JPS5921944Y2

JPS5921944Y2 - 移動農作業機

Info

Publication number: JPS5921944Y2
Application number: JP7994777U
Authority: JP
Inventors: 健一小川; 伸六中島; 外和寺尾
Original assignee: 株式会社クボタ
Priority date: 1977-06-16
Filing date: 1977-06-16
Publication date: 1984-06-30
Also published as: JPS547134U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、油圧式無段変速機を備えたコンバイン等の移
動農作業機に関する。

そこで、この問題を解決する手段として、走行装置への
動力伝達系の途中にクラッチを介装し、駆動力を完全に
断つことによって確実に機体の走行を停止させることが
考えられるが、コンバイン等の移動農作業機では刈取装
置に対する給油等の保守点検作業を便利に行えるように
、機体を走行停止させた状態で刈取装置のみを作動させ
る必要があり、前記クラッチの位置も油圧無段変速機の
出力軸と走行ミッションの入力軸との間に制限を受ける
。

つまり、当該クラッチは正逆何れの回転でも確実に断続
できるような種類のクラッチでなければならない。

しかし、一般的な摩擦クラッチや噛合クラッチを用いた
のでは、前記油圧無段変速機と走行ミッションとの相対
的な組み付けに高い精度が要求されてしまい、製作面か
らみて望ましいものではない。

本考案はこめような点に鑑みたもので、油圧式無段変速
機から走行ミッションへの伝動系を工夫して前記要望を
満足させようとしたものである。

本考案による移動作業機は、油圧式無段変速機の出力軸
と走行用ミッションの入力軸とを巻掛は回転伝動装置を
介して連動連結するとともに、揺動自在なアームの自由
端に軸支したテンションローラを前記巻掛は回転伝動装
置の両外側に設け、クラッチ人操作に基いてこの一対の
テンションローラの相対間隔を縮少するように一対のテ
ンションローラとラッチ操作レバーとを連結し、前記巻
掛は回転伝動装置の巻掛は伝動具をその往行側と復行側
の両方から押圧するように構成したテンションクラッチ
を設けであることを特徴とするものである。

即ち、本考案によれば、油圧式無段変速機から走行ミッ
ションへの伝動系にベルトテンションクラッチのような
動力断続用クラッチを介装するので、伝動装置とクラッ
チの兼用化をもって全体構造を簡単なものとし乍らも、
クラッチを切断することにより容易、確実に機体を走行
停止でき、しかも、油圧式無段変速機と走行ミッション
との相対的な組み付は誤差もテンションクラッチの作用
で大きく吸収することができ、製作面からみても極めて
有利である。

テンションクラッチは回転方向が正逆に切換わるような
箇所では、巻掛は伝動具の弛み側と張り側とが入れ換わ
るため、確実な動力の入切が行い難いことを理由に一般
にこのような箇所では用いられていないのが現状であっ
たが、本考案の前記テンションクラッチはこのような箇
所でも十分にその機能を果すことができるように工夫さ
れているので、前記利点を遺憾なく発揮させることがで
きるのである。

従って、本考案は機体の走行停止操作を確実、容易化で
き、かつ、構造簡単で、特に、コンバインとして有用な
移動農作業機を提供し得るに至ったのである。

先ず、本考案の実施例を図示するコンバインにおける動
力伝達装置に基づいて説明する。

Ａは、平面視において、前部の揺動昇降自在な刈取部Ｂ
と、後部の脱穀部Ｃ及び、機体の横−側部に位置する刈
取部Ｂから脱穀部Ｃへの刈取殻稈搬送部りとに三方を囲
まれた位置に配置したエンジンであり、これは、その出
力軸Ａａを搬送部りに位置させ、かつ、出力軸Ａａを機
体横巾方向に沿って位置させるべく姿勢位置している。

Ｅは、前記エンジンＡの搬送部りに対向する面に、エン
ジン出力軸Ａａを覆う状態に取付けたカウンタケースで
あり、これの一部は、前記出力軸Ａａの軸芯方向に対し
て垂直な前方向に突出しているとともに、この突出カウ
ンタケース部分Ｅａには、伝動用ギヤ列７を内装してあ
り、かつ、この伝動用ギヤ列７における中間伝動軸８は
、突出カウンタケース部分Ｅａから搬送部り側に突出し
ている。

そして、この中間伝動軸８の突出部分と、脱穀部Ｃに対
するミッション９の入力軸１０とは、ベルト式回転伝動
装置１１を介して連動連結しである。

１は、その可変容量型の油圧ポンプと油圧モータとを一
体化した油圧式無段変速機であり、これは、前記突出カ
ウンタケース部分ＥａのエンジンＡ側の側面に取付けて
あり、又、これの出力軸２は、突出カウンタケース部分
Ｅａの直上方位置を通して搬送部り側にまで延出しであ
る。

４は、前記突出カウンタケース部分Ｅａの下方箇所に位
置する走行用ミッション３の入力軸であり、これは、前
記突出カウンタケース部分Ｅａよりも搬送部り側にまで
突出位置しており、又、この入力軸４の突出部分と前記
変速装置１の出力軸２の延出部分とは、ベルト式回転伝
動装置５を介して連動連結している。

このベルト式回転伝動装置５は、両軸２，４夫々にプー
リ１２．１３を装着するとともに、両プーリ社、１３間
に亘って巻掛は伝動具（ベルト）１４を巻回して構成し
である。

５は、前記カウンタケースＥの上方後方に位置する刈取
部Ｂの揺動昇降支点Ｒ周りに回転する刈取部Ｂと搬送部
りとの兼用ミッション１６における入力軸であり、これ
は、前記変速装置１の出力軸２にベルト回転伝動装置７
を介して連動連結している。

尚、脱穀用ミッション９及び走行用ミッション３へのベ
ルト式回転伝動装置１１，５は、二連づつ構成しである
。

又、前記走行部は、左右のクローラ装置１８．１８から
成る。

上記の装置においては、図からも明らかなように、平面
視において、脱穀用ミッション９、刈取搬送用ミッショ
ン１６、走行用ミッション３へのベルト式回転伝動装置
１１．１７．５が、カウンターケースＥ、走行用ミッシ
ョン３群と、脱穀用ミッション９、刈取搬送用ミッショ
ン１６群との間に形成されるスペース９内に配置されて
いる。

尚、前記変速装置１の出力軸２と、刈取搬送用ミッショ
ン１６へのベルト式回転伝動装置１７における出力用プ
ーリ１７ａとの間には、機体前進走行時における出力軸
２の正回転作用のみをプーリ１７ａに伝えるが、機体
後進時における出力軸２の逆回転作用は伝えない一方向
回転クラッチ２０を設けである。

又、刈取部Ｂは、バリカン型刈刃装置２１と引起し装置
２２・・・・・・群とを有し、刈取搬送用ミッション１
６からバリカン型刈刃装置２１．引起し装置２２・・・
・・・への動力伝達系においては、前記支点Ｒ周りに上
下揺動自在な支持フレーム兼用筒状伝動ケース２３を介
して刈取搬送用ミッション１６と刈刃装置駆動ミッショ
ン２４とを連動連結するとともに、刈刃装置駆動ミッシ
ョン２４と、各引起し装置２２に動力を分配する引起し
駆動ミッション２５とを支持フレーム兼用の筒状伝動連
結しである。

上記構成によれば、走行部と刈取部Ｂ、搬送部りが同調
駆動され、脱穀部Ｃが機体停止に拘わらず、常時駆動さ
れ、また、前記の同調駆動は、機体前進走行時のみ行な
われ、機体後進走行時には、刈取部Ｂ、搬送部りは、自
動的に駆動停止される。

而して、本実施例においては、第３図に示すように、前
記走行部への回転伝動装置５，５をベルトテンションク
ラッチ６に兼用構成しである。

このベルトテンションクラッチ６は、ベルト回動面内に
おいて回転伝動装置５，５を挾む状態で相対向する二位
置夫々に、入力軸４の軸芯周りでの揺動により互いに近
接移動することにより、両プーリ１２．１３・・・・・
・間に亘るベルト部分を内方に押圧して両ベルｔ−１４
，１４を伝動張り状態にし、かつ、互いに遠離移動する
ことにより、前記ベルト部分に対して外方に離間して両
ベルＮ４，１４を非伝動弛み状態にする一対のテンショ
ンローラ６Ａ、６Ｂを、周回転伝動装置５，５で相互に
兼用する状態に設けるとともに、この一対のテンション
ローラ６Ａ、６Ｂを互いに遠離するように付勢するスプ
リング６Ｃを設けて構威しである。

つまり、回転伝動装置５，５においては、出力軸２０回
転方向の切替えに伴ってテンションローラ６Ａ、６Ｂ夫
々が作用するベルト部分が張り状態と弛み状態とに切替
わるのであるが、このベルトテンションクラッチ６にお
いては、第３図口。

八に示すように、一対のテンションローラ６Ａ。

６Ｂの近接移動に伴なって、常に、弛み側のベルト部分
をこれに対応する側のテンションローラ６Ａ又６Ｂによ
り内方に押圧して張り状態にできるので、出力軸２の回
転方向に拘わらず、回転伝動装置５，５と動力伝達状態
に切替えることができる。

尚、このベルトテンションクラッチ６の操作装置は、レ
リイズワイヤ２７を、その一端側でのレバー２８による
操作に伴ってそのインナワイヤ２７ａとアウタワイヤ２
７ｂとか相対摺動すべく設けるとともに、このレリイ
ズワイヤ２７におけるインナワイヤ２７ａの他端部を
一方のテンションローラ６Ａに枢支連結し、かつ、アウ
タワイヤ２７ｂの他端部を他方のテンションローラ６
Ｂに枢支連結し、もって、レバ−２８操作に伴なってイ
ンナワイヤ２７ａの一方のテンションローラ６Ａへの
枢支連結部とアウタワイヤ２７ｂの他方のテンション
ローラ６Ｂへの枢支連結部とを相対遠近移動すべく構成
しである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る移動農作業機の実施例を示し、第１
図は要部の平面図、第２図は要部の側面図、第３図イ９
口、ハは作動状態を示す要部の拡大側面図である。１・・・・・・油圧式無段変速連機、２・・・・・・出
力軸、３・・・・・・走行用ミッション、４・・・・・
・入力軸、５・・・・・・巻掛は回転伝動装置、６・・
・・・・クラッチ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

油圧式無段変速機１の出力軸２と走行用ミッション３の
入力軸Ａとを巻掛は回転伝動装置５を介して連動連結す
るとともに、揺動自在なアームの自由端に軸支したテン
ションローラを前記巻掛は回転伝動装置５の両外側に設
け、クラッチ人操作に基いてこの一対のテンションロー
ラ６Ａ、６Ｂの相対間隔を縮少するように一対のテンシ
ョンローラ６Ａ、６Ｂとクラッチ操作レバー２８とを連
結し、前記巻掛は回転伝動装置５の巻掛は伝動具１４を
その往行側と復行側の両方から押圧するように構成した
テンションクラッチ６を設けである移動農機。