JPS5918410B2 - 熟成された、成形し得る熱硬化性デュアル・ポリエステル樹脂系 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 ａ）発明の分野 本発明は成型用の熟成された不飽和ポリエステル樹脂組
成物に係り、加熱面を有する成型装置内でこの種の成型
用組成物を用いて強化プラスチツク製品を製造するのに
殊に有用な樹脂組成物に係る。

ｂ）従来技術に関する説明 不飽和ポリエステル樹脂組成物は、種々形式の耐久性精
密加工品を製作するために近代工業において汎用されて
いる。

この種の組成物は、ポリカルボン酸又はポリカルボン酸
無水物の如きポリカルボキシル化合物と多価アルコール
とのポリエステル化反応生成物であり少なくともポリカ
ルボキシル化合物部分にエチレン系不飽和を包含してい
るエチレン系不飽和ポリエステル樹脂を含有している。
不飽和ポリエステル樹脂は、末端基へ ／ を有する適宜の架橋性化合物と結合せしめられる。

高速にして効率的な成型方法に関する要件を満たすため
には、殆んどの応用分野でこの種の組成物が迅速に硬化
して硬化処理時間を短縮させることが要求される。所望
の化学的及び物理的性質を有する成型品を製作するため
には、通例強化性繊維及び不活性充填剤を包含している
充填剤に不飽和ポリエステル樹脂が結合される場合にも
硬化が迅速である組成物が殊に望ましい。この種の成型
用組成物は、商業的には、加温加圧状態で頻繁に操作さ
れて複雑な形状の製品を製作するようになされた斉合金
属ダイに関連して使用される。米国特許第３２５６２２
６号、第３３０１７４３号及び第３３１７４６５号明細
書に開示されているように、ポリエポキシド化ポリアク
リレートが不飽和ポリエステルと単独重合又は共重合し
得ることは当該分野で公知である。

エステル化条件下にポリヒドロキシル化合物をポリカル
ボキシル化合物と反応させることにより不飽和ポリエス
テル樹脂組成物は製造される。

ポリカルボキシル化合物としては、選択されたポリカル
ボキシル化合物の本質的部分にエチレン系不飽和を包含
していることを条件とするが、適宜のポリカルボン酸類
又はその無水物であることができる。典型的なポリヒド
ロキシル化合物どしては、エチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プ口ピレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレング
リコール等がある。

典型的なポリカルボキシル化合物としては、フタル酸、
無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン
酸、修酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、
エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサクロ
ロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸
等がある。得られるポリエステル樹脂は、スチレン、ビ
ニルトルエン、ジビニルベンゼン、メタクリル酸メチル
エステル、メタクリル酸エチルエステル、アクリル酸メ
チルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸
、メタクリル酸、フタル酸ジアリルエステル、シアヌル
酸トリアリルエステル、０−クロロスチレン等のように
末端基ＣＨｌＣＩ−Ｆ−を有する適宜の架橋性不飽和モ
ノマー中に通例溶解せしめられる。

通例、不飽和ポリエステル樹脂組成物はヒドロキノン、
キノン、アルキルフエノール等の如き適宜の重合禁止剤
を含有していて、熟成前でのゲル化を阻止している。

この樹脂組成物は、過安息香酸ブチルエステル、過酸化
ベンゾイル、過酸化ジグミル等の有機過オキシ化合物の
ように適宜の遊離基を有する重合開始剤を添加して養生
することにより熱硬化状態ならしめられる。重合触媒と
しての開始剤を添加した上記樹脂組成物はより迅速に硬
化させるために通例加熱される。従来では、約１５〜５
５重量部の不飽和ポリエステル樹脂組成物と、約８５〜
４５重量部の本質的に不活性な充填剤及び（又は）強化
性繊維（炭酸塩類、珪酸塩類、粘土、ガラス繊維、鉱物
繊維、顔料等を含む）とから成型用組成物が屡々調製さ
れて来た。

この成型用組成物は少量の離型剤をも屡々含有している
。これまでに、不飽和ポリエステル樹脂系成型用組成物
により成型品を製作するための硬化所要時間は、硬化樹
脂製品の品質に悪影響を及ぼすことなしに商業的に好ま
しい所要時間に迄短縮し得ることが見出されている。

硬化処理時間に関するこの短縮は、モールド面が加熱さ
れた成型装置を使用し且つ不飽和ポリエステルの重量基
準で０．０１〜０．２０重量部のポリアクリレートを成
型用組成物に配合することにより達成されていた。この
ポリアクリレートはメタクリル酸又はアクリル酸である
ことのできるエチレン系不飽和カルボン酸とポリエポキ
シドとの反応生成物である。このカルボン酸とポリエポ
キシドとは化学量論的割合で化合してエポキシド基当り
１モルの酸をもたらす。上述した量割合のポリエポキシ
ド化ポリアクリレートを含有する成型用組成物の硬化所
要時間はポリエポキシド化ポリアクリレートを含有して
いない相当する組成物に関する硬化所要時間の約１Ａ以
下である。このような改良については、スボボーダ（Ｓ
ｖＯｂＯｄａ）に賦与された「熱硬化性強化物品の製法
」なる名称の米国特許第３６２１０９３号明細書（１９
７１年１１月１６日発行）に開示されている。ポリイソ
シアナートとマグネシウム又はカルシウムの酸化物もし
くは水酸化物とからなる粘度付与剤をデユアル式に用い
て即ち２種併合使用して、熟成不飽和ポリエステル樹脂
組成物の粘度に関する温度依存性を改善しようとする概
念は当該分野において公知である。

このようなデユアル式の粘度付与剤は粘度指数を著るし
く改善し、その結果精密部品に関する慣用の加熱加圧式
成型法の実施時における温度上昇による粘度減少は僅か
である。この種の改善については、工ペル（Ｅｐｅｌ）
等に賦与され本出願人に譲渡された［粘度指数調整のた
めのポリエステル組成物の熟成」なる名称の米国特許第
４０６７８４５号明細書に開示されている。発明の概要 本発明は、２成分系の即ち少なくとも２種類の互いに異
なるポリエステル樹脂成分を含有し、これら樹脂成分の
内の一方が比較的迅速な反応を示すものであつて約２０
〜３０の酸価を有し且つ僅少量のイソフタル酸を含有し
ており、他方の樹脂成分が比較的緩徐な反応を示すもの
であつて約８〜１７の酸価を有し且つイソフタル酸を含
有していない、熟成された成型可能な改良熱硬化性ポリ
エステル樹脂組成物に係る。

この組成物は適宜の強化性繊維、熱可塑性添加物、不活
性充填剤、有機ポリイソシアナート、カルシウムやマグ
ネシウムの酸化物や水酸化物の如き金属酸化物又は水酸
化物、脂肪族系の不飽和モノマー、ラジカル重合触媒及
び離型剤をも含有していることができる。この成型用組
成物は、加熱モールド面を有するモールドを使用する加
圧成型法により耐衝撃性が著るしく改善され且つ高度の
可撓性を有する精密成型品又は部品を製作する場合に殊
に有用である。従つて、これらの製品乃至部品は重量を
軽減し且つコストを低減する目的で断面厚みが比較的薄
いものとして成型することができる。本発明による成型
用組成物は、可撓性が高く成型体自体又はその表面特性
を犠牲にすることなしに荷重を支承するための厚みを薄
くなし得るので大型部品乃至製品の製作用のシート体成
型組成物として殊に有用である。本発明による組成物を
使用して成型されたパネルは従来公知のポリエステル樹
脂系シート成型用組成物を用いて得られたパネルよりも
可撓性が約２５（ｆ）高い。更に、これらパネルの衝撃
吸収能を測定した処、本発明による組成物を使用したパ
ネルは従来公知のポリエステル樹脂系組成物を用いたパ
ネルよりも衝撃吸収能が約５５％高いことが見出された
。好適な実施形に関する説明 本発明による成型用組成物を利用することにより、モー
ルド面の加熱された成型装置を使用する強化成型品の製
作を著るしく改善することができる。

この種の成型法においては、成型されるべき物品の特性
殊に形状に応じた適宜の成型用組成物組成即ち通例「バ
ルク体即ち厚手物品の成型用組成物」又は「シート体成
型用の組成物」と称される組成物が加熱モールド面を有
する成型装置即ち加圧される中空室乃至オリフイスを有
する金属製斉合ダイ乃至モールド内に導入され、新たに
成型されたバルク体又はシート体は押出し法により上記
中空室乃至オリフイスから引出され得るようになされて
いることができる。選択されたポリエステル樹脂組成物
並びに繊維性充填剤及び不活性充填剤を含有する成型用
組成物は、成型用組成物における精確な成分割合、最終
成型品の寸法及び複雑さ、成型装置のサイクル特性、モ
ールド加熱能力及び熱硬化性プラスチツク成型技術分野
において周知の更に他のフアクタを考慮して経験的に決
定される成型時間に亘り成型装置内で約６５〜２６００
Ｃ（約１５０〜５０００Ｆ）の温度に維持され且つ加圧
される。適宜の成型時間を経過した後に、成型体は加熱
モールド面から分離され、所望の物性を有する加熱硬化
したプラスチツク製品とフして回収される。

本発明は、上述の数工程を経て加圧加温下で成型処理す
るための、熱硬化性の成型可能な熟成樹脂組成物を包含
している。

本発明による熱硬化性樹脂組成物は本質的に次の成分、
即ち囚約２０〜３０の酸価を有し且つ僅少量のイソフタ
ル酸を含有しており、比較的迅速な反応を示す第１のポ
リエステル樹脂と、（Ｂ）約８〜１７の酸価を有し且つ
イソフタル酸を含有せず、比較的緩徐な反応を示す第２
のポリエステル樹脂と、（Ｃ）単種類又は複数種類の粘
度付与剤と、（Ｄ）不飽和脂肪族モノマーと、（Ｄラジ
カル重合触媒と、（Ｄ離型剤と、（Ｇ強化繊維及び（有
）不活性充填剤の何れか一方又は両者とからなり、この
組成物は（）成型用組成物の収縮性を低減するための熱
可塑性添加物と、（Ｊ）靭性向上剤と、（代）顔料とを
更に含有していることができる。

本発明による組成物では、成分（１０，（０，Ｉ−１及
び（１）が選択的成分であるが、通例の組成物では、（
Ｊ）も又選択的成分である。成分（０，（Ｅ）及び（Ｆ
）を分散状態で含有している成分（４），（Ｂ）及び（
０が硬化可能樹脂バインダを構成しており、これは一般
に組成物総重量の少なくとも約８％、通例では少なくと
も約１０％を占めている。囚 比較的迅速な反応性を有
する不飽和ポリエステル樹脂第１の不飽和ポリエステル
樹脂（４）は比較的迅速な反応性を有するマレイン酸グ
リコールタイプのものであつて、これは（１｝ヒドロキ
シル基とカルボキシル基との比が約５．７〜０．８であ
り、（２）酸価が少なくとも１８であり、（３）末端基
分析法により測定した場合の平均分子量が約８００〜５
０００、好ましくは約１１００〜２２００である。

この樹脂としては、酸価が約２４であり且つヒドロキシ
ル価が少なくとも２４、好ましくは２４〜１２０のもの
が望ましい。この樹脂状縮合生成物は、通例は、本発明
による組成物の成分として使用される前に、スチレンの
如き不飽和脂肪族モノマー（成分Ｄに相当）中に溶解せ
しめられる。迅速な反応性を有する不飽和ポリエステル
樹脂（４）としては、米国ウイスコンシン州ポートワシ
ントン在のフリーマン・ケミカル社（ＦｒｅｅｍａｎＣ
ｈｅｍｉｃａｌＣＯｒｐＯｒａｔｉＯｎ）により調製市
販されている製品であつて本出願人会社指定の番号であ
る第Ｂｕｄｄ２Ｏ４Ｏ号が付されている製品が好ましい
。

この製品は、（１） ａ）ジエチレングリコールとプロ
ピレングリコールとを含有するグリコール類とｂ）無水
マレイン酸、イソフタル酸及びアジピン酸を含有するジ
カルボン酸類又はその無水物 とから形成された不飽和ポリエステル樹脂のスチレン溶
液と、（２）ジメタクリレート変性ビスフエノールＡ−
ジエポキシ樹脂、即ちメタクリル酸をビスフエノールＡ
−ジエポキシ樹脂と反応させることに形成された式（式
中ｎは０．２より大である） にて示されるジメタクリレート変性ビスフエノールＡ−
ジエポキシ樹脂の０．５（Ｆｆ）スチレン溶液との重合
可能な酸性化混合物である。

本出願人会社による指定番号第Ｂｕｄｄ２Ｏ４Ｏ号が付
されたこの製品は次のような特性を有している。

１ノ （有）比較的緩徐な反応性を有する不飽和ポリエステル
樹脂第２の不飽和ポリエステル樹脂（Ｂ）は比較的緩徐
な反応性を有するマレイン酸グリコール／フマル酸タイ
プのものであり、これは（１）ヒドロキシル基とカルボ
キシル基との比が約５．７〜０．８であり、（２）酸価
が約８〜１７であり、（３）気相浸透法により測定した
平均分子量が約８００〜５０００１好ましくは約８００
〜１０００である。

この樹脂のヒドロ年シル価は少なくとも１４、好ましく
は１４〜１２０である。この樹脂状縮合生成物は、通例
、本発明による組成物の成分として使用される前に、ス
チレンの如き不飽和脂肪族モノマー（成分Ｄに相当）中
に溶解せしめられる。比較的緩徐な反応性を有するこの
第２の不飽和ポリエステル樹脂（Ｂ）は、米国ペンシル
バニア州ピツツバーグ在のコツパーズ、カンパニー、イ
ンコーポレーテツド（ＫＯｐｐｅｒｓＣＯｍｌｐａｎｙ
ｊ［Ｎｃ．）により調製され市販されている製品であつ
て本出願人会社の指定番号第Ｂｕｄｄ２Ｏ３Ｏ号が付さ
れており、不飽和ポリエステル樹脂成分と架橋性モノマ
ーとから製造された製品であるのが好ましい。

不飽和ポリエステル成分としては次のような化学的成分
を有している、即ち１．１モルのマレイン酸／フマル酸
混合物と、０．６４モルのアジピン酸と、１．９３モル
のプロピレングリコールとを含有している。この不飽和
ポリエステル樹脂分は上記製品全体の６５．０〜６７．
０重量％を占めている。架橋性モノマーはスチレンであ
つて、これは製品全体の３５．０〜３３．０重量％を占
めている。この製品は０，０９重量％のジメチルホルム
アミドをも含有している。本出願人会社による指定番号
第Ｂｕｄｄ２Ｏ３Ｏ号が付されたこの製品は次のような
特性を有している。本発明による組成物製造の出発乃至
原料物質として他の不飽和ポリエステルを採用すること
ができるが、上記の両タイプのポリエステルが本発明の
好ましい実施形を説明する上に好適であるので特に選択
利用されているのである。

上記両ポリエステル樹脂は本発明の実施形説明では５０
対５０重量％の割合で他の諸成分と共に結合されるのが
好ましいとされているが３０対７０乃至７０対３０重量
％の割合も採用することができる。有機ポリイソシアナ
ート（Ｃ−１）有機ポリイソシアナートは反応の場に存
在するヒドロキシル基の少なくとも３００！）と反応す
るに充分な量で使用されるがヒドロキシル基の１０５％
量以上であつてはならない。

ポリイソシアナート（Ｃ−１）としては、４，４′−ジ
フエニルメタンジイソシアナート（ＭＤＩ）又はＭＤＩ
とカルボジイミド結合を含有するその３官能性環状付加
物との混合物であるのが好ましい。採用されるポリイソ
シアナートに厳密な制限はないが、ジイソシアナート類
が好ましい。通例の代表的ポリイソシアナートとしては
、トルエン−２，４−ジイソシアナート、トルエン−２
，６−ジイソシアナート、２，４−と２，６−トルエン
ジイソシアナートとの又はメタ一とパラーフエニルジイ
ソシアナートとの市販混合物、１，５−ナフタレンジイ
ソシアナート、パラ一及びメタ−キシレンジイソシアナ
ート、テトラメチレンジイソシアナート及びヘキサメチ
レンジイソシアナートのようなアルキノレンジイソシア
ナート、２，４一及び２，６−ジイソシアナートメチル
シクロヘキサン、シンクロヘキシルメタンジイソシアナ
ート並びに１分子当り平均２〜３個のイソシアナート基
を有するポリマー様ＭＤＩがある。

使用可能な他のポリイソシアナートとしては、トルエン
ジイソシアナートのポリイソシアヌレート、ポリメチレ
ンポリフエニルイソシアナート、芳香族タイプのポリイ
ソシアナートプレポリマ一、トルエンジイソシアナート
と塩基との付加物、芳香族／脂肪族ポリイソシアナート
並びに多官能性の脂肪族イソシアナートがある。金属酸
化物又は水酸化物（Ｃ−２） 本発明による樹脂組成物における金属酸化物又は水酸化
物（成分Ｃ−２）はカルシウムとマグネシウムの酸化物
及び水酸化物から成る群から選択され且つ反応の場に存
在するカルボキシル基の少なくとも３０％と反応するに
充分な量で但し７５％以上と反応しない量で使用される
。

どの金属酸化物又は水酸化物を選択するかは個々の場合
にどれが優先使用されるかの事柄であり、当該分野の技
術者にとつて周知なように、ポリエステル樹脂二；＝＝
：７？！゛゜４１゛０“１“脂肪族系不飽和モノマー
（９） 本発明によれば、不飽和樹脂成分囚及び（Ｂ）の反応生
成物は脂肪族系の共重合性不飽和モノマー（成分Ｄ）と
混合される。

この脂肪族系不飽和モノマー（Ｄは、樹脂囚及び（Ｂ）
中の不飽和１モル当り不飽和０．５〜２，５モルとなる
ような量で当初存在している。スチレン及びビニルトル
エンが好ましい脂肪族系不飽和モノマーであるが、他の
モノマーをも使用することができる。ラジカル重合触媒
（Ｅ） 本発明によれば、反応生成物はラジカル重合触媒（成分
Ｅ）をも含有している。

この触媒（Ｄは樹脂分（４）及び（Ｂ）並びにモノマー
分（有）の合計量１００重量部に当し少なくとも０．１
重量部の量割合で存在しているのが好ましい。この種の
ラジカル重合触媒は未硬化組成物に添加され、かくて該
組成物を触媒活性化温度に加熱することにより、重合可
能なモノマーと両不飽和ポリエステル樹脂との間に付加
型の架橋性重合反応が開始される。

この種の触媒は、一般に、樹脂分及びモノマー分の合計
量で１００部当り約０．１〜３，０部の量割合で使用さ
れる。当該分野で周知のように、過酸化ラウロイル、過
酸化ベンゾイル：過酸化メチルエチルケトン、過酸化シ
クロヘキサノン、過酸化メチルイソブチルケトンの如き
過酸化ケトン；並びに他のもの例えば過酸化ジグミル、
２，２−ビス４，４−ジ第３級ブチルパーオキシシクロ
ヘキシルプロパン、過酸化ジ第３級ブチル、ヒドロ過酸
化クメン、過酸化第３級ブチルクミル及び過安息香酸第
３級ブチルのように多岐に亘るラジカル重合触媒を使用
することができる。離型剤（Ｆ）離型剤としては、当該
分野で周知のように、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、有機リン酸エ
ステル及び他の有機液状離型剤を使用することができる
。

強化繊維 （Ｇ本発明による組成物には厚手成型体用組
成物の場合に約５〜２５重量％の量で、又シート体成型
用組成物の場合に約１０〜７０重量％の量で繊維質強化
材を含有していることができる。

シート体成型用組成物の場合には約２５〜７０重量％量
の強化性繊維を含有しているのが好ましい。厚手体やシ
ート体成型用組成物を形成するために使用可能な強化性
繊維は多岐に亘り、例えばガラス繊維、炭素繊維、シサ
ル繊維、ケプラー繊維、アスベスト繊維、綿繊維、並び
にスチールフアイバ一やそのウイスカフアイバ、硼素繊
維やそのウイスカフアイバ一、グラフアイト繊維やその
ウイスカフアイバがある。

更に、種々の有機繊維を使用することもできる。しかし
ながら、コストが低く且つ強度が高い点で、多くの応用
用途に関しガラス繊維が最も好ましい。非強化剤として
の充填材 （有） 必要であれば未硬化組成物に不活性充填剤を添加するこ
とができ、この充填剤は、最終製品における所望物性を
著るしく犠牲とすることなしに材料コスト全体を低減す
るために又は成型用組成物に特定の性質をもたらすため
に通例添加される。

種々の型式の充填剤をこの目的で使用することができ、
例えば珪酸塩、アスベスト、炭酸カルシウム、雲母、重
晶石、粘土、珪藻土、マイクロバルーン、微小シリカ球
の如き無機充填剤：フラ一土；及び木粉、コルク屑、綿
屑、ウールフエルト、截断穀物茎及びナツツの外皮粉の
如き有機充填剤を使用することができる。これら充填剤
は、例えば、ポリエステル樹脂分の総量を１００重量部
とした場合に１０００重量部以下の割合で添加すること
ができる。強化性繊維と併用ではなく単独で用いられる
場合には、厚手体成型用組成物に関しては約５０〜８０
部の割合でこの種の充填剤を使用することができる。成
型用組成物の収縮姓を低減するための熱可塑性添加物
（１）本発明による成型用組成物は、スチレン又は他の
不飽和モノマー（１）に添加溶解されていて本質的には
熱可塑性ポリマーから成る収縮低減用添加物（１）を含
有しており、該添加物は全樹脂分（４）及び（Ｂ）１０
０重量部当り約１０〜５５重量部の量割合で存在してい
るのが好ましい。

この収縮低減用組成物が使用される場合には、一般には
、不飽和ポリエステル樹脂分と重合可能な液状のエチレ
ン系不飽和モノマーとの混合物に添加され、使用される
重合可能な液状モノマーの一部に又は全部に溶解せしめ
られる熱可塑性粉体の形態で用いることができる。この
ような収縮低減用の熱可塑性樹脂をベースとする添加物
は米国特許第３７０１７４８号明細書に記載されており
、収縮低減に関する技術内容についても英国特許第１２
０１０８７号及び第１２０１０８８号明細書に記載され
ている、クレーゲル（ＫｒＯｅｋｅｌ）に賦与された上
記米国特許第３７０１７４８号における開示はポリエス
テル樹脂（４）と脂肪族系不飽和モノマー（Ｄｌの有用
性に関連して興味のある処ではあるが、その開示に関す
る限り、収縮低減性をもたらすために採用され得る有用
な熱可塑性ポリマー又はコポリマー（０に関して殊に言
及されており、本発明の目的にとつて必ずしも必要では
ないがこの種の熱可塑性ポリマー又はコポリマーが光学
的に異質な硬化物をもたらす性質を有していることにつ
き言及されていない。重合禁示剤 重合禁示剤としては市販のポリエステル樹脂類に含有さ
れているものをそのまま利用することもできるので、追
加的に重合禁示剤を添加しても或いは添加しなくとも構
わない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 補強性繊維（ａ）と、不活性充填剤（ｂ）と、これ
   ら（ａ）及び（ｂ）の両者とからなる群から選択された
   充填剤を内部に分散含有している物品を加圧成型するた
   めの、熟成され成型可能な熱硬化性樹脂含有組成物にお
   いて、硬化性樹脂バインダが上記充填剤と緊密な接触状
   態となされており且つ成分Ａ、即ち（１）ヒドロキシル
   基とカルボキシル基との比が約５．７〜０．８であり、
   （２）酸価が少なくとも１８であり、（３）平均分子量
   が約８００〜５０００であつて、（４）僅少量のイソフ
   タル酸を含有しており、比較的迅速な反応性を有する第
   １の不飽和ポリエステル樹脂と、成分Ｂ、即ち（１）ヒ
   ドロキシル基とカルボキシル基との比が約５．７〜０．
   ８であり、（２）酸価が少なくとも８であり、（３）平
   均分子量が約８００〜５０００であつて、（４）イソフ
   タル酸を本質的に含有せず、比較的緩徐な反応性を有す
   る第２の不飽和ポリエステル樹脂と、成分Ｃ−１、即ち
   存在するヒドロキシル基の少なくとも３０％と、但し１
   ０５％以下と反応するに充分な量の有機ポリイソシアネ
   ートと、成分Ｃ−２、即ちカルシウム及びマグネシウム
   の酸化物と水酸化物とからなる群から選択された金属酸
   化物又は水酸化物であつて、存在するカルボキシル基の
   少なくとも３０％と、但し７５％以下と反応するに充分
   な量の金属酸化物又は水酸化物との反応生成物を含有し
   、この反応生成物がその内部に成分Ｄ、即ち不飽和脂肪
   族モノマーと、 成分Ｅ、即ちラジカル重合触媒と、 成分Ｆ、即ち離型剤と、 成分Ｉ、即ち成型品の収縮性を低減させる熱可塑性添加
   剤とを分散含有しており、上記樹脂バインダが上記組成
   物基準で少なくとも８重量％を占めていることを特徴と
   する、熟成され成型可能な２成分系の熱硬化性ポリエス
   テル樹脂組成物。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、樹
   脂成分（Ａ）が約１８〜２７の酸価を有し且つ約４〜１
   ０分間のゲル化時間を有していることを特徴とする組成
   物。 ３ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、樹
   脂成分（Ｂ）が約８〜１７の酸化を有し且つ約２〜１８
   分間のゲル化時間を有していることを特徴とする組成物
   。 ４ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、樹
   脂バインダ中の樹脂成分（Ａ）及び（Ｂ）が重量％基準
   で３０対７０乃至７０対３０の量範囲内にあることを特
   徴とする組成物。 ５ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、樹
   脂バインダ中の樹脂成分（Ａ）及び（Ｂ）が重量％基準
   で約５０対５０の量比で存在していることを特徴とする
   組成物。 ６ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、補
   強性繊維（ａ）が厚手成型体用組成物に関しては約５〜
   ２５重量％の量で、又シート状成型体用組成物に関して
   は約１０〜１７重量％の量で存在していることを特徴と
   する組成物。 ７ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、補
   強性繊維がガラス繊維であることを特徴とする組成物。 ８ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、不
   活性充填剤（ｂ）が厚手成型体用組成物に関して約５０
   〜８５重量％の量で存在していることを特徴とする組成
   物。 ９ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、不
   活性充填剤（ｂ）がシート状成型体用組成物に関して約
   ５５重量％以下の量で存在していることを特徴とする組
   成物。 １０ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   ポリイソシアネート成分（Ｃ−１）が４，４−ジフェニ
   ルメタンジイソシアネート（ＭＤＩ）であることを特徴
   とする組成物。 １１ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   ポリイソシアネート成分（Ｃ−１）が４，４−ジフェニ
   ルメタンジイソシアネート（ＭＤＩ）と、カルボジイミ
   ド結合を有するその３官能性環状付加物との混合物であ
   ることを特徴とする組成物。 １２ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   収縮性低減用添加剤（ I ）がモノマー成分（Ｄ）に可
   溶な熱可塑性ポリマーから実際上構成されており、両樹
   脂成分（Ａ）及び（Ｂ）合計量の１００重量部当り約８
   ５重量部の量で存在していることを特徴とする組成物。 １３ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   不飽和脂肪族モノマー成分（Ｄ）が両樹脂成分（Ａ）及
   び（Ｂ）における不飽和モル当り０．５〜２．５モルの
   不飽和モノマーを生成する量割合で存在していることを
   特徴とする組成物。 １４ 特許請求の範囲第１２項に記載の組成物において
   、モノマー成分（Ｄ）がスチレンであることを特徴とす
   る組成物。 １５ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   両樹脂成分（Ａ）及び（Ｂ）並びにモノマー成分（Ｄ）
   の合計量で１００部当り少なくとも０．１部の量の重合
   触媒成分（Ｅ）が存在していることを特徴とする組成物
   。 １６ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   樹脂バインダが組成物の少なくとも１０重量％の量で存
   在していることを特徴とする組成物。 １７ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   ポリイソシアネート成分（Ｃ−１）が、存在するヒドロ
   キシル基の約３０〜９５％と反応するに充分な量で存在
   し且つ金属酸化物又は水酸化物成分（Ｃ−２）が、存在
   するカルボキシル基の約３０〜７５％と反応するに充分
   な量で存在することを特徴とする組成物。 １８ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   不活性充填剤が無機物であることを特徴とする組成物。 １９ 特許請求の範囲第１項に記載の組成物において、
   比較的迅速な反応性を有する第１の不飽和ポリエステル
   樹脂成分（Ａ）が、ジエチレングリコール及びプロピレ
   ングリコールを包含するグリコール類（ａ）と、イソフ
   タル酸、アジピン酸及び無水マレイン酸を包含するジカ
   ルボン酸又はその無水物（ｂ）とから生成される第１の
   不飽和ポリエステルのスチレン溶液１と；ジエポキシ樹
   脂とメタクリル酸との反応により形成され、酸価約２４
   及び平均分子量約１１００〜２２００を有し、且つ式▲
   数式、化学式、表等があります▼ （式中ｎは０．２以上の正数を意味する）にて示される
   ジメタクリレート変性ビスフエノール−Ａジエポキシ樹
   脂の０．５％スチレン溶液２との重合可能な酸性化混合
   物であることを特徴とする組成物。 ２０ 特許請求の範囲第１又は１９項に記載の組成物に
   おいて、比較的緩徐な反応性を有する第２の不飽和ポリ
   エステル成分（Ｂ）が、１．１１モルのマレイン酸／フ
   マル酸混合物と０．６４モルのアジピン酸と１．９３モ
   ルのプロピレングリコールを成分とする第２の不飽和ポ
   リエステルと、スチレンとの重合可能な酸性化混合物で
   あつて、該混合物中の約６６％を上記ポリエステル成分
   が占め且つ約３４％を上記スチレン成分が占めており、
   酸価が約８〜１７であり、平均分子量が約８００〜１０
   ００であることを特徴とする組成物。