JPS59196987A - 動力舵取装置用可変容量ベ−ンポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は動力舵取装置に対してポンプ回転数か変化して
も一定流量に調整された圧力流体を供給せしめる可変容
量ベーンポンプに関するものである。

〈従来技術〉 一般に可変容量ポンプの流量調整機構は第１図に示すよ
うにポンプハウジング１内に収納された偏心リング２の
偏心量を、ポンプ吐出ポート３に連通された送出路４中
に設けられた絞り５前後の差圧によってピストン６．７
の押圧力が制御され偏心リング２の偏心量が調整される
ようになっている。このためポンプ回転数が増大すれば
絞り５前後の差圧が大きくなり偏心リング２を偏心量減
少方向に移動させて吐出量の増加を抑制し、又ポンプ回
転数が減少すれば絞り５前後の差圧か小さくなり偏心リ
ング２の偏心量を偏心量減少方向に移動させて吐出量の
低下を抑制する。これによってポンプ回転数の変化に係
わらずポンプ吐出量は、動力舵取装置９が必要とするほ
ぼ一定流量に調整される。

一方かかる可変容量ポンプにおいては、流量調整機能に
加えて圧力レリーフ機能も一般には備えられていて、動
力舵取装置９が過負荷となった場合のポンプ吐出圧を設
定圧以下に保つようになっている。

従来の圧力レリーフ機構は、偏心リング２の偏心量を増
大方向に押圧するビス１ヘン７等の押圧手段にポンプ吐
出圧を絞り５、オリフィス８を介して導くとともに導か
れた圧力流体をリレーフ弁１０よりタンク側に逃かずよ
うになっている。

レリーフ弁１０が閉じている状態では、前記押圧手段に
ポンプ吐出圧に応じた高圧の流体圧が作用して偏心リン
グ２を所定量偏心させている。

レリーフ設定圧以上になるとレリーフ弁１０が開いてタ
ンク側に流出するため、オリフィス８前後に圧力差が生
し押圧手段７に作用する流体圧力も低下する。これによ
って偏心リング２は偏心量減少方向に押し戻され、設定
圧以上に圧力上昇しない偏心位置まで偏心量が減ぜられ
る。

このように圧力レリーフ機能か働（と偏心リング２の偏
心量を積極的に変えるようになっているため、レリーフ
しなくなると偏心リング２は元の偏心位置まで復帰しな
げればならず、復帰するまで一時的ではあるが必要流量
が確保できず、第２図に示す圧力−流量特性において、
レリーフ圧まで圧力上昇させていった場合とレリーフ圧
より下げてきた場合とでは流量特性にヒステリシスが生
ずる。かかるヒステリシスは動力舵取装置９の操舵特性
、とりわけ車庫入れ等の据切時におけるハンドル切返し
の際に流量不足に伴いパワー不足によりハンドルが重く
なる等の原因となっている。

〈発明の目的〉 本発明は可変容量ポンプにおける圧力レリーフ機能を偏
心リングの偏心量を変化させないでレリーフさせるよう
にし、圧力−流量特性の安定化を図ることを目的とする
。

〈発明の構成〉 本発明の特徴とする構成はハウシングと偏心リンクとに
よって形成される圧力室を２室に密封分離するとともに
両室を絞りを介して連ｊｍさせ、一方の第１圧力室はポ
ンプ吐出ボートと連通して絞り通過前の高圧流体を導入
し、他方の第２圧力室には絞り通過後の低圧流体を導入
し、この第２圧力室より分岐しポンプ吸入ボートに連通
ずる通路を前記ハウジング内に形成し、この通路中にパ
イロット式圧力レリーフ弁を収納し、第２圧力室内の圧
力が設定レリーフ圧に達した場合のみポンプ吸入ボート
側へ流体を流出させるようにしたものである。

〈実施例〉 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第３図において、ハウジング２０内に偏心リング２１が
移動可能に案内され、偏心リンク２１内には複数のヘー
ン２２を放射方向に摺動可能に案内したローフ２３が収
納されている。ハウジング２０と偏心リング２１にて形
成される圧力室は２室に密封分離され、図示右側に位置
する第１圧カ室２４はポンプ吐出ポート２６と連通され
、図示左側の第２圧力室２５は絞り２７を・介して第１
圧カ室２４と連通され、又送出路２９を通じて動力舵取
装置３０にも連通されている。送出路２９がら分岐して
タンク３１に通ずる分岐路３２にはパイロンＩ・式圧カ
レリーフ弁３３が設けられ、通常はスプリング３４によ
り付勢されたスプール弁３５にて分岐路３２か閉止され
ている。このスプール弁３５のスプリング側圧力室３６
にはオリフィス３７を介して送出路２９中の圧力流体が
導入される一方パイロットレリーフ弁３８を介してタン
ク３１とも連通されている。このパイロットレリーフ弁
３８は圧力室の圧力がレリーフ設定圧以上となると開き
、タンク側に圧力流体を逃がすので、オリフィス３７通
過後の圧力室の圧力は低下し、スプール弁３５を逃がし
分岐路３２を開き、送出路２９からタンク側に流体の一
部を逃がす。これによってポンプ吐出圧がレリーフ設定
圧以上に上がるのを阻止する。この場合においても絞り
２７前後の差圧は一定乙こ保たれるので偏心リング２１
の偏心量を変化させるような作用は生じない。従ってレ
リーフ時とレリーフ解除直後とにおいてもポンプの吐出
量；ま変わらず一定流量か確保されることになる。

第４図ないし第６図はより具体的な本発明の実施例を示
すものである。この実施例においては、ポンプのコンパ
クト化、部品点数の簡素化を図るために、ハウシング内
にパイロット式圧力レリーフ弁が内蔵され、サイドプレ
ートの位相決め作用をなす位相決めピンにて第１圧力室
と第２圧力室を連通させる絞りを構成し、かつ位相決め
ビン乙ごて偏心リングを水平方向に移動可能に保持して
いる。ハウジング２０Ｇこは、これに軸承されたロータ
軸４０と同心状の内孔２０ａが形成されて、サイドプレ
ート４１、偏心リング２１、プレッシャプレート４２か
収納され、その開口端部には閉塞部材４３が固着されて
いる。ハウシング２０には位置決めピン４４と４５が植
設され、前記サイドプレート４１及びプレッシャプレー
ト４２はこの位置決めピン４４．４５にて位相決めがな
されている。又偏心リング２１の上端部及び下端部には
互いに平行な平坦部２１ａ、２１ｂが形成され、両位置
決めピン４４．４５にて保持されている。

これによって偏心リング２１は上下方向の変位及び回動
は拘束され、水平方向にのみ移動可能に案内され、かつ
位置決めピン４５と平坦部２１ｂとの当接部にてシール
作用をなし、偏心リング２１周囲の圧力室を第１圧力室
２４と第２圧力室２５０２室に分離している。

尚、偏心リング２１の外周に配置されたリング４６はサ
イドプレート４１とプレッシャプレート４２の間隔を設
定するスベー号リングで、前記偏心リング２１か円滑に
移動できる最適なサイトクリアランス分だけ偏心リング
２１の幅寸法より大きな幅寸法を有している。

前記サイトプレート４１及びプレッシャプレート４２に
は円弧状の吸入ポート４７と吐出ボート２６が形成され
、吸入ポート４７はサイドプレート４１を貫通しハウシ
ング２０に形成された吸入室４８に通じ、吸入口４９を
介してタンク３１とも連通されている。吐出ボート２６
はプレッシャプレート４２を貫通して、プレンシャプレ
ート４２の背部に形成される圧力室５０に通し、また通
路５１を介して偏心リング２１周囲の第１圧力室２４に
も通じている。この第１圧力室２４と第２圧力室２５と
は、位置決めピン４４の中央部に形成した小径段部４．
４　ａを通し−Ｃ連通し、この小径段部４４ａ力ｑ交り
２７を構成している。この第２圧力室２５は吐出口５２
を通して動力舵取装置３０と連通され、又この第２圧力
室２５より分岐し吸入室４８に通ずる分岐路３２がハウ
シング２０に形成されている。第６図に示すように分岐
路３２の一部をなす弁孔３２ａにはスプール弁３５が嵌
挿され、スプリング３４の押圧力により吸入室４８と通
ずる開閉ボー）３２ｂを通常は閉止している。スプール
弁３５にはパイロットレリーフ弁３８が内蔵され、スプ
リング側圧力室に通ずる弁座６０にボール弁６１を押圧
し閉止している。弁座６０からボール弁６１力絹１を間
することにより、圧力室３６の流体は開閉ボート３２ｂ
を通じて吸入室４８に流出できるようになっている。又
この圧力室３６には側路６２及びオリフィス６３を通じ
て分岐路３２と連通されている。

第２圧力室２５側には偏心リング２１を押圧するスプリ
ング６４が配置され、ストッパ６５がハウシンク２０に
当接する最大偏心状態を保つように押圧している。

かかる構成に基づく動作を次に説明する。ローフ２３が
第５図矢印方向に回転するとポンプ室から吐出される流
体は吐出ボート２６、第１圧力室２４、絞り（小径段部
４４ａ）、第２圧力室２５、吐出口５２より動力舵取装
置３０に送出される。

ここに小径段部４４ａを通過することによる圧力降下に
より第１圧力室２４と第２圧力室２５に差圧が生じ、こ
の差圧によって偏心リング２１は移動され、左右押圧力
がバランスする位置に調整される。偏心リング２１の左
右受圧面積は等しいためスプリング押圧力にみあう一定
の差圧となったとき左右押圧力は平衡することになり、
絞り通過流量、即ち動力舵取装置への送出流量が一定と
なるように偏心量が自動調整される。ロータの回転数が
高くなった場合はポンプ吐出量が増大し、これ乙こ伴っ
て絞り通過流量も増加し絞り前後の圧力差が大きくなり
、偏心リング２１はこの差圧によりスプリング６４を圧
縮する方向に移動され偏心量を小さくして１回転当りの
吐出量を減する。これによって絞り通過流量を一定にす
るための補償作用をなす。これと反対にロータの回転数
が低くなれば、ポンプ吐出量が低下し、絞り前後の圧力
差が小さくなるので偏心リング２１は偏心量増大方向に
移動され、ポンプ１回転当りの吐出量を増大させ、一定
流量を確保するべ（補償作用をなす。

次に動力舵取装置３０の負荷が増大した場合の圧力レリ
ーフ作用について説明する。ポンプ吐出圧がレリーフ設
定圧以下であれば、ホール弁６１は弁座６０に差座して
いるので、スプール弁３５の両端面に作用する流体押圧
力は平衡し、スプリングによる押圧力によりスプール弁
３５は開閉ポーｌ−３２ｂ閉止位置に付勢されている９
負荷の増大に伴いポンプ吐出圧が墨大し、設定圧以上に
なるとポール弁６１が開き、スプリング側の圧力室の流
体を逃がす。オリフィス６３において圧力降下が生ずる
のでスプール弁に作用する左方向の流体押圧力は減ぜら
れ開閉ボート３２ｂを開く位置にスプール弁３５は移動
する。これによって−回転当りの吐出量を変えることな
く流体の一部を逃がすことになり、偏心リング２１を移
動させずに圧力レリーフ作用をなす。この場合も絞り通
過流量が一定となるように偏心リングの偏心量は自動調
整されるので、圧力レリーフ弁より放出された流量分、
動力舵取装置への送出流量は低下されることになる。

負荷が軽減されポンプ吐出圧が低下すれば、ホール弁６
１か弁座６ｏに差座する。これによりスプール弁３５は
直ちに開閉ボート３２ｂ閉止位置に移動し、圧力レリー
フ作用を解除する。偏心リングは絞り通過流量が一定と
なる偏心位置に保たれているので、圧カリレーフ作用の
解除とともに送出流量も直ちに復帰され、流量低下現象
は生じないのである。従って従来装置におけるような圧
力−流量特性のヒステリシスは解除され、ハンドル振切
り時における切返しの際においてもハンドルが重くなる
ような違和感は全く生しない。

〈発明の効果〉 以上述べたように本発明においては、ハウジングと偏心
リングとによって形成されかつ２室に分離された第１圧
力室と第２圧力室を絞りを介して連通させ、第１圧力室
には絞り通過前の高圧流体を導入するとともに第２圧力
室には絞り通過後の低圧流体を導入し、第２圧力室より
分岐しポンプ吸入ボートに連通ずる通路をハうジングに
形成し、この通路中にパイロット式圧力レリーフ弁を組
込んだものであるので、負荷の増大に伴う圧力レリーフ
時においても偏心リングの偏心量を変化させることがな
い。よって圧力レリーフ作用が解除されれば流量復帰は
直ちに行われるので、従来の可変容量ポンプにみられる
ような、ハンドル切返し時にハンドルが重（なるような
不具合は解消でさる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は従来の可
変容量ポンプを含む動力舵取装置の系統図、第２図は従
来の可変容量ポンプの圧力−流量特性線図、第３図は本
発明にょる動力舵取装置の系統図、第４図は具体構成を
示すポンプの縦断面図、第５図は第４図におけるＶ−Ｖ
線矢視断面図、第６図は第４図における■〜■線矢視断
面図である。 ２０・・・ハウシング、２１・・・偏心リング、２３・
・・ロータ、２４・・・第１圧力室、２５・・　第２圧
力室、２６・・・吐出ボート、２７・・・絞り、２９・
・・送出路、３ｏ・・・動力舵取装置、３２・・・分岐
路、３３・・・パイロット式圧力レリーフ弁、３３・・
・スプール弁、３８・・・パイロットレリーフ弁。 特許出願人 豊田工機株式会社 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）動力舵取装置に対して一定流量の圧力流体を供給
   するために、ポンプハウジング内に径方向に移動可能な
   偏心リングとこの偏心リング内にあって放射方向に摺動
   可能な複数のヘーンを有するロータと、このロータと回
   転連結されたロータ軸とを有する可変容量ヘーンボンブ
   であって、前記ハウジングと偏心リングとによって形成
   される圧力室を２室に密封分＾ＩＩするとともに画室を
   絞りを介して連通させ、一方の第１圧力室はポンプ吐出
   ボートと連通して絞り通過前の高圧流体を導入し、他方
   の第２圧力室には絞り通過後の圧力流体を導入するとと
   もに動力舵取装置供給ボートと連通し、この第２圧力室
   より分岐しポンプ吸入ボートに連通ずる通路を前記ハウ
   ジング内に形成し、この通路中にパイロット式圧力レリ
   ーフ弁を収納し、第２圧力室内の圧力が設定レリーフ圧
   に達した場合のみポンプ吸入ボート側へ流体を流出させ
   るようにしてなる動力舵取装置用可変容量ヘーンポンプ
   。