JPS5919548Y2 - ダミ−バ巻上げ用ガイド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はダミーバ巻上げ用ガイド装置に関するものであ
り、その目的はダミーバ巻上げ用フックとダミーバテー
ルとの調芯操作をダミーバがフックに係合される直前に
自動的に行なわせることに加え、ダミーバが切離された
鋳片のガス切断をその切離位置の直近において行なわせ
ることにある。

連続鋳造設備において、搬送ローラテーブル上のダミー
バは鋳片から切離され、鋳込デツキ側に持上げられた後
、ダミーバカ−に乗せられて次の使用のための待機箇所
へ送られる。

ダミーバの持上げあるいはダミーバカ−への移替えに際
し、大動力、複雑な機構、操作を不要にするために、水
平姿勢で搬送されてきたダミーバを、その軸線を垂直方
向に方向転換しつつ無ガイド状態で吊上げるようにした
ダミーバ巻上げ装置がある。

このような巻上げ装置では、鋳込デツキがら索体を介し
てフックをダミーバ搬送経路中に降ろしておき、このフ
ックに前記搬送経路中を移動してきたダミーバのテール
部係合ピンを自動的に係合させるような構成が採られる
。

ダミーバの吊上げはダミーバーのテール部係合ピンがフ
ックに係合した後行なわれる。

したがってダミーバの吊上げに際しては、フックに対す
る保合ピンの係合動作が開始される以前において、両者
を迅速がり正確に調芯させておくことが肝要となる。

一方ダミーノ＜ｆｒｉ切離された鋳片はその搬送中にお
いてガス切断されるが、従来は鋳片からのダミーバ切離
位置に前記フックのガイド装置として作用するフラッパ
装置並びにその架構等が配備されていた。

そのためガス切断装置を切離位置からかなり離れた後方
箇所に設置することが余儀なくされており、その据付ス
ペース等との関係上、好ましいものではなかった。

本考案は以上に鑑みてなされたものであり、以下その実
施例を第１図〜第９図に基づき説明する。

１は連続鋳造設備における鋳片引抜経路の終端部を構成
するピンチロール、２はピンチロール１の後方につづい
て配備された搬送ローラテーブルである。

ピンチロール１と搬送ローラテーブル２との間の下部に
ダミーバ切離装置３が設置される。

ダミーバ切離装置３は固定側に設けられた二基のシリン
ダ装置４，５と、これらのシリンダ装置４，５によりダ
ミレバＤの搬送経路上とその下部との間で出退せしめら
れるダミーバ突上具６とを有する。

７はダミーバ巻上げ用のガイド装置である。

ガイド装置７は搬送ローラテーブル２の架台８に横軸９
を介して基端部が軸支されたガイド取付台１０と、ガイ
ド取付台１０を横軸９の周りで上下揺動させるためのシ
リンダ装置（出限装置の一例）１１と、ガイド取付台１
０上は取付けられたガイド１２とを備える。

シリンダ装置１１の出退部１１Ａにはバネ装置１３を介
して金具１４が延設されており、この金具１４が前記取
付台１０と一体となって揺動し得るレバー１５の遊端部
に連結される。

またガイド１２は、ダミレバ搬送経路に対する後方側端
部が下位となるように傾斜した底板１６の左右両端に前
記ダミレバ搬送経路の両側に位置する一対の側板１７を
有すると共に、底板１６の下面に左右一対の取付板１８
を有する。

そして取付板１８がガイド取付台１０上に配置された横
軸１９によってその軸心方向へのスライドが自在となる
ように支持される。

なお横軸１９は前記ダミレバ搬送経路に対して直交する
方向に配置される。

一方、第３図から明らかなように、一対のガイド側板１
７はその下端部と上端部とにそれぞれ平行部１７Ａ、１
７Ｂを有し、これら上下の平行部１７ Ａ、 １７ Ｂ
同士が上部がり部１７Ｃにより連設された構成となって
いる。

そして下端平行部１７Ａ間が後述するフック２２の嵌合
部２０とされ、上端平行部１７Ｂ間がダミーバ嵌入部２
１とされる。

このダミーバ嵌入部２１は、ダミレバＤの嵌入時におい
ては該ダミーバＤヘガイド１２との相対左右移動を阻止
し得る程度の幅に設定される。

さらにダミーバ嵌入部２１の入口部における上端平行部
１７Ｂが光拡がり部１７ｂとして構成される。

２２はフックである。フック２２は、図外の鋳込デツキ
上に設置された巻上機より垂設された索体２３の先端に
、金具２４を介して左右一対設けられる。

そして一対のフック２２は、相互の間隔が、前記フック
嵌合部２０に対して上下方向での嵌脱が許されかつ嵌合
状態にあってはフック２２とガイド１２との相対左右揺
動が阻止される程度に設定される。

２５は鋳込テ゛ツキ上の巻上機の作動切換用のリミット
スイッチであり、このリミットスイッチ２５はその蹴片
が前記レバー１５の遊端揺動経路中に位置せしめられる
。

２６は押えロール装置であり、これはダミレバ搬送経路
の上部でかつ前記ダミレバ切離装置３とダミーバ巻上げ
用ガイド装置７との間に設けられる。

この押えロール装置２６は固定桁２７に配置された横軸
２８と、この横軸２８に中間部ば軸支された揺動部材２
９と、揺動部材２９の各揺動端部に相互に異なるレベル
に軸支された一対の押えロール３０Ａ、３０Ｂと、揺動
部材２９と固定桁２７との間に介在されたシリンダ装置
３１とからなる。

一対の押えロール３０ Ａ、 ３０ Ｂのうちダミレバ
Ｄの搬送方向側に位置するもの３ＯＡは、搬送ローラテ
ーブル２の始端ロール２Ａに対向せしめられる。

次に第４図〜第９図につき作動を説明する。

ダミーバ巻上げ用ガイド装置７はここにダミレバＤが未
到着の状態にあるとき、第４図に示された状態となって
いる。

すなわちシリンダ装置１１が収縮状態を維持するのに伴
なってレバー１５がリミットスイッチ２５から離間した
状態となっている。

このときフック２２が矢印の如く下降される。

フック２２の下降により該フック２２がガイド１２のフ
ック嵌合部２０に嵌入し、さらに底板１６に当ると、フ
ック２２の重量によりガイド取付台１０並びにレバー１
５が一体となってバネ装置１３をその付勢に抗して引伸
ばし、図中、時計方向に揺動する。

この揺動によって、第５図のように、ガイド取付台１０
が水平状態となるとともに、レバー１５がリミットスイ
ッチ２５を蹴る。

このようにリミットスイッチ２５が蹴られた時点で巻上
機が停止し、フック２２の下降が停止する。

フック２２はこの状態でダミレバＤの到着を待つ。

ダミー／＜Ｄはこの後ガイド１２のダミーバ嵌入部２１
に侵入し、第６図のようにそのテール部係合ピン９がフ
ック２２に当たり、さらに両者の押合いによってフック
２２がガイド１２の外方へ後退せしめられる。

このとき押えロール装置２６はその押えロール３０Ａが
搬送ローラテーブル２の始端ロール２Ａとの間でダミレ
バＤを挟持状態で案内する。

フック２２の後退によって該フック２２がガイド１２か
ら縁切りされるので、バネ装置１３の復帰力によってガ
イド取付台１０並びにレバー２５が一体となって反時計
方向に揺動復帰し、これに伴ないリミットスイッチ２５
が切換わるためフック２２の巻上げが開始される。

フック２２の巻上げにより、フック２２がダミレバＤの
テール部係合ピンＰに確実に係合し、さらに第７図矢印
のようにダミレバＤを吊上げる。

これによりダミレバＤはその軸線が次第に垂直方向へ方
向転換せしめられるが、このとき押えロール装置２６の
シリンダ装置３１が伸長せしめられる。

したがってダミレバＤはその吊上げ中において中間部が
一対の押えロール３０Ａ、３０Ｂにより搬送ローラテー
ブル２の搬送面２Ｂ上に保持される。

そしてダミレバＤと鋳片Ｆとの接続部がピンチロール１
と搬送ローラテーブル２との間にさしかかったとき、ダ
ミレバ切離装置３が始動され、第７図のように両者の接
続状態が解除される。

この場合、接続解除に伴なうダミレバＤの浮上がりは押
えロール装置２６の作用により確実に阻止される。

ダミーバ切離後、ダミレバＤは第８図のように吊上げら
れる一方、鋳片Ｆは搬送ローラテーブル２上を搬送され
る。

そしてダミレバ切離しに伴なってシリンダ装置１１が伸
長せしめられ、もってレバー１５並びにガイド取付台１
０が一体となって時計方向に揺動し、第８図のようにガ
イド１２が搬送ローラテーブル２の下方へ逃がされる。

また鋳片Ｆは押えロール装置２６の切換により押えロー
ル２６と始端ロール２Ａとにより案内される。

ガイド１２のダミーバ嵌入部２１内へダミレバＤが侵入
する場合において、第９図仮想線で示したようにダミレ
バ軸線０□とガイド軸線０２とが左右方向にずれている
場合は、ガイド１２がダミレバＤに対し相対移動するの
に伴ないダミレバＤのテール端部がまずガイド側板１７
の先拡がり部１７ ｂにあたるため、その後の移動によ
りガイド１２が矢印方向に横軸１９に沿ってスライドし
、両軸線０１゜０２が自動的に合致するに致る。

したがってフック嵌合部２０に左右方向の移動を阻止さ
れた状態で嵌入しているフック２２も同時にダミレバＤ
に対して調芯せしめられる。

以上のように本考案によればダミレバがガイド内へ侵入
するのに伴なって該ダミレバと巻上げ用フックとが自動
調芯されるので、ダミレバ吊上げを容易かつ確実に行な
うことができるようになる。

またガイドは鋳片搬送経路の下部へ完全に退逃され得る
ため、鋳片を切断するための切断装置の据付箇所を鋳片
からのダミレバ切離位置に近付けることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案実施例を示しており、第１図は
一部切欠断面図、第２図は平面図、第３図は正面図であ
る。 第４図〜第８図は作動状態の断面図、第９図は要部の横
断平面図である。 ７・・・ダミーバ巻上げ用ガイド装置、９・・・横軸、
１０・・・ガイド取付台、１１・・・シリンダ装置（出
退装置）１２・・・ガイド、１５・・・レバー、１６・
・・ガイド底板、１７・・・ガイド側板、１７ｂ・・・
先拡がり部、１８・・・ガイド取付板、１９・・・横軸
、２０・・・フック嵌合部、２１・・・ダミーバ嵌入部
、２２・・・フック、２３・・・索体、２５・・・リミ
ットスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダミーバー搬送経路下部において上下揺動自在に設けら
   れたガイド取付台と、ガイド取付台を揺動させる出退装
   置と、ガイド取付台上で前記搬送経路に対して交叉する
   水平方向にスライド自在に取付けられたガイドとを備え
   、前記ガイドは前記搬送経路の両側に位置する一対の側
   板を有すると共に、この側板間に、ダミーバ巻上げ用フ
   ックの上下方向での嵌脱を許しかつ前記搬送経路に対し
   て交叉する方向の移動を阻止するフック嵌合部と、ダミ
   ーバの水平方向での嵌入を許しかつ前記搬送経路に対し
   て交叉する方向の相対移動を阻止するダミーバ嵌入部と
   を形成し、ダミーバ嵌入部における前記側板の入口部を
   光拡がり状に構成したことを特徴とするダミーバ巻上げ
   用ガイド装置。