JPS591694A - 防錆鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は防錆鋼板に関し、さらに詳しくは、耐蝕性、加
工性、溶接性、電着塗装性に優れた防錆鋼板に関するも
のであるわ 従来より防錆鋼板として、高腐蝕環境下での使用に対し
て、種々のものが提案され、また、使用されてきている
が、例えば、自動車用の防錆鋼板は近年になって自動車
の需要と相まって極めて厳しい条件が課せられるように
なっている。

・即ち、−例を説明すると、北米等の寒冷地における塩
類による自動車車体の腐蝕に対し通称シンクロメタルと
いわれている塗装鋼板が使用されており、これは、鋼板
」二にクロム化合物を含む第１層と亜鉛粉末を含むノン
フリッチペイントの第２層とを塗装した塗装鋼板であり
、耐蝕性が良好で、自動車用鋼板としての条件であるス
ポット溶接、電着塗装を行なうことができる。しかし、
この鋼板は次に示すような大きな欠、αを有しているの
である。

（１）耐蝕性を維持するために、亜鉛粉末８０％（重量
）程度含有するジンクリッチペイントを使用するので、
加工性が悪く、プレス加工において塗膜の剥離が生起し
て作業性を悪くする。

（２）塗膜に疵が入った場合に、ジンクリンチペイント
層の鋼素地に対する防蝕作用は亜鉛系めっき層程強くな
いので、疵部より赤錆が発生し、腐蝕が深さ方向に進行
し貫通腐蝕が起り易くなる。

（３）スボント溶接において、連続打点数が冷開圧延鋼
板に比べ少なく、チンプのドレッシングの頻度が多くな
る。

この−に記鋼板の欠点を解消するため、従来において、
鋼板に亜鉛系めっきを施して犠牲防蝕作用を行なわせ、
ノンクリンチペイント層の膜厚を減少させて亜鉛粉末含
有量を減少し、Ｆｅ、Ｎｉ等の硬質導電粉末を添加する
ことによって、鋼板の加工性、スボ７）溶接性の向上を
図った。この場合でも、腐蝕環境にさらされると塗膜に
ブリスターが発生し易くなり、このブリスターから下地
のめっ外層、さらに、素地鋼板が腐ｔ１！にされるとい
う問題が発生した。

この外に、耐蝕性鋼板として、鋼板に亜鉛系合金めっき
を１層、又は、２層設けたり、或いはさらに、この亜鉛
系合金めっき層の上に化成処理皮膜層を形成させること
が行なわれているが、例えば、自動車用鋼板としては耐
蝕性が良好であっても加工性が悪かったり、また、溶接
性や電着塗装性について満足できないという問題が多々
存在するのである。

本発明者は、上記に緩々説明したように従来における防
錆鋼板の種々の欠点や問題、仰こ鑑み鋭意研究の結果、
塗膜のブリスター発生の抑制、耐蝕性をさらに改善し、
その」二、加工性、溶接性、及び、電着塗装性の優れた
防錆鋼板を完成したのである。

本発明に係る防錆鋼板の特徴とするところは、鋼板上に
、鋼に対して犠牲防蝕性を有すよめつき層の第１層、Ｆ
ｅ含有量７％以上のＦｅ　　Ｚｎ合金めっき層の第２層
、化成処理皮膜層の第３層、及び、導電性塗料皮膜層の
第４層からなる被覆が設けられていることにある。

本発明に係る防錆鋼板について詳細に説明する。

鋼板−Ｌに＄１層として設けるめっき層は、素地鋼板に
対して犠牲防蝕作用を有するめっき層とする必要があり
、即ち、被覆に疵ができた場合に素地鋼板の腐蝕を防１
１〕するためで、特に、貫通腐蝕を防１１−するためで
ある。この犠牲防蝕作用を有するめっ外層としては、亜
鉛めっき、Ｚｎ−Ｆｅ、Ｚｎ−Ｎｉ、Ｚｎ−Ａｌ、Ｚｎ
−Ｍｇ等の亜鉛系合金めっき、或いは、Ａ１めっき、Ｍ
ｌｌめっき等のめっき層が第１層として有効である。ま
た、この第１層の犠牲防蝕性めっき層に、Ｎｉ２〜２０
％を含有する７、ｎ−Ｎｉ合金めっき層とすることもで
きる。

この第１層の一層に設けられる、Ｆｅ−７，ｎめった層
の第２層は、第２層上に施される第３層の化成処理皮膜
層の性能を向」−させて腐蝕環境下にさらされた時の皮
膜のブリスター発生を抑制するために必要なものであり
、この場合、第２層のＦｅ−Ｚｎ合金めっき層のＦｅ含
有量は７％以上とする必要があり、Ｆｅ含有量が７％未
満では第３層の化成処理皮膜層の性能向」二を期待でき
ず、好ましくは、Ｆｅ含有量を６０％以上にすると化成
処理性に優れ、化成処理皮膜層に極めて優れた耐蝕性を
保持させることができる。また、Ｆｅ−７，ｎ合金めっ
き層に、Ｎｉ、Ｃｏ、Ｍｏ等を含有させると化成処理性
をより一層向上させることができる。

この第２層の上に設けられる化成処理皮膜層の第３層は
、この化成処理皮膜層の上に塗装される第４層の導電性
塗料皮膜層の密着性を向上させる切に必要である。そし
て、この化成処理皮膜層を成牛させる化成処理法として
は、クロム化合物を含有する処理液によるクロメート処
理、或いは、りん酸亜鉛系、りん酸鉄系等のりん酸塩処
理、また、けい酸塩を含有する処理液によるけい酸塩処
理等がある。この化成処理を行なう際に、クロメート処
理液中に水溶性樹脂を含有させたり、りん酸塩処理後に
、さらに、クロム化合物によるシーリング処理を行なっ
てもよく、化成処理皮膜層の性能向トに効果がある。

さらに、第３層の上に設けられる導電性塗料皮膜層の第
４層、即ち、最上層は、下の層への水、酸素、塩類等の
浸透を未然に抑制するとともに、腐蝕を防市し、さらに
、抵抗溶接や電着塗装を行なうことを可能とするもので
ある。

この導電性塗料皮膜層は、導電性微粒子と樹脂パイング
ーとからなる塗料を塗布したもので、乾燥、焼イ」げに
より固着させる。

そして、導電性微粒子としては、Ｚｎ、Ａ１、Ｍｇ、　
　Ｆｅ、　Ｎｉ、　Ｃｏ、　Ｓｎ、Ｃｕ、　Ｃｒ、　Ｍ
ｎ、及び、これらの合金の粉末、グラファイト粉末、Ｔ
ｉ１７、ｒ、　Ｖ、Ｎｂ、Ｃｒ、Ｗ、Ｍｏ、及び、これ
らの混合物の炭化物粉末等が使用できる。これら導電性
微粒子の粉末は、電気伝導性を付与するのみならず表面
に露出した粉末は使用時における化成処理において反応
して化成処理皮膜が生成して塗装性の向」−に寄りする
。この導電性微粒子は化成処理性の優れたのを使用する
のがよい。よって、この点を考慮して、Ｆｅ−７，ｎ系
合金粉末、特に１：゛ｅ含有量が６（）％以上のＦｅ−
Ｚｎ系合金、粉末が好ましいものである。

さらに、第４層の導電性塗料皮膜層中の導電性微粒子は
該皮膜層乾燥重量の５〜９０％の含有量とするのが好適
で、含有量が５％未満では導電性塗料皮膜層の導電性が
不足し、また、９０％を越えると加工性が劣化するよう
になる。

また、導電性微粒子のうちの一部を、クロム化合物、亜
鉛華、鉛ｊ１・、炭酸カルシウム等の電気伝導性のない
防錆塗料とすることも可能である。

第４層の導電性塗料皮膜層の樹脂バイングー、又は、ビ
ヒクルとして特に限定されないが、例えば、アクリルＵ
（脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂
、ブタノエン樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、７タ
ル酸Ｏ（脂、ツレタン樹脂等が好ましいものである。

そして、この第４層の導電性塗料皮膜層の厚さは、溶接
性、加工性からは薄い方が望ましいが、薄過ぎると水分
、酸素の浸透バリアーとして作用が弱くなって耐蝕性が
劣化し、また、均一に塗布することが困難となる。この
ことからみて、１〜１（）μ程度が望ましいが、勿論こ
の１〜１０μに限定されるものではなく、この範囲以外
にお（１ても優れた性能を示すものであれば使用するこ
とは可能である。

本発明に係る防錆鋼板の実施例につし１て説明する。

実施例　１ ４個の０　、８　ｍｍｌ鋼板に、この鋼板に対して犠牲
防蝕作用のあるめっき層の第１層を、電気亜鉛めっき、
溶融亜鉛めっき、合金化処理溶融亜鉛めっト、Ｚｎ−Ｎ
　ｉ合金めっきの各めっｂを従来法により施した。

この第１層の」―に次の条件により、Ｆｅ−Ｚｎ合金電
気めっきを行ない、約４ｇ／ｍ２とした。このＦｅ−Ｚ
ｎ合金めっ外層のＦｅ含有量は８０％である。

Ｆｅ−Ｚ■１合金電気めっ外法の条件 めっき浴 硫酸第１鉄（ＦｅＳＯ＋　・７１１２０）　　　　３　
（１０ｇ／　１硫酸亜鉛＜１ｎｓＯ＜　・７ｔ１２０）
　　　　　１５ｇ／　ｌ硫酸アンモニウム（（Ｎｌｌ＝
　）２ＳＯ−１３０ｇ／　ｌ浴温　　６　（＋　’Ｃ１
ｐｉ−１２、ｌ）電流密度　　　３　（’、Ｉ　Ａ　７
８ｍ２この第２層上に、第３層としてりん酸亜鉛系処理
を行なってりん酸塩処理皮膜層を約２ｇ／ｍ２形成させ
た。この処理液は［１本ペイント（株）製のグラ／シ゛
ン５ＩＩ−２０００である。

この第３層のりん酸処理皮膜層の上に、第４層の導電性
塗料皮膜層を乾燥後膜厚として約５μ塗布した。

導電性塗料組成 エポキシＯ（脂ビヒクル　　　　　　２０％鉄−亜鉛系
粉末（Ｆｅ８０％）　　　　８０％、−のようにして製
造された試験片について、加工性、耐蝕性、スポット溶
接性、電着塗装性に−）いて調査した。その結果を第１
表に示す。この第１表から明らかであるが、本発明に係
る防錆鋼板は、優れた耐蝕性、加工性、溶接性、電着塗
装性を有しているものである。

実施例　２ ０　、８　ｌ１ｕｎ　Ｌの鋼板（４個）に、第１層、第
２層は実施例１と同一のめっき層を施した。

第３層として特殊クロメート皮膜層をＣｒ量にして約Ｓ
（１ｍｇ／＋ｎ２形成した。処理液は関西ペイント（株
）製の７コメツＩｃを用いた。

次に、第４層の導電性塗料皮膜層は下記の組成のものを
、乾燥後厚さで約３μに塗布した。

導電性塗料組成 エポキシ樹脂ビヒクル　　　　　５０％亜鉛粉末　　　
　　　　　　　　３０％ステンレス鋼粉末　　　　　　
　２（１％このように製造されｔこ試験片について、加
工性、耐蝕性、スポット溶接性、電着塗装性を調査した
。その結果を第２表に示す。

本発明に係る防錆鋼板は、加工性、耐蝕性に１憂れ、か
つ、スポット溶接、電着塗装も可能であることがわかる
。

以」二説明したように、本発明に係る防錆鋼板は」二記
に詳述したような構成も有しているものであるか呟高腐
蝕環境下にさらされるような部材に広く使用することが
でき、さらに、自動車用鋼板としても耐蝕性が良好で、
加工性に優れ、がっ、スポット溶接、及び、電着塗装も
可能であるとい−う優れた効果を奏するものである。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）ｗＩ版板上、鋼に対して犠牲防蝕性を有するめつ
   ぎ層の第１層、Ｆｅ含有量７％以上のＦｅ−Ｚｎ合金め
   っき層の第２層、化成処理皮膜層の第３層、及び、導電
   性塗料皮膜層の第４層よりなる被覆を設けたことを特徴
   とする防錆鋼板。
2. （２）第１層をＮｉ２−２＋１％のＺ＋＋−Ｎｉ合金め
   つぎ層とする特許請求の範囲第１項記戦の防錆鋼板。
3. （３）第２層をＦｅ６０％以上のＦｅ−Ｚｎ合金めっき
   層とする特許請求の範囲第１項記載の防錆鋼板。
4. （４）第３層の化成処理皮膜層をりん酸塩処理皮膜層、
   或いは、クロメート処理皮膜層とする特許請求の範囲第
   １項記載の防錆鋼板。
5. （５）第４層の導電性塗料皮膜層は導電性微粒子として
   Ｆｅ−Ｚｎ合金を含有している特許請求の範囲第１項記
   載の防錆鋼板。
6. （６）第４Ｎの導電性塗料皮膜層は導電性微粒子として
   Ｆｅ６０％以上のＦｅ−Ｚｎ合金を含有している特許請
   求の範囲第５項記載の防錆鋼板。