JPS5920117Y2 - ロツク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 例えばリクライニングシーＩ・の背もたれの角度を調整
して固定する場合等に従来はオイルシリンダにピストン
を嵌合したロック装置が用いられていた。

しかしこのような装置は構造が複雑であると共に油洩れ
によって故障を生じ易い欠点かあった。

本考案はこのような欠点がなく簡単で故障のおそれのな
い無段階ロック装置を提供するものである。

第１図は本考案実施例のロック装置をリクライニングシ
ートに取付けた状態の側面図、第２図は第１図のロック
装置におけるＡ−Ａ断面図、第３図は同じ＜Ｂ−Ｂ矢視
図、また第４図は本考案のロック装置の動作原理を説明
するための略図である。

第１図において、ロック装置１は円筒状をなしたもので
、その軸を背もたれ２の回転軸と一致するように配置し
、腕３と４とを床に固定された座席５の側面と背もたれ
２とにそれぞれ固着しである。

またロック装置１はその側面にロックを解除するための
把手６を有し、かつ図示してないが背もたれ２と座席５
との間には、背もたれに立上る方向の力を加えるばねを
張架しである。

第２図、第３図は上記ロック装置１の構造を示したもの
で、内側の円筒体７の両端に円筒状のスペーサ８，９を
嵌合し、更にその外側に外筒１０を嵌合して、この外筒
１０と上記スペーサ８，９を溶接により固着しである。

またスペーサ８の内側にはスナップリング１１を設けて
円筒体７の脱出を防止すると共にＯリング１２．１３を
嵌合し、かつ上記２つのＯリングの中間と対向する円筒
体７の周側面に浅い凹溝を設けて高粘性のシリコンオイ
ル１４を充填しである。

更に外筒１０の側面には１つの孔を設けてつば１５を有
する操作子１６を円筒体７と直角な軸によって回転自在
なように嵌合し、この操作子の先端に前記把手６を取付
けである。

また腕３および腕１７を外筒１０に取付けてこれを座席
５に固着し、腕４を円筒体７の端部に設けてこれを背も
たれ２に固着しであるから、該背もたれは回転自在に保
持された円筒体７に取付けられている。

かつ同一方向に巻回した、例えば図のように左巻きの２
つの螺旋ばね１８．１９を設けて、その径を多少拡大す
ることによりこれらを円筒体７に嵌合しである。

すなわち上記２つのばね１８，１９はその一端が相対向
するように一直線状に配置され、またその径が拡大した
状態で円筒体７に嵌合しているから、該円筒体はばね１
８．１９で締付けられて、このばねと円筒体とか゛強力
に固定される。

そのばね１８．１９の外端をスペーサ８，９の縁に形成
した凹溝２０．２１に嵌合して固定し、相対向する先端
を前記操作子１６のつばの互に反対側に形成した切欠部
２２ 、２３に係合しである。

上述のように円筒体７は螺旋ばね１８，１９で締付けら
れてこれらのばねで検定され、かつ上記ばね１８．１９
の外端は外筒１０に固着したスペーサ８，９の凹溝２０
，２１で固定されている。

従って把手６を解放した状態では円筒体７が外筒１０に
固定される。

かつ座席５と背もたれ２の間に張架したばねの力で円筒
体７か゛例えば第４図に矢印ａで示した方向へ回転しよ
うとすると螺旋ばね１８が一層強く該円筒体を締付けて
これを固定する。

また座席５に座った人の体重が背もたれ２に加わると円
筒体７は逆に矢印すの方向へ回転しようとするが、この
場合は螺旋ばね１９が円筒体７を一層強く締付けてこれ
を固定する。

しかし把手６を第３図、第４図に矢印ｐで示した方向に
回動すると、螺旋ばわ１８．１９の相対向する端部が切
欠部２２．２３で押されて該螺旋ばねの径が拡大するか
ら、円筒体７の締付がゆるめられる。

従って円筒体７は自由に回転し得る状態になるが、この
円筒体７とスペーサ８との間には高粘性のシリコンオイ
ル１４が充填されているから、その粘性抵抗によって急
激な回転は阻止される。

すなわち、背もたれ２を押すとこれが緩速度で倒れ、ま
た背もたれを解放するとこの背もたれと座席５との間に
張架したばね力で該背もたれが徐々に立上る。

このようにして背ちたれ２が所望の角度に調整されたと
き把手６を解放すると螺旋ばね１８，１９の弾力で該把
手が復帰すると共に円筒体７が上記ばねで締付けられて
固定される。

上述のように本考案のロック装置は極めて簡易な操作に
よって円筒体を自由に回転し得るように解放し、あるい
は任意の回転角位置においてその回転方向に関係なくこ
れを固定し得る。

かつ構造組立が簡単であると共にシリコンコイルの粘性
抵抗によって容易に温度依存性のない良好な減衰力を得
ることができる。

従って安価に製造することができて、しかも油もれ等の
故障を生ずる等のおそれがないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例のロック装置を具備したリクライ
ニングシートの側面図、第２図は第１図のロック装置の
Ａ−Ａ断面図、第３図は第１図のロック装置における外
筒の一部を截欠したＢ−Ｂ矢視図、第４図は本考案のロ
ック装置の動作原理を説明するための略図である。 なお図において、１はロック装置、２は背もたれ、３．
４は腕、５は座席、６は操作把手、７は円筒体、８，９
はスペーサ、１０は外筒、１１はスナップリング、１２
゜１３はＯリング、１４はシリコンオイル、１５はつば
、１６は操作子、１７は腕、１８．１９は螺旋ばね、２
０，２１は凹溝、２２．２３は切欠部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同一方向へ巻回された２つの螺旋ばねの一端を相対向さ
   せてそれらの軸を一直線上に配置しかつ上記２つの螺旋
   ばねの外端を固定して、回転自在に保持された円筒体に
   上記２つの螺旋ばねの径を拡大させて嵌合することによ
   り該円筒体をばねで締付けて固定すると共に上記円筒体
   と直角な軸をもって回転自在に保持された操作子におけ
   る互に反対側に形成した切欠部に前記２つの螺旋ばねの
   相対向する先端をそれぞれ係合したロック装置。