JPS5916882Y2 - ル−ペ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は両面の形状（例えば曲率）が異なるレンズを
有するルーペにおいて、レンズの保持枠に弾性に富んだ
材料を使用するとともにレンズの保持構造を改善したル
ーペに関するものである。

この種のルーペは投影機の像をより精密に測定したり、
医者が手術前後等に患者の目を見たりする際に使用され
ている。

従来この種のルーペは第１図に示されている。

保持枠１は金属製で、その内壁に段付部５とそれに続く
ねじ部６とが設けられている。

レンズ３は段付部５に載置され、締め付は輪２で締付は
固定されている。

レンズ３の両面の形状が異なるので、ルーペ使用の際に
ルーペの表裏が判るようにマークが付けられている。

図においては、光軸方向に面している保持枠１の一側端
面にマーク部４が設けられ、ここに保持枠１の全体の色
とは異なった色が塗装されている。

塗装されたマークはルーペを使用する際に手や他の物に
触れて消え易い欠点がある。

また保持枠１が金属製であるため、すべり易く落した場
合にも衝撃を緩和することができずレンズを破損し易く
、反射光の影響を防止するために保持枠１のすくなくと
も内壁には黒色艶消塗装を必要とする欠点があった。

更にレンズ３をねじ付き締め付は輪２で個定しており、
保持枠１等の部品製作や組立に長時間を要する欠点があ
った。

この考案は、従来のこの種のルーペの諸欠点を克服する
ためになされたもので、表裏の表示を明確に維持し、組
み立てが容易でしかもレンズの損傷の少ない、廉価なル
ーペを提供することを目的としている。

次に、この考案をその良好な実施例を示す第２図〜第５
図を参照しながら説明する。

第２図および第３図はこの考案の一実施例であり、弾性
に富んだ材料（例えばゴム）製の保持枠７ａに留軸８ａ
を嵌入させて保持枠７ａの一部を変形させてレンズ３を
固定している。

留軸８ａを嵌入させる部分は、光軸方向の一側端面に環
状の切り込み９とこれに続く断面が三角形を呈している
環状の溝１０とからなっている。

留軸８ａは断面が内側へ突出した矢印状であり、樹脂又
は金属製で作られる。

保持枠７ａの段付部１１ヘレンズ３を載置して、留軸８
ａを嵌入させると、保持枠は第３図のように内側に変形
させられレンズ３を挟着して固定する。

嵌入された留軸８ａは保持枠７ａと互いに噛み合って容
易に外れない。

第４図および第５図はこの考案の他の実施例であり、第
２図および第３図とは留軸形状およびその嵌入部形状が
異なる以外は同じである。

弾性に富んだ材料で作られる保持枠７ｂは光軸方向の一
側端面に環状の溝１２を穿設されている。

留軸８ｂは断面円形で、その直径は溝１２の幅よりも大
きく且つ留軸８ｂの外径は環状の溝１２の外径より小さ
いことが望ましい。

レンズ３を固定するために溝１２へ留軸８ｂを嵌入させ
ると第５図に示されるように保持枠７ｂの内壁の一部が
変形する。

留軸８ｂの円形断面の直径が溝１２の幅以下である場合
には、留軸８ｂの直径を保持枠の溝の直径よりも小さく
することで同様の変形を起させることができる。

この考案は以上のような構造をしているので、保持枠と
色彩のことなった留軸により、ルーペの表裏は明確でわ
ざわざに塗装等をする必要がないし、ただ嵌入するだけ
でレンズを固定し組み立てを完了し、そしてレンズを損
傷させることも少ない。

保持枠を黒又はそれに近い色とすることによって、これ
らに塗装する必要もなくなり、従って塗装時間や組立時
間が短縮され廉価なルーペを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のルーペに係る中央縦断面図、第２図はこ
の考案の実施例に係るルーペの分解中央縦断面図、第３
図は第２図の組立中央縦断面図、第４図はこの考案の他
の実施例に係るルーペの分解中央縦断面図および第５図
は第４図の組立中央縦断面図である。 １．７ａ、７ｂ・・・・・・保持枠、２・・・・・・締
め付は輪、３・・・・・・レンズ、８ ａ 、８ ｂ・
・・・・・留軸、１０．１２・・・・・・環状溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両面形状の異なるレンズを有するルーペにおいて、レン
   ズの保持枠に弾性に富んだ材料を使用し、前記保持枠の
   光軸方向の一側端面に環状溝を設け、該溝中に前記保持
   枠と色彩のことなる留軸を嵌入して前記保持枠の内壁の
   一部を変形させて前記レンズを保持することを特徴とす
   るルーペ。