JPS5915648Y2 - 垂直型螺旋滑降式救助袋用降下袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、高層建築物等の高所より災害時に避難用と
して使用する救助袋を利用して特に体の不自由な人や、
動けない患者を収容して滑降させる為の降下袋に関する
ものである。

因に、この考案である降下袋が使用される場合の避難路
となる垂直型螺旋滑降式救助袋の概要について、第１図
に基すき説明する。

図において、１は建物で、２はこの建物の複数階に配設
されている窓である。

３は建物１の上部窓（又は屋上）から、救助袋を投下後
、建物より張り出し状に形成してなる保持金具であり、
投下装置の一部でもある。

４は垂直型螺旋滑降式救助袋（以下救助袋という）で、
可撓性の内筒布５と外筒布６を同心円上に配設し、その
間隙部に、螺旋状に滑り布７を縫着して上部を保持金具
３に固定して吊り下げ、上部乗込路８又は途中の任意の
数の途中乗込路９を設け、救助袋４下部に出口１０を設
けたものである。

次に使用状態について説明する。

建物が火災等の緊急事態が発生した場合、避難者は窓際
に備えである救助袋４を手動又は自動操作（図示してい
ない操作盤のスイッチを入れる）によって、建物外へ投
下展張させ保持金具３より吊り下げると共に途中乗込路
８を引き寄せて窓に固着し第１図に示す状態に保持させ
る。

その後、避難者は上部乗込路８又は途中乗込路９に入り
救助袋４の滑り布を滑降して下部出口１０より容易に避
難することが可能となる。

しかし容易に避難できる者は体の自由な人であり例えば
身体障害者などの体の不自由な人及び病気、怪我などで
動けない患者等は非常に難を有し、直接救助袋での避難
は不可能である。

そこで従来より一般に担架や降下公算病人や体の不自由
な人を保護して降下させる物が使用されている。

しかし、従来の降下袋では螺旋降下してゆく途中で自転
（スピン現象）してしまうため傾斜型救助袋には使用出
来るが垂直型螺旋滑降式では非常に危険であった。

この考案は、上記の欠点を解消させ、避難効率の高い垂
直型救助袋用に適した降下袋を提供するものである。

以下、その一実施例を第２図及び第３図、ａ、 ｌ）
、 ｃに基すいて説明する。

第２図は、この考案による降下袋１１の詳細図で、第３
図、ａ、 ｌ）、 ｃは、使用状態図である。

図において、１１は降下袋で、可撓性布からなり、人間
が仰向けに寝た場合に背面部に緩衝材１２を入れたマッ
ト１３と、そのマットの上面に位置し周囲端部をマット
側面に固着すると共に上部の中央部を開閉自在にするた
めのベルベットクロスファスナー１４を設けた幕体１５
から構成されている。

１６はこのマット１３裏面の中央部に固着し両端に着脱
自在なベルベットクロスファスナー１７を備け、且つ任
意の位置に取手を具備した複数のベルトである。

１８はこの考案の要点でもある重りで、螺旋滑降方向内
側に片寄らせて上記マット１３に内蔵された状態で固着
している。

なお、重りは任意形状の鋼板、鉛板等の金属材又は砂袋
等を使用しても良い。

上記の構成よりなる降下袋１１の使用状態について説明
する。

第３図のａ、 ｌ）、 ｃに示すように幕体１５の上
部中央を開き、人を仰向け（又は横向き）に寝かせてベ
ルベットクロスファスナー１４を閉じて、次に中にいる
人が、おどらない様に第３図Ｃのようにベルト１６で固
定する。

以上で人の収容を完了し後はベルト１６に固着している
両側の取手１９をつかみ持ち上げ、救助袋４の上部乗込
路８又は途中乗込路９へ足部の方から入れ、滑り布７面
上を降下させる。

そして降下袋１１が出口１０に到達したら、両側の取手
を持ち、安全な場所へ移動させる。

以上のように、身体障害者、病気、怪我などの患者を降
下袋１１の中に入れ、幕体１５とベルト１６をベルベッ
トクロスファスナー１４で止めるだけで容易に収容でき
ると共に、垂直型螺旋滑降式救助袋に使用した場合にマ
ット１３の滑降方向内側内部に重り１８を具備した事に
より自転（スピン現象）することなく安全な姿勢での滑
降が可能である。

よって、従来に比較して安全性及び避難効率をより一層
高めるものである。

又、この考案の降下袋は取手を持って簡単に移動できる
ため担架として使用出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案が使用される場合の避難路となる垂
直型螺旋滑降式救助袋で、建物の屋外に吊り下げた状態
図、第２図は降下袋の詳細図で、第３図ａ、 ｌ）、
ｃは使用状態図である。 図において、１は建物、４は螺旋滑降式救助袋、１１は
降下袋、１３はマツ）、１４．１７はベルベットクロス
ファスナ、１５は幕体、１６はベルト、１８は重りであ
る。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）可撓性布から成り内部に緩衝材を有したマットと
   、そのマットの上面に位置し周囲端部をマットの側面に
   固着すると共に、上方中央が開閉自在になる幕体と、上
   記マット裏面に固着し、両端が着脱可能な複数のベルト
   によって構成された降下袋において、マット内部に螺旋
   滑降方向内側部に片寄らせての重りを具備したことを特
   徴とする垂直型螺旋滑降式救助袋用降下袋。
2. （２）重りとして任意形状の鋼板、鉛板等の金属材を使
   用したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第（１
   ）項記載の垂直型螺旋滑降式救助袋用降下袋。
3. （３）重りとして砂袋を使用したことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第（１）項記載の垂直型螺旋滑降式
   救助袋用降下袋。