JPS5922421Y2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ヒートポンプ暖房機能を備えた空気調和機の
改良に係るものである。

まず、従来の空気調和機の基本冷凍サイクルを第１図に
、また概略構造を第２図に示す。

第１図に於て、１は圧縮機、２は四方切換弁、３は室外
側熱交換器、４は室内側熱交換器、５はキャピラリチュ
ーブである。

また第２図に於て、６は電気ヒータ、７は室外側熱交換
器３の表面の着霜を感知して開となるサーモスタットス
イッチ、８は室内側送風機、９は化粧カバー、１０はキ
ャビネット、１１は室内・室外を仕切る仕切板、１２は
室外側送風機、１３は送風機用モードルである。

この従来の空気調和機に於て、ヒートポンプ暖房を行な
うと、圧縮機１より吐出された冷媒（図示せず）が四方
切換弁２の切り換えに依って矢印の如く流れ室内側熱交
換器４で放熱（暖房）し、キャピラリチューブ５に依り
減圧され、室外側熱交換器３にて蒸発し、圧縮機１に戻
る。

このサイクルに依り、温度の低い室外側の空気から吸熱
し、温度の高い室内に熱をくみ上げるには、室外側熱交
換器３に依る蒸発温度は当然室外側の空気温度よりも低
温でなければならず、その温度は摂氏Ｏ°以下となるこ
とがある。

この時は室外側熱交換器３の表面に凝縮した空気中の水
分が霧状に凍ってこの霜の付着が多くなると、室外側熱
交換器３の熱交換効率が低下し、暖房の能力も低下する
。

故に、この種の空気調和機では従来より着霜量を感知し
、一定量以上になった時四方切換弁２への通電を停止し
、第３図の如く逆サイクルにして室外側熱交換器３に圧
縮機１より吐出された高温、高圧側の冷媒（図示せず）
を流して室外側熱交換器３に付着した霜を溶かしくこの
霜を溶かす作業を以下除霜と言う）、しかるのち四方切
換弁２を切り換えて再び暖房運転を継続させる方法を用
いてきた。

この従来の方法を電気回路上で説明する。

第４図は、従来の空気調和機の基本的電気回路である。

図において暖房運転中は、サーモスタットスイッチ７は
閉じており、圧縮機１が運転すると同時に、四方切換弁
２及び送風機用モードル１３にも通電され、暖房運転を
行ない、室外側熱交換器３の着霜量が多くなると、サー
モスタッスイッチ７が開いて、四方切換弁２及び送風機
用モートル１３への通電がストップし、除霜を行なう。

このように従来のものは、除霜の間は室外側の空気温度
が氷点より高温で有っても、送風機用モードル１３への
通電を止めてしまい、凝縮器３の霜を溶かすエネルギー
は、圧縮機１の仕事量だけに留まるために、除霜時間が
長くなりその間暖房運転が停止しており暖房の運転率が
低下するという欠点が有った。

本考案は、上記欠点を改良するためになされたものであ
る。

以下第５図、第６図に本考案の一実施例を示し、説明す
る。

第５図は概略構造図であり、１４は室外側熱交換器、１
５は室外側送風機、１６は送風機用モードル、１７は空
気吸込口、１８は室内側熱交換器、１９は電気ヒータ、
２０は室内側送風機、２１は化粧カバー、２２は室外側
熱交換器１４への着霜を感知するサーモスタットスイッ
チ、２３は室外側空気温度を感知するサーモスタットス
イッチである。

また、矢印Ａ、Ｂは室内側、室外側の風の流れを示す。

第６図は本考案の基本的電気回路の一例であり、２４は
タイマーであり、２５はタイマー２４に連動するスイッ
チである。

この空気調和機に於て、暖房運転を行ない室外側熱交換
器１４に霜が付いた場合にサーモスタットスイッチ２２
が開となり四方切換弁２への通電を停止し、冷凍サイク
ルを逆サイクルにして除霜を行なう。

この時、室外側の空気温度をサーモスタットスイッチ２
３がある所定の温度（例えば２℃）以上では閉の状態で
送風機用モードル１６を駆動し、室外領空、気により室
外側熱交換器１４の表面を加熱して除霜時間の短縮を図
り、また室外側の空気温度が室外側熱交換器１４に付着
した霜が加熱できない温度以下では送風機用モードル１
６を駆動したままであると、逆に室外側熱交換器１４の
温度が上昇せずに霜がなかなか溶けなくなる。

この為にある所定の温度以下では送風機用モードル１６
をも停止し、除霜時間が長くなる事を防ぐ。

室外空気温度が所定の温度以上で送風機用モードル１６
を駆動しながら除霜する場合に、その時間が長くなり着
霜量が減少しても送風していると室外側熱交換器１４の
温度が通風により低下し、圧縮機１の負荷が軽くなり、
除霜を行なう為の熱量が減少して逆に除霜時間が長くな
ってしまう。

また、送風機用モードル１６にて室外側送風機１５、室
内側送風機２０を同時に駆動する場合には、除霜中の送
風機用モードル１６の駆動時間が長くなると室内側に冷
風が吹き出してしまい、暖房効率が低下してしまうとい
う欠点も有るため、ある所定の時間を過ぎても除霜が終
了しない場合には、タイマー２４に連動するスイッチ２
５を開いて送風機用モードル１６を停止し、そのまま除
霜を継続することにより上記欠点を補う。

以上の如く室外の空気温度を感知して除霜中の送風機用
モードルの駆動を制御して、効率の良い除霜を行なう事
に依り、暖房運転の効率化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のヒートポンプ暖房機能を備えた空気調和
機の基本冷凍サイクル回路図、第２図は従来のヒートポ
ンプ暖房機能を備えた空気調和機の側面断面図、第３図
は第１図の除霜中の冷凍サイクル回路図、第４図は従来
の空気調和機の基本電気回路図、第５図は本考案の空気
調和機の側面断面図、第６図は本考案の空気調和機の基
本電気回路図である。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・四方切換弁、３
・・・・・・室外側熱交換器、４・・・・・・室内側熱
交換器、７・・・・・・サーモスタットスイッチ、８・
・・・・・室内側送風機、１２・・・・：・室外側送風
機、１３・・・・・・送風機用モードル、１４・・・・
・・室外側熱交換器、１５・・・・・・室外側送風機、
１６・・・・・・送風機用モードル、１８・・・・・・
室内側熱交換器、２０・・・・・・室内側送風機、２２
・・・・・・サーモスタットスイッチ、２３・・・・・
・サーモスタットスイッチ、２４・・・・・・タイマー
、２５・・・・・・スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 暖房運転時に、室外側熱交換器の着霜を感知するサーモ
   スタットスイッチを室外側送風機のモードルと直列に接
   続した空気調和機に於いて、除霜時に室外側空気温度が
   所定の設定温度を越える場合間となり、所定の設定温度
   以下の場合間となる室外側空気温度を感知するサーモス
   タットスイッチを除霜時のみ室外側送風機のモードルと
   室外側熱交換器の着霜を感知するサーモスタットスイッ
   チの間に直列に接続されるように備えられたことを特徴
   とする空気調和機。