JPS5922428B2 - 交換機試験装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、交換機の負荷状況下における特性を観測する
ために使用する負荷発生装置に関するものである。

交換機の負荷状況下における特性を把握するために従来
より用いられている原始的方法としては、実際に交換機
に対して電話機等の端末を接続し、これを人手によつて
操作する方法があるが、これによると必要な負荷量に応
じた端末操作人員を確保する必要があるため、交換機に
対して高負荷状況、過負荷状況の状態を発生させること
は困難である。

この欠点を解消するために一方では交換機端末を人手に
て操作する部分を自動的に行なうような擬似呼発生装置
が考案されているが、本装置は各装置が独立の時限制御
によつて動作するために発生される呼相互の時間的な制
御が困難なうえ、装置自体が高価であることから、高負
荷状況の状態を発生させるのに足る装置数を準備するの
に不経済である。また特に電子交換機の場合は、交換機
制御装置に対して電子計算機にて周辺系装置の動作を擬
似させることにより負荷試験を行なう試験装置が考案さ
れているが、本装置は複雑、かつ高価なうえ、現在のと
ころ汎用性がないという欠点がある。

したがつて、現在のところ実際に交換機の高負荷状況、
過負荷状況における過負荷制御機能を試験するためには
、前述のように人手操作または擬似呼発生装置にて少量
の負荷を加えた状態で交換機の処理容量を減するような
改造を加えることにより擬似的な過負荷状況を発生させ
た状態で行なうのが一般的である。しかし、このような
方法によると外部負荷が少量であるにもかかわらず、無
理に過負荷制御機能を働かせるために交換機能と過負荷
制御機能とを併せた交換機の過度特性確認は十分行なえ
ないという欠点がある。特に交換機の内部動作の速度に
比して極めて短時間のうちに多数の呼が生起する、いわ
ゆる一斉負荷に対する交換機動作の特性試験は非常に困
難である。本発明の目的は、上記欠点をなくし、経済的
に交換機に対して一斉負荷を外部から与えることによつ
て交換機の過渡的な負荷特性試験をも行ない得る試験装
置を供することにある。

この目的のため、本発明は、電話機または出入回線中断
装置等を擬似する擬似端末回路の複数を似て擬似端末回
路群を構成し、この群を代表する基本の擬似端末回路に
おいて発信、選択数字送出応答、切断等の操作を行なえ
ば、群内の他の擬似端末回路においても交換機負荷の時
間的な特性を擬似するために設けた遅延回路を介して適
当な遅延時間後に同様な操作が自動的に行なわれるよう
に交換機試験装置を構成したことを特徴とする。

以下、本発明を第１図、第２図により説明する。先ず第
１図は、本発明による交換機試験装置の１実施例におけ
る操作部回路部分を示したものである。、この図におい
て１は回転式ダイヤルスイッチ、２はフツクスイツチで
あり、これらは一般の電話器の信号送出用回路である。
また、６は操作用電源であり、これとフツクスイツチ２
との間には４の選択スイツチと３０の継電器巻線からな
る直列回路が５の時限調整可能な遅延回路を介して多段
接続される。第２図は、同じく本発明による交換機試験
装置の１実施例における交換機接続部分に係る回路部分
を示したものであり、３１は継電器巻線３０により制御
される継電器接点、８は端末擬似抵抗は擬似端末を交換
機に接続するための端子、７は閉塞スイツチ、９，１０
はそれぞれ着信表示用の放電管、安定抵抗、１１は通話
の接続状態を確認するためのモニタ端子である。この第
２図に示す回路部分は第１図における選択スイツチ４お
よび継電器巻線３０よりなる直列回路対応に原則として
設けられるものである。さて、本発明を説明すれば、本
装置を使用する場合には予め第２図で示す接続端子１２
の複数対を被試験交換機の加入者線に接続した状態で選
択スイツチ４を必要に応じて適宜数投入することにより
回線数の設定を行なつておく。この状態でフツクスイツ
チ２を投入すれば、地気一回転ダイヤルスイツチ１−フ
ツクスイツチ２−（遅延回路５）−継電器巻線３０一選
択スイツチ４一操作電源６−地気の閉回路が形成され、
選択スイツチ４が予め投入されていた直列回路中の継電
器３０は遅延回路５で設定された時限間隔を置いて次次
と動作することになる。一方、第２図においては動作し
た継電器３０の接点３１が閉じられるから、次次に接続
端子１２一接点３１一閉塞スイツチJメ[端末擬似抵抗８
一接続端子１２の閉回路が形成されることになり、交換
機に対して発呼信号が次次と送出されることになる。次
に回転ダイヤルスイツチ１を操作して適当な電話番号を
ダイヤルすれば、ダイヤルパルスによる直流回路の断続
は前記発呼信号の場合と同様継電器３０とその接点３１
および遅延回路５により次次に中継され、適当時間遅延
後交換機に対してはダイヤルパルスが次次と送出される
ことになるものである。

以上の動作により発信接続負荷を発生することができる
わけである。本装置によつて着信接続負荷を発生する場
合は、本装置への着信は擬似端末回路毎に設けられた着
信表示放電管９が呼出信号にて点灯することで知ること
ができる。

したがつて、その擬似端末回路に対応する選択スイツチ
４を適宜投入した後にフツクスイツチ２を閉じれば、前
記発信信号を送出したと同一の原理で交換機に対しては
応答信号が次次に送出されることは明らかであろう。こ
の場合遅延回路５の時限を適宜調整することにより負荷
の時間的な発生分布を変化させることができる。

例えば、全ての遅延回路５の時限を零でない一定値とす
れば、一様分布負荷を、また全ての遅延回路５の時限を
゛０″″とすれば、一斉負荷を擬似することができるわ
けである。本装置において擬似端末回路が送出する選択
数字はすべて同一の数字であるが、しかし、これは特定
出方路に対する輻帳状況を発生させる場合には何ら支障
とはならない。本装置を発信側、着信側双方に接続し、
しかも正常負荷を発生させる場合は着信側として使用す
る擬似端末を交換機の代表着信機能を持つ端子に接続し
、発信側からは代表親番号を送出することにより可能で
ある。

したがつて、本装置を複数台用意し、交換機との接続を
装置単位で代表群を構成するように行なえば、上記代表
着信機能によつて装置数に応じて正常負荷を発生させる
も可能である。以上の説明は、実施例としてダイヤルパ
ルス送出形電話機を使用する場合についてのものである
が、操作部に多周波信号発信器およびその操作ボタンを
設け、その出力を各擬似端末回路に遅延回路を介して分
配する回路を設けることにより多周波信号送出形電話機
にも応用でき、また、出回線、入回線の相手局擬似装置
として構成することもできる。

以上述べたように本発明によれば、試験者が操作した負
荷内容が多数の擬似端末回路に展開されるため、少人数
の試験者にて経済的に交換機に対して高負荷状況を発生
させることができ、交換機に対する負荷試験が経済的に
行なえるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による交換機試験装置の１例での操作
部回路部分を示す図、第２図ぱ、第１図と同様１例での
交換機接続回路部分のその単位を示す図である。 ３０・・・継電器巻線、３１・・・継電器接点、４・・
・選択スイツチ、５・・・遅延回路、６・・・操作電源
、７・・・閉塞スイツチ、９・・・着信表示放電管、１
２・・・交換機への接続端子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 交換機に擬似端末回路を接続し、該回路の動作によ
   つて上記交換機に発信接続および着信接続の負荷を与え
   るべく構成された交換機試験装置において、電話機また
   は出入回線中断装置等を擬似する回線単位の擬似端末回
   路を複数用意し、該複数回路のうち、基本となるべき擬
   似端末回路を除く他の擬似端末回路は、上記基本となる
   べき擬似端末回路に対し、回路毎に遅延時間調整可能な
   時限手段を有し、上記基本となるべき擬似端末回路の動
   作に対してあらかじめ定めた時限の後に動作するように
   構成されることを特徴とする交換機試験装置。