JPS592077Y2 - バケツトロ−ダ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパケットを一定高さ位置まで上昇させた後該パ
ケットを回動することにより、該パケット内の被搬送物
を所定場所へ投入して搬送する構造のパケットローダ装
置の改良に関する。

従来よりバケットローダ装置に於いて、被搬送物を収容
するパケットの両側壁に外方へ向けて取着したローラを
、基礎上のガイドレールに係合させることによって、該
パケットをガイドレールにセットし、そしてモードルチ
ェーンブロック等の牽引手段により該パケットを牽引し
直前ガイドレールに沿わせて上昇させ、その後、ガイド
レールの曲成された上端部で該パケットを上下逆になる
様に大きく回動させることにより、該パケット内の被搬
送物を所定場所へ投入して搬送する構造のものが一般的
である。

然しなからこのものに於いては、前述した様にガイドレ
ールの上端部でパケットを上下逆になる様に大きく回動
させることは中々困難であり、更に上下逆にした後該パ
ケットを元の状態に戻すことも同様に困難であり、従っ
てパケット内の被搬送物を搬送することは容易でなかっ
た。

また、パケットを牽引するモードルチェーンブロックの
牽条であるチェーンが事故等で切断した場合には、前記
ローラがガイドレールとの保合から簡単に外れてパケッ
トが装置外へ飛び出すといった危険があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、従って
その目的は、パケット内の被搬送物を極く簡単に搬送す
ることができ、しかも索条が切断した場合であってもパ
ケットを装着外へ飛び出させず安全性を大いに高め得る
バケットローダ装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例について図面を参照して具体的に
説明する。

まず第１図及び第２図に於いて、１は門形状をなす様に
基礎２上に立設した固定フレームで、これは一定の間隔
を存して上下に延びる長支柱３，３と、この長支柱３，
３の上端部から延設した支柱４゜４と、この支柱４，４
の先端部間に架設した支柱５と、この支柱５に立設した
短支柱６，６と、この短支柱６，６間に架設した支柱７
とから成る。

８は長支柱３，３間の下部に横向きに固着した支軸、９
は側面逆り字状をなす可動フレームで、この可動フレー
ム９の背板９ａの下端部を前記支軸８に軸受１０を介し
て枢支することによりこの可動フレーム９を上下方向に
回動可能にし、この回動によりこの可動フレーム９を特
定方向即ち固定フレーム１の後方である矢印Ｘ方向へ傾
倒可能としている。

１１は可動フレーム９の側板９ｂ、９ｂ間の上端に横向
きに固着した支軸、１２は可動フレーム９の底板９Ｃ上
に載置した容器状をなすパケットで、このパケット１２
の背板１２ ａの上端部を前記支軸１１に軸受１３を介
して枢支し、該パケット１２を上下方向へ回動可能にし
ている。

ここで、該パケット１２の内部には、図示しない慣用手
段によって被搬送物が収容されるようになっている。

１４．１４はパケット１２の側板１２ｂ、１２ｂの略中
央部に回動可能に軸支した軸、１５はこの軸１４．１４
に架設したコ字状をなす懸吊部材、１６は懸吊部材１５
のブラケット１７にピン１８により回転可能に支持した
回転体、１９はパケット１２の背板１２ａに取着した緩
衝部材、２０は適宜な取付具により設けたストッパーで
ある。

一方、２１は前記固定フレーム１の支柱５のブラケット
２２にピン２３により回転可能に支持した案内車、２４
は支柱７のブラケット２５に装着した牽引手段であるモ
ードルチェーンブロックで、該モードルチェーンブロッ
ク２４は索条例えばチェーン２５を有しており、そして
このチェーン２５の途中部位に案内車２１に係合すると
共に下端部を回転体１６に連結している。

２６は取付板５ａにモードルチェーンブロック２４の真
下に位置して設けたチェーン２５収容用の箱である。

次に作用にづいて説明すると、可動フレーム９の底板９
Ｃに第２図に実線で示す如く載置されて投入待機位置Ａ
にあるパケット１２内の被搬送物を、所定場所へ搬送す
る場合には、まず、モードルチェーンブロック２４を正
転駆動させてチェーン２５を巻き上げて牽引する。

すると、この牽引によって、懸吊部材１５が第２図に二
点鎖線で示す如く回動され、懸吊部材１５、軸１４及び
案内車２１が一直線上に並ぶ。

ここで、支軸８と軸１４との位置がずれていることから
、前述の牽引を続けると全体がリンク機構として働き、
従って可動フレーム９は、第３図に実線で示すごとくパ
ケット１２と共に支軸８を中心として回動し、緩衝部材
１９とストッパー２０とが当接するまで傾倒する。

この様な回動は可動フレーム９及びパケット１２に作用
している重力モーメントに抗して行なわれる。

さて斯様に傾倒した状態では、支軸１１と軸１４との位
置がずれていることから、更に牽引を続けると前述同様
に全体がリンク機構として働き、従ってパケット１２は
、第３図に二点鎖線で示すごとく前記傾倒状態の可動フ
レーム９を残し支軸１１を中心として上下逆となる様に
自身に作用している重力モーメントに抗して回動し投入
位置Ｂに至り、これにて該パケット１２内の被搬送物は
該パケット１２から滑り落ち所定場所へ投入されて搬送
される。

斯様に搬送を行なったならば、モードルチェーンブロッ
ク２４を逆転駆動させてチェーン２５を解けば、前述と
は逆にパケット１２は自身の動力モーメントによって反
矢印Ｘ方向へ向けて回動し、更に傾倒状態にある可動フ
レーム９の底板９Ｃに載置され、続いてこの可動フレー
ム９は自身に作用する重力モーメントによって第２図に
実線で示す如くパケット１２と共に元の状態に復帰し、
よって該パケット１２は投入待機位置Ａに戻る。

本考案は以上の説明から明らかな様に、固定フレームに
回動により特定方向へ傾倒可能に設けられた可動フレー
ムと、この可動フレームに前記特定方向へ回動可能に枢
支されたパケットと、このパケットに索条が連結された
牽引手段とを具備し、前記牽引手段によって該牽引する
ことにより前記可動フレームをその重力モーメントに抗
して前記パケットと共に傾倒させ、更に牽引することに
より前記パケットをその重力モーメントに抗しながら前
記可動フレームを残して前記特定方向へ回動させて投入
位置に至らせる様にしたことを特徴とするものであり、
これによって牽引手段を駆動させるだけでパケットを投
入待機位置から投入位置まで簡単に至らせ得、勿論パケ
ットを投入位置から投入待機位置へと戻すことも同様に
簡単に行ない得、従ってパケット内の被搬送物を極く簡
単に搬送することができ、しかもパケットは索条に連結
されているほか可能フレームに枢支されていることから
、索条が事故等により切断した場合であっても、パケッ
トは装置外へ飛び出さず重力モーメントによって自動的
に元位置に戻り安全性を大いに高め得、そのうえ以上の
効果を達成するにもパケットを単に枢支する等といった
極く簡単な構成で済ませ得、大いに実用性に富んだパケ
ットローダ装置を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面図、第２
図及び第３図は夫々作用状態を示す側面図である。 図中、１は固定フレーム、９は可動フレーム、１２はパ
ケット、２４はモードルチェーンブロック（牽引手段）
、２５はチェーン（索条）、Ａは投入待機位置、Ｂは投
入位置を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定フレームに回動により特定方向へ傾倒可能に設けら
   れた可動フレームと、この可動フレームに前記特定方向
   へ回動可能に枢支されたパケットと、このパケットに索
   条が連結された牽引手段とを具備し、前記牽引手段によ
   って該索条を牽引することにより前記可動フレームをそ
   の重力モーメントに抗して前記パケットと共に傾倒させ
   、更に牽引することにより前記パケットをその重力モー
   メントに抗しながら前記可動フレームを残して前記特定
   方向へ回動させて投入位置に至らせる様にしたことを特
   徴とするバケットローダ装置。