JP3792672B2 - アルデヒドガス分解除去材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中に含まれ、悪臭の原因となったり、健康障害の原因となる有害物質、特に病院の病理検査室や新築住居、あるいは、各種化学工場から発生するホルムアルデヒド、タバコの主成分であり各種化学工場から発生するアセトアルデヒド等を分解除去するアルデヒドガス分解除去材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気や排気ガス等の気体中に含まれる、悪臭・有害物質等を吸着、分解して、これを清浄化する方法としては、活性炭やゼオライト等の吸着剤に吸着させて除く方法、オゾンにより酸化分解する方法、金属もしくは金属酸化物の触媒粒子を用いて酸化・燃焼させる方法等がある。しかし、活性炭等の吸着剤を用いる方法は、脱臭性能が短期間で劣化するという問題がある。また、オゾンにより酸化分解する方法は、過剰なオゾンが人体に有害であるため新たな問題を引き起こすことになる。特に、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドのような低分子アルデヒド類に対しては活性炭でも吸着除去し難く、オゾンでも分解し難い。
【0003】
金属もしくは金属酸化物の触媒粒子を用いて酸化・燃焼させる方法としては、従来次のような方法が知られている。一つは、多孔性担体又は多孔性構造体にマンガンや銅等の金属塩の水溶液を含浸した後、焼成する方法で、例えばA型ゼオライトにマンガン酸化物及び銅酸化物を含有させた脱臭剤(例えば、特許文献1参照。)、二酸化マンガン及び酸化銅をハニカム状多孔性担体に担持させた脱臭剤(例えば、特許文献2参照。)等がある。別の方法は、活性炭やゼオライト等の吸着剤粒子及び/又は金属もしくは金属酸化物の触媒粒子を、バインダーと共に混合し、これを押出し機で一定の形状に押出した後、加熱・活性化して多孔性形状物とする方法で、例えばカオリン、ゼオライト等の結晶質粘土鉱物と酸化亜鉛及び/又は酸化マンガンを粉砕混合した後ペレット状に成形、焼成した脱臭剤(例えば、特許文献3参照。)がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−151938号公報
【特許文献2】
特開平4−156854号公報
【特許文献3】
特開昭56−48228号公報
【0005】
前記の如くホルムアルデヒドやアセトアルデヒドのような低分子アルデヒド類に対しては活性炭でも吸着除去し難く、オゾンでも分解し難いため、金属もしくは金属酸化物の触媒粒子を用いて酸化・燃焼させる方法が取られる場合が多いが、一般的によく使われる白金、パラジウム等の貴金属触媒は高価であり、かつ室温付近での触媒機能が低く、有機シリコン、ハロゲン化合物等の触媒毒による触媒活性の低下が大きいという問題がある。
【0006】
白金、パラジウム等の貴金属触媒の代わりに銅や鉄等の金属もしくは金属酸化物を用いる研究がされているが、多孔性担体又は多孔性構造体に金属塩を担持させる場合は、触媒粒子が担体表面にしか存在しないため十分な脱臭性能が得られず、また多孔性担体が触媒粒子で覆われるため、吸着剤としての機能が低下するという問題があった。また、吸着剤粒子及び/又は金属もしくは金属酸化物の触媒粒子をバインダーと共に混合し、成形・焼成する場合は、構造体の強度を保つために粒子を密に充填する必要があり、そのために成形物の比表面積が低下するだけでなく、成形物内部の通気性が低下することにより触媒機能が低下して十分な脱臭性能が得られないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒドガスの分解除去性能に優れ、性能低下の小さい分解除去材とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的に沿って鋭意研究を行った結果、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒドガスの分解除去性能に優れ、性能低下の小さい分解除去材とその製造方法を見出した。その要旨は以下の通りである。
(1)二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物と無機バインダーを必須成分とし、二酸化マンガンが19.5〜70重量%、多孔質粘土鉱物が29.5〜80重量%、無機バインダーが0.5〜3重量%の配合重量比であり、無機バインダーが羽毛状粒子からなるアルデヒドガス分解除去材。
(2)前記二酸化マンガンの比表面積が30m2/g以上で、かつ平均粒径が0.01〜10μmであることを特徴とする(1)記載のアルデヒドガス分解除去材。
(3)前記多孔質粘土鉱物が、セピオライト、スメクタイト、イモゴライト及びパルゴスカイトから選ばれる少なくとも1種以上の鎖状珪酸マグネシウムを主成分とする粘土鉱物であることを特徴とする(1)記載のアルデヒドガス分解除去材。
(4)前記無機バインダーの原料がアルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル又はそれらの混合物であることを特徴とする(1)記載のアルデヒドガス分解除去材。
(5)前記無機バインダーの羽毛状粒子の寸法が平均で長径200nm以下、短径20nm以下であることを特徴とする(1)又は(4)記載のアルデヒドガス分解除去材。
(6)前記アルデヒドガス分解除去材の形状が、ハニカム状、ヌードル状、粒状又は箔状であることを特徴とする(1)〜(5)記載のアルデヒドガス分解除去材。
(7)二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物及び無機バインダーゾルに水を添加して混練後、構造体に塗布又は加圧成形し、その後150〜450℃で乾燥することを特徴とするアルデヒドガス分解除去材の製造方法。
(8)前記加圧成形が押し出し成形によるハニカム成形法又はヌードル成形法であることを特徴とする(7)記載のアルデヒドガス分解除去材の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
触媒によるガス分解作用は、触媒表面に一旦ガスを吸着した後に起こるものであり、分解したいガスを効率良く吸着して捕捉し、かつ触媒表面に供給できる機能的な構造をいかに形成するかが、分解性能の優れた材料を設計するポイントとなる。ここで言う構造とは、処理対象となる空気を触媒に供給するマクロ構造的な構造のみならず、数mm位の大きさの空間を形成するマクロ構造的な構造体表面からその構造体を形成する触媒、吸着剤、及び結合材の構成に関わる数μm〜数Å単位の大きさのミクロ構造的な構造をも意味する。また、分解除去材として実用に供する場合は、マクロ構造的な通気性の良い構造体として使用するが、耐久性の面から構造体としての強度も重要な要素となる。
【0010】
本発明のアルデヒドガス分解除去材を構成する物質の一義的な機能は、多孔質粘土鉱物はアルデヒドガスの吸着捕捉作用を、二酸化マンガンは、アルデヒドガスを分解除去する触媒作用を持つ。また無機バインダーは、二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物あるいは、二酸化マンガン同士、多孔質粘土鉱物同士を接合する作用を持つ。さらに、二義的な機能としては多孔質粘土鉱物及び無機バインダーは二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物あるいは、二酸化マンガン同士、多孔質粘土鉱物同士を接合する作用及び各物質間に隙間を形成する作用を担うものである。
触媒作用で分解する対象ガスを効率よく吸着捕捉して分解するミクロ構造的機能と、対象ガスを効率良くマクロ構造的な構造体に導くための構造体を維持する構造体強度とは相反する。すなわち、構造体強度を高めるには、ミクロ構造的な空間を小さくするのが常識であるのに対し、分解を効率よくするためにはミクロ構造的な空間を大きくする必要がある。それを両立させるためには二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物及び無機バインダーの適正な配合が必須であることを実験研究により明らかにして本発明を完成させるに至った。
【0011】
具体的にはアルデヒドガス分解除去材の固形分の配合重量比で、二酸化マンガンが19.5〜70重量%、多孔質粘土鉱物が29.5〜80重量%、無機バインダーが0.5〜3重量%であり、好ましくは二酸化マンガンが29.5〜65重量%、多孔質粘土鉱物が34.5〜70重量%、無機バインダーが0.5〜2.5重量%、さらに好ましくは二酸化マンガンが39〜60重量%、多孔質粘土鉱物が39〜60重量%、無機バインダーが1〜2重量%である。
二酸化マンガンの配合重量比が19.5重量%未満では、この触媒の性能は充分ではなく、また、二酸化マンガンの配合重量比が70重量%を超えると、その添加量に見合う性能の向上が得られなかっただけでなく、ミクロ構造的な空間が減少するために触媒性能が顕著に低下した。また、多孔質粘土鉱物の配合重量比が29.5重量%未満では、形状物にした場合の強度が弱く、所定の形状物が得られなかったり、形状物ができても簡単に壊れてしまった。また、多孔質粘土鉱物の配合重量比が80重量%を超えると、強度は向上するが、触媒機能を持つ二酸化マンガンの絶対量が低下し、かつ二酸化マンガンの周りが多孔質粘土鉱物で覆われるため触媒の性能が大きく低下した。さらに、無機バインダーの配合重量比が0.5重量%未満では、各物質間に形成される隙間が少ないため、形状物内部へのガスの拡散が阻害され、充分なガス分解性能が得られず、無機バインダーの配合重量比が3重量%を超えると、逆に無機バインダーにより隙間が閉塞されるために充分なガス分解性能が得られない。
【0012】
本発明に用いられる無機バインダーは羽毛状粒子からなる。一般的に使用される球状のものでは、バインダーによって接合される二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物の距離が大きくなり、多孔質粘土鉱物が吸着したガスを効率よく二酸化マンガンに供給できず、充分なガス分解性能が得られなかった。これに対して、羽毛状粒子の無機バインダーを使用すると、二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物との距離が小さくなり、多孔質粘土鉱物が吸着したガスを効率よく二酸化マンガンに供給できると同時に、羽毛状粒子の無機バインダーが網目状に配列し、形状物内部まで効率良くガスを拡散できる構造となるため、ガス分解性能が向上する。
【0013】
本発明に用いられる無機バインダーの原料はゾル状態のものを用い、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾルの何れか1種又はそれらの混合物が好ましく用いられる。これら無機バインダーは繊維状の粒子が結合した羽毛状の粒子であり、この羽毛状粒子の平均寸法(顕微鏡観察による計数法)は長径200nm以下、短径20nm以下であり、好ましくは長径が50〜150nm、短径が5〜15nmである。平均寸法が上記範囲を超えると、バインダーによって接合される二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物の距離が大きくなり、多孔質粘土鉱物が吸着したガスを効率よく二酸化マンガンに供給できず、充分なガス分解性能が得られない傾向がある。長径と短径の比は5:1〜10:1が好ましく、8:1〜10:1がより好ましい。この羽毛状粒子の製造法は、例えば特開平7−291621号公報に記載されている。
【0014】
本発明に用いられる二酸化マンガンは、比表面積が好ましくは、30m2/g以上、かつ平均粒径が0.01〜10μmであり、より好ましくは、比表面積が50m2/g以上、かつ平均粒径が0.01〜10μmであり、さらに好ましくは、比表面積が50〜300m2/gかつ平均粒径が0.1〜5μmの活性化二酸化マンガンである。ここで、比表面積は窒素吸着比表面積(BET)として求めた値である。比表面積が30m2/g未満では、二酸化マンガン自体のガス吸着性能が低下するためアルデヒドガス分解性能も低下した。また、平均粒径が10μmを超えると、アルデヒドガス分解除去材とした後の二酸化マンガン粒子の脱落、すなわち粉落ちが起こり、商品性を損なうものとなった。平均粒径が0.01μm未満ではアルデヒドガス分解除去材製造の材料配合、混練時に粉の飛散が激しく作業性が悪化する。
【0015】
本発明に使用する多孔質粘土鉱物としては、セピオライト、スメクタイト、イモゴライト及びパルゴスカイトから選ばれる少なくとも1種以上の鎖状珪酸マグネシウムを主成分とする粘土鉱物が好ましい。ハニカム状又はヌードル状のアルデヒドガス分解除去材を得る場合、多孔質粘土鉱物には優れた成形性とガス吸着性が必要であり、一般的に使用されるカオリン、モンモリロナイト、ゼオライト等に比べて、上記多孔質粘土鉱物は成形性とガス吸着性に優れている。
【0016】
次に、本発明のアルデヒドガス分解除去材の製造方法について説明する。アルデヒドガス分解除去材等のいわゆる脱臭材は、通気性や取扱性が良いことが要求されるため、本発明のアルデヒドガス分解除去材の形状は、ハニカム状、ヌードル状、粒状又は箔状とし、二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物及び無機バインダーゾルに水を添加して混練後、構造体に塗布又は加圧成形し、その後150〜450℃で乾燥して得るものである。無機バインダーとしては、ゾル状態のものを使用するが、安定剤が使用されているため、ゾル中に酢酸イオンや硝酸イオン、塩素イオン等が存在し、製造工程中にこれら物質が二酸化マンガンや多孔質粘土鉱物表面に吸着され、充分なアルデヒドガス分解性能が得られない。特に塩素イオンは二酸化マンガンの触媒作用を阻害する触媒毒となり、酢酸イオンを安定剤として含む無機バインダーゾルを使用することが好ましい。さらに本発明者等は、成形後に150〜450℃、好ましくは250〜400℃で乾燥することで、アルデヒドガス分解性能が向上することを見出した。乾燥温度が150℃未満では、混練時に添加した水の蒸発が不十分となり、残った水によるアルデヒドガス分解性能が阻害される。乾燥温度が450℃を超えると、二酸化マンガンの酸化劣化により触媒作用が低下する。また、加圧成形の方法としては、押し出し成形によるハニカム成形法又はヌードル成形法であり、押し出し成形時の成形性をさらによくするために、カオリン等の潤滑剤を添加してもよい。
構造体に塗布する場合の構造体としては、乾燥温度によって材料の耐熱性を考慮して選択する必要があるが、アルミニウムあるいはステンレス等の金属、紙等からなるハニカム状あるいは板状の構造体等を用い、乾燥後の厚みが5〜10μm程度になるように塗布する。ハニカム成形では、押し出し成形機のダイスにより外形が円形あるいは四角形、穴形状が円形あるいは四角形、三角形など任意に選択できる。外形寸法は材料の配合条件で決まる成形性、外形形状、押し出し条件により異なるが、□100mm程度が好ましく、厚みは押し出された距離のどこで切断するかで決まるが、10〜100mm程度が好ましい。
ヌードル成形では、ヌードル径が1〜2mm程度になるような多数の穴を設けたダイスを用いて、押し出しながら5〜10mm程度の長さに切断する。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例及びその比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
二酸化マンガンとして比表面積が150m2/gで平均粒径2μmの市販の活性化二酸化マンガンを、多孔質粘土鉱物としてセピオライトを、無機バインダーゾルとして固形分が10〜11重量%で結晶構造が羽毛状、粒子の平均寸法が100nm×10nmで、安定剤が酢酸イオンであるアルミナゾルを選択し、二酸化マンガンとセピオライトとアルミナゾルを重量比で50:40:10の割合で混合した。この時の二酸化マンガンとセピオライトとアルミナの固形分比率は重量比で55:44:1であった。この混合物に蒸留水を添加して混練した。ここで蒸留水の添加量は、混練する時の混練のし易さと成形時の成形のし易さによって適宜決定した。混練後、押出し成形によりハニカム状に成形し、その状態で24時間自然乾燥させた。その後、250℃の乾燥機で1〜2時間乾燥し、ハニカム状(外形寸法□90×t30mm、セル数80cpsi(=セル/inch2))のアルデヒドガス分解除去材を得た。同様にして、アルミナの配合比を1重量%一定として二酸化マンガンの配合比が5〜85重量%の範囲で変化させ、条件NO.A〜Iの9種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去剤を作成した。
【0018】
同様に二酸化マンガンとして比表面積が150m2/gで平均粒径2μmの市販の活性化二酸化マンガンを、多孔質粘土鉱物としてセピオライトを、無機バインダーゾルとして固形分が10〜11重量%で結晶構造が羽毛状、粒子の平均寸法が100nm×10nmで、安定剤が酢酸イオンであるアルミナゾルを選択し、二酸化マンガンの配合比を55重量%一定として、アルミナの配合比を0〜4重量%の範囲で変化させ、条件NO.F−1〜F−4の4種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去剤を作成した。
【0019】
次に二酸化マンガンとして比表面積が150m2/gで平均粒径2μmの市販の活性化二酸化マンガンを、多孔質粘土鉱物としてセピオライトを、無機バインダーゾルとして固形分が10〜11重量%で結晶構造が羽毛状、粒子の平均寸法が100nm×10nmで、安定剤が塩素イオンのアルミナゾルと、結晶構造が粒子状、粒子の平均径が10〜20nmで、安定剤が硝酸イオンのアルミナゾルを選択し、二酸化マンガンとセピオライトとアルミナの配合比を55:44:1一定として、アルミナゾル仕様の異なる条件NO.F−5及びF−6の2種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去剤を作成した。
【0020】
次に二酸化マンガンとして比表面積が150m2/gで平均粒径2μmの市販の活性化二酸化マンガンを、多孔質粘土鉱物としてセピオライトを、無機バインダーゾルとして固形分が10〜11重量%で結晶構造が羽毛状、粒子の平均寸法が100nm×10nmで、安定剤が酢酸イオンのアルミナゾルを選択し、二酸化マンガンとセピオライトとアルミナの配合比を55:44:1一定として、ハニカム成形後の乾燥温度を120〜500℃の範囲で変化させ、条件NO.F−7〜F−11の5種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去剤を作成した。本実施例で作成したハニカム状アルデヒドガス分解除去材の構成材料配合比とアルミナゾル仕様、乾燥温度を表1にまとめる。
【0021】
【表1】
【0022】
実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のアルデヒドガスの分解除去性能とハニカム強度を調べた。図1にアルデヒドガス分解除去性能評価装置を示す。ハニカム状の各アルデヒドガス分解除去材を□25×t30mmの大きさに切出し、供試フィルター1とした。□25mmの流路を持つダクト2の中央部の入口ガスサンプリング管3と出口ガスサンプリング管4間に位置するよう供試フィルター1を挿入した。ダクト2の入口側には接続管5を介してアルデヒドガス発生器7を接続した。ダクト2の出口側には排気管6を接続した。アルデヒドガスとして、ホルムアルデヒドとアセトアルデヒドを選択した。ホルムアルデヒドの分解除去性能評価では、アルデヒドガス発生器7より、ホルムアルデヒド濃度が8〜17ppm、流量18.8L/分のホルムアルデヒドガスを発生させ、供試フィルター1を配したダクト2に流した。この時フィルターの通過流速は0.5m/秒で、空間速度(=時間あたりの流量/フィルターの体積)は60000/hであった。入口ガスサンプリング管3と出口ガスサンプリング管4にガス検知管(ガステック製、91)を接続し、供試フィルター1の入口側と出口側のホルムアルデヒド濃度を測定し、除去率を求めた。同様にアセトアルデヒドの分解除去性能評価では、アルデヒドガス発生器7より、アセトアルデヒド濃度が10〜20ppm、流量18.8L/分のホルムアルデヒドガスを発生させ、供試フィルター1を配したダクト2に流した。この時フィルターの通過流速は0.5m/秒で、空間速度(=時間あたりの流量/フィルターの体積)は60000/hであった。入口ガスサンプリング管3と出口ガスサンプリング管4にガス検知管(ガステック製、92)を接続し、供試フィルター1の入口側と出口側のホルムアルデヒド濃度を測定し、除去率を求めた。
【0023】
図2にハニカムの強度評価装置を示す。ハニカム状の各アルデヒドガス分解除去材を□50×t15mmの大きさに切出し、供試フィルター1とした。この供試フィルター1を40mmの距離をおいて設置された2台の支持台8に橋掛けするように設置する。次に供試フィルター1の中央に荷重試験棒9を設置、荷重試験棒9の両端より、荷重試験アーム10を取付け、荷重試験アーム10の下端に荷重を加え、ハニカムが破壊する時の荷重を測定した。
【0024】
図3に実施例で作成した二酸化マンガンとセピオライト、アルミナの構成材料配合比が異なる条件NO.A〜Iの9種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去材のホルムアルデヒド除去率(○)と条件NO.Fを基準にした場合の各ハニカムの相対強度(△)を示す。二酸化マンガン比率が15〜25重量%でホルムアルデヒド除去率が著しく向上し、65〜75重量%の範囲では、著しく低下した。また、二酸化マンガン配合比が85%のものは、ハニカム成形時に形状が保てず、成形不可であった。また、ハニカム相対強度は、二酸化マンガン配合比が小さくなるほど大きくなる傾向があるが、二酸化マンガン配合比が65重量%以下では、大きな差は見られなかった。実用上必要とするホルムアルデヒド除去率を概ね80%以上、相対強度を0.8以上とすると、二酸化マンガン配合比は、19.5〜70重量%、セピオライトを用いた多孔質粘土鉱物は29.5〜80重量%、好ましくは二酸化マンガン配合比が、30〜60重量%、多孔質粘土鉱物は30〜60重量%が望ましい。
【0025】
別のアルデヒドガスの性能例として、図4に実施例で作成した二酸化マンガンとセピオライト、アルミナの構成材料配合比が異なる条件NO.AからIの9種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去材のアセトアルデヒド除去率(○)を示す。ホルムアルデヒド除去率に比べると全体的に低くなるが、二酸化マンガン比率が15〜25重量%でアセトアルデヒド除去率が著しく向上し、65〜75重量%の範囲では、アセトアルデヒド除去率が著しく低下した。実用上必要とするアセトアルデヒド除去率を概ね60%以上とすると、二酸化マンガン配合比は、19.5〜70重量%、セピオライトを用いた多孔質粘土鉱物は29.5〜80重量%、好ましくは二酸化マンガン配合比が、29.5〜60重量%、多孔質粘土鉱物は39.5〜70重量%が望ましい。
【0026】
図5にバインダーの配合比を変化させた条件NO.FとF−1〜F−4の5種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去材のホルムアルデヒド分解除去率(○)と条件NO.Fを基準にした場合の各ハニカムの相対強度(△)を示す。ホルムアルデヒド除去率は、バインダー配合比が大きすぎても小さすぎても低下する。また、相対強度は、バインダー配合比が大きいほど高くなるが、バインダー配合比が0.5〜4重量%の範囲ではほぼ同等である。このことから、バインダー配合比は0.5〜3重量%、好ましくは1〜2重量%が望ましい。
【0027】
図6に、アルミナゾルの仕様を変えた条件No.FとF−5及びF−6の3種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去材のホルムアルデヒド分解除去性能と条件NO.Fを基準にした場合の各ハニカムの相対強度(△)を示す。ホルムアルデヒド除去率は、結晶構造が羽毛状で安定剤が酢酸イオンであるNO.Fが最も大きく、次いで結晶構造が羽毛状、安定剤が塩素イオンであるNO.F−5、結晶構造が粒子状、安定剤が硝酸イオンであるNO.F−6であった。このことから、ハニカム相対強度は、アルミナゾル仕様を変化させても差はなかった。このことから、バインダーの結晶構造は羽毛状で、好ましくは、安定剤に酢酸イオンを用いたものが望ましい。
【0028】
図7に、成形後の乾燥温度を変えた条件NO.FとF−7〜F−11の6種類のハニカム状アルデヒドガス分解除去材のホルムアルデヒド除去率の低下率(20時間後の除去率/初期除去率)を示す。ホルムアルデヒド除去率の低下率は、乾燥温度が120〜150℃の間と450〜500℃の間で大きく変化する。このことから、乾燥温度は150〜450℃、好ましくは200〜400℃が望ましい。
【0029】
【発明の効果】
本発明のアルデヒドガス分解除去材は、成形性に優れているため、ハニカム状、ヌードル状の成形物が容易に得られ、ガス吸着性に優れた構造を形成することが可能となり、アルデヒドガス分解除去性能に優れ、アルデヒドガス分解除去性能の低下が少ない材料を提供できるようになった。また、ガス吸着性に優れた構造が形成できるようになったことにより、本アルデヒドガス分解除去材を長期に渡って使用してその性能が低下した場合の加熱処理等による再活性化が容易となった。また、本発明のアルデヒドガス分解除去材の製造方法により、アルデヒドガス分解除去性能に優れたハニカム状又はヌードル状のアルデヒドガス分解除去材を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のアルデヒドガス分解除去性能を測定するための実験装置を示した図である。
【図2】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材の強度を測定するための実験装置を示した図である。
【図3】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のうち二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物の配合比を変化させた条件NO.A〜Iのホルムアルデヒド除去率と相対強度を示すグラフである。
【図4】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のうち二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物配合比を変化させた条件NO.A〜Iのアセトアルデヒド除去率を示すグラフである。
【図5】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のうち無機バインダー配合比を変化させた条件NO.F−1〜F−4とFのホルムアルデヒド除去率と相対強度を示すグラフである。
【図6】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のうち無機バインダーとして使用したアルミナゾル仕様を変化させた条件NO.F−5〜F−6とFのホルムアルデヒド除去率と相対強度を示す棒グラフである。
【図7】実施例で作成したハニカム状のアルデヒドガス分解除去材のうち製造時乾燥温度を変化させた条件NO.F−7〜F−11とFのホルムアルデヒド除去率20時間後の低下率を示すグラフである。
【符号の説明】
1 供試フィルター
2 ダクト
3 入口ガスサンプリング管
4 出口ガスサンプリング管
5 接続管
6 排気管
7 アルデヒドガス発生器
8 支持台
9 荷重試験棒
10 荷重試験アーム
Claims (6)
- 二酸化マンガンと多孔質粘土鉱物と無機バインダーを必須成分とし、二酸化マンガンが19.5〜70重量%、多孔質粘土鉱物が29.5〜80重量%、無機バインダーが0.5〜3重量%の配合重量比であり、無機バインダーが羽毛状粒子からなるアルデヒドガス分解除去材。
- 前記二酸化マンガンの比表面積が30m2/g以上で、かつ平均粒径が0.01〜10μmであることを特徴とする請求項1記載のアルデヒドガス分解除去材。
- 前記多孔質粘土鉱物が、セピオライト、スメクタイト、イモゴライト及びパルゴスカイトから選ばれる少なくとも1種以上の鎖状珪酸マグネシウムを主成分とする粘土鉱物であることを特徴とする請求項1記載のアルデヒドガス分解除去材。
- 前記無機バインダーの原料がアルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載のアルデヒドガス分解除去材。
- 前記無機バインダーの羽毛状粒子の寸法が平均で長径200nm以下、短径20nm以下であることを特徴とする請求項1又は4記載のアルデヒドガス分解除去材。
- 前記アルデヒドガス分解除去材の形状が、ハニカム状、ヌードル状、粒状又は箔状であることを特徴とする請求項1〜5何れか記載のアルデヒドガス分解除去材。
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