JPS5920755Y2 - けい光ランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は白熱電球と交換して使用でき、省電力化を図れ
るけい光ランプ装置に関する。

この種のけい光ランプ装置は、３個所に曲戒部を有する
概略鞍形状をなした曲管形けい光ランプおよび安定器等
の点灯回路を、ねじ込み形の口金を備えたシャーシに取
付け、このシャーシの外周囲をベースによって覆うとと
もに、このベースに曲管形はい光ランプおよび点灯回路
の外周を覆うグローブを被冠して構成される。

ところで、このようにけい光ランプや安定器の外周囲を
覆うようにしたものでは、これらベースおよびグローブ
内にランプ点灯に伴うランプや安定器からの輻射熱が蓄
熱され、このためけい光ランプの周囲温度が上昇し、ラ
ンプ内の水銀蒸気圧が最適値よりも高くなって発光効率
が低下する不具合がある。

また上記ベースやグローブは合成樹脂製であるため、長
時間点灯させた場合等にあっては上記熱によってこれら
が変形ないし変色する虞れもある。

本考案はこのような事情にもとづいてなされたもので、
グローブ内の排熱効果が向上するとともに、けい光ラン
プを効率良く冷却することができ、点灯効率を良好に維
持することができるけい光ランプ装置の提供を目的とす
る。

すなわち、本考案は上記目的を達成するため、口金を備
えた装置本体に、この本体内外を連通させる開口を設け
、またグローブの頂部中央には曲管形はい光ランプの第
２の曲成部間に開口してこのグローブ内外を連通させる
第１の通気孔を設けるとともに、この第１の通気孔の周
囲に位置して複数の第２の通気孔を設け、これら第２の
通気孔の一部を上記はい光ランプの第２の曲戊部に対向
させたことを特徴とする。

以下本考案を第１図ないし第５図に示す一実施例にもと
づいて説明する。

図中１は装置本体であり、これは耐熱性合成樹脂材料か
らなるシャーシ２およびこのシャーシ２に取付けられて
、シャーシ２の外周を覆うベース３とに分離して横取さ
れる。

このシャーシ２は一端に筒状部４を備え、この筒状部４
の先端側外周面には口金取付用の雄ねじ部５が形成され
ている。

そして筒状部４周面の互に対向する２個所には、その軸
方向に沿う装着溝６，６が形成されており、これら装着
溝６，６の一端は筒状部４の先端開口縁に開口している
。

一方、上記ベース３は両端が開口した略椀状をなし、そ
の一端開口縁の互に対向する２個所には、」二記装着溝
６，６内にそれらの一端開口を介して挿脱可能に嵌合す
る嵌合突起７，７が突設されている。

したがってこのベース３をシャーシ２に取付けるには、
まず筒状部４をベース３の一端開口に挿通させることに
より、嵌合突起７，７を装着溝６，６内に嵌合させ、こ
の状態で雄ねじ部５に例えば白熱電球用のＥ ２６型の
如き口金８を螺装し、この口金８の開口縁部をベース３
の一端開口縁部に係着させ、かつ嵌合突起７，７を装着
溝６゜６の終端に押接させることにより固定するように
なっている。

そしてこのベース３の先端開口縁には、一部に開口９を
有する略球状をなしたグローブ１０が被冠されている。

このグローブ１０は好ましい例としてポリカーボネート
樹脂を使用し、この樹脂中に光拡散材料を混入させるこ
とによって光拡散性の白色に着色したものである。

なお、この実施例におけるグローブ１０は、インジェク
ションブロー成形によって成形したものであり、成形の
際金型内への上記樹脂材の注入口がその頂部中央に位置
するものである。

そしてグローブ１０の開口縁の複数個所には係止爪部１
１・・・を設けてあり、これら係止爪部１１・・・をベ
ース３の他端開口縁に設けた係止突起１２・・・に係止
させることにより、このグローブ１０がベース３に着脱
可能に固定されている。

しかして、上記ベース３の周面にはその周方向に沿って
ベース３内外を連通させるためのスリット状をなす連通
孔１３・・・が設けられている。

これら連通孔１３・・・はベース３の型成形時に一体成
形したもので、その略全周に同心的に複数列配置されて
いるとともに、開口方向か１金８の軸方向に沿っている
。

一方、上記筒状部４の基端縁の互に対向する２個所には
アーム部１５．１５が突設されており、これらアーム部
１５．１５の先端部間には取付体１６が一体成形されて
いる。

この取付体１６は略長方形板状をなし、そのアーム１５
．１５間に位置する中央には透孔１７が形威されている
。

そして取付体１″６のグローブ側の面には、透孔１７を
挾んで対向するようにして略コ字状をなす嵌合壁部１８
，１８が設けられており、これら嵌合壁部１８．１８間
に安定器１９が嵌入固定されている。

このような取付体１６のグローブ側の面には、安定器１
９の周囲を包囲するとともにグローブ１０内に位置する
ようにして概略鞍形状をなす曲管形けい光ランプ２０が
取付けられている。

すなわちこのけい光ランプ２０は、直管形のガラスバル
ブをその中央で略Ｕ字状に曲成させて第１の曲成部２１
を形成するとともに、その両端部を上記Ｕ字形を含む平
面と略直交する方向に略Ｕ字状に曲成させて１対の第２
の曲戊部２２．２２を形威し、全体として概略鞍形状に
成形したものである。

そしてこのけい光ランプ２０はその両端部および第１の
曲成部２１が夫々取付体１６に支持されており、第２の
曲成部２２．２２がグローブ１０の頂部に対向している
。

ところで、上記グローブ１０の頂部にはその中央に位置
してグローブ１０内外を連通させる第１の通気孔２３が
設けられており、この第１の通気孔２３は第３図に示し
たように丁度第２の曲成部２２゜２２間に位置している
。

またこの第１の通気孔２３の周囲には、例えば６個の第
２の通気孔２４・・・が同心的に並設されている。

そしてこれら第２の通気孔２４・・・は上記第２の曲成
部２２．２２に正対する部位に２個づつ位置していると
ともに、第１の曲成部２１および両端部間の延長線上に
夫々１個づつ位置している。

さらにこの実施例における第１の通気孔２３は直径が８
ｍｍの円形状をなしているとともに、第２の通気孔２４
・・・も同じく直径が７ｍｍの円形状をなしており、個
々の開口面積が５０．２４ ｍｍ２および３８．４８
ｍｍ２に形成されている。

したがって第１、第２の通気孔２３および２４・・・全
体での開口面積は２８１．１２ ｍｍ２となっている。

なお、符号２５は点灯管、２６．２６は安定器１つから
の輻射熱が第１の曲戒部２１および点灯管２５に直接作
用するのを阻止する遮熱壁である。

次に上記構成の作用について説明する。

このけい光ランプ装置を、その点灯方向の中で最つども
多い口金８を上向きにして垂直点灯させた場合、グロー
ブ１０内には第１、第２の通気孔２３および２４・・・
を介して外気が流入し、この流入した外気はけい光ラン
プ２０および安定器１９等を冷却したのち、連通孔１３
・・・を介して外部に排出される。

すなわち、第２の通気孔２４・・・のうちの数個は第２
の曲成部２２．２２に対向しているので、これら通気孔
２４・・・からグローブ１０内に流入する外気は、第２
の曲威部２２．２２がら両端部ならびに第１の曲成部２
１に至る４本の直管部分の管壁を包み込むようにしてベ
ース３側に流通し、けい光ランプ２０全体を効率良く冷
却する。

しかも、これら通気孔２４・・・は第２の曲成部２２．
２２に近接しているので、流入する外気はこれが昇温さ
れないうちに第２の曲戊部２２．２２に接触することに
なり、この結果、通気孔２４・・・に最も近い第２の曲
成部２２．２２に最冷部が形成される。

そしてこの最冷部に管内の余分な水銀が凝縮するととも
に、この第２の曲戊部２２゜２２は上記点灯姿勢の状態
ではけい光ランプ２０の最下部に位置するので、上記凝
縮した水銀は自重によって確実に第２の曲成部２２．２
２に位置されることになる。

したがって、最冷部の形成位置とけい光ランプ２０の最
下部とが一致するので、第２の曲成部２２．２２に水銀
が凝縮し易くなり、このため上記冷却効率の向上と相ま
って水銀蒸気圧の高圧化が抑えられて略適正な範囲に保
たれ、点灯効率を良好に維持することができる。

またグローブ１０の中央には、上記第２の通気孔２４・
・・とは別に第１の通気孔２３を設けであるので、グロ
ーブ１０内に流入する外気の絶対量を多くすることがで
き、グローブ１０内の排熱効果を促進させる。

しかもこの場合、第１の通気孔２３は第２の曲成部２２
．２２の間に位置しているので、第２の曲成部２２．２
２からの熱影響をそれほど受けることなくグローブ１０
内に流入することになり、グローブ１０内の温度上昇を
効率良く防止するとともに、特に安定器１９の冷却に寄
与する。

なお、通気孔の径を大きくしたり、数を増加させればグ
ローブ１０内の通気性の向上が期待できるが、このラン
プ装置のようにグローブ１０を２次発光面として使用す
るものでは、通気孔によって配光特性が劣化するのはも
ちろん、点灯外観を損う等の理由で好ましくないもので
ある。

また本考案者の実、験によれば、通気孔の径を大きくし
たり数を増大させても、けい光ランプ２０との相対位置
が悪いと光出力の低下が大きくなり、また相対位置が適
正であってもある程度の開口面積がなければ光出力が低
下することが゛判明した。

すなわち、このランプ装置を点灯させた場合、光出力は
第４図に示されるように点灯開始後１〜３分にてピーク
となり、３０分〜４０分経過後に安定する特性を示す。

このピーク時の光出力を１００％と仮定した場合、安定
時の光出力は上述した第１、第２の通気孔２３および２
４・・・の開口面積やけい光ランプ２０との相対位置に
影響され、その程度は第５図に示されるようになる。

この第５図からも明らかなように、実線で示す第１、第
２の通気孔２３および２４・・・の個々の開口面積を５
ｍｍ２とした場合では、破線で示す開口面積を３ ｍ
ｍ２とした場合に比べて光出力が１０％程度向上するも
のである。

したがって、上述のように第１、第２の通気孔２３およ
び２４・・・を配置するとともに、その開口面積を特定
すれば、光出力の低下を防止できると同時に、配光特性
や外観の劣化を防止でき、従来の不具合を全て解消でき
る。

さらにこの実施例のグローブ１０は、インジェクション
ブロー形品であるためグローブ１０の頂部中央に注入口
が残留し、一般にこの注入口は他の部分に比して局部的
に厚肉となるとともに拡散材の密度分布が密となる傾向
にある。

このため点灯中量つども目立つ部分の輝度が低下しグロ
ーブ１０全面の輝度分布が不均一となって好ましくない
ものである。

しかるに本考案ではグローブ１０の頂部中央に第１の通
気孔２３を設けであるので、この通気孔２３によって上
記注入口が除去されることになり、この結果グローブ１
０全面に亘って略均等な輝度分布が得られ、商品性が損
なわれずに済む等の効果がある。

なお、第１、第２の通気孔の個数および大きさならびに
形状は上記実施例に制約されるものではなく、第６図な
いし第８図に示されるように構成しても何ら差し支えな
い。

なお、上記実施例ではグローブをポリ力−ボネート樹脂
製としたが、アクリル樹脂製としてもよいとともに、グ
ローブとベースとの連結構造も実施例に制約されず、例
えばバヨネット式を採用する等種々変形して実施できる
。

また、上記実施例ではシャーシに口金取付用の筒状部を
設けたが、ベースの一端開口縁に筒状部を設け、このベ
ース側に口金を取着するようにしてもよい。

さらに口金の取付構造も上記実施例に示されるようなね
じ込み形に限らず、筒状部に接着剤を介して固定したリ
ボンチングする等種々の既成手段が適用で゛きる。

以上詳述した本考案によれば、グローブ内に流入する外
気の絶対量を多くすることができ、グローブ内の排熱効
果を促進させることができる。

しかもこの場合、第１の通気孔から流入する外気はけい
光ランプの第２の曲成部に触れることがないので、大幅
に昇温されることなくグローブ内を流通し安定器を効率
良く冷却する。

また第２の通気孔の一部は、上記第２の曲成部に対向し
ているので、この装置の点灯姿勢の大部分を占める口金
を上向きにして点灯させた状態においては、この第２の
曲成部を通じてグローブ内に流入した外気は、第２の曲
成部を冷却しつつこの曲成部から両端部および第１の曲
成部に至る部分を包み込むように流通する。

したがってはい光ランプ全体が効率良く冷却されるので
、グローブ内の排熱効果の促進と相まって管内水銀蒸気
圧を略適正な範囲内に抑制することができ、点灯効率を
良好に維持できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の一実施例を示し、第１図
は断面図、第２図は第１図中ＩＩ −ＩＩ線に沿う断面
図、第３図は第１図中ＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う矢視図、
第４図は光出力安定特性を示す特性図、第５図は通気孔
面積に対する安定時の光出力の関係を示す説明図、第６
図ないし第８図は夫々本考案の変形例を示す平面図であ
る。 １・・・・・・装置本体、８・・・・・・口金、１０・
・・・・・グローブ、１３・・・・・・連通孔、１９・
・・・・・安定器、２０・・・・・・曲管形けい光ラン
プ、２１・・・・・・第１の曲成部、２２・・・・・・
第２の曲成部、２３・・・・・・第１の通気孔、２４・
・・・・・第２の通気孔。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）第１の曲或部および１対の第２の曲或部を有する
   概略鞍形状をなした曲管形けい光ランプおよび安定器を
   、口金を備えた装置本体に取付け、これら曲管形はい光
   ランプおよび安定器を上記装置本体に被されたグローブ
   によって覆い、このグローブの頂部側に上記第２の曲或
   部が対向するけい光ランプ装置において、上記装置本体
   側にこの本体内外を連通させる連通孔を設け、また上記
   グローブの頂部中央に上記第２の曲成部間に開口してこ
   のグローブ内外を連通させる第１の通気孔を設けるとと
   もに、この第１の通気孔の周囲に複数の第２の通気孔を
   設けこれら第２の通気孔の一部は上記けい光ランプの第
   ２の曲戒部に対向することを特徴とするけい光ランプ装
   置。
2. （２）上記グローブはインジェクションブロー成形品で
   あることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（１）
   項記載のけい光ランプ装置。