JPS5920487B2 - 車輛用空気調和装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車輌内での空気清浄を目的とし、車輌内に存在
する一酸化炭素（以下ＣＯと記す）、二酸化窒素（以下
ＮＯ２と記す）を除去してクリーンな車輌にする方法に
関するものである。

一般に車輌では禁煙であり、灰皿と空気調和装置を装備
した車輌などでは喫煙が認められていた。

しかしながらタバコを吸った際に発生する煙や浮遊微粒
子・臭がタバコを吸わない人に不快な感じを与える理由
より近年嫌煙権が叫ばれていて、車輌空調装置の必要性
が提唱されている。

空気清浄装置としては電気集塵機や活性炭フィルターな
どがあるが、これらはタバコより発生する浮遊微粒子・
臭・煙は除去できるが最も健康に及ぼす影響が心配され
ているＣＯは除去できなかった。

また活性炭はＮＯ２をはじめ他のガスを除去できるがＮ
Ｏ２に関しては寿命が短いので頻繁に取換える必要があ
った。

ＣＯを除去できるものとして酸化銅と二酸化マンガンを
主成分とする金属酸化物の混合物であるホブカライド触
媒、活性アルミナや活性炭に白金・パラジウムなどの貴
金属な担持させた相持触媒があるが、ホブカライド触媒
は水分の存在で活性（ＣＯ除去率）が低下する、担持触
媒は高温で活性を発揮する特徴があるので空気調和装置
に用いるには大規模な装置を必要とし実用的でなかつｔ
もＮＯ２を除去するものとして活性炭があるが寿命が短
い、繰作条件により吸着したＮＯ２を脱着する欠点があ
った。

本発明は常温かつ水分の存在でＣＯやＮＯ２’ｊｘ長寿
命で除去するフィルターな車輌空調装置に装備して車輌
内のＣＯやＮＯ２を除去し、車輌内の人がタバコによる
害を気にせずに快適な旅ができるようにしたものである
。

第１図は車輌での空気調和装置へ応用した一例である。

１は車輌、２は空気調和装置、３は送風機、４は有害ガ
ス除去剤フィルター、５は空気吹出し口、６は空気吸い
込み口である。

車輌１に設けられた空気調和装置２によって冷暖された
車輌内空気は送風機３、有害ガス除去剤フィルター４を
通過して空気吹出し口５より車輌内へ送られ、車輌内を
循環した後空気吹い込み口６より空気調和装置２へ送ら
れる。

第２図は有害ガス除去剤フィルターの構成である。

７は送風機、８は活性炭、９はアルカリとセメント剤と
粉末活性炭の混練成型物（ＮＯ２除去剤と記す）、１０
はアルカリとセメント剤と粉末活性炭の混練成型物に白
金・ルテニウム・ロジウムの群より選んだ１種以上とパ
ラジウムを同時に、もしくはパラジウム単独で担持させ
た触媒（ＣＯ酸化触媒と記す）である。

活性炭８は空気中の有臭物質を吸着、ＮＯ２除去剤９は
ＮＯ２と反応して吸収、ＣＯ酸化触媒１０はＣＯを無害
なＣＯ２に酸化して空気中より除去する。

有害ガス除去剤フィルターは活性炭８・ＮＯ２除去剤９
より選んだ１種以上とＣＯ酸化触媒１０を同時に、もし
くはＣＯ酸化触媒１０のみを設置した構成である。

アルカリとセメント剤と粉末活性炭の混練成型物は常温
で空気中のＮＯ２を除去する。

アルカリとして炭酸カリウムと水酸化カルシウム、セメ
ント剤として焼石膏（硫酸カルシウム）を選び、炭酸カ
リウム／水酸化カルシウム／焼石膏／粉末活性炭＝３０
／ ３０／ ２０ ／ ２０ （ｗｔチ）の組成にカ
ルボキシメチルセルロースナトリウム（ＣＭＣ）１．０
ｗｔ％と水を添加して混練成型したものを乾燥してｌＯ
〜２０メツシュに分級した。

上記混練成型物を二枚のポリプロピレン繊維の間に０．
０４ｇＺ潮の密度で充填したフィルターの圧力損失とＮ
Ｏ２除去率特性を第３図に記す。

アルカリとセメント剤と粉末活性炭の混練成型物に白金
・ルテニウム・ロジウムの群より選んだ１種以上とパラ
ジウムを同時に、もしくはパラジウム単独で担持させた
触媒は常温加湿下でもＣＯをＣＯ２に酸化して空気中よ
りＣＯを除去する。

アルカリとして炭酸カリウム、セメント剤としてアルミ
ナセメントを選び、炭酸カリウム／アルミナセメント／
粉末活性炭＝ ｌ Ｏ／６０ ／３０（ｗｔ係）の組成
にＣＭＣ０５ｗｔ％と水を添加して混練成型したものを
乾燥して１０〜２０メツシユに分級した。

上記混練成型物に貴金属として白金・パラジウムを各０
．３ｗｔ％同時担持されるように手順の最適化な計り、
水素化ホウ素ナトリウムで還元した後十分に水洗し乾燥
して触媒とした。

触媒を二枚のポリプロピレン繊維の間に０．０４ｇ／ｃ
ｒｆｒの密度で充填した厚み１．７ｍ、幅ｉ ００ｒｒ
ｖｎのフィルターを空気の流れに対して平行に１．７ｍ
の間隔を置いて配列した場合の圧力損失とＣＯ除去率特
性を第４図ａｓｂに示す。

活性炭は有臭物質を吸着して空気中より除去することは
周知である。

このように本発明によれば、活性炭、ＮＯ２除去剤、Ｃ
Ｏ酸化触媒を車輌室内への空気調和機の空気通路に設置
することによりタバコより発生する臭・ＮＯ２・ＣＯを
除去できるもので、交通量の多い都心部を走行する際に
自動車より排気されるＮＯ２・ＣＯシ除去でき乗客は新
鮮な空気を吸って快適な旅ができる優れた効果を奏する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における車輌用空気調和装置
の説明図、第２図はフィルターの構成図、第３図ａ、ｂ
はそれぞれＮＯ２除去剤のＮＯ２除去率および圧力損失
の特性図、第４図ａｓｂはそれぞれＣＯ酸化触媒のＣＯ
除去率および圧力損失の特性図である。 ７・・・・・・送風機、８・・・・・・活性炭、９・・
・・・・アルカリとセメント剤と粉末活性炭の混練成型
物（ＮＯ２除去剤）、１０・・・・・・ＣＯ酸化触媒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車輌室内への空気調和機の空気流路に、下記のフィ
   ルター■、■より選んだ１種以上と■を同時に、もしく
   は■のみ？設置することを特徴とする車輌用空気調和装
   置。 （Ｉ） 活性炭。 但 アルカリとセメント材と粉末活性炭の混練成型物。 （イ） アルカリとセメント材と粉末活性炭の混練成型
   物に白金、ロジウム、ルテニウムの群より選んだ１種以
   上とパラジウムな同時に、もしくはパラジウム単独で相
   持させた触媒。 ２ アルカリとして炭酸カリウムと水酸化カルシウム、
   セメント材として焼石膏（ＣａＳＯ４１／２Ｈ２０）を
   用いたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の車
   輌用空気調和装置。 ３ アルカリとして炭酸カリウム、セメント材としてア
   ルミナセメントを用い、白金とパラジウムを同時に担持
   させた触媒を用いることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の車輌用空気調和装置。