JPS591784B2 - 振動及び騒音防止部材として使用される合金 - Google Patents

振動及び騒音防止部材として使用される合金

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JPS591784B2
JPS591784B2 JP16776779A JP16776779A JPS591784B2 JP S591784 B2 JPS591784 B2 JP S591784B2 JP 16776779 A JP16776779 A JP 16776779A JP 16776779 A JP16776779 A JP 16776779A JP S591784 B2 JPS591784 B2 JP S591784B2
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JP
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vibration damping
alloy
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damping ability
vibration
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JP16776779A
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景隆 天野
博 阿部
雅俊 中川
隆 藤田
光雄 河合
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンプレッサやその他の機器の部材さして使
用し、これらの機器から発生する振動、騒音を減少させ
るに好適な犬なる振動減衰能を有する振動及び騒音防止
部材として使用される合金に関する。
最近公害問題として重視されているものの一つに各種の
機器から発生する騒音がある。
このため現在各種の機器の製造にあたってはこれらの機
器より発生する振動、騒音を少しでも減少させるような
努力が払われている。ところで、各種の機器より発生す
る振動、騒音を減少させるには種々の方法があるが、そ
の一つに犬なる振動減衰能を有する材料を機器の部材き
して使用し、振動を吸収させる方法がある。
従来、このような振動減衰部材としてはプラスチックが
ある。しかし、プラスチックは機械的強度、耐熱性とも
に低いので使用範囲が限定されるという欠点があった。
そこでこのような欠点を除去するために金属材料で犬な
る振動減衰能を有するものが望まれ、マンガン(Mn)
を40〜60%含む銅(Cu)合金が開発された。
ところが、このMn−Cu系合金は室温付近の温度では
振動減衰能は大きいが、振動減衰能の遷移温度は50〜
800Cと低く、この温度以上では振動減衰能が急激に
低下してしまう。このため、コンプレッサの弁座などの
ように、通常100℃程度の温度にさらされる機器の振
動減衰部材としては適さないきいう欠点があった。一方
、上記合金以外に鋳鉄やマグネシウム(Mg)等も大な
る振動減衰能を有する材料であるが、鋳鉄は冷間圧延に
よる薄板の製造やプレス成形等の塑性加工ができず、ま
たMgは、機械的強度が小さい等、機器の部材として実
用性に乏しいきいう欠点がある。本発明者らは、このよ
うな従来合金の欠点を改善するため高温度においても犬
なる振動減衰能を有し、且つ耐熱性と耐食性に優れ、し
かも機械的強度が大で塑性加工性に優れた振動減衰合金
を開発し、先に提案した。
この合金は重量%でAAl〜8%および/またはCr2
〜30%,SiO.5%以下、Mnl%以下、残部Fe
および附随的不純物からなるFe系振動減衰合金である
本発明は先に開発したこの耐熱性と耐食性に優れたFe
系振動減衰合金について更にその振動減衰能を向上させ
るため一連の研究を行なった結果見い出したものである
即ち、本発明に係わる振動および騒音防止部材として使
用される合金は、重量%で、CrO.l〜30%と、A
IO.l〜12%とを含み、これに7%以下のW,Ta
,5%以下のNb,V,4%以下のMO,Si,Geお
よび3%以下のMnのうちの少なくとも一種(ただしW
,Ta,Nb,MO,Geのいずれも含まない場合には
SiO.5%以下およびMnl%以下の範囲を除く)を
含むFe系合金からなることを特徴とするものである。
以下本発明において上記合金元素の添加理由とその限定
理由について説明する。
本発明合金のベースとなるFe系合金としては、Crお
よび/またはA7を含むFe系合金であり、これらCr
およびAAは共に組織をフエライト化させて振動減衰能
を向上させる作用をなす元素である。
かかるこれら元素は振動減衰能を向上させる効果の他、
付加的な効果として更に耐食性と耐熱性を向上されるこ
とから、その添加範囲としては、Crが0.1〜30%
,AAが0.1〜12%にする必要がある。また本発明
合金の添加元素である、W,Ta,Nb,V,MO,S
i,Ge,Mnはいずれも振動減衰能の向上に寄与する
ものであって、上記した範囲の下限に満たない場合には
十分な振動減衰能が得られない。
また、上記した範囲を越えると振動減衰能はかえって低
下するのみならず、塑性加工性および塑性が著しく劣化
する。また、ベースとなるFe系合金の他、Siのみま
たはMnのみ或いはそ,れら両者のみしか含まれない場
合に、SiO.5%以下の範囲およびMnl%以下の範
囲を除くのは、その範囲ではSi,Mnは脱酸剤、脱硫
剤としてしか働かず、振動減衰能の向上に寄与しないた
めである。この焼なまし処理において結晶粒が成長する
と共に、添加元素であるW,Ta,Nb,V,MO,S
iGe,Mnは結晶格子間に固浴するC,Oなとの侵入
型不純物を化合物化して固定することにより、結晶格子
間に存在する不純物を減少せしめて機械的な外力による
磁壁の移動を容易にして更に優れた振動減衰能が得られ
るものである。
即ち上記添加するW,’ Ta,Nb,V,MO,Si
,Ge,Mnなどは侵入型不純物であるCや0と反応し
てこれらを炭化物または酸化物として固定する作用をな
すものである。またこの処理においてMnを除く他の添
加元素は休心立方格子構造化(フエライト化)を促進す
る作用をなし、更に優れた振動減衰能が得られる。また
焼きなまし処理も十分な振動減衰能を得るための必須要
件であり、これにより内部応力の除去および結晶粒の成
長が促進され、磁壁の移動性が高められ、もって振動減
衰能が向上する。
焼きなましの熱処理は温度と時間の関数であるから、そ
の条件を明確に定めることは難しいが、実用上有効な振
動減衰能を出すためには1x10x100(Mm)の試
料で保持時間を1時間とした場合、約700〜1200
℃の範囲が適当であった。なお、本発明の合金には、前
述の各成分元素の他に不純物としてC,Pその他の元素
が付随的に含まれるが、これら不純物元素の含有量は全
体として0.5%以下であることが望ましい。次に本発
明の実施例を比較例と共に説明する。
表−1〜表−4に示す試料/16.1〜A3Oが本発明
の実施例であり、表−5に示す試料A3l〜A36は比
較例である。この比較例のうち/I63l〜/I633
は熱処理を十分に行なっていないものである。更にA3
4は本発明者が先に提案したFe−Cr−A11系合金
で、また435,A36は、先に提案した合金の組成範
囲を外れるもので、これらは何れも侵入型不純物を化合
物化させて固定する添加元素を含まないものである。上
記各表に示す組成の合金はほぼ1600℃の温度で真空
溶解後鋳造したもので、その鋳造材を鋳造、圧延して厚
さ約1mmの板とし、その板より幅10闘、長さ100
mmの試験片を切出し、これに各表に示すような焼きな
ましのための熱処理を施してから曲げ振動を与えて対数
減衰率δを室温で測定した。
この種合金の対数減衰率の値は振幅依存性か大きいので
測定に際しては全ての試料に一定の振幅振動を与えた。
測定結果を表中に併せて示してある。なお、各表におい
ては、双晶型振動減衰合金( Cu− 40Mn−2A
A合金であって、690℃×1hの水焼入れの後、20
0℃Xl2h,44O’Cxlhの熱処理を施したもの
)の対数減衰率δ0を基準とし、それに対する比δ/δ
0で各試料の振動減衰能を表わしている。
前記表より明らかなように、本発明に係る振動減衰合金
は室温においては比較例の合金に比べて優れた振動減衰
能を有していることが判る。
表−1の各実施例はベースとなるFe系合金を形成する
Cr,Allの他に、本発明に規定する添加元素のうち
の1種を添加したものであり、このように侵入型不純物
を化合物化させる元素を1種でも含んでいれば振動減衰
能δ/δ0は0.70以上と優れた効果が得られる。ま
た表−2乃至表−4に示す実施例では本発明に規定する
添加元素を複合して添加したものであり、このような場
合にはペースとなるFe系合金に含まれるCr,AAの
量が、その合計で0.5%程度き低い範囲においても優
れた振動減衰効果が得られる。また表−2の/I69、
表−3のAl7、表−4の/16.25のように本発明
に規定する添加元素の合計量が10%を越えるものは、
ベースとなるFe系合金に含まれるCr,A7が夫々0
.1%程度の低い範囲においても十分な振動減衰効果が
得られ、特にこのような低Alのものは溶接性にも優れ
ている。更に表−4の慮29および/I6.3Oに示す
如くベースがCr,AAの何れか一方を含むFe系合金
の場合においても、同様に優れた振動減衰効果を有する
ことが確認される。ところで、本発明に係る合金は室温
で大きい振動減衰能を有するだけでなく、Cu−40M
n−2’AA合金に比べて高温においても優れた振動減
衰能を示すという特徴がある。
その実験データを図に示す。図は本発明の実施例の試料
屑15、腐23、A27と前記Cu− 40Mn− 2
AI!合金について、前記測定方法に準じて室温から3
00℃までの振動減衰能の温度特性を測定した結果であ
る。゛ 図から明らかなように、Cu−40Mn−2A
1合金は約500℃付近から急激に振動減衰能が低下す
るのに対し、本発明のものは室温から300℃程度まで
全くその特性は劣下せず、優れた温度特性を有している
なお表−5の比較例の試料/1631,32,33はそ
れぞれ表−2の414、表−3の朧22、表−4の42
6と組成は等しいが、熱処理が不十分であって焼きなま
しの効果が現われていないことを示している。
また/1634〜/1636のFe−Cr−A7系合金
は侵入型不純物を化合物化させるW,TayNb,V,
MOなどの元素を含まないもので振動減衰能δ/δ0が
0.46以下であるのに対し、本発明はこの点を改善し
て不純物を固定することにより磁壁の移動を更に容易に
して高い振動減衰能が得られたものである。また、本発
明に係る振動減衰合金の引張り強さは、例えば実施例の
試料A6l7が64.3kg/MizA24が63.7
kg/Mi,A28が64.9kg/一であるのに対し
、前記Cu4OMn2Al合金の引張り強さは50.5
kg/一であり、本発明に係る振動減衰合金は機械的強
度も優れている。
またCrを含むFe系合金をベースとする本発明合金は
耐食性にも優れた効果を有するもので、例えは10%N
aCl水溶液中に10分間隔の繰返しによる発錆試験に
おいてJISS4OCが6回、本発明実施例の/161
1が105回で夫々発錆が認められ、優れた耐食性を有
することが確認された。
従って本発明に係る振動減衰合金は高温でも大なる振動
減衰能を有すを(l!:キもに、優れた機械的強さ、塑
性加工性、耐熱性、および耐食性をも併せ有するもので
ある。また、本発明に係る振動減衰合金において、切削
加工性向上のためのS,Pb,Ca等の元素および耐食
性の尚一層の向上のためのNi,Cu等の元素の少量の
添加は本発明の効果を何ら損うものではない。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例の振動減衰能の温度特性を従来の双
晶型振動減衰合金と対比して示す曲線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量%で、Cr0.1〜30%と、Al0.1〜1
    2%とを含み、これに7%以下のW、Ta、5%以下の
    Nb、V、4%以下のMo、Sl、Geおよび3%以下
    のMnのうちの少なくとも一種(ただしW、Ta、Nb
    、Mo、Geのいずれも含まない場合にはSi0.5%
    以下およびMn1%以下の範囲を除く)を含むFe系合
    金からなることを特徴とする振動及び、騒音防止部材と
    して使用される合金。
JP16776779A 1979-12-24 1979-12-24 振動及び騒音防止部材として使用される合金 Expired JPS591784B2 (ja)

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