JPS591823B2 - ウレタン樹脂加工布帛の製造法 - Google Patents

ウレタン樹脂加工布帛の製造法

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JPS591823B2
JPS591823B2 JP15176679A JP15176679A JPS591823B2 JP S591823 B2 JPS591823 B2 JP S591823B2 JP 15176679 A JP15176679 A JP 15176679A JP 15176679 A JP15176679 A JP 15176679A JP S591823 B2 JPS591823 B2 JP S591823B2
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勝利 政田
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明はウレタン樹脂加工布帛の製造法に関する。
織物、編物、不織布などの布帛からなる基布面に、ポリ
アミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性
樹脂層を被覆した合成皮革において、上記基布として起
毛布帛にウレタン樹脂加工を施したものが使用されてい
る。
上記基布のウレタン樹脂加工法としては種々の方法が知
られているが、いずれも一長一短があつて満足なものは
得られていない。たとえば、起毛処理を施した布帛ポリ
ウレタン溶液を含浸させ、この含浸布帛を、ポリウレタ
ンに対して非溶媒であるがポリウレタン溶液の溶媒とは
相溶性のある凝固液(たとえば水)中に通過させて上記
ポリウレタンを凝固させ、次いで水洗乾燥するいわゆる
湿式凝固法によつて布帛にポリウレタンを固定させ、さ
らに上記布帛の片面にウレタン樹脂溶液を塗布したのち
加熱乾燥して非多孔質のウレタン樹脂塗膜を形成したウ
レタン樹脂加工布帛が知られている。
この公知のウレタン樹脂加工布帛は、上記ウレタン樹脂
塗膜の反対面に熱可塑性樹脂層を設けた合成皮革の基布
として一般的に使用されている。しかしながら上記公知
のウレタン樹脂加工布帛は、布帛の繊維組織内に微孔も
しくはボードが形成されているので、基布を折曲げたと
きにツメ立ちを生じ、またこれを基布として使用した合
成皮革は風合いが劣り、さらにその製造工程が複雑であ
るとともに、製造工程中に生ずる廃水の処理を必要とす
る環境問題が内在しており、総合してコストが高いとい
う欠点があつた。また起毛布帛に、ポリウレタンエマル
ジョンを含浸したのち、このエマルジョン含浸布帛を加
熱乾燥してポリウレタンを布帛に固定させ、さらに上記
布帛の片面に前記同様の非多孔質のウレタン樹脂塗膜を
形成したウレタン樹脂加工布帛が知られている。
しかしながら従来のポリウレタンエマルジョンに感熱凝
固剤を添加しても感熱凝固せず、基布を折り曲げたとき
にツノ立ちを生じ、ポリユーム感がなく、これを基布と
して使用した合成皮革の風合いが劣るという欠点があつ
た。上記の湿式凝固法および加熱乾燥法によるウレタン
樹脂加工布帛のポリユーム感を向上させるために、布帛
の表面に形成するウレタン樹脂塗膜を多孔質にすること
が考えられるが、この場合も一体的な風合いが十分であ
るとはいえない。
この発明者らは、従来のウレタン樹脂加工布帛の欠点を
改善すべく鋭意研究の結果、感熱凝固性およびエマルジ
ヨン安定性の優れたポリウレタンエマルジヨンを発明し
、この感熱凝固性の優れたポリウレタンエマルジヨン組
成液をもつて起毛布帛を加工した場合は、感熱凝固した
ポリウレタンは起毛布帛の繊維組織間にプロツク状に充
填されることを見いだし、さらにこの布帛面に多孔質ウ
レタン樹脂層を形成させたものは、合成皮革の基布とし
て従来のものに比べて、ポリユーム感を有し、ツノ立ち
を生ずることがなく、良好な風合いを有するものである
ことを知つたのである。
この発明は、上記知見によつて完成されたものである。
すなわちこの発明は、起毛処理を施し旧右帛に感熱凝固
性ポリウレタンエマルジヨン組成液」を「布帛に、(a
)少なくとも2個の末端NCO基を有するウレタンプレ
ポリマ一100重量部、(b)1個のアミノ基またはイ
ミド基を有する脂肪族カルボン酸0.1〜3.0重量部
および(c)アニオン系界面活性剤1.0〜5.0重量
部を配合して得た水性乳化液に、(d)ノニオン系界面
活性剤0.5〜3.0重量部および(e)感熱凝固剤0
.5〜10重量部を添加してなる感熱凝固性ポリウレタ
ンエマルジヨン組成液」を含浸または塗布したのち、該
布帛を加熱して布帛の繊維組織間に感熱凝固されたポリ
ウレタンをプロツク状に充填させ、次いで上記布帛の少
なくとも片面に多孔質ウレタン樹脂層を形成することを
特徴とするウレタン樹脂加工布帛の製造法である。この
発明における感熱凝固性ポリウレタンエマルジヨン組成
液は、これを加熱することによつてポリウレタンが水の
存在下であたかも豆腐のようにゲル化して凝固するもの
をいう。
上記のポリウレタンエマルジヨンの成分の一つである(
a)ウレタンプレポリマ一の製造に使用されるポリオー
ルは、ポリエーテル型、ポリエステル型、ポリエーテル
・ポリエステル型のポリオールあるいはこれらポリオー
ルを混合した混合ポリオール、および上記ポリオールに
低分子量の多価アルコールを混合した混合ポリオールで
ある。
また上記ポリオールに反応させる過剰の有機ポリイソシ
アネートは、芳香族、脂肪族、脂環族の各種ポリイソシ
アネートである。上記(a)ウレタンプレポリマ一の末
端NCO基含有量は1〜15重量%、平均分子量は40
0〜10000であつて、従来のポリウレタンの製造に
使用されている範囲のものである。上記のウレタンプレ
ポリマ一は、活性NCO基と反応しない溶媒をもつてあ
らかじめ希釈して、その粘度、反応性を適宜調節するこ
とができる。
上記希釈溶媒の量はウレタンプレポリマ一に対して20
0〜300重量%の範囲が好ましく、また溶媒としては
芳香族系、ハロゲン系、エステル系、脂肪族系、脂環族
系のものが適宜に選択される。次に、(b)脂肪族カル
ボン酸は、1個のアミノ基またはイミノ基を有するもの
であつた。グリシンアラニン、バリン ロイシン、イソ
ロイシン、セリン トレオニン シスチン メチオニン
アスパラギン酸、グルタミン酸、ザルコシン、イミノ
ジ酢酸、およびこれらの酸のアルカリ金属塩があげられ
る。この脂肪族カルボン酸の配合量は、上記ウレタンプ
レポリマ一100重量部に対して0.1〜3.0重量部
、好ましくは0.5〜2.0重量部である。この配合量
が0.1重量部未満では安定なエマルジヨンが得がたく
、ポリウレタンが凝集しがちである。また3.0重量部
を越えると感熱凝固性が優れたエマルジヨンを得ること
が困難となる。(c)成分のアニオン系界面活性剤は、
上記(a)成分のウレタンプレポリマ一を水相中で乳化
させる作用を有するもので、高級アルコールの硫酸エス
テル、アルキルスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸
、ジアルキルスルホコハク酸、高級脂肪酸、ロジン酸な
どのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、3級アミン塩な
どがあげられる。上記アニオン系界面活性剤の配合量は
、上記ウレタンプレポリマ一100重量部に対して1.
0〜5.0重量部、好ましくは2.0〜4.0重量部で
ある。上記の配合量が1.0重量部未満では、安定なエ
マルジヨンを得ることが難かしく、また5.0重量部を
越えてもエマルジヨンの安定性効果の向土は見られない
。上記の(a)ウレタンプレポリマ一、(b)脂肪族カ
ルボン酸およびc)アニオン系界面活性剤の各成分を所
定量配合して高剪断攪拌下に水相中に添加するか、ある
いは更にコロイドミル、ホモジナイザーなどを用いて乳
化することによつて水性乳化液が得られる。またいわゆ
る転相法によつて乳化させることもできる。乳化の際に
使用される水の量は、ウレタンプレポリマ一もしくはウ
レタンプレポリマ一溶液に対して50〜150容量%程
度が好ましい。上記乳化時の温度およびPHは特に限定
されないが、温度は10〜50℃、PHは3〜11の範
囲が好ましく、また上記水性乳化液中のポリウレタンの
平均粒子径が5μ以下になるように乳化させることが好
ましい。上記の水性乳化液に、さらに(d)ノニオン系
界面活性剤を添加する。
このノニオン系界面活性剤の添加によつて長期貯蔵安定
性が優れたポリウレタンエマルジヨンが得られるのであ
る。このノニオン系界面活性剤を具体的に例示すると、
エチレンオキシドの平均付加モル数が35〜100であ
るポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオ
キシエチレンオクチルフエニルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数12およ
び13個)であり、商品名としてはブルロニツクF−3
8F−68F−88、F−108、およびテトロニツク
707、908(いずれも旭電化工業社製)であり、こ
れを1種、または2種以上混合して用いることができる
。上記ノニオン系界面活性剤の添加量は、ウレタンプレ
ポリマ一100重量部に対して0.5〜3.0重量部、
特に1.0〜2.0重量部が好ましい。添加量が0.5
重量部未満では、ポリウレタンエマルジヨンの貯蔵安定
性は十分でなく、また3.0重量部を越えてもその効果
の向上はみられない。ノニオン系界面活性剤は、上記ウ
レタンプレポリマ一を水相中で乳化させたのち、できる
だけ早い時期に添加することが好ましい。上記水性乳化
液は、乳化後数日間を過ぎると2層分離や凝析物の沈降
がみられるが、このように2層分離や凝析の沈降があつ
たのちにノニオン系界面活性剤を添加してもエマルジヨ
ン状には戻らない。またノニオン系界面活性剤を、ウレ
メンプレポリマ一の乳化前に、または乳化中に加えた場
合は、上記のようにウレタンプレポリマ一の乳化後に添
加した場合に比べて、ポリウレタンエマルジヨンを感熱
凝固させて得たフイルムまたは凝固物の引張強度、引裂
強度、耐摩耗性などの機械的性質が劣る。上記のように
して得られたポリウレタンエマルジヨンは、従来の合成
ゴムエマルジヨンと同程度に、室温下で6箇月以上放置
しておいても2層に分離したり凝析物が沈降するなどの
現象は全くみられない。
上記のポリウレタンエマルジヨンには、従来公知の合成
樹脂エマルジヨンと同様な(e)感熱凝固剤を添加する
このような(e)感熱凝固剤としては、セルロースメチ
ルエーテル、ポリビニルメチルエーテルなどのような冷
水に可溶性で温水に不溶性であるメチルエーテル基を有
する高分子化合物、ポリエーテルチオエーテルグリコー
ル類、ポリメチルシロキサン系化合物が使用できる。ま
た無機塩、ノニオン系界面活性剤を併用してもよい。感
熱凝固剤の添加量は、ポリウレタンエマルジヨンの固形
分100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましく
は2〜5重量部である。添加量が0.5重量部未満では
感熱凝固温度が100℃を越えることがあり、また10
重量部を越えると感熱凝固温度が低下して30℃以下に
なり使用に耐えない。上記ポリウレタンエマルジヨン組
成液には、感熱凝固剤の添加と同時に、メチロールメラ
ミンなどの架橋剤、水分散性顔料などの着色剤、炭酸カ
ルシウムなどの充填剤、そのほか老化防止剤などの通常
に使用されている各種の添加剤を所望に応じて添加して
もよい。また上記ポリウレタンエマルジヨン組成液には
、感熱凝固性を有する合成ゴム系、アクリル系のエマル
ジヨンを混合してもよい。上記の感熱凝固性ポリウレタ
ンエマルジヨン組成液を感熱凝固させるための感熱温度
は45〜70℃の範囲に設定することが好ましい。
次に、この発明に使用する布帛は、綿、レーヨンなどの
繊維素系繊維、およびポリアミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリアクリロニトリルなどの熱可塑性合成樹
脂からなる合成繊維、ならびに上記繊維の混紡糸、混繊
からなる織物、編物および不織布である。
上記の布帛は、ポリウレタンエマルジヨン組成液の含浸
または塗布に先立つて、起毛処理を行ない、必要に応じ
て糊抜き、精練、染色、整毛、撥水などの処理を行なう
上記起毛処理は乾式および湿式のいずれであつてもよく
、また布帛の両面または片面のいずれに施してもよい。
そして起毛処理後は、シアリングなどの整毛を行なつて
その表面を滑らかにすることが好ましい。上記撥水処理
は、起毛布帛にシリコーンまたは脂肪族系撥水剤を含浸
、乾燥して行なわれ、その撥水程度は、布帛上に滴下し
た1滴(約0.5CC)の水が10秒後に布帛に滲透す
る程度が好ましい。この撥水処理によつてポリウレタン
エマルジヨン組成液が布帛の繊維に吸着されるのを防止
する。上記の起毛布帛に、上記ポリウレタンエマルジヨ
ン組成液を通常の方法で含浸または塗布する。
エマルジヨン組成液の樹脂濃度は10〜30重量%が好
ましく、含浸の場合は粘度100cps以下、塗布の場
合は粘度500〜1000cpsが好適である。上記含
浸の場合は、含浸した布帛を絞つて、余分のエマルジヨ
ンを除去する。含浸、塗布のいずれの場合も、樹脂分付
着量が布帛に対して10〜3゛O重量%であることが好
ましい範囲である。上記のエマルジヨン組成液を含有す
る布帛を60〜100℃の範囲に加熱することによつて
、エマルジヨン中のポリウレタンは感熱凝固し、起毛布
帛の繊維組織間に形成されている空隙にプロツク状に充
填される。この加熱手段は熱風によるか、もしくは熱水
中に浸漬するかのいずれであつてもよい。次いで、上記
ポリウレタンがプロツク状に充填された布帛の少なくと
も片面に、多孔質ウレタン樹脂層を形成させるには、水
分発泡法、湿式凝固法、または乾熱凝固法のいずれであ
つてもよい。
そして多孔質ウレタン樹脂層の付着量は20〜2007
/m”であることが好ましい。上記水分発泡法とは、末
端NCO基含有量3〜12%のウレタンプレポリマ一を
布帛に塗布し、この布帛を温水もしくは水蒸気オーブン
内を通すか、または塗布面に水を噴霧するか、または布
帛、空気、オーブン内に含有せる水分によつて反応発泡
させて多孔質ウレタン樹脂層を形成させるものである。
上記湿式凝固法は、ポリウレタン溶液を塗布し、湿式凝
固によつて多孔質とする方法であり、また乾熱凝固法は
発泡剤または空気を含有したポリウレタン溶液を塗布し
たのち乾熱凝固によつて多孔質とする方法であり、いず
れも多孔質樹脂層を形成するために一般に利用されてい
る手法である。以上に説明したこの発明の方法によつて
得られたウレタン樹脂加工布帛の構造の一例を図面によ
つて説明すると、たて糸1とよこ糸2で織成された織物
の両面に起毛毛羽3a,3bを有し、この起毛毛羽3a
,3bにプロツク状ウレタン樹脂4a,4bが充填固定
されている。そして一方のプロツク状ウレタン樹脂4a
の表面に多孔質ウレタン樹脂層5が形成されている。こ
のウレタン樹脂加工布帛を合成皮革の基布として使用す
る場合は、多孔質ウレタン樹脂層のない他方のブロツク
状ウレタン樹脂4b面に、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂層が設けられるのである
またこの発明によるウレタン樹脂加工布帛は、上記合成
皮革の基布としての用途のほかに、衣料、靴、かばんな
どの素材、もしくは壁材料などの他の用途にも好適であ
り、これらの用途の場合には、その用途に要求される風
合いに応じて、上記多孔質ウレタン樹脂層を片面もしく
は両面に設けるかは適宜選択される。上記多孔質ウレタ
ン樹脂層の表面には、色相の調整、または耐摩耗性、耐
光性、加工適性、風合い、触感、光沢などの向上のため
に、さらに表面処理層を設けることができる。
この表面処理層は、ポリウレタン、ポリアクリレート、
ポリアミノ酸などの溶液またはエマルジヨンをスプレー
法によつて塗布し乾燥することによつて形成される。以
上に説明したように、この発明のウレタン樹脂加工布帛
は、布帛の繊維組織内にポリウレタンがプロツク状で充
填され、かつ少なくとも片面に多孔質ウレタン樹脂層が
形成されたものであるから、ツノ立ちがなく、ソフトで
あり、伸縮回復性が優れており、かつポリユーム感があ
つて、合成皮革の基布として満足すべき性能を備えてい
るのみならず、衣料、靴、かばんなどの素材として好適
である。以下にこの発明の実施例を説明する。
なお実施例中「部」、「%」は特に断わりのない限り重
量を基準としたものである。実施例 1 (1)ポリウレタンエマルジヨン組成液の調製平均分子
量2000のポリプロピレングリコールと過剰のトリレ
ンジイソシアネート(2・6/2・4=20/80)と
を反応させて得たウレタンプレポリマ一(平均分子量2
500、NCO基含有量2.4%)100部をトルエン
50部で希釈する。
このプレポリマ一希釈液に、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム(アニオン系界面活性剤)2部とイミノジ
酢酸1部とを含有する水150部を加え、タービン型ホ
モミキサーで1分間攪拌して乳化し、さらにホモジナイ
ザーで処理して粒子径2μ以下の水性乳化液を得た。こ
の水性乳化液にエマルゲン950(ノニオン系界面活性
剤の商品名、花王石鹸社製)1部を10%水溶液として
添加し30分間攪拌し、さらに3日間室温で放置後、ト
ルエンを脱媒し、樹脂分濃度50%のポリウレタンエマ
ルジヨンを得た。
このポリウレタンエマルションは6箇月放置しても2層
分離や凝析物の沈降は全くみられず、また機械的安定性
の良好なものであつた。上記ポリウレタンエマルジヨン
100部に、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレ
ンノニルフエニルエーテルのポリオキシエチレンの平均
重合度10モル、濃度30%)20部と、感熱凝固剤と
しての5%食塩水溶液50部およびポリメチルシロキサ
ン化合物(東芝シリコーン社製、TPA−43801濃
度30%)10部と、水50部と、水系顔料(東洋イン
キ社製、TM)3部と、炭酸カルシウム5部とを配合し
て、ポリウレタン濃度20%のポリウレタンエマルジヨ
ン組成液を調製した。
(2)布帛の予備処理 ポリエステル繊維65%、レーヨンスフ35%の混紡糸
からなる平織(番手20/1×20/4、密度70×4
0本/25.4mm)を通常の方法にて糊抜き、精練、
染色したのち、起毛助剤(商品名AK−Dll4、花王
石鹸社製)に浸漬し、乾燥したのち、通常の起毛機にて
表面8回、裏面10回乾式起毛し、さらにシアリングに
よつて厚み1.4mmに剪毛して毛羽の長さを一定に整
え、次いでシリコーン系撥水剤(商品名J255、大日
本インキ化学工業社製)および脂肪族系反応型撥水剤(
商品名ソフテツクスEM、花王石鹸社製)の濃度3%の
液に浸漬し、含浸液量100%に絞り、乾燥して、予備
処理を施した。
(3)起毛布帛の含浸処理 上記予備処理した起毛布帛を、上記ポリウレタンエマル
ジヨン組成液にマングル含浸したのち含浸液量100%
に絞つた。
次いで90〜100′C′(S2分間予備乾燥したのち
、80〜9『Cの温水で2分間処理してポリウレタンを
凝固させ、さらに常温の水で2分間水洗したのち乾燥し
た。このポリウレタン付着量は60y/m′であつた。
(4)多孔質ウレタン樹脂層の形成 上記布帛の片面に、ウレタンプレポリマ一(粘度200
0cps.NC0含有量5%、大日本インキ化学工業社
製、商品名LSI−316)を40メツシユのグラビア
ロールで塗布したのち、蒸気圧2k9/Cdで加熱され
たシリンダの表面にて加熱しながら塗布面に10y/イ
の水を噴霧して付着させ、次いで80〜90℃の温水槽
中を2分間で通過させて、ポリウレタンを発泡、硬化さ
せた。
さらに引続いてマングルで絞つて表面を平滑化し、90
℃、90%RHの雰囲気中を3分間通したのち、常温水
中を3分間で通過させて水可溶性助剤を除去し、再びマ
ングルで絞り、乾燥し、幅出しを行なつてウレタン樹脂
加工布帛を得た。多孔質ウレタン樹脂層の付着量は20
7/M2であつた。実施例 2 上記実施例1の(4)多孔質ウレタン樹脂層の形成にお
いて、(3)含浸処理した起毛布帛の片面に、ウレタン
プレポリマ一を塗布する代わりに、ポリエステル型ポリ
ウレタン(樹脂濃度30%、商品名A−5、三洋化成工
業社製)100部、ジメチルホルムアミド200部、顔
料5部からなるポリウレタン溶液を塗布したのち、水中
に通過させて多孔質ウレタン樹脂層を形成し、しかるの
ち水洗乾燥してウレタン樹脂加工布帛を得た。
多孔質ウレタン樹脂層の付着量は307/イであつた。
比較例上記実施例において、ポリウレタン含浸層として
、この発明のプロツク状感熱凝固したものを(A)、従
来のポリウレタンエマルジヨンを加熱凝固したものを(
イ)、従来のポリウレタン溶液にて湿式凝固したものを
(口)とし、またウレタン樹脂層(塗膜層)として、実
施例1のウレタンプレポリマ一の水分発泡による多孔質
のものを(B)、実施例2のポリウレタン溶液の湿式凝
固による多孔質のものを(C)、従来のポリウレタン溶
液塗布、加熱乾燥による非多孔質のものを(ハ)とし、
上記Aに(ハ)を組合せたもの、上記(イ)、((ロ)
に(B)、(Oを組合せたもの、および(イ)、((ロ
)に(ハ)を組合せ、そのほかは実施例と同様の条件に
て各比較例のウレタン樹脂加工布帛を得た。
上記実施例1、2および各比較例の触感による物性を下
表に示した。なお、物性は5段階に分けて評価し、最良
のものを5とした。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明で得られたウレタン樹脂加工布帛の断面
図である。 3a,3b:起毛毛羽、4a,4b:プロツク状ポリウ
レタン 5:多孔質ウレタン樹脂層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 起毛処理を施した布帛に、(a)少なくとも2個の
    末端NCO基を有するウレタンプレポリマー100重量
    部、(b)1個のアミノ基またはイミド基を有する脂肪
    族カルボン酸0.1〜30重量部および(c)アニオン
    系界面活性剤1.0〜5.0重量部を配合して得た水性
    乳化液に、(d)ノニオン系界面活性剤0.5〜3.0
    重量部および(e)感熱凝固剤0.5〜10重量部を添
    加してなる感熱凝固性ポリウレタンエマルジョン組成液
    を含浸または塗布したのち、該布帛を加熱して布帛の繊
    維組織間に感熱凝固されたポリウレタンをブロック状に
    充填させ、次いで上記布帛の少なくとも片面に多孔質ウ
    レタン樹脂層を形成することを特徴とするウレタン樹脂
    加工布帛の製造法。
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