JPS5916514B2

JPS5916514B2 - コロイド吸着による排水処理装置

Info

Publication number: JPS5916514B2
Application number: JP2407580A
Authority: JP
Inventors: 宏哉稲葉; 貞夫笠原
Original assignee: KAWAMOTO KOGYO KK
Current assignee: KAWAMOTO KOGYO KK
Priority date: 1980-02-29
Filing date: 1980-02-29
Publication date: 1984-04-16
Also published as: JPS55165184A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は排水処理装置に係り、特に、排水から界面活性
剤や、その他の有害成分を除去するに好適なコロイド吸
着による排水処理装置に関する。

最近は公害防止の面から、工業排水に含ま温合種物質に
は各種排出基準が設けられ、界面活性剤についてもＣＯ
Ｄとしての負荷が高いことから一定濃度以下にすること
が義務付けられている。

従って、界面活性剤を多量に使用する捺染染色工場等に
おいては、排水中に含まれる界面活性剤の除去対策が重
要な問題になっている。

この界面活性剤を除去する方法に関しては、曝気処理に
よる泡沫分離法、凝集処理法、電解処理法および活性炭
吸着法等が知られており、従来から多くの研究がなされ
てきている。

しかし、いずれの方法においても技術上の問題点を多く
含み、未だ満足すべき実用化が行りれていない。

例えば、これらの方法のうち、特に優れているといわれ
ている泡沫分離でさえ、排水中の界面活性剤の濃度が低
下するにつれて除去効率が低下し、曝気時間をいくら長
くしても界面活性剤が排出基準値まで除去されない問題
点を残している。

このような理由から、現状では、排水を大きな貯水池に
貯え、界面活性剤の成分が基準値以下になるように平均
化して廃棄するというような希釈法に頼る以外に方法は
なく、捺染染色工場の排水処理は良識ある水処理メーカ
ーから敬遠されている。

また、一部では除去できない親水性高分子や、非イオン
界面活性剤など使わないで済むように、原材料メーカー
の協力を求めるなどの働きかけもなされているようであ
る。

しかし、除去できるような界面活性剤は、浸透性と洗浄
力が弱く、界面活性剤としての本来の効果が望めないな
どの理由から、その実現も期待できない状況にある。

本発明は、従来の処理装置では処理できないといわれて
いた、あらゆる種類の界面活性剤を排水中から基準値以
下に除去することのできる排水処理装置を提供すること
を目的とする。

この目的を達成するため、本発明においては、排水中の
界面活性剤がミセル濃度になると、会合（寄り集まる）
性を有することに着目し、油や無機質を核としてその周
囲に界面活性物質を結合させ、核の周囲をミセル濃度に
したコロイド粒子を排水に加え、その混合液を混合槽中
へ細隙噴射器で噴射攪拌して循環することにより、この
コロイド粒子に排水中の界面活性剤を出来得る限り吸着
させ、更にこれに凝集槽で凝集剤を加え、次いで沈澱槽
で沈澱させることにより、排水から界面活性剤を除去す
るようにしたことを特徴とする。

以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。

図は、本発明の一実施例のコロイド吸着による排水処理
装置の構成を示すものであって、貯水槽１には、混合槽
３へ排水を送る送水ポンプ２が設けられている。

混合槽３にはポンプ５を設け、ポンプ５の排出側には分
岐したペイプＰ１．Ｐ２を有する分岐パイプＰを設け、
一方の分岐したペイプＰ□には電磁弁６を設け、その先
端を細隙噴射器７に連結する。

また、他方の分岐したペイプＰ２にも電磁弁８を設け、
パイプＰ２を凝集槽９へ連通させる。

凝集槽９と沈澱槽１１との間には電磁弁１０を有するパ
イプＰ３を設ける。

一方、コロイド液を収納した薬液槽４と混合槽３との間
には連通ずるパイプＰ４を設ける。

以上、コロイド吸着による排水装置の構成を説明したが
、以下その作用について説明する。

一時貯水槽１に貯えられた工場などの排水は、送水ポン
プ２により混合槽３へ送出され適量注入される。

同時にコロイド液を収納した薬液槽４からは適量のコロ
イド液が注入される。

このコロイド液は、油あるいは無機質を核として、その
周囲に界面活性物質を結合させ、核の周囲をミセル濃度
にしたコロイド粒子よりなるものである。

適量のコロイド液が加えられた排水は混合液となるが、
この時電磁弁８を閉じ、電磁弁６を開いて混合槽３、ポ
ンプ５、分岐したパイプＰ１、細隙噴射器７とで循環路
を形成し、混合槽３から汲み上げられた混合液は細隙噴
射器７から混合槽３の混合液上にジェット噴射となって
噴射され、その噴射のいきおいで混合液は攪拌され、こ
の循環処理が一定時間性われる。

排水すなわち混合液中の界面活性剤は、その濃度が薄い
となかなか会合しないが、ミセル濃度になると会合性を
有するようになる。

一方、排水に加えられた薬液のコロイド粒子の表面はミ
セル濃度になっている。

従って、排水中の界面活性剤がコロイド粒子に接触する
と次々と会合し、界面活性剤がコロイド粒子に吸着され
ることになる。

このときの混合槽３における噴射攪拌は、少ない薬液で
効率的な処理を行うため、界面活性剤と：＋ｏイｔ’Ｉ
Ｑ子とｐ接触の機会を増加させるために行われるもので
ある。

混合液中の界面活梯剤が油のコロイド粒子に吸着された
時点で、電磁弁６が閉じ、今度は電磁弁８が開いて混合
槽３内の排水は、分岐したペイプＰ２により凝集槽９に
送ａれる゛。

凝集槽９でＰＨ調節され、′適゛当な無機凝集剤と有機
凝集剤で凝集きれた排水は電磁弁−１０を通ってパイプ
Ｐ３により沈澱槽１’１に送水される。

沈澱槽１１では、コロイ”ド粒子が沈澱除去され、これ
によりコロイド粒子に吸着された界面活性剤が排水から
分離される結果、その排水は、そのままで再利用できる
ほどの清澄水に再生される。

このように、混合槽において混合液を循環させつつ混合
槽上に設けた細隙噴射器７より混合液をジェット噴射し
て攪拌することにより、排出中に含まれている界面活性
剤とコロイド粒子との接触する機会が増加でき、ひいて
は効率よく界面活性剤をコロイド粒子に付着させること
ができる。

また、混合槽のポンプの分岐したパイプにそれぞれ電磁
弁を設けたので、分岐パイプの凝集槽側の電磁弁８を閉
じ、細隙噴射器側の電磁弁６を開けば、混合液を循環噴
射攪拌処理をすることができる。

また、電磁弁８を開き、電磁弁６を閉じれば処理済み混
合液を凝縮槽に注入することができる。

更に、引き続いて順次凝縮処理、沈澱処理を行なえばコ
ロイド粒子の沈澱除去により、排水を清澄水に対生する
ことができる。

尚、本実施例の除去効果は細隙噴射器７の噴射圧と混合
時間とによって決まり、噴射圧を高くし、混合時間を長
くすれば乳化油と凝縮剤の使用量がより少なくなって好
ましい結果が得られる。

以上のように本発明によれば、混合槽において混合液を
噴射させつつ混合槽上に設けた細隙噴射器より混合液を
混合槽にジェット噴射して攪拌するようにしたので、排
水中に含まれている界面活性剤とコロイド粒子との接触
する機会が増加し、効率良く界面活性剤をコロイド粒子
に付着させ沈澱除去することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示す排水処理装置の構成図である
。１・・・・・・貯水槽、２・・・・・・送水ポンプ、３
・・・・・・混合槽、４・・・・・・薬液槽、５・・・
・・・ポンプ、６，８．１０・・・・・・電磁弁、７・
・・・・・細隙噴射器、９・・・・・・凝集槽、１１・
・・・・・沈澱槽、Ｐ・・・・・・分岐パイプ。

Claims

【特許請求の範囲】

１混合槽と、凝集槽と、沈澱槽とを備え、上記混合槽
で、排水と、表面がミセル濃度のコロイド粒子の薬液と
を加えて混合し、上記排水中に含まれる界面活性剤を上
記コロイド粒子に吸着させたのち、上記凝集槽で凝集さ
せ、更に上記沈澱槽で沈澱させて上記排水から上記界面
活性剤を除去するコロイド吸着による排水処理装置にお
いて、上記混合槽に排出ポンプを設けると共にその吐出
側には分岐パイプを設け、その分岐パイプの一方は上記
混合槽上部に設けられた細隙噴射器に接続する一方、上
記分岐パイプの他方は上記凝集槽に接続して成ることを
特徴とするコロイド吸着による排水処理装置。