから有用視
されているが、未だに実用化の軌道に乗っていない。こ
の最も大きな技術的理由は、ウィスカー物質が極めて微
細な短繊維状形態を呈しているため、マトリックス材料
中への均質な分散が著るしく困難であり、また、炭素繊
維のような長繊維に用いられる通常の溶浸法あるいは溶
湯鋳込法などの複合化手段を適用することができない点
にある。

出願人け、先にウィスカー単味で構成したケーキ状成形
体（繊維骨格）にマトリックス物質を溶浸、含浸等の手
段により導入介在させる複合化技術の開発に成功した（
特願昭５７−１５０２９３、同５７−２２６５４５）。

この方法は容易に均質組織の複合材が製造できることか
ら内外の注目を集めているが、得られる複合材の性状は
繊維骨格となるウィスカープリフォームの組織構造、と
くに均質性によって大きく左右される。

本発明は、常に局部的偏析のない均質組織構造のウィス
カープリフォームを迅速に形成する方法を提供するもの
で、その構成は、ウィスカー生成物を水または有機溶媒
に分散させたスラリーを所望形状の容器に流入し、容器
に振動を与えてウィスカー成分を沈降分離したのち、得
られた湿潤ウィスカーケーキをそのままもしくは所定の
密度に圧縮して乾燥処理することを特徴とする。

本発明の原料となるウィスカー生成物としては、Ｓ：Ｌ
Ｃ，Ｓｉ、Ｎ、あるいは黒鉛の単結晶で、直径０．１−
５７４ｍ、長さ１０〜５００　ｌｔｍの形状を備えるも
のが有効に用いられる。これらウィスカー生成物は、通
常、短繊維が無方向に絡み合った団塊状ケーキ質の組織
形態を呈するが、とれを予め解きほぐすか圧縮処理を施
したのち水またはアルコール、アセトンもしくはエーテ
ルなどの有機溶媒中に加え、ミキサーあるいは渦巻光攪
拌槽のような攪拌装置を用いてウィスカーが均一に分散
するまで攪拌してスラリーを形成する。この際、水また
は有機溶媒は、ウィスカーの３〜４倍容量の範囲で使用
することが操作の円滑性を保つ上で望ましい。

スラリーは、ついで所望形状の容器に流入する。

スラリー中に分散不良の団塊成分が残留する場合には、
予め篩を通過させて除去しておく必要がある。適用する
容器は、プラスチック、金属などで構成された円形、角
形、管形あるいは平板と型枠を組合せた多様の形状のも
のが用いられる。

スラリーを流入した容器は、適宜なバイブレータ−上に
セットして振動を与える。振動の過程でスラリー中のウ
ィスカー成分は急速に沈降を開始し、３〜５分以内に水
または有機溶媒と層状に分離する。上澄液を除去した湿
潤ウィスカーは、８０〜９０％の気孔率を有するケーキ
状成形体として容器底部に残留する。

湿潤ウィスカーケーキは、そのままもしくは予め複合材
とした際のＶｆ値を考慮した所定の密度に圧縮したのち
乾燥処理する。

このようにして形成されたウィスカープリフォームは均
一性状のウィスカーが二次元的無方向に配列した局部的
偏析のない均質組織構造を有しており、乾燥後も崩壊し
ない一体形状が付与される。

本発明で得られるウィスカープリフォームは、これを繊
維骨格としてＭｙ、　Ａｌ、　Ｓｉ、　Ｔｉ、　Ｃｒ、
Ｍｎ。

Ｆｅ、　Ｃｏ、　Ｎｉ、　Ｃｕ、　Ｚｎ、　Ａｔ、　Ｔ
ａ、Ｗなどの金属またはこれらの合金、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、
尿素樹脂等の各種プラスチックから選択されたマトリッ
クス物質を圧力下に溶浸あるいは含浸することにより複
合化されるが、これら複合材（ＦＲＭ、ＦＲＰ　）には
特性ばらつきの極めて少ない均質かつ高性能の強化特性
を付与することができる。

以上のとおり、本発明によれば迅速かつ円滑に均質組織
構造の複合材用ウィスカープリフォームが形成できるか
ら、航空機用タービン、自動車エンジンから建築用、レ
ジャー用の分野に至る構造。

機能材料として有用な各種複合材の量産化に大きく寄与
しえる工業的利益かもたらさ九る。

実施例１ けい累源原料と炭材を１６００℃で反応させたのち残留
炭材成分を燃焼除去して得られた直径０．５−１．５　
ｐｍ　、長さＩ　Ｏ−３００ｐｍのβ型ＳｉＣウィスカ
ーからなる生成スポンジ状ケーキ（嵩密度０．０４’／
、イ、平均気孔率９８．７％）を用い、予め圧縮処理を
施したのち、その８０ｒを純水２５０ＩＩＩＱと共に渦
流型攪拌槽に入れ１０秒間回転撹拌してウィスカーが均
質に分散するスラＩＪ−を形成した。

スラリーを直径＋２０１［の平板皿状のプラスチック容
器に流入したのち、バイブレータ−上にセットし振動数
６０　！（Ｚ／秒で３分間振動した。振底 動処理によりウィスカーは縦部に沈降し、水と完全に分
離した。ついで上澄水を除去し、その甘ま乾燥した。形
成されたウィスカープリフォームは直径１１８朋、高さ
１４間の一体円板ケーキ状を呈するものであった。

ウィスカープリフォームを中心から６等分に切り出し、
各試片について見掛比重およびＶｆ値を測定した。その
結果を表ＩＫ示した。

表■ 表Ｉの結果は、各試片間の特性ばらつきは小さく、全体
として局部的偏析のない均質な組織構造であることを示
すものであった。

さらに上記の各ウィスカープリフォームＥ片にシ（Ｌ 溶融した純ＡＪを１　ｔｏｎ７／ｃ＋７の圧力で溶≠し
ＦＲＭ化した。得られたＦＲＭの強度特性は、平均引張
り強さ２１．８　Ｋｇ／−１同標準偏差（σ）１．４７
、平均弾性率９４８０　Ｋｇ　／−１同標準偏差（σ）
２１で均質高性能を備えることが認められた。

実施例２ 実施例１と同一性状を有するＳｉＣウィスカーの生成ケ
ーキを解きほぐし、その２３ｆを７０−の純水に加え均
一に分散するまで攪拌してスラリーを形成した。該スラ
リーを円筒中空部をもつ成形用モールド（外枠内径１０
０ｍｍ、中子外径７５ｍｍ）に流入し、バイブレータ−
上で３分間振動した。振動処理後の潤滑ウィスカーケー
キをそのまま乾燥し、外径１００１１１１１、肉厚１２
．５４１１１１１、隅さ１６朋のリング状ＳｉＣウィス
カープリフォームを形成した。

他方、上記と同様にして得た振動処理後の湿潤ウィスカ
ーケーキを、モールド容器の上部から１５０　Ｋｇ　／
ｃｒ／Ｉの圧力を加えて圧縮したのち離型乾燥して、外
径１００ｍｍ、肉厚１２．５＋ｍ、高さ１０關のリング
状Ｓ　ｉ　Ｃウィスカープリフォームに形成した。

形成された圧縮前後のウィスカープリフォームを４分割
に縦切りした。各試片について測定した見掛比重、Ｖｆ
値を表Ｈに示した。

表■ 圧縮処理したウィスカープリフォームは高密度化したが
、圧縮有無に拘らず試片特性の変動は僅少で均質な組織
構造であることを示した。また、湿潤ケーキの段階で圧
縮することによ抄所望Ｖｆ値のウィスカープリフォーム
が形成しえることが確認される。

実施例３ けい素源原料と炭材をＮ、気流中、１６００℃の温度で
反応させ残留炭材成分を燃焼除去して直径０．５〜１．
０１１ｍ、長さ１０〜２００　ｐｍのＳｉ、　Ｎ４ウイ
スカーのスポンジ状ケーキを生成した。該生成ケーキを
一旦、圧縮したのち、その２０９をエチルアルコール６
０ｍ＋！と共にジューサーミキサーに入れ１０秒間回転
攪拌してスラリーを形成した。

スラリーを縦１５０朋、横７５謂忍、側壁高さ２８關の
角形容器に流入し、バイブレータ−上にセットして振動
数６０Ｈ２／秒で５分間振動した。

上澄液を除去したのち、浸潤ウィスカーケーキの上部か
ら８分割の仕切枠を押し付け、そのままの状態で乾燥し
た。

このようにして形成した各平板状のＳｉ、　Ｎ４　　ウ
ィスカープリフォームについてＶｆ値を測定したところ
、平均１６．３９％、標準偏差（σ）０．０９３で全体
として極めて均質な組織構造であった。

特許出願人　東海カーボン株式会社 代理人　弁理士　高　畑　正　也

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、ウィスカー生成物を水または有機溶媒に分散させた
   スラリーを所望形状の容器に流入し、容器に振動を与え
   てウィスカー成分を沈降分離したのち、得られた湿利ウ
   ィスカーケーキをそのままもしくは所定の密度に圧縮し
   て乾燥処理することを特徴とする複合材用ウィスカープ
   リフォームの形成法。