JPS5914138Y2 - 回転研摩機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は被研摩物の研ぎ方向に研摩デスクの回転方向
を自動制御するようにした回転研摩機に関する。

研摩テ゛スクを水平面内に回転させて研摩する回転研摩
機においては、刃物の研ぎ方向によって手動操作ボタン
を操作して研摩テ゛スクを右または左に回転させる必要
があるが、研摩デスクは高速回転をするために回転中は
目視では回転方向が確認できにくく、操作ボタンを誤操
作した場合、刃物の研ぎ方向と研摩テ゛スクの回転方向
が逆になって刃物が飛ばされて傷害事故を起こしたり、
また逆方向研摩によって特に薄刃物等では刃先を損傷し
たり、あるいは刃先で研摩デスクをえぐり、研摩テ゛ス
クを破損させることがしばしばある。

この考案は上記にかんがみ、研摩デスクの回転方向を被
研摩物の研摩方向に自動的に回転するようにして誤操作
による危険性と刃物および研摩テ゛スクの損傷を防止し
た回転研摩機の提供を目的とするものである。

以下この考案の一実施例を図により説明する。

回転研摩機は機体１内に装備された正逆回転モータ２の
回転軸４に回転テ゛スク３が取付けられ、該回転デスク
３上面に研摩デスク５が固着されている。

研摩デスク５は機体１の上面に装設されたカバー６で被
覆され、該カバー６に形成された扇形の切欠部６ａによ
って研摩デスク５の一部が露出している。

切欠部６ａの中央部には被研摩物支持台７が研摩デスク
５の外周部上方から中心方向に延びており、支持台７の
基部７ａはカバー６と一体的に形成され機体１上に装着
固定されている。

なお、支持台７は研摩デスク５の中心側を頂点とした略
扇形の平面をもち、前記切欠部６ａにより露呈された研
摩テ゛スク５の上面中央部を覆い前記切欠部６ａを回転
中心から支持台７を見て右側の右回転研摩部と左側の左
回転研摩部に分割している。

支持台７の基部７ａには研摩デスク５の回転方向を右回
転または左回転に制御するための右回転用スイッチ８、
左回転用スイッチ９が付設され、基部７ａの両側面７
ｂ、 ７ Ｃには前記スイッチ８゜９を操作する作動片
１０．１１が板ばね等の弾性体１２により常時開いた状
態に蝶着され、通常作動片１０、１１は支持台７の側面
７ｂ、７Ｃより突出している。

なお、作動片とスイッチ部が一体化されたスイッチ組立
体を付設する場合は作動片１０．１１及び弾性体１２は
スイッチ組立体を介して支持台７に保持される。

カバー６の内面には研摩デスク５の上面とは間隔をおい
て移動カバー１３が水平面内に回動自在にカバー６に支
持されている。

この移動カバー１３はカバー６の扇形の切欠部６ａより
小さい扇形切欠部１３ ａを備え、移動カバー１３は研
摩デスク５と同方向に回転移動できるように、移動カバ
ー１３の回動中心部の内面に突設された摩擦部材１４が
、研摩テ゛スク５の中心孔内周面５ａに接触している。

この摩擦部材１４は後述するように研摩デスク５に追随
回転移動した後は研摩テ゛スクと摩擦するものであるか
ら摩擦抵抗の小さい材料でよい。

なお摩擦部材１４は、研摩テ゛スク５側に取り付けて、
移動カバー１３と接触するようにしてもよい。

また、移動カバー１３の切欠部１３ ａは必ずしもカバ
ー６の切欠部６ａより小くする必要はない。

゛移動カバー１３は、移動カバーの扇形切欠部１３ａの
一端が支持台７の一側面との間で、刃物の背部が挿入可
能な間隙１６を形威し、他端がカバー６内に収容される
ように、移動カバー１３の外周縁に設けられた溝１３ｂ
と、カバー６内に設けたピン１５によって回動量が規制
される。

移動カバー１３の切欠部１３ａがカバー６の切欠部６ａ
より大きい場合は、移動カバー１３の回動量は図例より
大きくなる。

次にこの考案の使用態様を説明する。

令弟３図に示すように、移動カバー１３の扇形切欠部１
３ａの一端１３ Ｃが支持台の側面７ｂとの間で間隙１
６を形成し、他端１３ｄがカバー６内に位置しカバー６
の切欠部６ａ端と被研摩物支持台７の側面７Ｃとの間す
なわち回転研摩部で研摩デスク５が露呈されている。

この部分では被研摩物（たとえばレザー）５０の背部が
支持台７の側面７Ｃ側に当られ刃先を切欠部６ａの方向
、すなわち回転方向に向けて研摩デスク５に当接して被
研摩物は研摩される。

この状態では刃物背部が作動片１１を押圧しているため
左回転用スイッチ９が作動して研摩テ゛スク５は矢印方
向（左回転）に回転している。

刃物の片面の仕上げが終って支持台７より刃物を離すと
作動片１１が左回転用スイッチ９の接点を開き、モータ
２が停止するが移動カバー１３の位置は第３図と同じ位
置にある。

次に刃物の反対面を研摩する場合には、支持台の側面７
ｂ側に形威される間隙１６に、第４図に示すように被研
摩物５０をその背部より挿入することにより、作動片１
０が弾性体１２に抗して押圧されて右回転用スイッチ８
をオンし、モータは先程とは逆回転し、研摩テ゛スク５
は第３図に示す矢印方向とは反対方向に回転する。

これに伴なって移動カバー１３は摩擦部材１４の摩擦接
触によって同方向に追随回転するが、溝１３ｂ端がピン
１５に当接してそれ以上の回動が規制され、扇形切欠部
１３ａの一端１３ｄが支持台の側面７Ｃとの間で間隙１
６を形威し、他端１３Ｃはカバー６内に収容され（第１
図、第５図）、先程とは逆にカバー６の切欠部６ａ端面
との間すなわち右回転研摩部に研摩テ゛スク５が露呈さ
れた後、第５図に示すように、被研摩物５０の刃先を回
転方向に倒して砥面に接触させ、研摩する。

研摩が終了して被研摩物５０を離すと作動片１０の押圧
力が解除され、弾性体１２で押されて作動片１０は支持
台側面７ｂより突出し、スイッチ８か゛オフとなり研摩
テ゛スク５の回転が停止する。

なお、上記実施例では移動カバー１３の追随回転規制は
ピン１５と移動カバー１３に凹設した溝１３ｂで行なう
ようにしたが、この人トツパと係止部の関係は逆であっ
てもよく、またピンと溝の組合せに限定されるものでは
ない。

この考案は上記のように、作動片を被研摩物て゛押圧す
ることによって被研摩物の研ぐ側の刃面に必要な回転方
向にのみ研摩デスクを回転させると共に移動カバーを同
方向に回転して、研ぐために必要な部分の研摩テ゛スク
を露呈し他の部分を覆うので誤操作は確実になくなり、
危険防止と刃物および研摩テ゛スクの損傷が有効に防止
できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一実施例を示し、第１図は平面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図はカバ一部の一部
切欠平面図、第４図、第５図は刃物の研摩操作要領を示
す要部拡大図である。 ５・・・・・・研摩テ゛スク、６・・・・・・カバー
６ａ・・・・・・切欠部、７・・・・・・被研摩物支持
台、７ｂ、７Ｃ・・・・・・側面、１０・・・・・・作
動片、１３・・・・・・移動カバー、１３ａ・・・・・
・扇形切欠部、１３ａ・・・・・・係止部（溝）、１５
・・・・・・ストッパ（ピン）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平面内を左右両方向へ回転可能な研摩デスク５及び該
   研摩テ゛スク５を覆うと共に、該研摩デスク５の上面の
   一部を露呈する切欠部６ａが形成されたカバー６を備え
   た回転研摩機において、両側面７ ｂ、 ７ Ｃで被研
   摩物５０の背部を支持するための支持台７が前記切欠部
   ６ａにより露呈された研摩デスク５の上面中央部を覆っ
   て突設され、前記切欠部６ａを回転中心から支持台７を
   見て右側の右回転研摩部と左側の左回転研摩部に分割し
   、該支持台７には研摩デスク５をそれぞれ右回転及び左
   回転させる右回転用スイッチ８及び左回転用スイッチ９
   が設けられ、かつ前記支持台７に保持され、前記支持台
   ７の一方の側面７ｂから前記右回転研摩部に突出し、被
   研摩物５０により押圧され右回転用スイッチ８を作動さ
   せる作動片１０及び、前記支持台７に保持され、前記支
   持台７の他方の側面７Ｃから前記左回転研摩部に突出し
   、被研摩物５０に押圧され左回転用スイッチ９を作動さ
   せる作動片１１が設けられ、前記右回転研摩部又は前記
   左回転研摩部を覆う移動カバー１３が前記研摩デスク５
   と同軸的かつ回動可能に設けられ、該移動カバー１３は
   前記研摩デスク５と摩擦接触し、研摩デスク５の回転方
   向に移動カバー１３を追随回転させるための摩擦部材１
   ４が前記研摩デスク５又は前記移動カバー１３に固定さ
   れ、かつ移動カバー１３には研摩デスク５が右回転の時
   、左回転研摩部を覆い、左回転の時には右回転研摩部を
   覆った位置で移動カバー１３の回転を停止するためのス
   トッパ機構が設けられた回転研摩機。