JPS5914524Y2 - 掘削溝への土埋戻し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、掘削された溝に掘削上を埋戻すようにした
装置の改良に関する。

この種従来の埋戻し装置として、例えばトラクタの後方
に取付けられて牽引される伝動ケースの下端両側に回転
軸を突設し、該回転軸にはスクリューが備えられていて
、トラクタの前進につれて前記スクリューを埋戻し方向
に回転させて掘削土を溝に落として埋戻するようにした
ものがあるが、その回転軸は地に対して平行に突設され
、又埋戻しスクリューはその羽根径が軸方向に全て同径
とされる平行型のものが使用されている。

したがって、これによれば溝を平に埋戻すことができる
のであるが、埋戻した時点で平であると、時間の経過と
共に埋戻上が沈下して行って凹みを生じ、このためその
後、その凹みを埋めるべく土寄せ作業を行なう必要があ
った。

この考案は従来の上記欠点を改善し、掘削された溝を山
盛り状に埋戻すことにより、時間の経過と共に沈下して
も凹みにならず、均平状態に近づけることができて土寄
せ作業を省略することができ、また上記した従来例のも
のと同様に埋戻しスクリューを軸方向全長にわたって地
面に水平に接地させることにより、埋戻しを無理なく円
滑軽快に促進できる掘削溝への土埋戻し装置を提供しよ
うとするものであり、したがってその特徴とするところ
は、伝動ケースの両側に横方向外方に突設された回転軸
に埋戻しスクリューを取着するものにおいて、該埋戻し
スクリューはその羽根径が回転軸外端部で小径とされて
伝動ケース側の方向に行くに従い漸次大径にされた円錐
型に形成し、前記回転軸は前記埋戻しスクリューが軸方
向全長にわたって地面に対し水平に接地するような角度
で傾斜状に設けた点にある。

以下、この考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図において、１はトラクタの後方に三点リンク機構
等をもって取付けられて牽引される伝動ケースであり、
このケース１の上端の両側にサポート筒２を横方向外方
に水平に突設し、又トップマスト３を併設してあり、下
端の両側には回転軸４が横方向外方に突設され、その外
端部は横方向外方に漸次降下する傾斜状とされている。

また、この伝動ケース１にはトラクタのＰＴＯ軸とユニ
バーサルジヨイントを介して連結される入力軸（図示省
略）を備え、かつ該入力軸の回転を前記回転軸４に伝動
するギヤ、チェノ等の伝動機構を内装しである。

傾斜状とされた上記回転軸４には、その羽根径が回転軸
４外端部で小径とされて伝動ケース１側の方向に行くに
従い漸次大径とされる円錐型の埋戻しスクリュー５を該
軸４回りに回転するよう固着しである。

また回転軸４の傾斜角度は、円錐型埋戻しスクリュー５
が軸方向全長にわたって地面に対し水平に接地するよう
に設定されている。

このように埋戻し装置を構成した場合は、伝動ケース１
が掘削され堆肥６の入った溝７の上方に配置するように
該ケース１をトラクタにて牽引し、トラクタの前進につ
れて埋戻しスクリュー５を埋戻し方向に回転させると、
そのスクリュー５により溝７の上方両側に掘り上げられ
た土８が溝７に落されて該溝７を埋戻して行くのである
が、この埋戻しスクリュー５は傾斜状とされた回転軸４
上において該軸外端部で小径とされ伝動ケース１側の方
向に行くに従い漸次大径とされる円錐型に構成されてい
るので、掘り上げられた土８は溝７の上に山盛り状にな
るよう埋戻される。

山盛り状に埋戻されると、長時間経過後沈下しても、こ
の沈下部分が山盛り部分の土で埋め合わされることにな
り、この結果、溝７の上方両側の地面と同一レーベルに
なる均平な埋戻し状態を得ることができる。

従来の埋戻しスクリューによる埋戻し装置では、第２図
にその埋戻し状態例を示すように溝７を掘削±８′で埋
戻した時点で平であるため、時間経過と共に同図中破線
で示す様な凹み９ができ、従いその後その凹み９をなく
すべく土寄せをする必要があったのであるが、上記実施
例によれば、既述のように埋戻し後、時間が経過するに
つれて均平にすることができるため、かかる凹み９は生
ぜず、土寄せ作業を行なわなくてすむのである。

また、上記埋戻しスクリュー５は軸方向全長にわたって
地面に水平に接地しであるので、埋戻しを無理なく円滑
軽快に行なうことができる。

すなわち、山盛り状に埋戻す目的のみを達成するには上
記実施例のほかに、例えば第３図に示す如き傾斜状とし
た回転軸１０に、その羽根径が軸方向全長にわたって同
径とする平行型のスクリュー１１を取着したものが考え
られるのであるが、これではスクリュー１１の軸外端部
分１１ ａのみが強く接地し、回転軸１０にかかる力が
不均一になってこの機械の故障につながり、又、未耕地
部分を削るので抵抗がかかる等の問題点を生じるが、上
記実施例では円錐型の埋戻しスクリュー５の軸方向全長
が地面に水平に接地するように設定しであるので、無理
な力がかからず、楽に、しかも機械の故障を生じること
なく埋戻すことができる。

また上記実施例において、埋戻しスクリュー５の伝動ケ
ース１側の内端部５ａが溝７の内側面７ａの格上前に配
置すべくその内端部５ ａ 、５ ａ間の間隔ｈ１を溝
７の開口幅ｈ２と略等しくなるよう設定しておけば、掘
り上げた土８を溝７の上方両側面に残すことなくその全
てを溝７の上にのみ、奇麗に寄せ戻すことができる。

なお、上記実施例において伝動ケース１は従来一般に使
用されているロータリ型溝掘機の伝動ケースと兼用でき
るように、該ケース１に対し埋戻しスクリュー５を回転
軸４と共に着脱可能に取付けて、溝掘機の溝掘回転ドラ
ムと取替えできるようにすることもできる。

この考案によれば、埋戻し後長時間経過しても凹みを生
じることのない均平な埋戻しを得ることができて土寄せ
の必要がなくなり、しかもその埋戻しを円滑軽快に行な
うことができ、機械の故障もなくなるという利点があり
、埋戻し装置として極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案装置の実施例を示す背面図、第２図は
不具合な埋戻し状態例を示す溝の断面図、第３図はこの
考案装置との比較例を示すものである。 １・・・・・・伝動ケース、４・・・・・・回転軸、５
・・・・・・埋戻しスクリュー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 伝動ケース１の両側に横方向外方に突設された回転軸４
   に埋戻しスクリュー５を取着するものにおいて、該埋戻
   しスクリュー５はその羽根径が回転軸外端部で小径とさ
   れて伝動ケース側の方向に行くに従い漸次大径にされた
   円錐型に形威し、前記回転軸４は前記埋戻しスクリュー
   ５が軸方向全長にわたって地面に対し水平に接地するよ
   うな角度で傾斜状に設けたことを特徴とする掘削溝への
   土埋戻し装置。