JPS5844299Y2 - 空気調和機の冷凍サイクル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気調和機における冷凍サイクルの改良に関
するもので、暖房能力の向上をはがることを目的の一つ
とするもので゛ある。

従来、ヒートポンプ式空気調和機においては、冷房と暖
房の切換え手段として四方弁を設けて冷媒のサイクルを
切換えていた。

そのため、特に暖房時は、室外温度が低くなるにつれ、
室内側において充分な暖房能力が得られない欠点を有し
ている。

また霜取り運転も必要になり、電気的制御回路も複雑と
なるものであった。

この欠点を補うために、補助暖房用のヒータを設けた構
成も開発されたが、室内の負荷が大きいことから大容量
のものを使用しなければならず、消費電力も大きいもの
であった。

また、特に暖房効果を良好にするために、冷媒を別途設
けた加熱手段によって再加熱する方式の冷凍サイクルも
多く知られているが、これらはいずれも加熱手段によっ
てその補助熱交換器を加熱するのみであるため、冷凍加
熱が充分とはいえないものであった。

本考案は、上記従来の空気調和機にみられる欠点を除去
するものである。

以下、本考案をその一実施例を示す添付図面を参考に説
明する。

図において、１は圧縮機、２は室外側熱交換器、３は減
圧装置、４は室内側熱交換器、５は受液器で、これらを
環状に連結することにより、周知の冷凍サイクルを構成
している。

６は前記減圧装置３と並列に設けられたバイパス回路で
、電磁開閉弁７を具備している。

８は前記室外側熱交換器２と圧縮機１の間に設けられた
補助熱交換器で、ガスバーナ等の加熱装置９によって加
熱される。

１０は室外ファン、１１は室内ファンである。

１２は前記補助熱交換器８、加熱装置９をユニットする
本体で、その上部には、前記室外側熱交換器２へ加熱装
置９の熱を送るダクト１３が設けられている。

このダクト１３には、冷房時における室外ファン１０の
通風が可能なように開口１４が設けられている。

１５は前記ダクト１３と同様本体１２がら分岐したダク
トで、受液器５を覆っている。

次に、上記構成からなる空気調和機の概略電気回路につ
いて第２図により説明する。

ここで図中第１図と同一のものについては同一の番号を
付して説明を省略する。

同図において、１６は運転スイッチ、１７は冷暖切換ス
イッチで、暖房時室外ファン１０は停止する。

また７ａは電磁開閉弁７のコイル、９ａは加熱手段９の
駆動装置で、周知の如く燃料コック、点火手段等を具備
している。

ここで、第２図は、基本の電気回路であり、必要に応じ
て室内ファン１１等の変速回路等を設けてもよいもので
、本実施例においては説明の都合上省略している。

上記構成において、冷房装置は運転スイッチ１６を投入
することにより実線矢印で示すように冷媒が流れ、周知
の如く冷房が行われる。

この時、室内外画ファン１０．１１は回転しており、ま
たこの時の温度制御は周知の構成でよいため、説明を省
略する。

次に、暖房時は運転スイッチ１６を投入して、冷暖切換
えスイッチ１７を暖側に投入することにより、室外ファ
ン１０への通電が断たれ、電磁開閉弁７が開き、加熱装
置９が着火する。

したがって、圧縮機１から吐出された冷媒は破線矢印で
示すように室外側熱交換器２からバイパス回路５を流れ
、室内側熱交換器４、受液器５へと流れる。

そして室内ファン１１により室内の暖房が行われる。

また補助熱交換器８へ流入した圧縮機１の吐出冷媒は、
加熱装置９によって加熱され、かわき冷媒となって圧縮
機１へ流入し、以下、このサイクルを繰り返して暖房を
行う。

さらに、加熱装置９を加熱した熱は、ダク） １３．１
５をそＩｃぞれ通り室タト側熱交換器２および受液器５
をも加熱する。

したがって、暖房時において従来の如く四方弁を設けて
冷媒の流れを切換え、室外側熱交換器２にて吸熱を行い
、室内側熱交換器２にて放熱を行うヒーＩ・ポンプ式冷
凍サイクルに比較して除霜サイクルが全く不要となり、
かつ連続運転が可能であることから、暖房効率の向上が
はかれるとともに除霜サイクル等の制御が不要であるこ
とがら電気的な制御回路が大巾に簡略化でき、また室外
ファン１０を停止するため、騒音もなく静がな運転が行
える。

さらに、補助熱交換器８の加熱により圧縮機１はかわき
冷媒を送るいわゆる単なるポンプの作用を行うため、圧
縮負荷がなくなって消費電力も少なくてすむ。

また、室外ファン１０も停止することから消費電力の低
減化がはかれる。

さらに、補助熱交換器８を加熱した排熱を受液器５およ
び室外側熱交換器２の加熱に利用するため、室外側熱交
換器２で損失する熱量が少ないとともに、室内側熱交換
器４を出たしぬり冷媒を効果的にかわき冷媒とすること
ができ、より暖房能力の向上がはかれる。

上記実施例より明らかなように、本考案における空気調
和機の冷凍サイクルは、暖房時、補助熱交換器を加熱し
て循環冷媒をかわき冷媒とし、しかも室外側熱交換器お
よび受液器をそれぞれ補助熱交換器を加熱した排熱によ
って加熱しているため、熱損失の少ない状態で暖房が行
えるとともに効率よく室内側熱交換器を出たしめり冷媒
をかわき冷媒とすることができ、暖房効果の向上がはか
れ、また従来の如く、冷房、暖房の切換時に冷媒の流れ
を切換えることもなく、冷凍回路の簡素化がはかれ、さ
らに室外側熱交換器の霜取りを行う必要もないことから
連続した暖房運転が可能になるとともに電気的制御回路
の簡素化もはかれ、さらに圧縮機は暖房時、かわき冷媒
を送出するポンプ作用のみとなるため、圧縮負荷がなく
なり、室外ファンが停止することとあわせて消費電力の
削減がはかれる等、種々の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における空気調和機の冷凍サ
イクルの構成国、第２図は同空気調和機における概略電
気回路図である。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・室外側熱交換器
、３・・・・・・減圧装置、４・・・・・・室内側熱交
換器、５・・・・・・受液器、６・・・・・・バイパス
回路、７・・・・・・電磁開閉弁、８・・・・・・補助
熱交換器、９・・・・・・加熱装置、１０・・・・・・
室外ファン、１１・・・・・・室内ファン、１３．１５
・・・・・・ダクト、１７・・・・・・冷暖切換スイッ
チ（制御装置）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機、室外側熱交換器、減圧装置、室内側熱交換器お
   よび受液器をそれぞれ環状に連結して冷凍サイクルを構
   成し、この冷凍サイクルにおける室外側熱交換器と圧縮
   機の吐出側との間に、加熱手段を具備した補助熱交換器
   を設け、また前記減圧装置と並列に電磁開閉弁を有する
   バイパス回路を設け、前記室外、室内側熱交換器に送風
   ファンをそれぞれ設け、さらに前記補助熱交換器を加熱
   する加熱手段の熱を前記室外側熱交換器と受液器へそれ
   ぞれ導くダクトを設け、制御装置により暖房運転時に、
   前記室外ファンを停止するとともに加熱手段により補助
   熱交換器を加熱し、さらに前記電磁開閉弁を開くように
   構成した空気調和機の冷凍サイクル。